ジョークMIZ | MIZ | 玉置周啓 | MIZ | | かたちは失うものなんて なまえは忘れるものなんて ひどいジョークを言うのね あなたったら 色恋どころじゃないなんて ほんとうに大事なことなんて ひどいジョークを言うのね あなたったら もう笑える一言なんかいいの どうにでもなるような日々を過ごそう それよりうんと短くなった髪を 触ってはどう 真面目な話をしよう もうジョークはやめてってばあなたったら もう笑える一言なんかいいの どうにでもなるような日々を過ごそう 短くした髪を触ってはどう |
センチメンタル・ジャーニーMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 愛してるよ どこかへ行ってしまっても 広すぎる世界の どこかにはいるような気がした 空を見上げて離れた君を思う 記憶違いかもしれないが 鼻の下のホクロがかわいいね 風に吹かれて飛んでく影帽子 記録などには残せない センチメンタル・ジャーニー 過去は捨てるもの 心を惑わしてるものなのだろう 本当になのだろうか? 愛してるよ 自分の首をしめたら 広がる世界 それだけを見つめてる気がした 解き放つこと あなたを ときには落ち込むこともあるだろうけど しょうがないよ 彼はもう無重力だから 愛してるよ あなたがいて僕がいた 会いに行くよ その時はいずれ来る気がした |
そういう日もあるMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 今日も今日とて叱られて 最終電車に揺られて どうも腑に落ちずに やりきれずに 肩落とす日もある そういう日もある カーテンレールにてるてる坊主を 掛けたはいいが雨の予報で いざ家を出る瞬間につかむ傘 雨か晴れか雨か晴れか? 悩んだ末、財布を忘れる そういう日もある そういう日ばかり |
そこにあったからMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 私の好きなもの 風にそよぐ森の木々たち 誰にも奪われない 初めからそこにあったから 私の好きなもの おひさまを照り返す海 誰にも邪魔されない 初めからもうそこにあったから 風が吹くように 雨が降るように わたしは生まれて 雲が浮くように 波が立つように あなたと出会っただけ 私のいるところ あなたが今までいたところ 間に引かれた線を飛び越えて 鳥たちは飛んでいる 風が吹くように 雨が降るように 涙がこぼれて 雲が浮くように 陽が差すように あなたが現れて いつまでもみな幸せでいて 水平線の向こうにさえ行けない 生まれる場所さえ選べない 私が選べるものは これから向かう場所だけなの 風が吹くように 雨が降るように わたしは生まれて 雲が浮くように 波が立つように あなたと出会ったら いつまでもみな幸せでいて 誰にも邪魔されない 初めからもうここにあったから |
ゾッコンMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | ああ僕は君にゾッコンだ! もう僕は君にロックオンだ! 運命なんだろう 前の恋とは違うぜ 毎回言ってる気もしなくもないけど アプローチも一球一球入魂だ! ああでもどの球種をとってもノーコンだ! でもあきらめちゃうほど簡単じゃないんだね ろくなことにならない気しかしないけど とんだ才能そうなその白い肌や ぱっちりした目とその澄んだ声 何よりもその出で立ちが あなたの専売特許でしょう ああできれば是非ともあなたと結婚だ! だがしかし出かけた言葉は引っ込んだ! こりゃいったい何だろう 言葉選びに困るぜ なぜベストな言葉が浮かばないんだろう 当落線上ギリギリのセンスや いまだかつてない文字の使用例 何よりも目の付けどころが あなた以外らしからぬところでしょう 用もないのに2階の廊下を歩き 君が視界に入ったら それはえらいでっかいめっけもんだね! 貸したマフラーに染みついた君の香り 君が視界から消えたら ちょいとだけ巻いて嗅いでなんて したかったけれど しなかったけれど ! 筆舌に尽くしがたいほど あらわしきれないこの感情も 滑舌に尽くしがたいけど あらわしてみたいのがこの僕です 泣いて泣いて泣いて泣き疲れても 落ち着くことないこの感情も あなたがいないと味わえない あなたがいないと味わえない ああ僕は君にゾッコンだ! もう僕は君にロックオンだ! ゾッコン男子は世にそうそういないぜ きっとこれは結ばれるしかないんだろう |
ダダMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | あいつらの言うとおりだ 何でもかんでも言うことばかりを聞いてちゃ どうにもならない あそこに行ったら二人で抱きしめあおう おいらの言うとおりにしな どのみちその手を離さなければ 素直になれない どこかに行ってもあなたと抱きしめあうよ ねえ 話を聞いておくれ まだ終わらないようだ 意味もないのに 灰皿の中のリングは 何でもかんでも言うこと為すこと全てが 「愛してやまない」だけじゃ あなたの指には通せないだろう ねえ 話を聞いておくれ まだ終わらないようだ ジダンダ あいつらの言う通りだ 何でもかんでも言うこと為すこと全てが 「素直になれない」だけじゃ あなたを抱きしめられぬままだろう ねえ 話を聞いておくれ まだ終わらないようだ あなたとふたりで歩いた場所からまた行こう |
ティータイムMIZ | MIZ | 玉置周啓 | MIZ | | 知らぬ間に着いた街で 幽霊と遊んだら最後虜になってしまう 帰り道も知らないで 気まぐれに吹いた風で 運命を決めてしまった人々は跋扈する 帰り道も知らないで ティータイム木登りは木登りさ 知らぬ間に着いた街で 幽霊と遊んだら最後虜になってしまう 帰り道も知らないで 帰り道も知らないで ティータイム 火遊びは火遊びさ |
テレビスターの悲劇MONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | かつてテレビっ子は 正座してブラウン管の前で あなたを待っていたらしい ですが今僕は過去に浸ってみたって テレビよりパソコンがほしい どうしてもほしーのほしーの それを聞いたパパが パソコンでパソコンを調べてる (Internet killed the TV star) 街に広がるオンデマンド音頭 チャンネル争いなんか遠い昔のことのようだ 今は争わない代わりにリビングにいる必要もない テレビで流れてるものはヤラセや作りものばかりだ ネットで見たから確かだぞと顔も名も無い人が言う あなたは最初で最後の たった1人のスターだったのさ (Internet killed the TV star) 街に広がるオンデマンド音頭 情報が多すぎるね (Internet killed the TV star) 巻き戻しも早送りも何のその 見たくないものもコメントで消去 街に広がるオンデマンド音頭 You are TV star (Internet killed the TV star) 僕のリモコンには巻き戻しがない 親指下げる視聴者もいなきゃ 人に見せるための人生でもない |
東京MONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | みんながみんな 幸せになる方法などない 無理くり手をつないでも 足並みなどそろわない でもみんながみんな 悲しみに暮れる必要はない 無理くりしぼり出したら それはもう涙じゃない ふとした瞬間に僕たちは ゆりかごへ帰りたくなる でもあの布オムツはもう入らないのさ みんながみんな 暖かなエルドラドに暮らしたい 飛びだせば見つかるのに 見つけなきゃ飛びだせない だからみんながみんな 散り散りになれば 一度0になれば それよりたらればをやめねば 道なき道さえないような ところに君は立っていた 散歩しようよ 僕と ここは東京 君の東京 いずれ故郷の六畳と白い灯台は 君を抱けば白んで消えていく 気がしていたよ東京 君のいる街東京 いつになっても故郷の小学校や太鼓の音色は 悩ましいほど目頭に浮かんではくるけれど ふるさとは帰る場所ではないんだよ ここは東京 僕の東京 いつも望郷のまなざしを飛ばしながら まだ見ぬ新たな母を探している 気がしていたよ東京 歩き続けて東京 幻の街東京 君のいる街東京 そして色づく東京 |
To(gen)kyoMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 羽田エアポートから新・東京を結ぶ長距離トンネルを スーパーコンピュータなんて乗っかったベンツをふかして通過してく いざ青梅通り前におどり出れば もうネオ人類で溢れてて モモがなる街路樹を見渡せばランランラン 町は保育園から老犬までみんな一つのコロニーで 病院は小さいが皆 ある程度元気で 灯油売りが歩いている 平屋根の上にはどの家にも青い芝生が敷かれてて きみと寝ころぶ兄さん嫁さん猫ちゃん爺ちゃん学ランがランランラン ここには大統領などいない 0時すぎに街灯はつかない 帰り際すれ違う人とランランラン こしらえすぎたトマトスープをランランラン すると川べりに彼は座っていた 街の明かりをただぼうっと見つめていた |
同釜 MONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | いつか夢見た火星に行けたとて パスタ屋でカトラリーの 音を出さない練習するのね いつも父から立てひざを 叱られていたけれどあなたこそ 咀嚼音が気になってはいたのね まだあなたは腹に落ちない 噛まねば飲まれん 馬鹿手を 人は同じ釜の飯を食う 母のコロッケ嫌々に食う 子にすれば芋より肉 食べ方注意せよと言う父親の 咀嚼音こそ気になりながらも食う 大事はいつも作法また向く明後日のほう そんな頬を叩き落とす飯もあった 「質素」と海苔で書かれた弁当も 席替えも陸の孤島 ひとりこそ一人前とこそこそ食う 拒んだはずの賑わいを BGMにしていたこと さすがにイヤホン越しに嫌でも気づく カラスがつつくゴミ袋を眺めて 「取り繕うのやめて」 すぐ浮かぶ美辞麗句 港区価格のランチたまには背伸びして 食うにせよ松屋で食うにせよ 同じ屋根の下では一族 鳥貴族いけば誰も安く釜にありつく ための節約は誰よりも心が割りを食う 昼に子を抱く空き地で夜大人が米を炊く おかずにはならないが報連相の種も蒔く 花が咲く 桜と紅葉を捌く 入るナイフ参るほどグロテスク 全く刺激的なのはFPSかレシピですか いつか血肉化するのは情報も同じ こんがりトーストに塗るジャムにも流れる血 苺一会チョイスしたあなたが私のお家 醤油ペロペロした夜に向かいにいた友達 まだ名前を言えた頃の祖母がくれた臍餅 祖父が最期まで手をつけずに終わった鶏肉 嫌いな理由も知らず覆水盆に返らず しかしこぼれた記憶を啜ってでも肥え抜く 数に比例するなら度を越えた酒もいただく そしていつかシェフが俺たちの腹わたを捌く お仲間はお腹周りで繋がると勘付く チェーン店が破竹の勢いで広がると聞く 松屋あの世店でやっと会えた君と飯を食う |
DUGHNUTSMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | あなたから貰ったものを 1つ1つ数えては いらないものは無いと 考えているのはおかしいかな 忘れなきゃいけないと 言い聞かせながら 街を歩けばどこもかしこも 手がかりばかりで嫌になっちゃうよ 甘いものは嫌い と言ってたはずなのに 去り際 やけに ほろ甘い台詞を言うんだね わかったフリをして 独り身で飛び出す あの子の心持ち 誰もわからないや 忘れられたよ 当たり前だったはずのものを 1つ1つ手離しては あの時すでに 時すでに遅しだったと気づいた 「私みたいな人なんて 星の数ほどいるよ」と君は言うけど だから見つけるの ほんと大変だったんだよ まっすぐな人が好き と言ってたはずなのに 去り際 やけに 丸く収めたがるんだね 前向きな顔して 軽やかに切り出す あの言葉の裏が 未だにわからないや 忘れられたわけないだろ またあなたのせいさ! 穴のないドーナツを食べるときに 心がけるべきところは 穴があったことに感謝すること わかったフリをして 独り身で飛び出す あの子の心持ち 誰もわからないや 前向きな顔して 軽やかに切り出す あの言葉の裏が 未だにわからないや 忘れられたよ、たぶん いや忘れられたわけないだろ またあなたのせいさ! いつになってもまだあなたのせいさ! |
夏がきたらMIZ | MIZ | 玉置周啓 | MIZ | | 夏がきたら あの人なんてさ、忘れてもいい スイカの皮の上に 横たわれば涼しげだから 僕はいつも プラスティックの壁を登ろうとしてる 暖かな光が差し込んでるのが そこからだから 大海原へいこう それは僕の 遺伝子の中に隠れてるらしい おかげで潮騒の 聞こえる方へと歩いてゆけるのさ |
夏のおわりMIZ | MIZ | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 夏のおわりのふたり 空に浮かんだカルピスソーダ 借りてるマンガ返せなそうだ 畳の上で夕日が沈む時間を ずっと待っていた 今からどうしよう 夜を出し抜こう あの子とUFOの出る丘まで行こう 僕らはどうだろう 朝まで生き抜こう 誰かSOSを出してる |
88 MONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 洗濯物が揺れている おひさま吸い込む布団がひとつ 叩くほどに音が出る 舞い上がる埃が光って光って光って見える 飛びたいあの空の奥を見たい それ踏み込めペダル 名も知らないお玉杓子見つけては どしどし追いかけ回す トーストちょっと残してる ここ数日どうしてか心がふたつ 隣り合わせの白黒がつかないまま あなたに触れる 背中を押した1の指 道を示した2の指 どこで覚えた3の指 縁を結んだ4の指 約束をしよう やりたいことは何でもやってやろう それ踏み込めペダル 間違うのが怖いけど止まらない どしどし踏み込むペダル 洗濯物が揺れている おひさま吸い込む布団がみっつ 叩くほどに音が出る 舞い上がる埃が光って光って光って見える 飛びたいあの空の奥を見たい それ踏み込めペダル 耳貸しなでかい拍手聞こえたかい どしどし追いかけ回そう |
春MIZ | MIZ | 玉置周啓 | MIZ | | 春はひとり いつもひとり 愛してるよ 夜明け 秋のにおい 冬のひかり 愛してるよ 夜明け 春の麗にひとり ぼっち 君はふたり いつもふたり 愛してるよ 愛してるよ 愛してたよ 夜明け |
バイクを飛ばしてMIZ | MIZ | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 少し ちょっと湿気ってる 淡い色の匂いが漂っていた 僕は知っている それを知っている 苔むした水汲み井戸を思い出していた 少し ちょっと寄ってみた 川辺の家はみな舟を持っていて 乗せてもらって ぽつんと浮かんで 錆びかけトタン屋根なんかを思い出した 秋の梅雨の空 バイクを飛ばして 牛が横切って 前髪が気になって ふらっと立ち寄ったお店が良かったりした 懐かしい夜空 バイクを飛ばして 牛が横切って 前髪が気になって ふらっと立ち寄ったお店が良かったりした |
パジャマでハイウェイMIZ | MIZ | 玉置周啓 | MIZ | | ラバーよ、もう一度だけ ヤダわ、いつも夜中だけ だからいいのさ、危険はないぜ ハイウェイとばそう 曖昧な返事も嫌いじゃないぜ ハイウェイとばそう ラバーよ、もう一度だけ まだ、あとルージュだけ そんなのいいのさ、視線はないぜ ハイウェイとばそう 一十三十一と飛んでくライト ハイウェイとばそう |
パレードMIZ | MIZ | 玉置周啓 | 加藤成順 | | どこに行こん やまへ行こじゃ 祭りだら あにょかもん かんもかもじゃ 祭りだら あにょしたあろん おどったあろじゃ 祭りだら あんでおどったあろん あにんかもん おめえはだいどう だいでもよけじゃ 祭りだら |
ひと夏の恋MONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 相手は黒帯のミューズ 一本決めするなら今かい 海辺では燦々とお日さまが ふりかえれば東洋の美人が ダサイ台詞でもかけて 夢の扉を開けよう ねえ、ちょっとお待ち! あなたはくどき上手 でも上機嫌になれないのは ひと夏の恋だから 扇風機やスダレの時季だけのロマン! 心臓があらばしりしてる せめぎ合いの中ドリームを見たい 恋路の醍醐味がドキドキだけなら 出会いなんてザクザクあるのさ しゃらくさい台詞にハラハラだ 花火より君の方が… ねえ、ちょっとお待ち! あなたはくどき上手 でも上機嫌になれないのは ひと夏の恋だから わかってます泉 でもとめられないかも泉 キレイさっぱり忘れたいのも ひと夏の恋だから 愛や真心じゃ足りない イビキもかけぬ夜明け前 去りぎわ残る花の香りのロマン! ひとロマン! |
ヒトノキモチニナ~ルMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | その国の人々は 優しくなれる薬を飲みすぎている はじめからもう優しいはずだったのに その国の流行語は ごく客観的かつ冷静に語り合うべしらしい おなかの虫をやっつけるのがマナー 人の気持ちを分かるには 自分の気持ちを分からなきゃダメだよ 耳をすませば聞こえるよ これでサッパリだよ 君にピッタリだよ でもやっちゃダメゼッタイ 大丈夫 ほらやっぱりだよ 君にピッタリだよ て言う奴に限って あなたほどの痛みを知らない |
5GMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 砂漠にひとり取り残された そうせざるを得ずに歩いた そこに煌々と輝いた 美しいそれを見つけた 高まる援助への期待 そのためのテクノロジー しかし助けを呼ぶにも ここは電話もない わたし新しいものばかりの この世界は広すぎて 楽しいことも哀しいことも 忘れてしまいそうで 実はこの砂漠の下には 世界規模の電話コードが 早まるこの星の自転 さすがに酔いが回るわ あの日のことはごめんと 告げる時間もない わたし新しいものばかりの この世界は広すぎて 愛しいものも憎らしいものも 忘れてしまいそうで |
普通のひとMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | よく笑い よく泣き 友だちも数え切れないくらいいて 恋をして 破れて 学校を休んでいる人もいるのに よく見れば教科書の裏 誰も知らない本を読みこんで 放課後は図書室で また本を読んでいる人もいるのに 優等生は褒められるけど ヤンキーは怒られるけど ずっと私は宙ぶらりん 先生が優しくしてくれる 方法は知ってるけど ありのままいることが 私の最後の砦なの 目立ちたがりは笑われるけど 恥ずかしがりは愛されるけど ずっと私は宙ぶらりん |
ブーゲンビリアMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | いつからか 二人は水を飲み干して グラスを洗いもせずに 部屋に飛びこみうつぶせ いつまでも 人はいつまでも 開く花を待ちながら 芝生の上にあおむけ そこに懐かしの君からメッセージ 生まれた町を添付したメッセージ 句点打つ位置がおかしなメッセージが届くのさ 「麗しのブーゲンビリア あれは華じゃ。ないらしいわ」 遠くに離れて思うのさ 二流一流は関係ないや 幸せな子でいてほしいな そこにどこからか鳴るファンファーレ 空を見上げれば九分咲きランウェイ 愛爛々と花が咲っていた バンバンバン 懐かしの町で ブーゲンビリア こういう日も悪くないね 花びらじゃない花火が上がっていた |
窓MONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | o―o―o-o―o―o-o-o―o― o―o―o-o―o―o-o-o―o― o―o―o-o―o―o-o-o―o― o―o―o-o―o―o-o-o―o― タイムマシンができたらしい 民間人でも乗れるらしい タバコが売れる タバコが売れる 寿命短し燻らせ乙女 ダイオキシンがひどいらしい 絶滅も間近らしい チューブが売れる チューブが売れる Enterキー1発で済む注文 注文 注文 窓を開ければ開けるほど 涼しげな風が吹くが 開けたままにすると部屋の 暖かい空気が逃げてゆく この部屋に引っ越してから 33年は経ってるらしい 思い出すのは 子供の頃の 車窓から見えたネオン ネオン ネオン 夜はやたらめたら 自分の姿を映すくせに 朝になれば嫌というほど 照らしてくるよ o―o―o-o―o―o-o-o―o― o―o―o-o―o―o-o-o―o― o―o―o-o―o―o-o-o―o― o―o―o-o―o―o-o-o―o― 車窓から見えたのはネオン ネオン ネオン |
まほろばMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 古びたベンチが置かれた敷地には 花束を抱えてめいめいに集まる 優しい人々ばかり 不治の病を抱えたひと同士が お医者様の振りして懸命にいたわる 優しい人々ばかり ロマンティックな 生活はやってはこないけども ロマンティックに 考えられそうだ 「方舟はまだ?」 すでに僕らは乗っている ロマンティック 長旅だったよねと言いたいけども ロマンティック 海原はどこまでも ロマンティック あなたが生まれてきてくれたこと ロマンティック わたしが生きてくこと |
マンマミーヤ!MONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | クックドゥードゥルドゥーと鳴く君の そのむね肉に飛び込み泣くのさ 「あなたは私の中で生きてゆく」と カップヌードゥルドゥー 私たちの人生はお湯を入れたら最後 時間に追われる運命さ 君の自慢のお料理を見る 照れるぼんじりの憂いを帯びる丸みや サバのあばらのカーブや 夜の梅のおもかげも いわゆる二天王、命を操るキノコや まほろばに生えるピーチには 万に一つもかなわないのさ 君の自慢のお料理を見る 頬張れば頬張るほどに広がる 咀嚼ネットワークが広がる もういい!どうにでもなる気がする |
水が湧いたMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 水が湧いた! それが聞こえたら 老若男女が集まって 祝いあう合図 方角関係なくなって ヤッピー それから街はお祭り状態 縦乗りはあなた 横乗りはわたし 乗り方違えど 乗るのは同じ ヤッピー 喉はカラカラ意識は朦朧 街はお祭り状態 極楽の兆し 先駆けの暮らし ヤッピー 命からがら意識は朦朧 未だお祭り状態 極楽の兆し 先駆けの暮らし |
me to meMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | ああ、曇りガラスの終電の 悪臭漂うやつの後ろで スマートフォン片手に祭り上げ あいつは知らぬ間に罪を背負ってる 僕も背負い歩いてるのかいと いつもを目を血走らせているのさ ああ、告白はあなたの友へ それか140字にまとめて もう言えばいいのに 会えばいいのに 目をさらに広げ皿にして 目をさらに開き皿にして 目と皿と目 息止め透明になっては溶け込んで互い睨み合った目と目 こんなところに書いても収まらないのに なぜだろう 止められない止められない止められない止められない止められない止めら 会えばいいのに 目と皿と目 ぎゅっと手と手取り合っては時計忘れ互い見つめあった目と目 |
もうけもん MONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 毎晩毎晩泣いてどうした せっかくさっき飲んだミルクが勿体無いわ でも毎回毎回泣きやんでは ピカッと光った目を見るだけでもう あんたって もうけもんだね 笑えてきた もうけもんだね 大きくなれ誰々よりどうこうとか気にせん 海千山千食いな食いな行け行け丼丼 寝つかないだけで心は悶々 寝つきゃ急にメロメロになんね 落ちたもんをペロペロご勘弁 お尻ぺんぺんもう寝なベイベー あんたが生まれてもうけもん ハイハイちゃんとやってよ あんたもそろそろお手のもん ピーマンちゃんと摂ってよ 結局いいのはビタミンCよ ニキビは潰さんといてよ お泊まりするなら言ってよ そんなん転校したっていいよ なんかあったら言ってよ 母ちゃんあんた泣かせないよ 父ちゃんあんた泣かせないよ 本当あんたってもう あんたって もうけもんだね 笑えてきた もうけもんだね 私も含む もうけもんだね |
野菜もどうぞ MONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 美味しい野菜どうぞ 勘で買ってきてカットして炒めれば 分かるだろ 主食だよ 美味しい野菜どうぞ もう飽きて強火してから煎らつけば 分かるだろ 風味だよ 美味しい野菜どうぞ 面倒なら生のままで口に入れちまいな 分かるだろ 山だよ 野菜は美味しいから食う 本は面白いから読む 眠たいから今は寝る 偉いなどの言葉スルー 美味しい野菜どうぞ 人が肉たらしく思えてきたら 分かるだろ 空腹の場合には ここはひとつ野菜もどうぞ |
勇敢なあの子MONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 校長先生に逆らって 逃げ出してしまった日のことも 逃走本能に従って 走り出してしまっただけなのさ 勇敢なあの子は校庭に残って 赤いシャツの裾をつかんでいた 沈んでいく夕日の陰に君は立って 野球ボール ちょうど一昨年の夏だっけ 舟に乗ってトビウオを見たよね きっとカナヅチの君だって 身を乗り出して目をきらめかしてたのさ 勇敢なあの子は防波堤に立って 大ウツボの巣食う湾に飛び込んだ 西瓜を食べながら僕は鼻をすすって テトラポットの上 勇敢なあの子は染めた髪を切って 白いシャツの襟を正していた 本当のところは誰も知らなくって 消えたグラブ 勇敢に見えたあの子だって 怖くなって動けなかっただけなのさ とうとう我慢できなくなって 飛び込んでおしっこをしただけなのさ |
幽霊船MONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 遥かに昔の未開の土地には 魅惑の日差しが光り輝いて あの島に辿り着けば 数えきれぬ船乗りが 港町を後にしては 同じ町と知らず胸躍らせた 遥かに未来のその海原には いろどりみどりの船が瞬いて あの海に融け込めば またも船乗りが あちこちに身を投げては 骨になる運命 幽霊船から飛び降りて 泳ぐ気力もなくなった世界じゃ 夢見てるみたいだ ステップがバラバラなままだが グッとくるグルーヴ 新たなる大陸が 見つからないなら 作ればいいじゃないの 骨になる運命 幽霊船から飛び降りて 泳ぐ気力もなくなった世界で 夢見てるみたいだ 幽霊船から飛び降りて |
夢の中でMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 止まらぬ雨足 たまらず逃げ帰る道 君と夢の中でも交わってる ありきたりなハリボテだらけが 立ち並ぶ場所で 君は夢の中みたいに笑ってる 大事なものはポケットの中 歯の浮くようなセリフ 吐く気力も無くなってく だけど夢の中では味わってる 大事なものはポケットの中 |
ようこそはるばるMIZ | MIZ | 玉置周啓 | MIZ | | 歩いたらそのうち出会う あの街でどのみち出会う こんにちは、お元気そうで こんばんは、あの夜ぶりね 夕暮れ、気まぐれ ひとりでに走る自動車に 乗れば会えるから いつでも会えるから ようこそはるばるいらしたわ 陽だまり、おだまり 静まり返った歩道橋へ 行けば会えるから いつでも会えるから いつまでも待てるから さようなら、そのうち出会う |
ようらんMIZ | MIZ | 玉置周啓 | MIZ | | あだん飲みすぎて酔ったろうわ 記憶もまじけろわ あだんのーひゃっこけかしゃしゃけかも 分かりんなくなったあろじゃ ようらん あだん飲みすぎて酔ったろうわ 記憶もまじけたら あだんのーうまけかまずけかも 分かりんなくなったあろじゃ ようらん はら我がいにかいりんねーとだじゃ あだんおまえがあにをしゃべったあろか 分かりんなくなったあろじゃ あだんおまえがどこのだれだかも 分かりんなくなったあろじゃ ようらん はら我がいにかいりんねーとだじゃ |
LASTMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 僕らのいた街は寝てる間もおきてだらけ スカートの丈髪の丈想いの丈まで決められる 飛び出せば見つかると噂に聞いたもので あの子を誘って駈け落ちをと少しだけ夢見てしまった 街の色はオレンジになって僕の瞳を照らしてる ここを去ると決めてから生活すべてが新鮮で 「昔は昔で今は今」 といつか言うために生きている 唯一心残りなのはあの子のことで 「駈け落ちしてもまたそこから逃げなきゃだよ」 と言われてしまった 街の色はオレンジになって君の瞳を照らしてる それがラストになった でもいまだに終わった気配がないまま 僕は日々を過ごしてやり過ごしています されどラストはラスト もはや確実に終わってしまった 夢は覚めてからわかる 街の色はオレンジになって僕の行方を照らしてる それがラストになった 別の髪の丈が決まった世界でなすがまま 僕は日々を過ごしてやり過ごしています されどいく年経って それの意味が分かってきました 夢は覚めてからわかる |
LOVE LOVEMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 街中に監視カメラを隠したい 君が泣いたらすぐにでも行けるように たとえこの例えをもってしても 伝わり切ることなんてないのに なぜ君はすべて理由を知りたがるの そんなもの分かるはずがないのに 愛にいちいち理由は必要ないだろう ところで僕のどこが好きなの? 恋に恋しているうちは まだまだ こどもなんだよと 得意気に言う人の前で 君とキスをしたい 君とまばたきのタイミングが 死ぬまでずっと一緒だったらいいのに それなら「君から目を離さない」 って約束も嘘にはならないのに 白馬の王子様を探してた君を 笑う僕も眠り姫を探してた メルヘンを嫌いな現実主義者が 描いた理想を壊してくけど 愛を愛してるつもりなら ほんとうの意味の愛じゃないのよと やけにのたまうその人の口を 誰かキスでふさいでくれ 君のコンタクトレンズになって 汚れっちまった世界も美しく見せてあげたい 君のお気に入りの靴になって 素敵な景色の街へと連れてってあげたい 君がお腹すいたって言えばシェフを目指して 頭痛いなんて言った日には医者を目指して あの星が欲しいなら宇宙飛行士になって ゆくゆくは宇宙空間の支配者になって 君が眠れない夜は流れ星を落としたい LOVE LOVE 青臭い言の葉に込められた愛のすべて うら若い想いに秘んだ恋のすべて 恋に恋せよ 恋に恋せよ 消しては描き直すような理想の 愛を愛せよ 愛を愛せよ 二人で描き上げた愛を |
わかってるつもりMONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | 悲しくて泣きそうになる 思い出が脳裏をよぎる 5年後には沈むダムも いつかゴジラがいた海も よく聞け、君のことはもう! わかってるつもり おかしくて笑いそうになる あの人のボヤキがよぎる 「ごめんね」なんかの使いどころ いつまで経っても解らないだろう よく聞け、君のことはもう! わかってるつもり ロマンはいつもそよ風のように ゆらりゆらりらと吹き抜けてしまう 砂浜には足跡だけが残る |
忘れる MONO NO AWARE | MONO NO AWARE | 玉置周啓 | 玉置周啓 | | ペンキのはげた壁紙をめくるのが 楽しくて涙も引っ込む 着陸間際の航空機を探す 双眼鏡で 胸が高鳴る ありのまま全てを受け入れられたら まともな答えは必要ないのに 忘れる 屋上に消えたバレーボールを見捨てる 見つかる前に あの時はごめん 攻略間際のゲーム機を投げ出す あなたに会える それだけで十分 ありのまま全てが浮かんで消えたら 複雑な記憶は必要ないのに 忘れる 水面の上を走る電車で 街を出て行くあの子は誰 からかい気味に肩を叩いて 駆け抜けていくあの鬼は誰だ あのいつか溺れた浅瀬さえも 今は腰の高さで揺れている しかしながらあの瞬間のニュアンス 覚えてる もともとどんなだ 今でいうどんなだ ありのままいたいなと つくづく思うけど ありのままがそもそも 何だか分からない ありのまま全てを懐かしがるうちに 宝物みたいな思い出ひとつずつ 忘れる |