LIVE REPORT

クリープハイプ ライブレポート

クリープハイプ

『全国ホールツアー2014「八枚目でやっと!九枚目でもっと!」』

2014年09月18日@NHKホール

撮影:神藤 剛/取材:高良美咲

2014.09.29

4月に行なった日本武道館2デイズは見事ソールドアウト、大盛況で終えたクリープハイプが初のホールツアーを開催。ステージ上のスクリーンに、クリープハイプにとってのホールツアーについて問われ、尾崎世界観(Vo&Gu)が真剣に答えているのにもかかわらず、他のメンバー3人は的を外した回答をする映像が流れ、会場を笑いに包み込んだ。その後メンバーがステージに登場して、尾崎が告げた“今までに見たことない、最高のライブをやるから”という言葉が、武道館を経ての今回のホールツアーが彼らにとってどれだけ特別なものかを示している気がした。そして、初っ端から熱気にあふれる会場を“(ライヴレポートなどに)ありきたりなことを書かせたくない”と挑戦的な言葉でさらに沸かせ、アグレッシブに攻め続ける。レーベル移籍などについて綴り、武道館でも披露され話題を呼んだ新曲は、振り切った怒りがむしろ清々しい。客席に食らいつくように歌い続ける尾崎の姿に応えるように、会場の興奮度は高まり続けるのだった。

尾崎がアコースティックギターに持ち替え、火照った会場の熱を和らげた「グレーマンのせいにする」からは、長谷川カオナシ(Ba)のすこし掠れた歌声だったり、抜群のコーラスワークを見せ続ける。“残ってもいい傷もある”と尾崎の弾き語りで始まった「傷つける」では、時にささやくように歌われるストレートな感情に、耳だけではなく、心の中も引っ掻き回された。

MCを挟み、“改めまして、クリープハイプです”と挨拶をすると、ライヴでの定番曲を連発。「憂、燦々」や「ラブホテル」などの夏の爽快なナンバーは盛り上がりを見せたが、今ツアーの関係で出演できなかった夏フェスに実は出たかったという言葉と、夏を少し過ぎて肌寒くなってきた時期が、どこか儚さも感じさせる。長谷川が男女について“ラブでつながっている以上、共通の話題がある。僕よりみなさんのほうが知ってると思うので大盛り上がりで教えてください”と告げ始まった「HE IS MINE」ではイントロから大歓声が。曲間で“それでは教えていただけますか?”と尾崎が言い、待ってましたと言わんばかりに会場が“セックスしよう!”と叫んだのを合図に、銀テープが一気に舞う鮮烈で素晴らしい光景を見せた。

その後、やりたいことを見つけてここに立っている幸せを語り、“お互いに変わり続けて、変わりながら一緒にいましょう”と本編最後に披露された「二十九、三十」にはひとしお感慨深いものがあった。ツアーファイナルとなるこの日はダブルアンコールにまで応え、最後に「オレンジ」を披露。“今年は活動も制限されて、悔しい思いもした”と心の内を語ったが、最後は“ありがとう”と締め括り、あふれんばかりの拍手が会場を包み込んだ。
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