| 雨と雲と犬五月雨江・村雲江 | 五月雨江・村雲江 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | | 「郷義弘が作刀、名物、五月雨江。 え? これですか。 これは前の主に対しての義理のようなもの。 それよりは…」 同じ時代に生きた あの方 私の名前を詠んでくれた あの方 思いが溢れてくる 季語と共に… 雨に隠れて 何をしましょうか? 雨に忍んで 何をいたしましょう? わん 雨に濡れた子犬が わん あなたのために詠みましょう わん 素晴らしい一句を わん あなたのためだけに 雨に隠れて 密かに攻め込み 雨に忍んで 闇討ちしましょう 「郷義弘が作刀、名物、村雲江。」 かつての主たちは悪人と呼ばれてる どうせ俺は二束三文だし 正義とか悪とか興味ない どうせ勝った方が正義なんだろう? あぁ お腹いたい… 「……雨さんはどこ?」 雲に隠れて 何をする気なのさ? 雲に隠れたって 何もできやしない わん 見ての通り負け犬 わん 俺より高いものばかり わん 癒して 雨さん わん 癒してよ 雨さん 雲に隠れて 逃げてもいいけど 雲に隠れたって 何も変わらないから 移り行く季節は 雲となり雨となる 移り行く時代は 道照らす光求めるけど 移り行く想いは 誰が繋ぎとめる? わん… わん… わん… わん… わん… わん… わん… わん… わん… わん… わん… わん… わん… わん… |
| ほころび水心子正秀・源清麿 | 水心子正秀・源清麿 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | | 始まるから終わる 終わったら始まる いくらきつく結んでも いつか解(ほど)けていく 踏む地があればこそ 居場所見失える いくら迷子になろうと 僕が探し出すよ 大丈夫だよ 落ち着いて ほら 深呼吸 水清ければ 月宿る そうだろう? 私の役目 決して途絶えさせぬ 刀剣(かたな)の誇り その意味追い続け たとえひとりでも行くだけ 強き意志が求めてる この心が求めてる 忘れてはならぬ 慣れてはならぬ 廃れてはならぬ 諦めてはならぬ 水清ければ 魚棲まず それでいい 何を見つけたのかな? ほころび? いつ生まれたかもわからぬ ほころび 君はそこにいる 今こそ 真価問われる時 隣でいつも見てるよ 今こそ 意味を問う時 水清ければ 月宿る 魚棲まず 心もあれば 魚も棲む かもしれないよ? 始まるから終わる 終わったら始まる いくらきつく結んでも いつか解(ほど)けていく そして、 ほころびとなる… |
| 誰も教えてくれない兄・弟・鶴丸国永・大倶利伽羅・浦島虎徹・日向正宗 | 兄・弟・鶴丸国永・大倶利伽羅・浦島虎徹・日向正宗 | 浅井さやか (One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔・YOSHIZUMI | 場所も時代も 選べないけど 僕たちは ここに生まれ落ちた 父ちゃんと母ちゃんが いたから 僕たちは ここに生を受けた 空と海の青さ 他人(ひと)と自分(ぼく)の命 その境界線の引き方を 教えてください 正義と悪の 天国と地獄の その境界線の見分け方を 教えてください 誰も教えてくれない 大切なこと何ひとつ 誰も答えてくれない 大切なこと何ひとつ 生きるその意味 死にゆくその意味 教えてください 教えて… |
| 御霊と共に~謡えパライソ少年・山田右衛門作・民衆 | 少年・山田右衛門作・民衆 | 浅井さやか (One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔・YOSHIZUMI | 地の底 海の底 闇の底にも 地の果て 海の果て 闇の果てにも 御霊と共にあれば 闇をゆくことはない 命の光を持つべし 地の底 海の底 闇の底にも 穢れなき光は降り注ぐ 地の果て 海の果て 闇の果てにも あいしてあいされて 地の底 海の底 闇の底にも 手を取り合う明日はやって来る ゆるされる パライソ パライソ 声高らかに謳え 愛し愛され パライソ パライソ 痛み苦しみ越えて 許され生きる パライソ パライソ 何も怖くはない 聞け 聞け 喜び 喜び 喜び 我らはゆく パライソへ |
| 鯨波の声~謡えパライソ少年・山田右衛門作・民衆 | 少年・山田右衛門作・民衆 | 浅井さやか (One on One) | 和田俊輔 | YOSHIZUMI | 天と地は一つ 父と子は一つ 主よ 主よ 我らはゆく パライソへ 聞こえるか? ポロシモの歌が 聞こえる 聞こえる 聞こえるか? 鯨波が! 静かに見える あの海さえも 我々(われら)のために 歌い狂う時は来る! 共に 鯨波(とき)の声をあげよ! パライソ パライソ 我らを繋ぐ言葉 パライソ パライソ 我らを導く教え パライソ パライソ 声高らかに謳え 天と地一つ パライソ パライソ 痛み苦しみ越えて 父と子一つ パライソ パライソ 何も怖くはない 主よ 主よ 喜び 喜び 喜び 我らはゆく パライソへ!! |
| 神の子少年・山田右衛門作・民衆 | 少年・山田右衛門作・民衆 | 浅井さやか (One on One) | 和田俊輔 | YOSHIZUMI | 鳥は 飛ぶことをゆるされた わたしたちは 何をゆるされた? それは… あいすること あいされること 「…集え…神の子の元へ」 「…集え…白き旗を手にして」 神の子… 神の子… 我らを 導く? 神の子 我らを 導く? パライソ パライソ パライソ 「…パライソ」 神の子が現れ給う ぜずす・きりしとは 我らと共に いととうとき聖体の秘蹟 ほめ尊まえ給れ |
| インフェルノ民衆 voice of 山田右衛門作 | 民衆 voice of 山田右衛門作 | 浅井さやか (One on One) | 和田俊輔 | YOSHIZUMI | インフェルノ… ここは地の底 海の底 焼き尽くす紅蓮 断末魔と呻吟 インフェルノ… ここは闇の底 ここに光はない 全てを奪われ 飢えと渇きが襲う インフェルノ… ここは闇の果て ここに明日はない 光はない 「…今より二十五年の後…神の子来たりて… 我らに救いの手を差し伸べるであろう… …天は堕ち…大地は裂け…この世に地獄が訪れしとき… 神の子が我らを導くであろう…」 明日はない 光はない 明日はない 光は…… |
| おろろん子守歌~消えた光山田右衛門作 | 山田右衛門作 | 浅井さやか (One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 朝んおとずれば 教えてくれる そん光はガラサ ばってん消えた 消えてしもうた 夢やと誰か 言ってくれんね おろろん おろろん おろろんばい |
| おろろん子守唄 リプライズ山田右衛門作・鶴丸国永 | 山田右衛門作・鶴丸国永 | 浅井さやか (One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 朝んこもれびに 昼んぬくさに ぜずすさまはおっとばい やったら夜は どこにおっとやろか 夢ん中なら 会えるやろ おろろん おろろん おろろんばい はよ泣きやんで ねんねしな おろろん おろろん おろろんばい |
| おろろん子守唄山田右衛門作・民衆 | 山田右衛門作・民衆 | 浅井さやか (One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 朝んこもれびに 昼んぬくさに ぜずすさまはおっとばい やったら夜は どこにおっとやろか 見えんばってん そこにおるやろが すぐそばにおるやろが 夢ん中なら 会えるやろ おろろん おろろん おろろん おろろん おろろん おろろん おろろんばい おろろん おろろん おろろん おろろん… |
| ひなたぼっこ日和南泉一文字 | 南泉一文字 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | ぽかぽかで ぬくぬくで ふわふわな 昼下がり こんな日は 縁側で ふわわわわぁ ひなたぼっこ日和 サボってなんかない! …にゃ! ボサノバってるだけ! …にゃ! ぽかぽかな お日様に 逆らえるわけ にゃいだろう? こんな日は 縁側で ふわわわわぁ ふわわわわわわぁ ひなたぼっこ日和 |
| 人知れず肥前忠広 | 肥前忠広 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 選んだわけでも 辿り着いたわけでもない 斬ることが 俺の仕事だ それだけだ 血に濡れ 怪しく光る刀身 澄んだ空さえ 赤く濁す 人知れず 咲く花あれば 人知れず 散る花あり 散るより先に 斬り捨てる まるで、人斬り まるで、かつての… 人知れず 咲く花あれば 人知れず 散る花あり 散るより先に 斬り捨てる 人知れず 摘むのが …俺の仕事 |
| 美しき ひとひら山姥切国広 | 山姥切国広 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | ハラヨシヒロ | 散る ひとひら ひとひら おなじ命(はな)は ない 枝と別れ 空に舞う 美しさはそこまで 地に落ちて 池に浮かび 瞬く間に朽ちてゆく 醜く 儚く 聞かせてほしい どんな風に 生きてきた? 恋焦がれた夜 夢語った時代 絶命の声は何故 産声に似ているのか 塞がれて 流れ失くす 美しさはそこまでか… 地に果てて 池に沈み 瞬く間に腐りゆく …美しく …美しく 散る ひとひら ひとひら おなじ花(いのち)は ない 俺も… その ひとひら |
| 古池の水面山姥切国広 | 山姥切国広 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | ハラヨシヒロ | 古池の水面に映る俺 確かな輪郭 見紛(みまが)うことなし いし ひとつで 生まれる波紋 風 吹かずとも 生まれるさざ波 何が変わる? 何かが変わる 波打つ水面に映る俺 不確かな輪郭 だとしても これは… 俺だ だからこそ 俺は… 俺だ |
| 大河の水面山姥切国広 | 山姥切国広 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | ハラヨシヒロ | 流れゆく水を 覗き込む 揺らめく己が 敢え無く消えゆく 流れを止められた水を 覗き込む 鋭い碧眼 じとりと見つめる お前は誰だ? 俺か? 俺だとしたら いつの俺だ? かつての俺か? この先の俺か? 俺は… 俺だ 「水は何処へ行く?」 明るいのは苦手だ 鏡のように俺を照らし出す 止まらぬ大河の中 水だけが行き先を知っている 大河の水面に映る俺 保てぬ輪郭 ぼやけて移ろう ちょうどいい そのくらいが …ちょうどいい |
| 私を綴る 私を創る伊達政宗 | 伊達政宗 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 筆は私の 良き代弁者 心に漂う 形無き想いを 言葉にする 筆にかかれば 私は歌人 この目に飛び込む 美しい季節は 言葉を持つ 私はただ 書き留める 踏みしめた足跡のように 耳に残る子守唄のように 嗚呼… 嗚呼… 私は、私を綴る それがいつか 私を創る |
| 舞い散るうた伊達政宗 | 伊達政宗 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 「わざと、ふみ、もうし、まいらせそうろう さてさて いちじつより もうしそうろう あか、 あすは いと おんもうしそうろうて、 すきたまはるべく そうろう。」 「四十年前少壮時 功名聊復自私期 老来不識干戈事 只把春風桃李巵」 嗚呼… 嗚呼… 「ほの見れば 夫れとも分けて 別れにし いる方いづこ 三日月の影」 「追啓、仙台の諸白一樽進ぜ候、不宣。 唯今、御名代として碧堂来駕有る可きの由、御念入り、別して辱く候。 一折、一樽、並びに三種、是れまた祝着に存じ候」 「花や花 それとも飽かぬ ながめして ながき日影も ゆふ暮の空」 「暮わかぬ 月になる夜の 道すがら」 嗚呼… 嗚呼… 「今日の雪、珍しく存じ候。定めて詩歌とも、御作分有るべく候。 狂歌一首、進じ候。誠に腰折れとやらん。 手足共に折れ候と存じ、さてさて呵々大笑に候。」 「わざと、ふみ、もうし、まいらせそうろう さてさて いちじつより もうしそうろう あか、 あすは いと おんもうしそうろうて、 すきたまはるべく そうろう。」 嗚呼… |
| 月よ 朧気であれ伊達政宗・鶴丸国永 | 伊達政宗・鶴丸国永 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | ハラヨシヒロ | 「『なつ衣 きつつなれにし 身なれども 別るる秋の ほどぞ物うき』」 「弔いの歌か」 「あんたはなぜ歌う?」 「お主は、なぜ歌わぬ?」 なみだ枯れて こころ渇き 嘆く声も掠れ 落ちてゆく 果て知れぬ 穴の底… 墜ちてゆく まっくらな おとしあな… 憤りに似た 虚無感 悲しみに似た 驚き 涙にぬれた袖を 足元を 照らす容赦のない月 今宵くらいは 朧気であれ 「…なむあみだぶ……」 朧気で あれ… |
| 埋まらぬもの/伊達政宗伊達政宗・鶴丸国永・大倶利伽羅 | 伊達政宗・鶴丸国永・大倶利伽羅 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | ハラヨシヒロ・和田俊輔 | 呑み込んだ 己の息 もはや余喘(よぜん) 心眼(まなこ)は見た… 「……見渡す限りの大軍勢が小田原城を完全に包囲しております」 『これがまことの陣備え。まことの戦』 「…はい。まさに圧巻でございます」 その目に何が見える その目で何を見た 「…!!っ」 己の在り処 見極める心眼(まなこ) 明白な懸隔(けんかく) 『もう少し早く生まれていれば……』 「…!」 『さすれば、天下が取れたと思うてか』 「…滅相もございません」 埋めたいと 思うだろう? 出遅れた 時間を… 「……」 「……」 隻眼の黒き龍よ 爪も鱗も 染められたのか 敗北の白き衣に… 隻眼の黒き龍よ 見上げることを 諦めたのか 雄飛するはずの空を… 「…なぜ、戦わずに屈した?」 刀抜かぬ戦い方など 刀交えぬ戦い方など 知らない 知りたくない わかりたくもない 埋めてやる 俺は 俺の 戦い方で… |
| 辿った先鶴丸国永・大倶利伽羅・梵天丸 | 鶴丸国永・大倶利伽羅・梵天丸 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | ハラヨシヒロ・和田俊輔 | ひともじ… ひともじ… 私のものがたりの ことはじめ 「…伊達政宗の死から、七十年ほど経った頃。 愛姫(めごひめ)の遺品の中から、あるものが発見された。 それは―…」 …もう一つは これです 「『京に出立する折に殿からいただいた…御守り』」 「…古い手習いだった」 …殿の心宿る 御守り… 古びた紙の上 綴られた歌や手紙 誰かの 物語 書き留めることで 誰かが受け取ることで 託された思いは… 「確かに、残っている……」 |
| 御守りと武器鶴丸国永・伊達政宗・梵天丸・虎哉宗乙 | 鶴丸国永・伊達政宗・梵天丸・虎哉宗乙 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 殿 申し上げます 天下はまだ定まっておりません 私のことはお気になさらず 殿は 殿の大義に従い 突き進みくださいませ 「…愛(めご)」 ご安心ください 二つの御守りが ありますから 「二つの御守り…?」 一つは懐剣 いざという時 この身 守り抜きます もう一つは これです 「『京に出立する折に殿からいただいた…御守り』」 殿の心宿る 御守り… 幼き折、片目失い 醜き己を忌み嫌った だが知った 筆一つで繋がる ひともじ ひともじ 筆一つで広がる ひともじ ひともじ 筆一つで拓ける ひともじ ひともじ 「…歌を詠むことで己の心と向き合い、 文を書くことで多くの者と想いを分け合った。 私一人ではどこへも行けぬ。ここでただ生きることもままならぬ…」 筆は、 刀に勝るとも劣らぬ… 「私の武器となった。…そのはじめを愛(めご)に託そう」 あなたの ことはじめ 大切にいたします あなたの 物語を 心(ここ)にしまって… 「ああ……いけませんな、年を重ねますとどうも涙腺が緩くなってしまう。 えーごほん!」 「そんな最中……大崎・葛西にて一揆が発生! それを政宗が煽動しているというあらぬ噂が立ち、 政宗はその弁明に追われることとなったのです」 疑いを晴らさねば! この筆で… これは、負けられぬ戦じゃ 武器を持て! 各所へ 各所へ 送る書状が 私を守る鎧兜 斬れ味鋭き刀 筆よ 書状よ 私を守れ…!! 「頼むぞ」 「はっ!」 |
| 歌を辿る刀剣男士 鶴丸国永 大倶利伽羅 | 刀剣男士 鶴丸国永 大倶利伽羅 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 「不思議だよなあ。…書き留めたから、残る」 「…何を当たり前のことを言っている」 「書き留めなければ、残らない」 「……」 古びた紙の上 綴られた歌や手紙 誰かの 物語 口にすることなく 胸にしまったままなら 残らなかった 何ひとつ 「…何ひとつ……」 込められた思いや 心ってやつも… 「ははっ。興味なさそうな顔してるな。伽羅坊にはまだわからないか」 「…歌を詠む意味など、わかるわけがない」 「…わかりたくもない?」 「……」 「さて、いくか」 「……どうする気だ」 「そんなん決まってんだろう? …ドーンといってバーンだ!」 「……は?」 「ドーンといってバーン! 覚えておくといい。 うちの本丸じゃ、作戦は大体これで通じる」 「……ちゃんと説明しろ」 「全く伽羅坊は仕方がねえな。敵の狙いが絞れないなら、 まずは辿ってみるか、ってことだ」 「…辿る?」 「ああ」 古びた紙の上 綴られた歌や手紙 その… 物語 「…ま、とにかく行ってみようぜ!」 |
| ことはじめ~私の武器梵天丸・伊達政宗・鶴丸国永・大倶利伽羅 | 梵天丸・伊達政宗・鶴丸国永・大倶利伽羅 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | ハラヨシヒロ | ひともじ… ひともじ… 筆がものがたる ひともじ… ひともじ… 私のものがたりの ことはじめ 「……行くぞ。敵の狙いはここじゃない」 「おーい伽羅坊、手紙はいいのかい?」 ひとふで… ひとふで… 筆がえがく ひとふで… 私のこころ ひともじ… ことはじめ ひともじ… ひともじ… 私のこころ 私のものがたりの ことはじめ… 大河の中 埋もれることなく 幾千の言葉に宿る その想い その生き様… 「……狙われたとしてもおかしくはない…か?」 幼き折、片目失い この心眼(まなこ)が向くは内ばかり だが知った 筆一つで繋がる 筆一つで広がる 筆一つで拓ける 筆は、 刀に勝るとも劣らぬ |
| 妹との約束犬川荘助・犬山道節 | 犬川荘助・犬山道節 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 「さあ、吐いてもらおうか。浜路は…、我が妹はどこだ!」 「え…、妹……?」 幼き頃 父は主君を守って 命を落とした まだ赤ん坊だった妹は ある村に預けられた 「それが大塚村だと最近わかった」 「……」 別れの時 私は約束したんだ 命をかけて まだ赤ん坊だった妹に 必ず迎えに行くと やっとの思いで 会いに行ったが 妹はさらわれたと言われた |
| 交わる想い犬川荘助・浜路・犬塚信乃・玉梓・語り手 | 犬川荘助・浜路・犬塚信乃・玉梓・語り手 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 幼き頃から何一つ 変わらない 真っ直ぐな瞳も 真っ直ぐな心も 守り抜くのは俺の方です 必ず あなたを守り抜きます 幼き頃からおれのこと 支えてくれた 真っ直ぐな瞳で 真っ直ぐな心で おれと荘助を結びつける 不思議な縁(えん)は 何を示すのか? 交わる刀から 伝わる想い 交わる視線から 伝わる決意 強く 強くなりたい 守り抜きたい 「なんだ?!」 「黒い霧?!」 「その時、浜路の叫び声が……!」 「きゃあーーーー!」 嗚呼…… 八犬士よ 与えてやろう 塗炭(とたん)の苦しみを…… 「浜路―……!!」 「……これは浜路お嬢さんの髪飾り」 「あの黒い霧は一体……」 「不気味なほどの怨念を感じました」 「ああ」 「『八犬士』…八犬士とは俺たちのことでしょうか?」 「わからない。だが、とにかく浜路を探そう」 「はい」 交わる刀に 誓う約束 必ず浜路を 助け出すと 「手分けして探すぞ」 「信乃さん。決して無茶はしないでください」 「……それは約束できない」 「では、………無茶をしてでも、生き抜いてください」 「わかった。約束しよう」 「二人は落ち合う場所を決め、 それぞれに、浜路を探しに旅立ったのです……」 |
| まことの舞犬坂毛野 | 犬坂毛野 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 「これは……まことの舞。まことの語りにございます」 「星も月も身を隠し、重たい雲垂れ込めた暗い夜。 今にも空が泣き出しそうな夜にございました。 がたりという物音が響き、乳飲み子であった私(わたくし)は、 床下の隙間へと隠されました……」 降り出した雨が 掻き消していく 悲鳴も泣き声も 肉を断つ音も 降り出した雨が 押し流していく 愛しき家族の 生暖かき血を 私はひとり 私はひとり… 残されたのは 恨み 辛み 痛み 仇討ちという 生き甲斐 |
| まことの舞 (Short)犬坂毛野 | 犬坂毛野 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 降り出した雨が 掻き消していく 悲鳴も泣き声も 肉を断つ音も 降り出した雨が… |
| 人違い捕物帖犬田小文吾・犬塚信乃・犬飼現八 | 犬田小文吾・犬塚信乃・犬飼現八 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 「オレは犬飼現八。悪党を捕らえるのが役目だ」 「どう見たってあんたの方が暗殺とかしそうだが…」 「オレが暗殺だと?!」 「だってなんか忍みたいな格好してるし」 「黙れ、悪党!」 「御用だー!」 「おい待て。おれは何もしていないぞ」 「悪党ってのはな、みんなそうやって言うんだよ」 「くっ……!」 盗み 放火 見逃さぬ 悪はオレが取り締まる 逃げても無駄さ オレの長十手が お前の行く手阻む 「……怪我はさせたくない」 「悪党がほざくな!」 嘘か 真か 見極める 悪はオレが追い詰める 隠れても無駄さ 隠れてなんかないだろ 嘘ついても無駄! だから嘘じゃないって 「嘘じゃない!」 「うるさい!」 「信じてくれ!」 「……っ!黙れ黙れ!」 「……黙るのは現八の方かな」 「そこをどけ小文吾」 「現八だって気づいてるんだろう?彼が嘘をついてないってさ」 「………」 「気づいてるくせに引くに引けなくなったんだよね」 「……うるさい!」 「あははは」 「笑うな」 自分でも わかってるだろ? 早とちりな上に無鉄砲 強すぎる正義感と 高すぎる自尊心 「何をわかったことを……!」 そりゃあ わかるでしょ 双子のように育ったんだ 好きなもの嫌いなもの 全部知ってるよ 「逃げているという盗人と特徴が似ていたんだ」 「言い訳の前に……」 「なんだ」 「なんだじゃないだろ。……ほら、謝って」 「……あ、いや……別に」 「だめだよ。こういうのはちゃんとしないと」 「……悪かった」 「よくできました」 人違い捕物帖 これにて一件落着 |
| ひとしごと桑名江・村雲江・水心子正秀 | 桑名江・村雲江・水心子正秀 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 澄み渡る空に ぽっかり のんびり雲(ぐも)ひとつ 撫でていく風に ふんわり ちらちら舞う落ち葉 大地の呼吸が 聞こえるだろう? すーっ はーっ すーっ はーっ さあ ひとしごと たっぷりの雨と たっぷりの光 浴びて たっぷりの土に 包まれ じっくり休んで 少し焦って 待ち焦がれた時 収穫の時 ひとつ深呼吸 すーっ はーっ すーっ はーっ さあ ひとしごと すーっ はーっ すーっ はーっ (ひとしごと) すーっ はーっ ひとしごと |
| 光の中へ篭手切江・大典太光世 | 篭手切江・大典太光世 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 「……兆し……」 「え……兆し?」 「……俺には似つかわしくない言葉だが……、他に言いようがない。 兄弟から話を聞いた時、まさか俺が、と思いながらも、 もしかしたら……とよぎった」 知らない光がある 外の光とは別の…? 仄暗い蔵の中から 空へ飛び立つ鳥のように 俺も 光の中へ…… 「……光の中へ…?」 「違うのか?すていじに立つということは、そういうことなのだろう」 |
| 向きたい前篭手切江・水心子正秀 | 篭手切江・水心子正秀 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 「……興味深いな。何を表として何を裏とするか。 捉え方次第ということか。」 「うん」 「…前と後ろも、しかり」 「……そうだね」 「表と裏…」 「前と後ろ…」 「じゃあ…」 「ああ」 「……」 風の行方は風任せ 見極めるべきは 己 「私が……」 向きたい前とは…… 「……兆し、か」 裏と表 背中合わせ 見極めるべきは 己 「夢、か……」 |
| 向くべき前水心子正秀 | 水心子正秀 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 波一つ立たぬ 水面のように 研ぎ澄まされた刃 映るは 己 風一つ吹かぬ 水面に浮かぶ 冴えに冴えた孤月(こげつ) 宿るは 月 すくうことは 叶わぬ 風の行方 追いすぎて 風の方向 見失う 向くべき前とは……? 月の満ち欠け 雲の色 甲羅の割れ目 兆しを頼りに 先を見定める 向くべき前とは……? |
| 映す己 映る己一期一振 | 一期一振 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 此処は何処だ? 日の当たらぬ場所 いつだって私の 傍にあった 一歩踏み外せば それだけで迷い込む 光なくして影はない 影を生まぬ光はない 「私は…、本当に一期一振なのでしょうか」 映すのが己か? 映るのが己か? 思い知らされた 存在することは なんと 覚束ぬことか 今の 私は…… 「あの方を思い出せない。 …本当に共に過ごしたことがあったのでしょうか? がらん… としたこの内側には、何が在ったのでしょう? 豊臣の最期と共に焼け落ちてしまう前には、確かに在ったのでしょうか? ……私は、誰に問うているのでしょう? 私自身…? 中身を持たぬ私自身に問うて、何が返ってくるというのか…… がらんとした部屋と同じ。 ただ己の声が虚しく響くだけ。 それだけだ……」 |
| 焼け落ちた思い出一期一振 | 一期一振 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | あかあかと この刀身(からだ) 焼き尽くす 紅蓮の焔(ほのお) 思い出が焼け落ち まるで 色褪せた書物 |
| 抜け落ちた中身一期一振・カゲ | 一期一振・カゲ | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | がらん がらん この刀身(からだ) 形だけ がらん がらん この影(からだ) 形なく あるのは名だけ 名もなく 中身が抜け落ち まるで 繕われた器 光の中の闇に… 闇の中の光に… 光の中の闇に… 闇の中の光に… 手を 伸ばす |
| 今の私一期一振・本阿弥光徳 | 一期一振・本阿弥光徳 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 「私(あて)にしか出来ん仕事… …鬼丸様はそう仰った……」 「御刀様(おかたなさま)を守るためやったとはいえや、 その前で偽りごとなど……。 …そうや。この御刀様(おかたなさま)こそが……」 映すのが己でも… 映るのが己でも… 今の 私に…… 「出来ることがあるのであれば…」 |
| 言葉なき対話リプライズ鬼丸国綱・一期一振・大般若長光・小竜景光・へし切長谷部・山姥切長義・本阿弥光徳 | 鬼丸国綱・一期一振・大般若長光・小竜景光・へし切長谷部・山姥切長義・本阿弥光徳 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 鈍く 鋭く 輝き 生と死の狭間 照らす 貴(たか)く 尊(とうと)く 輝き 悠久の時代(とき)を 渡る 戦うための姿形(かたち) 命断つための造形(かたち) この目を奪い 心を乱すほどの 美しさよ 決して 退く気はない 負けられぬ戦 |
| 言葉なき対話本阿弥光徳 | 本阿弥光徳 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 鈍く 鋭く 輝き 生と死の狭間 照らす 貴(たか)く 尊(とうと)く 輝き 悠久の時代(とき)を 渡る 戦うための姿形(かたち) 命断つための造形(かたち) この目を奪い 心を乱すほどの 美しさよ 暫(しば)し 希(こいねが)う 言葉なき対話 「お前様をお預かりしてから…もう三遍目の夏が間もなく終わります。 ついぞ小田原を落とし、関白殿下が名実ともに天下人とならはりました。 …天下一の霊刀がここで、 鬼門の御護りとしてのお力を発揮しておられるからでしょうな」 御刀(おかたな)の言の葉 神なるものの言葉 叶うなら もう一度 この耳で… |
| 研ぎ澄ます心本阿弥光徳・研師たち | 本阿弥光徳・研師たち | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 「研磨(とぎ)いうんは何かを生み出すものやありまへんねん。 刀剣そのものが持つ本来のお姿を表に甦らす。そんだけや。 御刀(おかたな)の語る言葉に耳を傾けることが、すべてや…」 心静かに 研ぎ澄ませ 零れる音に 耳澄ませ 一心 無心 青黒き 秋の空の如く 一心 無心 真白き 綿雪の如く 「幾年月に渡り業(わざ)を磨き培って参りましたが、未だその頂にも、 底にも、到達出来るものやありまへんねん。 ただ、ただ…、御刀様(おかたなさま)の前で丸裸にされるんや」 |
| ねえ加州清光 | 加州清光 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | ねえ 教えてよ 知ってること全部 ねえ 聞かせてよ 知らないこと全部 手に入れたのは 体と心だけじゃない 思いや言葉 伝えるための口 微笑みで誤魔化さないで ねえ そろそろさ 俺も待つの限界なんだけど… |
| 確かなもの~虚々実々刀剣男士 formation of 陸奥一蓮 | 刀剣男士 formation of 陸奥一蓮 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | いざ未踏の時代へ 語られる事実 明かされる真実 虚と実のはざまで 残された史実 かりそめの心を連れて 出陣の刻(とき)は今 確かなのは 刀の重さ 受けた痛み 確かなのは 流された血 動かぬ骸 虚々実々 戦い尽くそう いざ 未踏の戦場(いくさば)へ 残された数はただの数字じゃない 舞い散る美しきひとひら 幾度 巡り 相まみえる 一蓮(ひとつはちす) 確かなのは 己の役割 背負う宿世 確かなのは この肉体 その体温 虚々実々 戦い尽くそう 出陣の刻(とき)は今 |
| 影ふたつ三日月宗近・鶴丸国永・山姥切国広 | 三日月宗近・鶴丸国永・山姥切国広 | 浅井さやか(One on One) | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 伸びる影 ふたつ 弾む息 交わす刀 「互いに好きに打ち込んだ方がためになるだろ?」 「まあ、俺の負けでもいいんだが」 「おいおい。予防線張る気か?」 「ははは。そういうわけではないんだが」 与えられた肉体 戸惑いも分かち合い 強く強く在りたいと願う 「いやあ、刀が馬当番や畑仕事ってのも驚いたがまさか天下五剣、 三日月宗近と手合せとはな」 「ははは。俺は長く世にあるだけの、じじいだ」 伸びる影 ふたつ 『守り抜く』と 交わした誓い |
影みっつ 和泉守兼定 堀川国広 山姥切国広  | 和泉守兼定 堀川国広 山姥切国広 | 浅井さやか | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 伸びる影 みっつ 肩並べ 交わす言葉 訪れたこの時代 触れた心と思い 強く 強く 生き抜く鮮やかさ |
影ひとつ 和泉守兼定 堀川国広 山姥切国広  | 和泉守兼定 堀川国広 山姥切国広 | 浅井さやか | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 伸びる影 ひとつ 月明り うつす刀 「…はあっ!」 与えられた肉体 与えられた役割 強く強く在りたいと願う 「よお。 精が出るな。 相手してやろうか」 「……」 「よおし、んじゃあ、行くぜ」 「……へえ」 「なんだ」 「いい目するじゃねえか」 「……三日月宗近にも言われた」 「……俺は何も見えていなかった」 「ほう」 「いつの間にか背中を叩かれていた」 「いつの間にかじゃねえよ。 うちの本丸にはうちの本丸の歴史がしっかりあんだろ」 「……そうだな」 歩んできた道のり 抱えてきた悲しみ 強く強く在ってこそすべて 「自分から目を逸らしてきたんだろ。 見えねえんだったら、それ、脱ぐしかねえだろうよ」 「来い」 伸びる影 ふたつ 超えたい壁 交える刀 |
生きて 生かされる 和泉守兼定・堀川国広・山姥切国広・蔦屋重三郎  | 和泉守兼定・堀川国広・山姥切国広・蔦屋重三郎 | 浅井さやか | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 一時(いっとき)の現(うつつ) 一炊の夢 鮮やかな生き様 ここにある パラダイス 無様な生き方はご免だと 高らかに謳い 乱れ舞う 咲き誇り 散るために 人生とは 悟るには短し 憂うには長し 生きて 生かされる 猫も杓子も 生きて 生かされる 誰も彼も 生きて 生かされる 右も左も 生きて 生かされる いつの時代も |
江戸っ子謳歌ED 和泉守兼定・堀川国広・山姥切国広・蔦屋重三郎・喜多川歌麿・瑣吉・謎の男・庶民たち  | 和泉守兼定・堀川国広・山姥切国広・蔦屋重三郎・喜多川歌麿・瑣吉・謎の男・庶民たち | 浅井さやか | 和田俊輔 | 和田俊輔 | ハッ! ハッ! あソレソレソレソレ ハッ! ハッ! ハッ! 人生何年 五十年 この世は憂き世 根無し草 華は華らしく 艶(あで)やかに 江戸の町に サア 咲き誇れ 「今日も江戸は元気だねえ」 「一体、あいつらは何だったんだい。…… ま、何でもいいか。 …おお、達者でな」 「……」 「つーたやー……!」 夜明け前のひととき 目覚めの予感がする 花開く前の蕾 きっと美しい花が咲く 破っても 燃えても 枯れても 終わりじゃない 大河を流れてきた種 芽吹いて また 流れゆく 「随分楽しそうに描くな。 よーっし、次はおめえさんの役者絵で勝負賭けるぜ」 「おう。 どーんと一発かましてやるぜ」 「で? 名前はなんとするかねえ」 「写すのを楽しむで写楽。 …どうだい?」 「おお! いいじゃねえか」 生きて 生かされる 猫も杓子も 生きて 生かされる 誰も彼も 生きて 生かされる 右も左も 生きて 生かされる いつの時代も ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!ハッ! あ ソレソレソレソレ いき いきいき 生きて てやんでえ しゃれ しゃれしゃれ 洒落て べらんめえ だれかれ 構わず あたぼうよ ソレッ オチを忘れちゃ おしまいさ ハッ ハッ ハッ! ハッ ハッ ハッ ハッ てやんでえ ハッ ハッ ハッ ハッ べらんめえ おしまいさ ハッ! |
江戸っ子謳歌 和泉守兼定・堀川国広・山姥切国広・長谷川平蔵・与力たち・浪人たち・町人たち  | 和泉守兼定・堀川国広・山姥切国広・長谷川平蔵・与力たち・浪人たち・町人たち | 浅井さやか | 和田俊輔 | 和田俊輔 | ハッ! ハッ! あソレソレソレソレ ハッ! ハッ! ハッ! 人生何年 五十年 この世は憂き世 根無し草 華は華らしく 艶(あで)やかに 江戸の町に サア 咲き誇れ ハッ! いき いきいき 生きて てやんでえ しゃれ しゃれしゃれ 洒落て べらんめえ だれかれ 構わず あたぼうよ ソレッ 酸いも甘いも 味わい尽せ ハッ ハッ ハッ! 「御用だ、御用だぁ!!」 「火付盗賊改方長谷川平蔵である。神妙に縛につけ」 「やべえ!」 「長谷川平蔵って、もしかして…」 「鬼平だ!」 「行くぞ」 「逃がすな!」 人生何年 五十年 ちゃきちゃき江戸っ子 義理人情 宵越しの金は 持たねえさ 江戸の町で サア 散り紛え ハッ! いき いきいき 生きて てやんでえ しゃれ しゃれしゃれ 洒落て べらんめえ だれかれ 構わず あたぼうよ ソレッ オチを忘れちゃ おしまいさ ハッ ハッ ハッ! |
夜明け前 蔦屋重三郎・喜多川歌麿・瑣吉・庶民たち  | 蔦屋重三郎・喜多川歌麿・瑣吉・庶民たち | 浅井さやか | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 「こんなところで油売ってちゃ時代に置いてかれちまうぜ」 あっしの名は 蔦屋重三郎 お見知りおきを 生まれは吉原 欲と芸が渦巻く町 育ちも吉原 絢爛(けんらん) 放蕩(ほうとう) 粋(いき) 通(つう) 江戸の張り 穿(うが)って 傾(かぶ)いて 遊ぶ町 江戸のその先を見極める あっしこそが 蔦屋重三郎 先見の明 見抜く力 見初めた戯作者と絵描きで 切り拓く 最先端 並々ならぬ 執着心 見つけた才能はたちまち 大輪の 花咲かす 江戸文化の仕掛け人 夜明けはもうすぐそこ 「洒落本ならやはり山東京伝か」 「朋誠堂喜三二もいるぞ」 「太田南畝先生は別格だ」 「俺は恋川春町センセが好きだねえ」 「みーんな旦那の息がかかってやがる」 「おいおい、絵のことも忘れてくれなさんな」 「絵ならそりゃあ…!」 「絵ならそりゃあ…誰だい?」 稀代の天才絵師 喜多川歌麿 知らぬ者はなし 旦那と二人で 人間(ひと)の欲を描(えが)き尽くす 旦那と二人で 絢爛(けんらん) 放蕩(ほうとう) 粋(いき) 通(つう) 江戸の張り 穿(うが)って 傾(かぶ)いて 描(か)き写す 江戸の内面を抉り出す アタシこそが 喜多川歌麿 この世は誰の掌(てのひら)の上? 浮世は誰の掌(たなごころ)? 暗くて見えぬ まだ見えぬ 日が昇らにゃまだ 朝は来ぬ 転んで 転がし 転がされて てん てん てん と 世は明ける 「さあてお待ちかね。 稀代の天才絵師喜多川歌麿の新作だ! とくとご覧あれ!」 「これは高島屋のおひさかい」 「難波屋のおきたもいるな」 「上のは富本豊雛だぞ」 「そうさ。 江戸の三大美女が揃いも揃って歌麿に首ったけよ」 「大首絵だけにってか。 うまいね」 「よおッ! 蔦重!」 「あっしを讃えたってしょうがねえや。 讃えるなら、この絵、そして天才歌麿さ!」 「よおッ! 歌麿!」 「これぞ、美人画歌麿の真骨頂『寛政三美人』だ! さあ、お手に取って見てってくれ」 見抜く者も 見初められる者も 天に愛され 天に微笑まれた 何より 時代に求められた 「……」 流行(はやり)はあっしの掌(てのひら)の上 アタシは誰の掌(たなごころ)? てん てん てん… 文化の夜明けは近い てん てん てん… あっしが連れてこよう 昇る日輪を |
江戸っ子謳歌~夜明け前 蔦屋重三郎・喜多川歌麿・瑣吉・謎の男・庶民たち  | 蔦屋重三郎・喜多川歌麿・瑣吉・謎の男・庶民たち | 浅井さやか | 和田俊輔 | 和田俊輔 | ハッ! ハッ! あソレソレソレソレ ハッ! ハッ! ハッ! 人生何年 五十年 この世は憂き世 根無し草 華は華らしく 艶(あで)やかに 江戸の町に サア 咲き誇れ ハッ! いき いきいき 生きて てやんでえ しゃれ しゃれしゃれ 洒落て べらんめえ だれかれ 構わず あたぼうよ ソレッ 酸いも甘いも 味わい尽せ ハッ ハッ ハッ! いき いきいき 生きて てやんでえ しゃれ しゃれしゃれ 洒落て べらんめえ だれかれ 構わず あたぼうよ ソレッ オチを忘れちゃ おしまいさ ハッ ハッ ハッ! この世は誰の掌(てのひら)の上? 浮世は誰の掌(たなごころ)? 暗くて見えぬ まだ見えぬ 日が昇らにゃまだ 朝は来ぬ 転んで 転がし 転がされて てん てん てん と 世は明ける 流行(はやり)はあっしの掌(てのひら)の上 アタシは誰の掌(たなごころ)? てん てん てん… 文化の夜明けは近い てん てん てん… あっしが連れてこよう 昇る日輪を |
僕の在り方 堀川国広  | 堀川国広 | 浅井さやか | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 終わりが来て 昔になる 去りゆき 移りゆく 求めた意味 求めた強さ しかと手に入れた 長い旅路 辿る軌跡 新しい自分と出会い 今ここに在る意義を 改めて感じた 「和泉守兼定の相棒にして助手、堀川国広、只今戻りました。 今後とも宜しく!」 もっと強く もっと大きく 並べたい肩 追いたい背中 もっと強く もっと大きく 今できること 今の精一杯 助手として 刀として 武器として 僕は 在る |
風が吹けば本屋が儲かる 堀川国広・蔦屋重三郎・瑣吉・手代たち  | 堀川国広・蔦屋重三郎・瑣吉・手代たち | 浅井さやか | 和田俊輔 | 和田俊輔 | ござーい ござーい 耕書堂でござーい 双紙に書物 御用でござーい ござーい ござーい 耕書堂でござーい 錦絵浮世絵 御用でござーい 「さあ、今日も頼むぜ」 「へい」 風が吹けば何屋が儲かる? 桶屋 桶屋 もうそりゃ古い なに? 流行(はやり)に乗り遅れた? 風が吹けば何屋が儲かる? 本屋 本屋 うちがボロ儲け 「おい瑣吉! どうして風が吹いたら本屋が儲かるか、気にならねえか?」 「別に」 「そこは気になるって言えよ。 ンとつまんねえ男だなあ」 「……どうして本屋が儲かるんです?」 「ははっ! まあ聞けよ!」 大風吹きゃ土埃 土で目をやられ 三味線売れまくる 三味線にゃ猫の皮 猫が減りゃ鼠増える 鼠に囓られ 桶穴だらけ そうすりゃどうなる? 桶屋が儲かる ハッ!その通り! 「そこまではわたしも知ってます」 「まあまあ」 儲けた桶屋のご主人 ちゃりん ちゃりん ちゃりりん ちゃりん 夢見た花街(かがい)へいざ参戦 春を買いにいざ吉原へ 「…は?」 野暮を隠して通(つう)を気取る サア そのために何がいる? 「ほら、吉原で恰好つけたきゃ何が必要かって聞いてんだよ」 「……知識と教養、ですか」 ハッ!その通り! 桶屋の主人が駆け込んだのは 本屋 本屋 千客万来 ほら 流行(はやり)に乗り遅れるな 風が吹けば何屋が儲かる? 本屋 本屋 本屋が儲かる へい |
鮮やかな生き様 山姥切国広・喜多川歌麿・庶民たち  | 山姥切国広・喜多川歌麿・庶民たち | 浅井さやか | 和田俊輔 | 和田俊輔 | 一時(いっとき)の現(うつつ) 一炊の夢 鮮やかな生き様 抉り出し 写し出す 江戸に咲いた大輪 打ち上げられた菊 牡丹 黄昏れはじめた町が 一気に華やぐ どかーんっと 一発 ド派手に 一発 一時(いっとき)の現(うつつ) 一炊の夢 鮮やかな生き様 |