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【androp ライヴレポート】 『one-man live tour 2018 "angstrom 0.9 pm"』 2018年11月16日 at 代官山UNIT

2018年11月16日@代官山UNIT

撮影:橋本 塁(SOUND SHOOTER)/取材:清水素子

2018.11.28

フロアーに詰めかけた人、人、人...。MCでの内澤崇仁(Vo)曰く”思い出の場所を含めた各地を回るツアー”のファイナルは、8年前に初めてのワンマンライヴを行なった会場であり、5周年イベントや3rdシングル「Voice」のMV撮影現場にもなった代官山UNIT。当然、今の彼らからすると小さすぎるフロアーはオーディエンスですし詰めとなり、幕開けの「MirrorDance」から大音量のクラップを、続く「Voice」ではMVにも負けない大合唱を巻き起こして、観る者の心も身体も熱くする。《今の自分を好きでいたい》——中でもグッと胸に迫った「Voice」のワンフレーズこそ、12月から始まる10周年イヤーを控え、“初心に戻る”という意味合いを込めて回った今ツアーの鍵だったろう。重要なのは自分たちの音楽と目の前に集った人々を信じ、ただひたすらに想いを音に乗せてぶつけ合うこと。そういった“ライヴ”だけが生みだすことのできる、濁りのない真っさらな歓びを、オーディエンスと共に分かち合うことだ。

心躍るバンドアンサンブルでシニカルなリリックを綴る「Sunny day」、純白の想いを歌う「Arigato」、葛藤まみれのEDMチューン「Joker」と、白と黒の感情を目まぐるしく行き来しながら、何より印象的だったのはメンバーの笑顔。心の赴くままに音を重ねることを楽しんでいる様が伝わって、知らずこちらも笑顔になる。前田恭介が爪弾く単音ベースから次々に展開を変えてゆく「Merrow」、佐藤拓也のカッティングギターに内澤の投げやり気味なヴォーカルがトランスを誘う「Sensei」と、リリースから日の経った曲も進化したグルーブで場内を熱狂の渦に。カントリー調の「Kitakaze san」に、“僕らは音楽で繋がっているという歌です”と前置いて客席と声を合わせてた「Ao」など、もちろん昨今の曲も交えながら多彩なサウンドでオーディエンスを揺さぶり一体感を高めていく。

そのクライマックスとなったのが最新シングル「Hikari」だ。これまで支えてくれた人々への感謝を述べ、“辛いときに音楽に救われてきた4人。音楽の絶対的な力を信じているから、闇に光を照らすことのできる音でありたい。あなたの心に光が見出せますように”と披露されたミディアムバラードでは、佐藤がギターの代わりにピアノを奏で、場内の熱を静かに高めていった。続く「Prism」はまさしく“光”を受けてのきらめきを見せ、以降は満場のクラップとコール&レスポンスがフロアーを揺らしまくることに。ラストの「Yeah! Yeah! Yeah!」ではメンバー全員が伊藤彬彦のドラムと何度も音を合わせて、バンドならではのエモーショナルな臨場感を味わわせる。かと思えば、アンコールでは内澤が「Tokei」を弾き語り、“心に届くような音楽をやっていきたいので、受け取れるときに受け取ってもらえたら”と、ファン目線の心優しいメッセージをくれたのも嬉しい。

Creepy Nutsとコラボした原曲から、グッとテンポを落としたルーズなアレンジとソロ回しで「SOS!」を届けると、客席の鳴りやまないクラップに押されて、ライヴは僕らの居場所ですと内澤も語り、最後は大きな手拍子を受けて「Te To Te」でフィニッシュ。曲中の歌詞を借りて”いつも祈ってます。また、音楽で会いましょう“と内澤が告げた別れの言葉は、そのまま再会の約束として場内に響き渡った。

撮影:橋本 塁(SOUND SHOOTER)/取材:清水素子

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アンドロップ:2009年12月に1st アルバム『anew』でデビュー。ジャンルレスかつ緻密なサウンドアプローチとその傑出した音楽性でシーンに頭角を現す。数々の映画やドラマ主題歌、CMソングを手掛けるなど、楽曲の注目度は高い。内澤崇仁は楽曲提供も多く、「カタオモイ」(Aimer)や「アイオクリ」(The STROBOSCORP)、「ストーリーボード」(上白石萌音)など高い評価を得ている。

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