手嶌葵

ユーミンさんのラララと歌う声を聞いていて…

 2020年10月14日に“手嶌葵”がニューシングル「散りてなお」をリリースしました。タイトル曲は、監督・角川春樹と豪華俳優陣が夢のタッグを実現した10月16日公開の映画『みをつくし料理帖』主題歌として書き下ろされた1曲。また、昨年10月から11月にNHKラジオ深夜便「深夜便のうた」としてOAされていた「真夜中のメロディ」も待望の初CD化。

 是非、彼女の優しく寄り添う歌声をご堪能ください。さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“手嶌葵”による歌詞エッセイを2週に渡り、お届けいたします!今回はその【前編】です。綴っていただいたのは、タイトル曲「散りてなお」のお話。今作の作詞作曲を手掛けたのは、松任谷由実。そのデモを始めて聴いたときの気持ち、歌詞を読んで広がった光景、歌声に込めた想いを、明かしてくださいました…!

~歌詞エッセイ【前編】:「散りてなお」~

この曲は、映画『みをつくし料理帖』の主題歌なのですが、その歌唱依頼を頂いた時、ついに大好きな時代劇の歌が歌える!と、とても嬉しかったです。次に、曲を作って下さるのが松任谷由実さんだと聞き、監督が角川春樹さんで曲がユーミンさんで…と、一気に緊張感がピーンと体を走りました。楽しみと緊張と他にも沢山の感情が溢れてきて、どんな曲になるのかと本当に楽しみにしていました。

そして、ユーミンさんからデモ音源が届きました。まだ詞も曲名も付いていませんでしたが、ユーミンさんのラララと歌う声を聞いていて、なんだかとてもあたたかく懐かしい気持ちになり、大きな木が風に揺れている様なイメージも浮かんできました。

この美しい曲にはどんな詩がつくのか、何度も何度もデモを聞いて、ドキドキしながら過ごしていると、松任谷正隆さん編曲のオケと共に詩も届きました。

風がふわりと流れていく曲のイメージとぴったりくる、そして時代劇に合う、しっとりした落ち着きと柔らかな華やかさを感じる編曲だなぁと感じ、その素敵なオケを聴きながらユーミンさんの詞を読んでいると、大事に想っている人がいるという幸せと切なさ、そして故郷への愛しさを感じ、古風な日本語の言い回しも相まって本当に美しい曲だと改めて思いました。

レコーディングをしながら、どんな映像にこの曲が流れてくるのか楽しみになりましたし、映画の主題歌を歌う事が出来る幸せを噛みしめました。

歌詞の中には、川や風や春の木々たちが、故郷の懐かしい香りや風景、愛しい人達を思い起こすとあります。私自身、お仕事の為に東京にいてスタジオに向かっている時、コンサートの為に地方を訪れてミュージシャンの皆さんとリハーサルに向かう時、ふっと優しい川の流れや風の音が聞こえる、みずみずしい緑や花が香ってきて、大事な人の姿を思い出す、はっとする瞬間があります。そんな時は少し幸せな気分になり、優しくなれる気がします。

この『散りてなお』を聞いていただく時、私の愛しい気持ちを込めた歌声で、皆様を少し幸せに出来たら嬉しいなと思っています。

<手嶌葵>

◆紹介曲「散りてなお
作詞:松任谷由実
作曲:松任谷由実

◆ニューシングル「散りてなお」
2020年10月14日発売
VICL-37560 ¥1200+税

<収録曲>
1. 散りてなお
2. 真夜中のメロディ
3. 海を見つめる日 (Live at Sichuan Grand Theatre, Chengdu on November 17, 2019
4. こころをこめて (Live at Sichuan Grand Theatre, Chengdu on November 17, 2019
5. 散りてなお (instrumental)
6. 真夜中のメロディ(instrumental)
このトピックをシェアする
  • LINEで送る