井上苑子

どれだけ頑張っても手に入れられないものが人の心なんだな。

 2021年2月10日に“井上苑子”がニューミニアルバム『PANっと音がした』をリリース!23歳になる彼女が作り上げたのは、女の子の可愛いを詰め込んだおもちゃばこのような一作。井上苑子が感じた音、リズム、空気感を色の世界基準である【PANTONE】を介して表現することに挑戦 ! 再出発の合図で進んでゆく井上苑子の音楽をご堪能あれ…!
 
 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放つ“井上苑子”による歌詞エッセイを3ヵ月連続でお届けいたします。今回はその第2弾。綴っていただいたのは、今作のラストに収録されている新曲「ほんと」に込めた想いです。報われないとわかっていても、全力で誰かのことを想ったことがあるあなた。懸命に努力をしたけれど、失恋してしまったあなた。このエッセイと歌が届きますように。

~歌詞エッセイ第2弾:「ほんと」~

誰がどう聴いても王道だ!
と思える曲をアルバムにいれたかったので
曲はSoulifeさんに提供していただいた。
6曲入りのミニアルバムの最後の曲。
5曲目が「epilogue」というタイトルなので
主人公の女の子のなかでは恋が終わった予定だった。

しかし歌詞を書く私が、
5曲目まで順に歌詞を書いていて、
この主人公の女の子を大好きになってしまった。
それもあり、この子には
叶わない恋を経験して欲しくなかったから、
幸せになって欲しくて、
最後の曲を私の願いも込めて、
愛をたっぷり詰め込んで書いた。

私自身、失恋が辛すぎるのを知っているから、
漫画みたいな、映画みたいな最後にしてあげたかった。

“失恋の経験はありますか?”

何日も、何ヵ月も、何年も、思い続けて、
その間彼には嫌われないように、
連絡をする時は考えなくていいことまで考えながら、
好きになってもらえるように一言一言
気を付けながら文字を作る。

絵文字はなくして敢えて冷たくしてみたり。
でもやっぱり良くなかったかもと
不安になって後悔したり。
連絡してから返信がくるまでは、
いつ落ちるか分からない吊り橋の上にいる気持ち。

そんなことばっかりやってるから
ダメだったんだろうな。
分かってるのに、やっぱり報われたかった。
頑張ったはずだから。

でもどれだけ頑張っても手に入れられないものが
人の心なんだな、と、恋で学ぶ。

そりゃあ彼は何も悪くないし、
私の一方通行の気持ちだから
落ち込んでても、泣いてても、彼には責任はない。
そんな風な気持ちを
私は恋を諦めながら思ってしまっていたから
音楽には希望をのせたい。

今がどんなに辛くても、しんどくても、
この曲を聴いて、
この情景を頭のなかで浮かべたら、心が安らぐ。
そんな楽曲になればいいなと願い、
私はこの先もこの曲と生きていく。

<井上苑子>

◆紹介曲「ほんと
作詞:井上苑子・SoichiroK
作曲:SoichiroK・Nozomu.S

◆ミニアルバム『PANっと音がした』
2021年2月10日発売
初回限定盤 TRAK-0171/172 ¥2,600(税込)
通常盤 TRAK-0173 ¥2,000(税込)

<収録曲>
01. おとぎ話って言わないで
02. ダーリンって呼べない
03. 恋におめかし
04. ロマンス
05. epilogue
06. ほんと
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