アンドロメダ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 肉眼で見えるんだって 銀河は 望遠鏡がなくても 見えるんだって 天の川じゃないよ アンドロメダの銀河は 渦が見えるらしいんだよ 詳しげに僕は熱弁したっけ 君の気を引きたくて 夜に会いたくて 興味もない星の知識かじった <<これは僕らが星になるためのストーリー>> 目論見通り 食いついた君 愛おしそうに空をよく 眺めてたから あなたを見てたよ 夏の線路ぎわ アンドロメダは 稲穂の匂いの中 銀河は小指の爪よりも 小さくて地味だったって 君は笑ってたんだ 豆粒みたいだった 銀河は 渦巻きなんて見えやしなくって 死んだら星になるって 昔の人は なんというかまあロマンチックだよね とか いらないことばっか喋っていた 君が泣くまで 気づけなかった 君が最近 空見てた理由 「星になったらまた会えるよね」って 空の先にいる誰かに やっと気づけた あなたを見てたよ 夏の線路ぎわ アンドロメダは 稲穂の風に消えた 銀河は小指の爪よりも 小さくて地味だけどって 君の涙が揺れて 空を何度も見てしまうよ あなたが会いたい人はどこ 星座のことも読み漁って 宇宙への興味にのまれて そしたら見つけた科学の話 僕らはいつか本当に星に変わるみたいだ 僕らの肉体が土に戻ったあと 未来で地球が終わり 砕け また宇宙へ散らばれば たくさんの星を もう一度創り出す 命になれるんだって あなたを見てたよ 夏の線路ぎわ アンドロメダは 稲穂の匂いの中 あなたと あなたを愛する人が いつか星になれたら 同じ星になれたら |
群青藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 真空パックされたベーコン色した空が 君のいない影をのばし続けてく 工場 鉄塔 学校 僕 君といた土手 張り付いたワイシャツを浮かす風 渇けば渇くほど乾かないもの 青く青く青く煮詰まってくる 行き場のないちぎった草のような 割れそびれたシャボン玉のような 空の群青 空の群青 キラ キラ キラ 光る 僕の群青 空の群青 キラ キラ キラ 光る さよなら さよなら さよなら さよなら ぼくら。 川向こうで点滅する団地の蛍光管 じわりじわりぼんやり滲むのは許さない 親知らずで何度も噛んだ内側みたいに ぼくらの恋はうんざりの連続でしたね 明日からイライラすることもないでしょう 傷を負うこともなくなるでしょう 3年後は誰かをもっと愛してるでしょう だからこんなに、辛いはずはないでしょう 空の群青 空の群青 キラ キラ キラ 光る 君の群青 空の群青 キラ キラ キラ 光る さよなら さよなら ぼくら。 暗い暗い暗い暗い夜の青、青、近くなる 一緒に花火を見た橋 甘い苦い甘い苦い夜の青、青、あの時は 空がクソみてえに奇麗だったよな 空の群青 空の群青 キラ キラ キラ 光る 僕の群青 空の群青 キラ キラ キラ 光る さよなら さよなら 最低で 最高な ぼくら。 |
氷に似た感応藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 感情、これ以上のビジョン、めった刺し、 雑誌放って崩壊、凍った凝った夜空に、 連綿と、連日、人体模型の図ずっと描写、秒速、病気のような気分で、 アカン、感情じょうろ状、漏れて、徐々に二三四体、 模型五体、分裂、ろうろうと、六体、 一斉に心臓共鳴、めいめいの、目、目、点灯、滔々(とうとう)と、つのる。 愛してよ、僕のこと、愛してる、君のこと。 わからない、心臓が、破裂しそう、眠れない。 ああ、あなた、ああ、あなた、ああ、あなた、ああ、あなた。 ああ、あなた、ああ、あなた、ああ、あなた、ああ、あなた。 愛してよ、僕のこと、愛してる、君のこと。 わからない、心臓が、破裂しそう、眠れない。 交換です、この愛も、声も、漫画の趣味も。 共感です、その目に、髪に、産毛の色に。 もう来月中、死んじゃっていいですか。 そうやって、笑顔で僕を冷めさせないで。 体感上、素直な君を見ていたいんだよ。 瞬間さ、瞬間で、わかる、愛してる。 |
殴れ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 藍坊主 | 死にたいと君はつぶやく 死にたいといつもつぶやく そんなに死にたいならば 勝手に死んじまえばいいさ 死んで君はどうするんだい 哀れな目をしてにらむなよ とりあえず君が死んだ時 僕は悲しむ事になるよ 僕のこと殴れさあ今すぐ 拳で 君の痛みはわからないけど 拳の痛みくらいならわかる 何かが狂っているんだろ 僕だってちゃんと気づいてる この世界はどこか変だろ まともなやつはバカになるんだ 僕のこと殴れさあ今すぐ 拳で 僕が君の事殴ろうか その痛みのほうがましだろ 世界は狂っている 僕達は 夕焼けに影二つ残し 世界を殴った 世界は狂っている 僕達は 夕焼けに影二つ残し 世界を殴った 世界を殴った |
グッドパエリア藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 日が日が暮れてくざわざわしてゆく、 夕餉(ゆうげ)のリズムに浮かされて。 彼も彼女も靴を鳴らすよ、 今夜は一体何を食べようかな。 手を叩くように、笑うように、しびれる料理を作らなきゃ。 最高のパエリアを。 さあさあ、始めよう、とりあえずスーツはコインロッカーに、 押しこんで、タクシーに乗る。 まず森の奥に、山菜を探しにいこう、 その前に、懐中電灯を買っておかなくちゃ、 いやまてよ、ATMで、お金を下ろしておかなくちゃ、 いやまてよ貯金がもうないんだったっけ。 手を叩くように、笑うように、競輪場にいくっきゃない。 最高のパエリアを。 さあさあ、始めよう、ヘビのような勝負師に変身しよう。 ヘイ、ババア!2−4に300円。 目をこすると、ストーブから焦げ臭い匂いがして、 ああそうか、灯油が切れちゃってる。 もっとロマンチックな夢を見ていたかったんだけど、 しょうがない、夢は選べない。 夜が明けたら車でいこう、海岸沿いのレストランへ。 最高のパエリアを。 そして味わおう、独りがどんなに寂しいかってことを。 そしたら、君に謝れるかも。 |
宇宙を燃やせ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 藍坊主 | 愛想笑いが うまくなったな 相当自分をぶっ殺してんだろう 精神解放が彼をゲイにした 人間模様は色とりどり 彼は彼の哲学を持ち 僕は僕の思想に生きる 炭酸飲料の炭酸を抜いて飲む 一風変わったあの娘のくせ 幾億もの人の存在 幾億もの人の個性がちらばってる この世界に僕は独り 世界に君は独り さぁ 解き放っていこう 本当の自分を 人生論なんて 人それぞれさ 自分の意志がガソリンなんだ 燃やせ 燃やせ 君の宇宙を ひしめきあう 人の個性がちらばってる この世界に僕は独り 世界に君は独り さぁ 解き放っていこう 本当の自分を |
サンダー藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 雨意裸裸歩和裸THUNDER 裸列怖畏 ウィーララファーラサンダラレフィー (雨の予感の中 裸の人々が歩く 雷に怯える裸の列) 布衣等月参水苦不荒堕反陽怖輪裸辺居 フィイラガッサンスィークファダポンピパラベイ (服を着た人々は月を詣でる 水難にあっても混乱のないように日は崇めない 裸の人々は輪になって怯えている) 杯等布衣呑僧等貞無食裸裸飢意中 ハイラフィーノソーラテーナクララウィナカー (さかずきのようなものを 服を着た人々は飲んでいる 僧たちも節操なく食べている 裸の人々はおなかが減っている) 荒狂若列牙裸列気荒魚生血生吸 アレクルモレゲララレゲアウォーウッチュウス (いらだった裸の若者は歯をむき出し 魚の生き血を吸う) 馬医馬医気皮雨出威言言言裸裸等 バイバイゲッピウディユーユーユーラララ (とある獣医が いよいよ雨の気配を感じ 仰々しく言う 裸のものどもよ) 裸裸等 裸裸等 裸裸等 裸裸等 ラララ ラララ ラララ ラララ (裸のものどもよ 裸よ 裸 裸のものどもよ) 雲、空、風、未来、吹き荒れる嵐のただ中で 雲、空、風、未来、あなたは見るだろう 蓮掛羅布衣流論怪怖荒裸植威 レンカラフィールロンケファラウェイ (蓮の模様の袈裟を着た僧が いらだった裸の人に恐ろしい話を聞かせ 静かにさせた) 怖畏流生音星暗卵気駆裸洗心産歩愛 フィールウヲンセイクランキカラセンシンサンフォー (その恐ろしさは 暗闇の原始から星の生まれる音を聞いたかのごとく 裸の人の心を洗い流し 愛を目指す心を彼の中に産んだ) 苦暗夜神化風追羽得奇異卵帰有裸枸櫞麩遭 クアンヤシンカフォーウェキイランキアラクエンファー (暗い闇夜は神のように思え 風を追える羽を得たような心地は 卵の中に戻ったような クエン酸とお麩を混ぜたような奇妙さだ) 存春生詩 空見流THUNDER 風生剛悠久延尾論令身衣 「怖落」 ソンシュンウーシ ソラミルサンダーフォーゴウユウキュウノオロンレイミーフォー (春が在ることで詩が生まれ 空を見れば 雷がまさに落ちようとしている 力強いこの悠久さに服を着た人々は 「落ちるぞ!」と) 言言言裸裸等 ユーユーユー ラララー (言った 裸のものどもよ) 裸裸等 裸裸等 裸裸等 裸裸等 ラララ ラララ ラララ ラララ (裸のものどもよ 裸よ 裸 裸のものどもよ) 雲、空、風、未来、輝きの中で何を見たか 雲、空、風、未来、我々の行く末か ラララ、、、ラララ、、、 雲、空、風、未来、柔らかい春雨が煙る夜 雲、空、風、未来、街に落ちる光 雲、空、風、未来、吹き荒れる嵐のただ中で 雲、空、風、未来、記憶が街に降ったんだ。 |
月のヒト藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 藍坊主 | 孤独、自殺、レイプ、暴行、差別、集団モノマニア いつからか僕は知ってしまった 人間はとても淋しいよ 虫が舞う蛍光灯 壊れかけの扇風機 曇り空、曇り空 満ちては欠けるあの月のように 僕らは影を背負ってる 世界が愛で満たされるはずもなく この夜を越えて 消え去ってしまえたらいいのになぁ ほら、空にかすむ 月がにじんでゆく いつかは死に絶え 骨に変わる トウサンお母さん あなた方に戴いた愛を僕は決して忘れません この世界全てを憎む必要はない だからこそつらいよ どうせなら全てを嫌いたい 汗で湿った Tシャツが匂ってる あぁ 今僕は生きてるんだなぁ この夜を越えて 消え去ってしまえたらいいのになぁ ほら、空にかすむ 月がにじんでゆく ジワリ ジワリ 湿る手で 頭をかきむしった よだれが床に散らばった グルグルグルグル回って 月が僕の中で破裂する この夜を越えて 消え去ってしまえたらいいのになぁ ほら、空にかすむ 月がにじんでゆく |
夜はひらめく藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太・藤森真一 | 野間康介 | ユーカリの木が風にゆれる 僕たちはこれでお別れだ 楽しい事だけ連れて行こう 悲しみはどうせついてくる ハローハロー 違う道 違う空 それぞれの明日 ハローハロー 待ちに待った 始まりだ いくぜ いくぜ って心臓鳴らせ さよなら 夜は春の匂い 見慣れたマフラー 泣きそうな笑顔 本当の声は 本当の声は 胸にしまわなくちゃいけない さよならってやっぱ簡単じゃねえな わらった鼻が痛くなって 本当の声が 本当の声が こぼれそうだぜ 君は宇宙 僕は海の底 そんくらい離れてゆくなら むしろずっと近かったかも 絶対に忘れないだろうから あたらしい 君の町 僕の町 きっと似てるから 変わらないようで変わっていく生活に 今を忘れちまう気がして ありがとうだけじゃ足らないのは 消えそうなものが多すぎるから 本当の声が 本当の声が しめつけるぜ 出会いと別れ 桜の季節 そんな感じで別にいいよな 本当の声は 本当の声は 僕らの中にしかなくて いこうぜ 未来が明けてゆくよ 光の射した朝がくるよ 最高の今日を 最高の今日を 超えていこうぜ |
青葉台の夜藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 藍坊主 | かかとがつぶれた靴で ダラダラと散歩する びんぼう草を踏み潰し 死んじまえ、とつぶやく 畳につめを立てて 声を殺して泣いた夜 終わっちゃいねぇだろまだ 始まってもないぜ 青春の残骸が僕に呼びかける 「かきならせ俺の体 ぶつけろその感情を しみったれた声を そこらじゅうに撒き散らせ」 僕のギターはそう言って 僕の心を殴った 夏の夜 湿った風が 不満を言っちゃきりがない 金なし貧乏生活 無いお金をはたいて 新品の弦を買う 青春の残骸は宝物になる かきならす奴の体 ぶつけるこの感情 蜘蛛の糸くらいの 希望の光が見えた 僕はギターをかきならす 吐き尽くせないほどの 想いが夜にこびりつく いつのまにか秋が来て 冬が忍び寄るその頃 僕のオンボロギターは 音を失っていた 僕はギターをかきならす 吐き尽くせないほどの 想いは寒空に… 僕はギターをかきならす 吐き尽くせないほどの 想いは寒空に消えた |
不滅の太陽藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | とても深い、風のおなか、ルノは得意げに、るくるく、まわる 。 見てよ、太陽、僕はきたよ、かみさまがくれた、4分かんのはね 。 葉っぱに乗って、深呼吸、ひだり、みぎ、ざわめく、生命。 ひゃらひゅるん、風のくちびるをかすめて、ぶるるん、うぶげ とりはだの匂い、光を目で噛み締めて、 反射の海を抜ける、ひらひら、お嬢さん、こんにちは! 少し、羽が、コチリ、してきた。彼女は僕のいのち運んでいった。 葉っぱに乗って、ひとやすみ、ひだり、みぎ、めざすは太陽。 ひゃらひゅるん、風の乳房ぬけ、ぱらぱら、足とストロー、 抜け落ちてゆく、おやすみ、僕はいくけど。 命は続きます、卵のなかに、お日様ろんろん。 |
僕は狂ってなどいない藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | フィーウェルヲンヲン、透明に墨汁を浮かべた、倦怠感、 奥歯に刺さった、昨日の残り。 「フィーウェルヲンヲン」、こんな造語、意味などはないのです。 ただ、目が腫れてる、今の、感じ。 椅子から足を4つとって座ってるような、 むちゃくちゃな姿、それが僕らの感情だろう。 エう゛ぁーエう゛ぁー、奴隷じゃねえよ、僕の感性は、 言葉に詰め込んだ瞬間に、賞味期限切れ、 もう、煮ても焼いても、冷めてる。 りんご、りんご、蟻から見ても、りんごは「りんご」ですか。 いや、違う、りんごは人の言葉。 りんご、りんご、英語では「apple」と呼んでいるよ。 なら、りんごは「りんご」なんかじゃない。 言葉の奥がわ、本当のそれを覗きたいだけ。 ぐちゃぐちゃに混じって広がる、この味、色、情感、 エう゛ぁーエう゛ぁー、奴隷じゃねえよ、僕の感性は、 この狂った世界から見たら、僕は狂いだろう。 まともに、生きたい、それだけ。 |
彼女を修理藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | またずれてゆく 僕ら そしてたまに 戻って 君が居た空気さえ ひずんでる なぜだろう いま ここで いま ここで 黒い闇を抜けて 青い夜を駆け抜け 覚醒した時代に 今僕は生きてる まっすぐ帰っておいでよ 月の向こうから 鋼鉄の魂よ 最愛の友人よ ハローハローハローハロー BABY 窓の向こうに霞む 生暖かい工場 箱に詰めて送ろう 保証書はないけれど いま ここで いま ここで 窓に映ってる君(僕) むしろ壊しちまおうか(壊せ) お前が僕ならば なあ、やっちまうだろう? どうして僕はこんなに 人間でいたいんだろう 鋼鉄の魂よ 最愛の友人よ ハローハローハローハロー BABY まっすぐ帰っておいでよ 月の向こうから 鋼鉄の魂よ 出会う前の僕らへ ハローハローハローハロー BABY |
ポランスキーナ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 皮肉ばかり言ってると いささか心が渇く 真っ青な空だけが 僕を許してくれる気がした 清く、正しく、美しい物事は どうも信用できねぇよ 愛する事 苦しむ事 僕はいつでも踏んづけまわっては 抱きかかえてる きれい事の向こう側 のぞくつもりにはどうしてもなれないんだ 僕を許して 風が笑う 僕の小さな 心の中を笑ってる 風が笑う 僕の小さな 心の中を笑ってる 不道徳こそ 人間の証明だと僕はうたった ウイスキーをなめれば 心が少しあったまる いくつくらい 人を傷つけたろう 星の数ほどだろうか 愛する事 苦しむ事 僕はいつでも踏んづけまわっては 抱きかかえてる きれい事の向こう側 のぞくつもりにはどうしてもなれないんだ 僕を許して 風が笑う 僕の小さな 心の中を笑ってる 風が笑う 僕の小さな 心の中を笑ってる 光る太陽 闇に浮かぶ孤独 そうさ 孤独だ 僕を照らす光 それは 孤独を含む優しき罰だ 孤独の中 手をさしのべ 僕を救ったのはやっぱり愛だった 偽善だとしても きれい事越えて届く想い それは確かに僕を包んでった アンパンと牛乳のようなハーモニーで |
羽化の月(FORESTONE Ver.)藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | はっぱにむしゃむしゃと、トンネルをあけてく、 八本あしの五番めは継ぎはぎの白い靴。 くたびれたルノは、ちょっと月をみてた、 そんなときフクロウのホウホウもかきけして、風! ひゅるひゅる舞って、気づけば空のうえ 回転ふぁーふぁーふぁーふぁーふぁー、 ふぁーふぁーふぁーふぁーふぁー。 もんもくしてる、シェロとこんばんはってして、 どーどーどーどーどー、どーどーって乗った。 あおい銀河と、つきの神様、きこえますか。 愛する全てはもう 空ばかりにあって 地面の世界には かなしみばかりです 星の匂いがして、サナギのかたちです。 朝の音がかんかんと、とおくで弾けてる。 |
クラゲ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 時の流れに溺れて、私はどこにいるのでしょう。 こぼれ落ちそうな月が、水たまりを揺らしてる。 やがて忘れてゆくのさ、自分がなぜ泣いたのかを、 人はそれを実にうまく、成長と呼ぶのだね。 光が空に粉吹く、目に見えない透明よ、 おまえはどこにいるんだい、もう消えてしまったのかい。 don't think, feel feel, all my senses 風が吹くたび、また泳ぐよ、私の気も知らないで。 ここには荒野なんて無い、歯を鳴らす冷気も無い。 試練があるとすれば、試練が無いということ。 壁があれば壊せばいい、山があれば登ればいい、 だけどどうすればいい?何も見えない場合は。 don't think, feel feel, all my senses 失い続けるからには、 きっと何かあるんだろう。 時は、どうして、僕らを削るのでしょう。 遠く、甘い、未来を広げながら。 don't think, feel feel, all my senses 私は貝にはなりたくない、だってグラゲがいいじゃん。 |
ワンダーランドのワンダーソング藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 藤森真一 | 藍坊主・野間康介 | ニワトリなのか タマゴなのか 始まりを想うたびに 迷い込む感じ 答えはあるのでしょうか どうにも不思議な世界 ワンダーランド キラキラ光ってる ワンダーソング聞こえる 耳よりも聴こえる場所で ひろがる景色を見てる 3分間は長いか短いか 答えを僕は知らない たのしいときは一瞬で終わるのに くるしいときは永遠のよう 僕が生まれなかったら 別の誰かが生まれたのかい その誰かって誰なんだい 誰だってよかったんじゃないのかい ワンダーランド 今革命が起きる ワンダーソング壊れた 心の回路に電流を ねむった目にアドレナリンを ワンダーランド さあ対決のとき 静寂な無意味よ なんのために僕は生きてる お前を食べてしまいたい ドアを開けたら また扉があって 開けたら また扉があった あるとき開かない 扉にぶつかったよ のぞいた カギ穴には 答えを持った化け物が どろどろどっと暴れてる いつだろう閉じ込めた 大切な僕のモンスター ワンダーランド さあ革命のとき ワンダーソング聴こえた 僕が生まれた理由なんて 本当はどうだっていいんだよ ワンダーランド アリスよりもワンダー 抜け出せないこの世界 心から愛したいだけ 生まれたワンダーな僕らを ワンダーランド アリスよりもワンダー 抜け出せないこの世界から ひろがれ このワンダーソング ニワトリなのか タマゴなのか 始まりはどちらでもいい もはやどちらでも とっても幸せな匂い そして私は食べる オムレツを |
ベンチで手紙を読む老人藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | ベンチで手紙を読む老人 老人の右足の横に転がるリンゴ リンゴの伸びた影を踏むイヌ イヌの鼻先を飛ぶカナブン 「ロールウェィイェ、ロールウェィイェ、 ラーリルロ、レリェー」 「ロールウェィイェ、ロールウェィイェ、 ラーリルロ、レリェー」 カナブンのからだを打ち抜くバット バットの柄を握りしめている少年 少年の髪を揺らす風 風の根元に光ってる雲 「ロールウェィイェ、ロールウェィイェ、 ラーリルロ、レリェー」 「ロールウェィイェ、ロールウェィイェ、 ラーリルロ、レリェー」 雲の上にある太陽 太陽を包む想像もつかない宇宙 宇宙のずっとしたにある世界 世界の隅にそびえたつビル ビルの窓を飛び越える君 「ロールウェィイェ、ロールウェィイェ、 ラーリルロ、レリェー」 「ロールウェィイェ、ロールウェィイェ、 ラーリルロ、レリェー」 君が着地したベランダ ベランダを抜けてく柔らかい南風 南風に乗った紙ヒコーキ 紙ヒコーキに書かれた文章 文章を解読している少女 少女が紙を置いてったベンチ ベンチでそれを読む老人 「LIFE IS BEAUTIFUL!!」 |
創造的進化藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太・藤森真一・渡辺拓郎 | | エンドライン、エンドライン、アンダーない。 end 来、円、打、宮、安堵ない。 萌芽、生&死、スター、シャイン、アウト。 開始ライン、開始ライン、勢at 生。 道、怒濤、low、動、low、強打、再come。 オルガナイズ、嗚呼、she、スタート、シャイン、アウト。 エンドライン、エンドライン、アンカーnight。 end 来、エンドライン、開かない。 萌芽、生&死、スター、シャイン、アウト。 エンドライン、エンドライン、円、打、come。 増えろ、歪。増えろ、歪。増えろ、歪。 増えろ、歪。増えろ、歪。増えろ、生。 増え、増え、増えろ、歪 。増えろ、歪。 増えろ、歪。増えろ、歪。吠えろ、生。 創造へ、生命性へ、超越の瞬間へ、 もういいかい?まだだよ。 世界は、そこまで。 エンドライン、エンドライン、アンダーない。 end 来、円、打、宮、安堵ない。 萌芽、生&死、スター、シャイン、アウト。 開始ライン、開始ライン、勢at 生。 道、怒濤、low、動、low、強打、再come。 オルガナイズ、嗚呼、she、スタート、シャイン、アウト。 エンドライン、エンドライン、アンカーnight。 end 来、エンドライン、開かない。 萌芽、生&死、スター、シャイン、アウト。 エンドライン、エンドライン、円、打、come。 増えろ、歪。増えろ、歪。増えろ、歪。 増えろ、歪。増えろ、歪。増えろ、生。 増え、増え、増えろ、歪 。増えろ、歪。 増えろ、歪。増えろ、歪。吠えろ、生。 創造へ、生命性へ、超越の瞬間へ、 もういいかい?もういいよ。 世界が始まる。 |
花火計画藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 野間康介 | 僕らは空を見上げ 僕らは空を見上げ 変わらない景色を 見上げるのでした ひどい雨の中 泥水吸った靴が パシャリパシャリと 浮かれた気持ち叩いた ミミズ腫れになった 行き場のない熱が 湿る息を濃くする ふやけてく僕ら ひどい雨 このままじゃきっと 花火は中止だな 濡れた神社の 狐が笑う 晴れない 晴れろ 晴れない 晴れろ 晴れない 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 僕らは空を見上げ 僕らは空を見上げ 変わらない景色を 見上げるのでした 僕らは空を見上げ 僕らは空を見上げ 変わらない景色を 見上げるのでした 骨の折れた傘 遂げられない計画 生温いラムネ やまない雨 それでも僕はかまいやしなかった ただずっとここに居たかった 帰ろう そう言って 君は笑う 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 僕らは空を見上げ 僕らは空を見上げ 変わりゆく景色を 見上げるのでした 僕らは空を見上げ 僕らは空を見上げ 変わらない景色を 刻んだのでした |
螺旋藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | さんざん世界を憎んで ツバを撒き散らしながら 演説を繰り返してる 狂ったオヤジを眺める 僕はきっと腐ってる 世界がかすんでしまった 流れる涙のかわりを 手にすることができません もんもんと立ち込めては ためいきへと変わってく 生きてるって何ですか 鈍い痛みが胸を這う 僕は手をつなぎ 笑いあえる 平和な世界望んだ そして傷ついて また願って メランコリーを知った 誰だって 何かを信じて 壊されて また手を伸ばす 立ち上がろう たくさんの痛みを抱えて きっと大丈夫なんて言葉 僕は信じやしないけど 確信を持って歩いてゆける この世界を ぐるぐる回り続ける 僕らの世界は螺旋だ 光と影を繰り返す 明日は笑えますように 誰だって 何かを信じて 壊されて また手を伸ばす 立ち上がろう ほのかな希望を抱えて |
ステラー藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | ゴロゴロと今日も吸った 隕石のような悪意 胃の中でこすれるころ 丸い記憶に変わって 明日の僕を作る 作られてゆく心 8日前の自分は もう他人のよう 茎を伸ばす 植物たちの春 ひんやりと そこにある確かさ それを感じる僕はどこで僕を 見てるんだろう? この世の果てからさ 広がれ 光れ 光れ あの星から 僕はステラー あの空が 遠く 遠く 彼方から 僕はステラー オカルティックな事に 僕は生きてしまってる 産まれて愛に触れて 君と出会えてしまった 空でも地下でもなく 植物がゆれる場所で 自分よりも他人じゃないあなたと 僕が僕を忘れてしまっても あなたを通して思い出す ここは地球 今日も空は青い 笑えるぜ 眩暈がしそうだよ 広がれ 光れ 光れ あの星から 僕はステラー あの空が 遠く 遠く 彼方から 僕を呼ぶよ 僕は 僕は ステラー |
Lumo藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 0という絶対と 1という可能性 この世界に0はない 10は1、1は10 作られて 作ってる 僕らがつないでく未来 光へ。 喪失も 絶望も 高く 高く 積み上げて 僕らはつないでゆける 光へ。 |
セミのぬけがら藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 藍坊主 | うらぎり だまし合いしたり 馴れ合って自分を捨てる 一人になるのを怯えて ウンザリして 生きていくのか 胸に残る苦さを 決して忘れない もう 終わりにしたんだ 1! 2! 3! ダァーッ!!! Go Away Go Away Go My Way!!! 僕は涙を恥じません 心を持ち生まれたから 自由を強く願ったら 自由である事を知った セミの抜け殻じゃなくて 僕はセミになる 短い命を燃やすぜ 1! 2! 3! ダァーッ!!! Go Away Go Away Go My Way!!! Going My Way!!!! |
すべてが終わった夜に藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | どこまでもひろがる熱いもの からだの中でもえているもの 僕のこどうと 君のこどうをつないでるもの むずかしい言葉じゃ離れてく かんたんな言葉じゃ近すぎる このかんかくが この世にあることがうつくしい かたちのない よるの音が かたちへかわってく 触れている まるで てがみのような そっと そっと そっと 外は雨のけはい そっと そっと そっと 外は雨のにおい 語らない 語れない 夜だ やわらかいときには雨がふる かたいときには木枯らしがふく この世界の しくみはそんなものかもしれない いったいぼくは何を知ったろう 人間どうしの決めごと以外 今 目のまえに 美しいけしきだけがみえる 声を止めて みみも止めて かたちを止めたら 波のような ここにぼくはうまれた そっと そっと そっと 外は雨のけはい そっと そっと そっと 外は雨のにおい 語れない 語らない よるだ |
メテフィラ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 野間康介 | ひらひらひらりと光る 青白い空気の予感 切り取られた入道雲を 外においてさあ行こう 海辺のアクアリウムは つまりは心の浴槽 絵本で見た幻想のような 月が踊りだしている ゆらゆらゆらゆらゆれる ゆらゆらゆらゆらゆれる ゆらゆらゆらゆらゆれる ゆらゆらゆらゆらゆれる don't think, feel all my senses don't think, feel all my senses そう生きられない人の心よ 蒸発する汗と魂を少しずつ海へ返そう don't think, feel all my senses don't think, feel all やっぱりクラゲっていいじゃん don't think, feel all my senses don't think, feel all やっぱりアシカっていいじゃん |
降車ボタンを押さなかったら藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 藍坊主 | コロコロ、こつんっ、とぶつかった 誰かがおいていった空き缶 ある晴れた午後のバスはゆっくりとまたアクセル踏む もう転がんないよう 踵でじりじりつぶした 僕の弱さも一緒につぶせたらいいのに 窓ガラスに刺さった青空 消毒されたように蒼く ひんやりと心臓を焦がす いこうぜ 何度だって立ち上がるんだぜ 頭では解ってるんだぜ そうさ、一歩だ ここからの一歩だ コンビニが流れてく キラキラと 赤信号で止まるように 僕らは止まれないんだよな パーでチョキに勝つ方法を 全部パァになっちまってもまだ探してる 汗にしみ込んだ思い出、失敗、 それに 臭かった都会の水にもすっかり慣れていったよ 知り合いはだんだん増えたけれど 友達とはだんだん疎遠になってったりね すげえことなんて もうあんまない気もする けどまだどっかで僕は待っちまってるんだよ ぶっちぎってくれ さあ全開で 急カーブのハンドルさばきで つり革が吹っ飛ぶくらいの いこうぜ 何度だって立ち上がるんだぜ 心では解ってるんだぜ そうさ、一歩だ 101回目の一歩だ 多摩川が流れてく キラキラと どうしようもない暗闇がきて また遠くに青空は去って キラキラと街が輝いていくぜ 止まらない時間は確実に 僕らの歯車止めるけど どこまでいくかだけは止めない トンネルを抜けてゆこう 立ち上がれ! その先へ! ある晴れた午後のバスはひっそりと僕をゆらす |
エフィラ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 野間康介 | 月の差す フラスコ 泳ぐ エフィラ ラ ラ ラ don't think, feel all don't think, feel all don't think, feel all senses don't think, feel all don't think, feel all don't think, feel all my senses するどくなる耳鳴りが 夜を消毒してゆく don't think, feel all don't think, feel all senses 透明な エピグラフ 水越しに読んだ ゆらめく空 ラ ラ ラ don't think, feel all don't think, feel all don't think, feel all senses don't think, feel all don't think, feel all don't think, feel all my senses さあ静かな肯定を ただようクラゲのような don't think, feel all don't think, feel all don't think, feel all senses |
虫の勾配藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 世界の真逆から湧いた魂 骨のない 虫たちの体 冬になったら うつろなホール そこにはさ 何があったんだろう 僕を見てる 消えた鼓動 存在へ この体の意味へ 錆びた校庭の 光の匂いへ 再生へ 枯れ葉の工場へ 薄い膜を 剥がしにゆこう 冷えきった 雪のない世界へ この世界の僕は終わる メカニックに動き出す手足 春になったら やわらかいフォーム 次はちゃんと 動いておくれよ トコトコリと 光る鼓動 存在へ この心の先へ 錆びた校庭の 光の匂いへ 再生へ きらめく瞬間へ 風に揺れている カーテンの向こうで 嬌声が 嬌声が聞こえる |
雨、照らす藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 渡辺拓郎 | | そして彼はどこへゆく 真夏の風は雨に揺られ 湿る土の匂いに 体を預けた なぜなぜなぜだろう このまま消えてく 秋の気配はまだ 遠い向こう 戻れない 戻らない今が 昨日に変わる その繰り返しの中を泳いでく 戻れない 戻らない今が 雨に溶けてく そんな景色を見つめて 眠くなって 蝉の声を聴く トンネル抜けたその先は 見たこともない草原と 牛の背中に生えている羽が光ってた そして廃墟を越えたら大きな池に 泳いでいた君の姿にウィンクして 釣りをやってたんだ ほらほら大きな 影がもうすぐそこ 手が届きそうなところで 目覚めた 戻れない 戻らない今が 昨日に変わる その繰り返しの中を泳いでく 戻れない 戻らない今が 雨に溶けてく そんな景色を見つめて 眠くなって 蝉の声を聴く さよならを言えないまま この世界はまた終わりを迎えるんだ ありがとうも言えないまま この夏の一瞬が 昨日のバス停の君が 戻れない 戻らない今が 昨日に変わる その繰り返しの中を泳いでく 戻れない 戻らない今が 雨に溶けてく そんな景色を見つめて 眠くなって 蝉の声を聴く |
武器よサラバ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 田中ユウイチ | 藍坊主 | 暴走する若い心 でっかすぎる不安抱え 白い道を赤く染める 月まで響く星クズの下 命をとることはできる 怯えさせる事はできる 不幸にすることはできる でも心までは殺せないぜ!! やさしさや そのいたわりや 決して折れない信念だとか 大切な人への想い武器じゃ奪えないよ 一人きりも怖くはない ナイフなんて必要ない パンクロックに出会えたから 武器よサラバ!! 暴走する若い心 でっかすぎる不安抱え 白い道を赤く染める 月まで響く星クズの下 やさしさや そのいたわりや 決して折れない信念だとか 大切な人への想い武器じゃ奪えないよ 一人きりも怖くはない ナイフなんて必要ない パンクロックに出会えたから 一人きりも怖くはない ナイフなんて必要ない パンクロックに出会えたから 武器よサラバ!! 武器よサラバ!! さよなら… |
ネガティブフィードバック藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 進んだ旅路の果て どうして世界は丸い ゴールがまたスタートだなんて耐えられない 永遠なんていらない 今日は今日だけでいい 水風船の中を這うタニシを思った ハローハロー 君の声を 遠く離れた君の名前を呼ぶ ハローハロー 君の声を 背中に聞く 歩いてゆこう レイニーレイニー 鋭い針があれば 突き破ってやるのに するとサザエの渦巻きがこう言い始めた 「この世界は 閉じているんじゃないぜ ただ 巡っているんだ 壮大に」 だから食べた。 ハローハロー 君の声を 遠く離れた君の名前を呼ぶ ハローハロー 君の声を 呼ぶこの夜 歩いてゆこう レイニーレイニー |
レタス藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 潮風吸い込む 心臓が弾ける 海は広い 僕は小さい アリさんはもっと小さい、って 何かと何かを比べるのはやめだ サンドウィッチのレタスだけ シャキシャキの音だけを今は聞きたい この夜通り抜け また明日へ向かおう ただ今だけは シャキシャキを 鳴らせ心 自由を 揺れる涙に消えないで 取り戻せ もう一度 月が見る 広かった 空を 堤防の影から 釣り人が出てきて 「へいにいちゃん、ひどい面だな」そう言ってくれたのなら 「私は人生を思い出してたのです」 そう言って 理不尽にぶん殴って 海に葬ってやるのに 全部妄想 全て妄想 ストレスまみれの現代病 心に張り付いたシール 元気がなくなるシール 爪たてこすっても そんなもんなんてない だけど消したいから 頭蓋に響けよ レタス レタス!! この夜通り抜け また明日へ向かおう ただ今だけは シャキシャキを 鳴らせ心 自由を 揺れる涙に消えないで 取り戻せ もう一度 スペシャルで 全開で ワンダーな パワーを |
エチカ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 頭のもやもやが消えないぜ 本を破って尻を拭いて流した でも流れない 俺の汚いあいつ 君は誰だい 背中のさわさわが消えないぜ ウイスキー、グッとのどの奥に流した でも流れない 俺の醜いあいつ 君は誰だい ハハッ きらめく夜空の向こう側 果てない夜空の向こう側 聞かせてくれ 教えてくれ もういいだろう ちょっとは きらめく夜空の向こう側 果てない夜空のその先よ あなたは誰 あなたは誰 わからねえから 今日も本を開く そう 12345678 をうをうをー をうをうをー そう 32581764 wowwowwo wowwowwo So 12345678 ロロロロロ ロロロロロ そう 12345678 無い 世界は醒めない夢のよう ああ 醒めない夢のよう 花は咲いて 池は揺れて 見てるのは 僕で ああ 夜空の向こう側 果てない夜空のその先よ あなたは誰 あなたは誰 わからねえから 明日は海へ行くよ |
水牛の祭り藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 静かな池 低いトンボ 触れる前に 風が滑る ざわめく水 飛沫を上げ 向かう今夜 笹の匂い 夏祭りの 赤い空は ぬれた髪の 砂利を鳴らす あの風船はあの子の心 山になったハッカは僕らの心 息を弾ませ石段を登る 苔むした光が舞う場所へ そうさ、未来が空へと沿うように 何千年の夜を歩く あの少し冷えた入道雲が 心の奥に風を届け 汗をかいてる タライに映る月が ラムネと揺れてる フワワ 神輿をこえ やぐら見上げ 人々は 祈りを泳ぐ 天照らせ 風の中 睡蓮の葉が笑う 天照らせ 星たちよ 君よゆけ 彼のように 空 広い 広い 広い 場所で すべてを繋ぎ結わく糸よ 晴れをみせ 廻れるまで 踊ろう 神の子よ 夢の夏間で また、未来が空へと沿うように 何千年の夜を歩く あの冷たくなった入道雲が 夏の終わりへと去るように 汗が乾いた 浴衣に染みる月が 町へと傾く フワワ |
かさぶた藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 行く宛はないぜ そんなもんはないぜ ペダルを回してる ここじゃないとこ 僕じゃない場所 終着駅はない 出会った事もない 僕は言われるだろう 君も言われたろう いいかげん諦めろよ 望みはあんのかい? 前進してんのかい? 終着駅もない 未来じゃないのかい?って それは 染み付いちまったもの それは あったかいもの それは とても苦しいもの それは 忘れらんないもの また巡りまわって綺麗な夜の中を きしませながら走ろう 決して消えそうにないままの かさぶたが 剥がれてゆく 風が また ああ ああ 夜をなでてゆく 夢は何だっけ? ここはどこだっけ? ペダルは回ってる 何があったって 何も無くったって 心は知ってる 道は枝分かれ 腐るほどわかれ 僕らは自由だよ やめていいんだよ やめていいんだよ やめられねえんだよ だから また巡りまわって綺麗な夜の中を きしませながら走ろう 決して消えそうにないままの かさぶたが 剥がれてゆく 風が また ああ ああ くだらない僕を 行こうぜ |
剥がれ落ちて水になれ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | どうしてあの空気を忘れたんだ どこであの空気と分かれたんだ 音もなく剥がれた 形のない もう一人の自分が 離れてった 待ってくれっていう言葉をかける暇も ないくらいに彼はもう記憶に変わった なあ どこへ手を伸ばせばいいんだい また分裂して 消える かんかく とけろ とけろ 全てがドロドロに変わったら また会えるのかなぁ いやしい心を照らす 朝日が馴染んだころ また一人離れた 水のようになりたい 水のようになりたい 水のようになりたい だからまた飲んでしまうのさ 水のようになりたい 水のようになりたい 水のようになりたい だからまた飲んでしまうのさ 水のようにゆれる 水のようにゆれる 水のようにゆれる 水のようにゆれる 水のようにゆれる 水のようにゆれる あの空気が呼んでる とけろ とけろ 全てがサラサラに変わったら また会えるのかなぁ やさしい気持ちを照らす 夕日が馴染んだころ ちょっとだけ寂しい 水の中を目指そう |
魚の骨藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 本を読んでも胸に 何もこない毎日を 繰り返すたび僕は ゆっくり消えてるのかも 新鮮さ 失い 乾いた目玉のようだ でも悪い気がしないのは 君がいるから 浮かれた街を歩き 背骨に寒気を感じ ドラッグストアで酒を買い 夜を徘徊する 異常な日々かな ダメな大人でしょうか それでも君は僕を引っ張り続ける 夜を泳いで 魚を捕まえる 冷えた空気と 一緒に吸い込む 喉に刺さった魚の骨 それも気づけば僕の日常 大きかった違和感もいつしか 小さな石ころに変わる 幼かった君も気づけば 僕より大人になってしまった それなのに子供のまま ささやかな幸せ 噛みしめるように 君が走る姿を眺め 僕は缶コーヒーを飲む 銀杏が綺麗で 本が頭に入らない でもなんでこんなに 暖かくなるのだろう 神様は見てるよ 見てなくても知ってるよ 君や僕がどれだけ 頑張ってきたかってことを 神様がいなくても 見捨てられてたとしても 西日のスーパーの脇で 僕ら静かに暮れてく 夜を泳いで 魚を捕まえる 冷えた空気と 一緒に吸い込む 喉に刺さった魚の骨 氷のように溶けて消える 白くなって蒸発した それは僕らが生きてる証 幼かった君も気づけば 僕より年寄りになってしまった お別れはまだまだ、だよ たくあんをかじる そして緑茶をすする 君はドッグフードを 明日もかじっていてほしい 夜を泳いで サカナを捕まえる 捕まえにゆこう 捕まえにゆこう |
夜の工場藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 夜の工場が、湯気を吐き出して 今日もぼんやりと、海を照らした いのちはどこ いのちはどこから ラララ ララララララ 夜の工場が、湯気を吐き出して 今日もぼんやりと、海を照らした 雨が降りそうに湿った肌が 溶けそうに滲んだランプが 鉄の反響が いのちはどこ いのちはどこから ラララ ララララララ |
春の覚書藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 境界線の向こう 鳥の涙が 生きとし生けるもの全てに とけ込んだ 海岸線は今日も 泡にまみれて そう バクテリアの夜に 注ぎ込んだ春風が きっとすべてを戻すでしょう 注ぎ込まれたその春は いつか私を作るでしょう 完成品になった人工知能が現れたら 僕は僕は何を たずねよう 空の色 春のさえずり 時計の針の向き 憎しみと愛しさの間 膨らんだこの鼓動 発狂してる ゆれるゆれる肩を 配送しろよ ゆれるゆれる空へ 変装してる 固い固い水に 賛成してる おれはおれは馬鹿だ 注ぎ込んだ春風が きっとすべてを戻すでしょう 注ぎ込まれたその春は いつか私を作るでしょう |
トマト藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 乾いた歯ブラシは もう湿らない 歯磨き粉を変えたんだ 並んだ歯ブラシは もう動かない 僕たちはどれくらい離れたの すっかり風呂場が黒ずんできたよ 三角コーナーはずっとピッカピカなのに 夏はずいぶん夏らしくなりました ハエが飛んでるベランダは無視してね 鏡を見なくても ひげが剃れるくらい もう君は遠い 鏡を見なくても ひげが剃れるくらい あの日割った鏡から さよなら言えないまま ぼくはここにいるよ ざらざらに乾いた鉢植えみたいだ さよなら言えないまま あなたは笑ってる 思い出の分だけ幸せでは 決してないようです 子供のようにはしゃいでたよな 大げさなキャンプセット いらない道具もたくさん買って 結局は 青空も見ないまま 折り目のついた雑誌はとっておくよ 君が見たかった山の風景も 僕の毎日は変わってくけど 僕らの生き方はずっと変わらないぜ 鏡を見なくても 自分が見えるくらい 向き合ったんだけどな 鏡を見なくても 君が見えるくらい 向き合ってきたけど さよなら言えないまま 何が変わっただろう からからに渇いたトマトのようだ さよなら言えないまま 僕だけ年をとる 思い出の分だけ 幸せだと言える日に 君ともう一度 会えたなら |
鬼灯藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太・渡辺拓郎 | | 草原に渡る笛 音を辿ってパジャマで 精神世界の風景 いや 狂信的な太古のムーンの下 あの名前も知らない花にゆれてる今を 白い火星 甘い奇想 ゆれる早稲 風なで 晴れた空も彼方を見つめたまま 語ることのない 大きな鼓動が 僕たち一人一人を試してる 答えはないさ 今日も 僕のこの存在が 反転した世界においては 中心へスイミングして 沈んじまった芯の回収をしたい 晴れわたった消えない今を 消せない今を その背と背を合わせた夜と夜の 間で生まれる私たちの夢 語ることのない 大きな鼓動が 僕たち一人一人を連れて行く 泳いでいこうぜ 今日も 廃墟の枯れたような潮騒が さわさわ照らした鬼灯の群が あっ、今、 しらけ切った金星が 誰かを減らして 誰かを増やした 白い火星 甘い奇想 ゆれる早稲 風なで 晴れた空も彼方を見つめたまま 語ることのない 大きな鼓動が 僕たち一人一人を試してる 巨大な陽光だ 真っ赤な陽光だ 今日も |
トランスルーセント藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | まるで群青が天体から降り注いだような虫の声を聞いた。 気のせいなのか、すぐにそれは奇妙に折れ曲がった調子で、 地下鉄に消えた。 軋むレールと、故郷の風景が、混じり合った、半透明の視界。 シャランフェー シャランフェー シャランフェー タラントロン タラントロン ファランソロン ファランフォロン シャララン、、、、。 染まって、乾いて、泳いで、揺らいでる、消えてく、 心を、私を、明日へ留めるアナザーワールド。 独特のリズムで、ゆっくりと早く、確実に、全てが進化する。 体の長い節足動物が、キシキシと土を噛みながら進んでゆくように。 都会の異臭も、今では慣れた、吹き付ける、地下鉄の風も。 染まって、泳いで、染まって、揺らいでる、消えてく、 心を、景色を、明日へ。 繋いで、繋いで、繋いで、絡める、絡まる、 心を、私を、世界に留めるアナザーワールド。 |
コンセント藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 藍坊主 | 前傾姿勢でハンバーガーほおばって今日が終わる 布団の中で不安になる鎖骨の奥。いよいよ眠れません。 夜の台所、奇妙な安心感にヤカンも特別に見えてしまってしょうがない ピィピィピィピー。 コンセントの穴を覗くと 僕の未来 見えてしまいそう 怖いからそんなことはしない その代わりに生きる希望を考える 見えないものほど大事にしたいのに 僕ら疲れすぎてる 目は形ばっかり追いかけて 何を見てきた、何を感じてきた また空気のような問いをくり返している モゥモゥモゥモゥ。 |
夏の銀景藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 藤森真一 | 月の夜でした 風はとても奇麗な星の中を 揺らめいて流れた 僕とあなたの手だけ 街灯に羽ばたく妖精たちの群 そんな風に見える 夏の銀景 そんな風に見える 夏の、、、 空、空、蒼い夜の創造が、 ほら、ほら、星と草木を広げ、 さら、さら、なぜる新しい雲が、 ホロ、ホロ、虫たちを鳴かせてる。 キラキラと。 見知らぬ世界で 孤独を分け合う君の心には きっとすべてがあるよ 進んでゆこう ただ 夜空のざわめきは誰にも止められない 街 飛行船が燃える 丘の影で 僕らだけが見てた 夏の、、、 空、空、蒼い夜の創造が、 ほら、ほら、星と草木を広げ、 さら、さら、なぜる新しい雲が、 ホロ、ホロ、虫たちを鳴かせてる。 キラキラと。 空、空、僕たちの想像は、 ほら、ほら、また終わってゆくけど、 ただ、ただ、なぜる新しい雲は、 ホロ、ホロ、虫たちを鳴かせてる。 キラキラと。 |
ランドリー藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 藤森真一 | | 君が泣くのなら僕は笑うから ここから辿ろう 涙の向こうへ 眩しすぎる蛍光灯 照らされ 一人のランドリー 今日は漫画が白黒のまま ポケットで溶けてたレシートや 散らばるティッシュみたいに 僕らの毎日は 面倒ばかりだけど 君が泣くのなら僕は笑うから 穏やかなままの君でいれるように 君が笑うなら夜も鮮やかだ ここから辿ろう 心に色を灯そう 消えないようにしなくちゃ 片方だけを残して 靴下なら笑い話だけど 揺れた自動ドアの向こう 夏が号泣してる土砂降りが 世界を洗ってくれたら 昨日を洗ってくれたら きっと きっと 君は笑えるよ笑顔になれるよ 心はそうだよ 僕ら次第だよ 君が笑うなら夜も鮮やかだ ここから辿ろう 涙の向こうへ かわいた明日へ |
存在とパン藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 渡辺拓郎 | | テーブルはきっと知ってる 浮かびながら踊る幸せ 薬缶の底をこすれば 冷たい音の妖精がいる 布巾はしぼらなければ 彼女のもとまで届かない 意味をなす 全てのものに 愛しい線を繋げられたなら どんな日だって僕らのものさ 宇宙をとおりぬけ 宇宙をとおりぬけ 存在をゆるされた 直線の上に ぼくたちはのっかっている 宇宙をつらぬいてる 宇宙をつらぬいてる どうしようもないほどの 直線の果てに 僕たちのコーヒーが湧いた ああ パンを君と食べたい すこし焦げたパンを食べたい 意味のない 全てのものに 愛されながら君と食べるんだ 宇宙をとおりぬけ 宇宙をとおりぬけ 存在に愛された 直線の上に ぼくたちはのっかっている 宇宙をつらぬいてる 宇宙をつらぬいてる どうしようもないほどの 創造の果てで 僕たちはパンを焼いている |
胸を打つのは藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 声を上げてみようぜ まだまだ勝負は終わってないよ どんなエンディングが待ってても クソだせえ最後だったとしても うるせえ名もなき声 夢を引っ張る声 ほどいて前へ進め 魂の声を上げて 胸を突き破る情熱と もうわかってる限界に バカだよななんて言いつつ 消えそうな言葉こすって 最高潮の瞬間は かっこいい時ばかりじゃない 胸を打つのは やめたら楽になれるのなら 迷わず終わりにしているけれど やめたらもっと苦しくなる カッコいい最後だとしても 逃げて逃げて逃げても 追いかけてくるのは自分 追って追って追うんだ 逃げてゆく僕らを 胸を突き破る情熱と もうわかってる限界に 変な言い訳ぶっけても 戦えるならまだやれる 最高潮の瞬間を 笑われてたって良いじゃん 胸を打つのは 無謀を殴るハンマー |
月にダッシュする僕の重力藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 歓楽街を抜けて 酔った息をとりだした 冬に浮かぶその白は 月の手前で途切れる 一本しか無い街灯が むしろ全てを照らしだしてった 重力 重力 明日も 重力 ずしーんと感じちゃうかな 体重計にゃ乗らない 重さが増えてくのは ファイト!してるからだって いいわけばっかしてる俺は 今日もハイボールを飲み干した 重力 重力 愛しい 重力 さあ 風に染まれ さあ 自分をそこで 信じよう ソラミル ソラミル 夜は 星が綺麗だ ソラミル ソラミル 夜は 星が綺麗だ 信じよう 月はまた こない いない 見えない この街は 暗い 視界 世界が 輝いた 未来 フライドチキン ぶらさげた 手提げの中で ゆれた フロウメロウ 誰かがピアノを弾いている フロウメロウ トナカイがきてくれるといいね フロウメロウ 空が遠くにゆく気配を漂わせて逃げるから 僕も月に向かってダッシュをした 変われる 空見る 夜は 星が綺麗だ 変われる 空見る 夜は 星が綺麗だ 信じよう |
同窓会の手紙藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | サビだらけのタイヤを転がした 裾の汚れたレインコート 何の話をしたのかたいして覚えちゃいない 空が低かった あいつは冬でもいつも半ズボン そのくせいつも鼻水を垂らしていた あの子はあったかそうな手袋をいつもして 見えないお母さんと手を繋いでた 僕らはふざけあった ビニールシートを屋根にした青空の中で あなたはいま どこで なにをしてるの? 仕立てのいいスラックスで 風を切ってるかな あなたはいま どんな やわらかい顔で あったかそうな手袋を 握ってあげてるんだろう ぼくらは最強の空を作ったよな あの子が話すお母さんを 雨を見ながら聞いていた 頭の中のママはとても優しい目をしてた 僕はうらやましくなって 帰りたくなった あいつはぼんやりガムを噛んでたっけ 僕らはひとつだった ビニールシートを空にした晴れの中で あなたはいま どこで なにをしてるの? 染みひとつない革靴に ビルを映してるかな あなたはいま どんな やわらかい声で 消えていった人たちを 愛しているのだろう ぼくは同窓会の手紙をまた捨てた サビだらけのタイヤを転がした 裾の汚れたレインコート |
ベルガモット藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | ゆらゆらゆれる 影に包まれて 今日のやな事 思い出した どいつもこいつも 不安抱えてる 楽しいことの 5倍はある つまらねぇ つまらねぇことが 僕らを縛るよ おもしろくねぇ レッツゴー飛び出せ!! ベルガモットの香り 僕を包んで前に進む 勇気 元気 意味をくれた ゆらゆらゆれる ろうそくの火が 命のはかなさのようだな 僕らの胸のろうそくの火は メラメラと燃えてるだろうか いつかは消えてしまうんだ グチグチしている ヒマはねぇ レッツゴー飛びだせ!! ベルガモットが香る 暗い部屋に別れを告げ 僕は 僕は 前に進む |
伝説的トリップ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 死体になるトリッパー 木漏れ日に浮かぶ走馬灯 馬よりずっと早く 弾丸よりもさらに早く 思い出は駆け巡る 風がスローモーションになる 世界は遅くなって やがて止まってしまった さあ 光のような スピードの意識の中で もう一度観よう 人生の総集編を 故郷の町並を スイム スイム マイ ライフ 愛しかった人 グッバイ スイム スイム マイ ライフ 銃を撃った男は 二発目の撃鉄を弾く しかし相手はトリッパー 弾丸よりもさらに早く 思い出は駆け巡る 1秒は1秒をやめる 80年が経って ようやく彼は眠った スリープ スリープ マイ タイム 愛しかった人 グッバイ スリープ スリープ マイ タイム 銃を撃った男は 何も知らずに笑った 2分後のことだった 自らを撃って果てた |
卵藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太・藤森真一 | | あなたはそう おいしいという あの子は絵の具で描き美しいという 彼は流しにひっくり返し嫌いという 卵ひとつとってみても 見え方はバラバラで この世界を照らしている きっと僕らも一緒なんだよ 愛されることもある 愛されないこともある でも君は君のままでいい 卵は卵のままであるように 雨上がりの光の輝きに名前はないように 砂漠に降る星屑にも 名前なんてないように ここにあなたが生まれ生きていることに やっぱり名前はないけれど 空を染めた月のように 僕にとっては美しいこと 南の島の海じゃない さびれた港の黒い海でしかない でもここには 海より青い思い出がある 雨が川に名前を変え 川が海に名前を変え 僕たちも呼ばれ続ける 名前の箱の中で でも でも 雨上がりの光の輝きに名前はないように 砂漠に降る星屑にも 名前なんてないように ここであなたが卵を見ていることに やっぱり名前はないけれど 樹々を染めた 春のように 僕にとっては暖かいこと |
小さな哲学藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 藤森真一 | | ご飯が僕をむしゃむしゃ食べて 新聞が僕の文字を読んで 溜まった課題が 山のような選択が 日々僕をやっている はいはい考えちゃだめ 手も足も止めたらだめ 睡眠が僕をとる 繰り返してきた ルールの中 世界が僕になった ああ僕は僕を やれるのかな 夜空が僕を見上げた あの子は僕を冷たい人だというけれど 温かいとも言う 彼らは僕をだらしないと言うけれど マメなやつだともいう はいはい考えちゃだめ それが人間ってもんよ 全部がお前だよと 与えてもらった セオリーの中 みんなが僕になった もう僕は僕を やれるのかな 鏡が僕を見ていた 幸せを感じ 愛を感じ 消えてく僕を感じながら あたたかな空は眺めていた 小さな哲学が死ぬとき |
ツキノフォン藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 凍えそうな窓を飲み込んでく 物語りを開く音が響く 君も雲も 安らいで息を立ててる 宇宙はページをめくる 月の明かりが染み込む カーテンの裾に ゆらめく秒針に 空の向こう 遥か向こう 広がって触れたこの世界 狭い風を 頬で感じて こんな夜を思い出すだろう 生きてることは 帰る途中の 淋しさなのかもしれない 繰り返せない日々を飲み込んでく いつかのような美しさを見てる 栞を今 ここに挿してしまえたら 月の明かりが消えてくから この一瞬も刻まれてくのだろう 空の向こう 遥か向こう 広がってしまったこの世界 終わる時は 戻る時は こんな夜を思い出すだろう 生きてることは 帰る途中の 優しさのようだったと |
シュート藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 乾かないシーツの夕暮れ時に ふとここ どこだったっけ 今何 やってるんだっけ 僕が今死んでも ブラジルでは球が舞う 成功のために 走れど走れど 成功はずっと 後ろを歩いてやがる たたったたったったったったっ たたったたったったったったっ 祟った絶ったっ断ったっ脱っ た発った祝ったっ たたたたたた 出会えないキラキラを 傾ける 坂をくれ 転がってここにこいよ 俺も戻ってやるよ 味わえよ 俺のシュートを ぶっこむぜお前を たたったたったったったったっ たたったたったったったったっ たたったたったったったったっ た絶った断ったっ脱ったっ発っ |
夏の金網藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 藤森真一 | | やっぱりハズレた アイスの棒を噛んで 虫食いだらけの ビンゴに笑って 良くも悪くもない おみくじを結んで 期限切れになった クーポン捨てて 劇的ではない僕らだけど なんとなく過ぎる日々だけど 君が見ていた夏ぞらに 鼻歌まじり歌うよ 吹奏楽が金網から 風に変わるように どこまでも行けるはずさ ブロック塀を焦がした 日差しよりも白かったこと 僕ら心のまま 一度で挿さらない 裏でも挿さらない 戻すと挿さる USBメモリのような 料金所からの渋滞 2回洗う食器 捨てると必要になる 段ボールのような 空気に乗れない僕らだけど 思い通り行かない日々だけど 君が見ていた夏ぞらに 鼻歌まじり歌うよ 水槽に透けるあの夜が 月を放すように どこまでも行けるはずさ ブロック塀を冷やした 虫の音より透明なこと 僕ら心のまま 四角い夏の暴風が 机に吹く通り雨が めくったページは かきかけのまま どこへ向かおう 僕らが描く夏ぞらに 鼻歌まじり歌うよ 吹奏楽が金網から 風に変わるように どこまでも行けるはずさ 朝顔を種に変える 日差しよりも熱かったこと 僕ら心のまま |
プールサイドヒーローズ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 藤森真一 | | あの空を何度でも 思い出すよ 僕はもう 戻れない だけどまだ あの夏を また目指してる プールサイドヒーローズ 気だるい風に揺られ カレーライスと塩素が混じる 青かった 空 雲 匂い 遠い夏の日 主人公の僕は 役目を終え 今は閉じた 思い出の中 あの空を何度でも 思い出すよ 僕はもう 行かなくちゃ だけどまだ あの夏が また呼んでる 文字が消えてる定期券 それでも開く改札機 僕は今 名無しの脇役 流れるまま 駅に立つ また 夏が来たな 破れた金網に 垂れてる水泳帽 僕のひらがな 君の名前 あの雲を何度でも 思い出すよ 僕はもう 戻れない だけどまだ あの夏を また目指してる パラソルの影 歯型のビート板 マントのタオル ヒーローは君だ 僕はヒーローを 守る脇役だ 君が脇役になる時まで この空を何度でも 思い出すよ いつかまた 僕たちは 名前のない 水滴の 間から 溢れそうな 夏の日を 今 見ている プールサイドヒーローズ |