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M!LK ライヴレポート

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【M!LK ライヴレポート】 『M!LK BEST L!VE TOUR ~Thank you for your smile~』 2021年8月20日 at Zepp Tokyo

2021年08月20日@Zepp Tokyo

撮影:笹森健一/取材:吉田可奈

2021.08.22

昨年、志半ばに途中で中止となったツアーを乗り越え、どうにか最後まで走り抜けられるよう、M!LKのメンバーはもちろん、み!るきーず(ファンの呼称)たちも祈るように、願うように開催された『M!LK BEST L!VE TOUR~Thank you for your smile~』。ついに最終日公演が8月20日、Zepp Tokyoで開催された。

声が出せない会場で、代わりにそれぞれの高ぶる気持ちを表現するかのような5色のペンライトが光る中、王冠を被った5人が登場。デビュー曲の「コーヒーが飲めません」でスタートし、佐野勇斗が“東京最終日!”と叫び、初っ端からアクロバットを見せるなど絶好調。爆発力のあるステージを見せつつも、山中柔太朗と吉田仁人が投げキッスをしたり5人が身体を寄せ合い倒れ込むなどクールでキュートな一面を一気に見せる。勢いあふれる「新学期アラカルト」での吉田が佐野にちょっかいを出してじゃれ合う姿は、まさに楽曲の主人公である男子高校生の日常のようで微笑ましい。

バックダンサーのM!DANCERSを連れた「サマーガンバ」「夏味ランデブー」とサマーソングで会場をさらにアツくさせたあとは空気が一転。佐野、山中、吉田のしっとりとしたミディアムチューン「月明りの透明」が初披露される。スポットライトを浴びて、切なくも強い歌声はとてもエモ―ショナルに響き渡っていく。そして、塩﨑大智がバックダンサーを控え、鮮やかで妖艶なソロダンスを披露。普段の愛らしい彼とはまた異なる力強いダンスが観る者を魅了する。

再び5人がステージに揃うと、赤と青の光が差すステージでダイナミックなダンスを繰り広げた「上昇思考クライマー」、曽野舜太が含みのある笑顔を見せてスタートした「MAGIC CARPET」、身体中に鼓動のように響く低音とグルービーなラップが新たなM!LKを引き出す「energy」、切なさと疾走感あふれるトラックに乗せてがむしゃらにダンスする「May」をメドレーでたたみかける。そして、「Over The Storm」では彼らについてきたみ!るきーずたちをさらに上へと引き上げるような、力強く頼りがいのあるパフォーマンスを見せた。

それぞれの自己紹介とM!DANCERSの紹介を終えると、曽野のソロダンスから「白黒Brand New World」へ。ピンクの光に包まれ、恋する弾ける想いを表現するように軽快にパフォーマンスをするラブソング「恋がはじまる」では、山中がカメラに向かってウィンク。佐野のフィンガークラップの合図で5人のアカペラから始まった「イチニノサン」では全員が向かい合い、息を合わせて美しいハーモニーを聴かせる。

後半戦は駆け抜けるように力強い楽曲を連続投下! 特に「My Treasure」はかなり初期の曲ながら、《全力でジャンプ/何も怖くはないよ》という歌詞が今の彼らだからこそより響いてくる。そして、塩﨑の手元がカメラに抜かれ、グーサインがピースに変わると「疾走ペンデュラム」がスタート。み!るきーずが身体にしみ込んだ振りをペンライトで合わせ、会場はさらに一体感が増す。客席は全員マスクをつけているが、幸せな笑顔で満ちていることは想像するに容易い。

その後も「テルネロファイター」では佐野が塩﨑を肩車したり、曽野が吉田にちょっかいをかけたり、山中が可愛く拳をほっぺにあててカメラ目線でキメるなど、ひっちゃかめっちゃかになりながらも多幸感にあふれるステージ。これからも力強く走り続けていく意思表明のような「ERA」を歌い上げ、「かすかに君だった」をエモーショナルに届けると、リーダーである吉田が“M!LKは活動してきて7年になります。姿、形を変えながらも、たくさんの方に応援していただきながらここまでくることができました。このツアーはその7年の集大成だと思っています。でも、ゴールではなくて、僕たちの夢であるドームツアーを、僕の大好きなメンバーと愛するみ!るきーずのみんなとできるように、これからも頑張っていきたいと思います。僕はこの5人でM!LKで本当に幸せだなと思いました”と語ったあと、声が震え、思わず号泣。そんな彼のもとに4人が集まり、改めて“これまでの僕たちが、これからの僕たちの背中を押してくれることを祈りながら歌います”と本編ラストに「まっしろサンライズ」を歌唱。涙が止まらない吉田と佐野、さらに曽野が顔をくしゃくしゃにして泣き出すと、山中も目にたっぷりの涙を溜め、4人が涙を流す中、泣かないと決めたかのように塩﨑がとびきりの笑顔で歌い踊るところがM!LKらしい。必死に届けよう、歌おうとしている5人の姿がみ!るきーずに響き、会場からもすすり泣く声が聞こえたことは言うまでもない。

アンコールでは、くじ引きでお題を決めるミニコントで会場を湧かせると、山中がそよ風のような曲振りで「Special Thanx」を歌い、そのタイトルどおり全ての人に感謝の気持ちを届けた。そして、塩﨑が“最後にみんなでひとつになりましょう!”と呼びかけて始まったオーラス「Around The World」で、全員が弾けるような心からの笑顔で歌い上げ、本公演の幕がおろされる。...かと思いきや、吉田が“そして、ここでみなさんに見ていただきたい映像があります”と発言。その言葉にみ!るきーず全員が息を飲み、不安げにそのビジョンを見上げると、なんと11月24日にメジャーデビューすることを発表! さらに、2月13日にパシフィコ横浜 国立大ホールでワンマンライヴをすることもアナウンスされ、会場は鮮やかなペンライトが振り乱れ、全員が喜びを表していた。

その後の挨拶で佐野の感情があふれ出し、“1公演で2回は泣かないよ!”と言いながらも涙を流しながらメンバーへの感謝を述べ始める。俳優としてのインタビューでも必ずと言っていいほどM!LKのメンバーがいるから頑張ってこれたと話す佐野。それほどメンバー想いであり、それだけM!LKを愛しているのだ。さらに途中からM!LKに加入した曽野と山中に“不安もいろいろあったと思うけど、それを微塵も見せず、年上3人に必死についてきてくれて、M!LKになってくれてありがとう”と伝えると、曽野と山中は顔を真っ赤にして泣き出し、吉田と塩﨑には照れ隠しのように“ここまで俺と仲良くしてくれてありがとう”と笑顔で話し、“卒業していった3人のメンバーと約束したドームツアーを必ず叶えます”!と宣言。曽野はその言葉に号泣したまま“ここまでこれたのは柔ちゃん(山中の愛称)が支えてくれて...”と山中と抱き合い、そんなふたりを年上組の3人はやさしく見守っていた。その瞬間、ここにいた全ての人が、この5人に改めて強く、太い絆を感じることができたはずだ。そんな5人が最後に手をつなぎ、生声で“ありがとうございました!”と伝えると、会場は割れるような音の拍手が力強く鳴り響き続けた。

7年目にして手にしたメジャーデビュー。しきりに彼らが放った“俺たちは何も変わらない”という言葉は、結成当時から持つ強い意思と、改めて抱いたドームツアーへの想いのことだろう。初心を忘れることなく、そして年月を重ねるごとに強くなる絆と想いを胸に、これからさらに大きく羽ばたくであろうM!LK未来が、ものすごく楽しみになる一夜だった。ちなみに、この直後、メンバーにもサプライズでメジャーデビューへ向けた強化合宿が行なわれることが発表され、そのまま5人は合宿所へと連行されていった...。

撮影:笹森健一/取材:吉田可奈

M!LK

ミ!ルク:2014年11月結成。スターダストプロモーションに所属する5人組ヴォーカルダンスユニット。グループ名には「何色にも染まることの出来る存在に」という意味が込められており、メンバーは音楽活動に留まらず、ドラマ、映画、舞台、モデルと幅広く活躍している。
15年3月にシングル「コーヒーが飲めません」でCDデビュー。19年2月にアルバム『Time Capsule』、9月にはZeppツアーを行ない、11月6日には結成5周年アニバーサリーシングル「ERA」のリリース。2020年2月に現体制となり、3月には新体制でのアルバム『Juvenilizm-青春主義-』を発表。

SET LIST 曲名をクリックすると歌詞が表示されます。試聴はライブ音源ではありません。

  1. 7

    7. Daichi Dance

  2. 8

    8. メドレー

  3. 9

    〜上昇思考クライマー

  4. 10

    〜9. MAGIC CARPET

  5. 11

    〜10. energy

  6. 12

    〜11. May

  7. 14

    13. SAY YEAH(春ツアーver.)

  8. 17

    16. イチニノサン

  9. 25

    <ENCORE>

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