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Wienners ライヴレポート

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【Wienners ライヴレポート】 『Wienners presents TEN TOUR 2018』 2018年7月26日 at 恵比寿LIQUIDROOM

2018年07月26日@恵比寿LIQUIDROOM

撮影:星野健太/取材:帆苅智之

2018.08.08

悪天候のため延期となった大阪・梅田Shangri-La の振替公演がこの翌々日になったため、実質的に7月26日の恵比寿LIQUIDROOMがファイナルではなくなったが、この日のテンションを見る限り、ツアーは大団円だったと言っていいと思う。昨年のリレコーディングベストアルバム『BEST NEW RETAKES』でリスタートしたWiennersは、今夏発表したニューアルバム『TEN』でバンドそのものがネクストステージに突入したことをライヴの場で堂々と示した。

夏休みに入ったと言っても、この日は週末でも何でもない平日の夜であったのだが、開演時間にはフロアがオーディエンスで埋まるだけでなく、PA後方も関係者でぎっしりと埋め尽くされ、集まった人たちのWiennersに対する期待感の高さが実感できた。開始直前、会場BGMのボリュームが上がっただけで歓声が沸き、手拍子でメンバーの登場を催促。ステージに現れた玉屋2060%(Vo&Gu)が“遠慮なんていらないぜー!”と煽るまでもなく、1曲目「TEN」からダイブが飛び出す。いきなり熱々で、彼らが如何にアルバム『TEN』収録曲が眼前で演奏されるのを待ち侘びていたかが分かるリアクションであった。

アルバムというものはレコーディングが終わった時点で完成ではないし、ミキシングやマスタリングでも、ましてやリリースされた時点でもない。それをオーディエンスの前で演奏し、ともに分かち合うことで完成に近づいていく。『TEN』は“ライヴハウスを想像しながら作っていた”(∴560∵(Ba&Cho))とのことだから、レコ発ツアーではアルバムの楽曲たちをライヴ空間に解き放ったと言っていい。その意味では、「TRADITIONAL」と「恋のバングラビート」を最初のブロックに入れたのは正解。全体としては中盤を除いては『TEN』収録曲にそれまでの代表曲を交えたセットリストが用意され、バンドの奥行きが増したことを示すことで、もうひとつの“TEN”=10周年を体現することにも成功していたように思う。玉屋2060%、∴560∵、アサミサエ(Vo&Key&Sampler)のフロント3者で会話するMCスタイルも新鮮だったが、親しみやすくて、とても良かった。

撮影:星野健太/取材:帆苅智之

Wienners

ウィーナーズ:2009年初頭、玉屋2060%を中心に吉祥寺弁天通りにて結成。パンク畑出身の瞬発力と鋭さを持ちつつも、どこかやさしくて懐かしい香りを放つ男女ツインヴォーカルの4人組ロックバンド。予測不可能だけど体が反応してしまう展開、奇想天外かつキャッチーなメロディーで他に類を見ない音楽性とユーモアを武器にさまざまなシーン、世代、カルチャーを節操なく縦断し続けている。

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