泣かないで。次の相手にはちゃんと隠さずに甘えなよ?

BLUE ENCOUNT
泣かないで。次の相手にはちゃんと隠さずに甘えなよ?
Wow 「歴史」にも「ルール」にも 終わりを告げろ Wow 「真実」に「偽り」に 終わりを告げろ 終わらせて初めて 動き出す鼓動がある 立ち上がれ そのすべてに始まりを告げろ 「THE END」/BLUE ENCOUNT 4人組ロックバンド・ブルエンこと“BLUE ENCOUNT”が2017年1月11日に待望のセカンドアルバム『THE END』をリリースしました。尚、彼らは昨年ドラマ『THE LAST COP/ラストコップ』の主題歌「LAST HERO」を手がけ、さらに出演も果たし、演技まで見せたことで話題に!さて、冒頭でピックアップしたのはそんなブルエンが放った今作の入口となる楽曲「THE END」です。<終わりを告げろ>…サビで何度もそう叫ばれているように、このアルバム全体に貫かれているのは【終わりを壊すところからはじめる】という意思…。 24時、終電を忘れ立ちすくむ二人 駅近くの公園 君の涙が落ちた とっくに冷めた缶コーヒー 消えそうな街灯が 二人の思い出だけをただまぶしく照らしてた たくさんあった君の嫌なとこ “終わり”を目の前に 今さら愛しくなる キラキラ光る世界の中 僕たちは下を向いていた 泣かないで。今「好きだよ」と言ったら まだやり直せるかな? フラフラ揺れる決意の中 「ごめんね。」としか言えなかったんだ 僕の声が夜に滲んで消えてく…。 「涙」/BLUE ENCOUNT 今日のうたコラムでは、収録曲から「涙」という新曲もご紹介いたします。終電間際の深夜の公園で“最後の時間”を過ごすカップルを描いた失恋ソング。そう、これも【終わりを告げる】楽曲なのです。<とっくに冷めた缶コーヒー>とあることから、寒い季節の物語でしょうか。そして歌詞からは、温かかった缶コーヒーがすっかり冷めてしまうほど、二人が最後の時間をゆっくり愛おしんでいたことが伝わってきます。心の底から嫌になった相手との別れ話であれば、早く終わらせてしまいたいハズ。でも、この二人はそうではありません。 また、二人の思い出を照らした<消えそうな街灯>は主人公の<フラフラ揺れる決意>にも重なります。きっとお互い、心の中に“好き”は残っているんです。もし彼の選ぶ言葉が違ったなら、このカップルにはまだ“続き”の可能性があったことも十分に考えられそうですよね。それでも、想いを断ち切って“さよなら”の道を選んだのは、やはり【終わりを壊すところからはじめる】というアルバムのコンセプトに通じているのでしょう。楽曲の後半は次のように展開してゆきます。 なぜさよならしなきゃダメなのか? どっちが悪いか?とかもわからない 強いて言えば感情全部しまいこみ お互いの理想のお互いを演じ合っていたからなのかもね あの時ちゃんとケンカしときゃよかったな 大切に抱きしめてたはずなのに キラキラ光る世界の中 僕たちは何していたんだ? 幸せにしたかった キラキラ光る世界の中 僕たちは恋していたんだ 泣かないで。次の相手にはちゃんと隠さずに甘えなよ? フラフラ揺れる視界の中 ただただ耳を澄ましていたんだ 君の声を全部忘れないように…。 25時、君と離れ家まで歩く一人 僕の涙が落ちた 「涙」/BLUE ENCOUNT 別れの原因として、これまで二人が一緒にいるとき<感情全部しまいこみ お互いの理想のお互いを演じ合っていた>ことが綴られております。それはお互いを<幸せにしたかった>ゆえの我慢や強がりだったのかもしれませんが、作家・吉野弘さんの「雪の日に」という詩にこんな言葉があるんです。 雪は一度世界を包んでしまうと そのあと限りなく降り続けなければならない。 純白のあとからあとからかさねていかないと 雪のよごれをかくすことが出来ないのだ。 「雪の日に」/吉野弘 この雪と一緒で、一度相手のためを思った偽りの自分、偽りの感情を見せてしまうと、そのあとも限りなく“嘘”をつき続けなければならないのです。もちろん、そんな時間は苦しいですし、長くは続きませんよね。たとえ「涙」の二人が、もう一度やり直したとしても、今さら本当の自分を曝け出すことはとても難しそう…。だからこそ“僕”は別れることで、<次の相手にはちゃんと隠さずに甘えなよ?>と“君”に新たな“始まり”を願ったのだと思います。その決意はまた、彼自身の“始まり”にも繋がってゆくのでしょう。 「涙」のような恋愛面をはじめ、生きていく上ではたくさんの“終わり”を受け入れなければならない瞬間がたくさんあります。そのために【終わりを壊すところからはじめる】という意思が必要であり、そんな強さを音楽で与えてくれるのがBLUE ENCOUNTのニューアルバム『THE END』なんです。何かを終わらせたい人も、始めたい人も、何をどうしようか迷っている人も、是非このアツい一作を手にとってみてください…! ◆ニューアルバム『THE END』 2017年1月11日発売 初回生産限定盤(CD+DVD) KSCL-2818〜2819 ¥3333(税抜) 通常盤(CD) KSCL-2820 ¥2600(税抜) <収録曲> 1 THE END 2 HEART 3 Survivor 4 TA・WA・KE 5 ルーキー ルーキー 6 涙 7 LOVE 8 LAST HERO 9 GO!! 10 スクールクラップ 11 city 12 だいじょうぶ 13 はじまり