ひと夏の経験山口百恵 | 山口百恵 | 千家和也 | 都倉俊一 | | あなたに女の子の一番 大切なものをあげるわ 小さな胸の奥にしまった 大切なものをあげるわ 愛する人に 捧げるため 守ってきたのよ 汚れてもいい 泣いてもいい 愛は尊いわ 誰でも一度だけ 経験するのよ 誘惑の甘い罠 あなたに女の子の一番 大切なものをあげるわ 綺麗な泪色に輝く 大切なものをあげるわ 愛する人が 喜ぶなら それで倖せよ こわれてもいい 捨ててもいい 愛は尊いわ 誰でも一度だけ 経験するのよ 誘惑の甘い罠 |
わたしの悩み 誰も知らない山口百恵 | 山口百恵 | 千家和也 | 都倉俊一 | 矢野立美 | 泪は友達なの 私の相談相手 あなたは知らないでしょう 女の子の気持 私が何を考えてるか あなたに何も望むか 明日こそ打ちあける 愛してほしいと 泪は友達なの 私の小さな味方 あなたは知らないでしょう 女の子の痛み 私が何を悩んでいるか あなたに何をあげるか 明日こそ打ちあける 愛してほしいと 私が何を考えてるか あなたに何も望むか 明日こそ打ちあける 愛してほしいと |
まばたきの夏山口百恵 | 山口百恵 | 千家和也 | 都倉俊一 | 馬飼野康二 | 確かこの辺だった あなたと来た夏の海 波の匂い空の色 変わってない 白く焼きついた 水着のあとに 思いつめるように 指が触れた時 愛していると 言えば良かったわ 短い夏の まばたきの恋 確か夕暮れだった あなたと来た夏の海 潮や風の肌ざわり 憶えてるわ 陽やけした顔を 近くに寄せて 濡れて光る髪に 息がかかる時 愛していると 言えば良かったわ 短い夏の まばたきの恋 |
風になりたい山口百恵 | 山口百恵 | 千家和也 | 都倉俊一 | 矢野立美 | 風になりたい 美しい風に 泣いているあのひとの 泪を拭くわ こだわらないわ 愛されることに 倖せも悲しみも ふたりで分けるの 心から好きと言えた時 ふたりには愛が芽生えるの 何もほしくない あのひといるだけで―― 風になりたい あたたかい風に 空を見るあのひとの 背中で遊ぶ ためらわないわ 結ばれることに 想い出もお別れも ふたりで作るの 心から好きと言えた時 ふたりには道がひらけるの 何もほしくない あのひといるだけで―― |
太陽の友達山口百恵 | 山口百恵 | 千家和也 | 都倉俊一 | 馬飼野康二 | 大きなひともいいわ 小さなひともいいわ ひと夏だけの短い恋だから 相手のひと見較べる 危ないひともいいわ やさしいひともいいわ 太陽あかく 背中にふりそそぐ 水着のあと白い 男の子達 熱い眼差しを投げるの でも私には 胸の奥深く 決めてるひとがいる 女の子にはきっと 何かが起こる季節 思いもよらぬ何かが待っている 夏休みが恐い 大人のひともいいわ いけないひともいいわ ひと夏だけの綺麗な恋だから 相手のひと大事なの 真面目なひともいいわ 嘘つくひともいいわ 寄せては返す 浜辺の波しぶき シャボン玉にかわる 男の子達 濡れた指先で誘うの でも私には すべて任せてる ひとりのひとがいる 女の子にはきっと 何かが起こる季節 思いもよらぬ何かが待っている 夏休みが恐い |
海の友達山口百恵 | 山口百恵 | 千家和也 | 都倉俊一 | 馬飼野康二 | 悪いと知りながら 女の子はしてしまう いろいろ男の子 考えたり選んだり 小麦色に やけた肌 肩や指に 光る汗 私の一番 大切なもの あなたにあげるわ よろこんで だけどこの恋は 今だけの事よ 恐いと知りながら 女の子はしてしまう いつでも男の子 困らせて甘えたり 頬や耳に からむ髪 マリのように 弾む胸 私が今まで 知らない事を あなたに教えて ほしいのよ だけどこの恋は 今だけの事よ 小麦色に やけた肌 肩や指に 光る汗 私の一番 大切なもの あなたにあげるわ よろこんで だけどこの恋は 今だけの事よ |
まぶしい視線山口百恵 | 山口百恵 | 安井かずみ | 穂口雄右 | | 男の人の癖なの それともわるい人なの 見るのね平気で 恋人以外の 女の子でも 見つめるの 友だちの「彼」にしても 彼女以外のわたしを 見るのね平気で 目と目が合っても そらさないのよ 困っちゃう でも あの人に限っては そんなことないと ないと ないと 思いたいわ あの あの人は真面目だと わたしだけを見て 見てて 欲しいのよ 見てて 欲しいのよ 見てて 見てて 一から十までの わたしだけ 男の人は例えば どんなつもりでいるのか 見るのね平気で わたしはからだの 置き場がなくて 困るけど 友だちの「彼」にしても 彼女がちゃんといるのに 見るのよ平気で わたしのあれこれ きかれたりして 困っちゃう でも あの人に限っては そんなことないと ないと ないと 思いたいわ あの あの人は真面目だと わたしだけを見て 見てて 欲しいのよ 見てて 欲しいのよ 見てて 見てて 一から十までの わたしだけ |
恋は…ING (進行形)山口百恵 | 山口百恵 | 安井かずみ | 穂口雄右 | | 昨日のわたしなら このいちょう並木も そよ風を 追いかけて とても 気らく だったのに あの人との恋に ついてゆけるかしら 愛してる それだけじゃ ないと 云った あの人 突然 背中を 抱かれたら 胸が はれつしそう 愛しているなら こわくない だけど あと一日 助けて 助けて あの人を 失(な)くしたく ないの 昨日のわたしなら 悩みはバラ色の 雲みたい 浮かんでは すぐに 消えた ものなのに あの人との恋が 急にちがう世界 進むなら 今わたし ひとり 愛を みつめる 突然 激しく くちづけで 涙が こぼれそう 愛しているなら 許せるの だけど あと一日 助けて 助けて あの人を 失くしたく ないの |
私を選んで山口百恵 | 山口百恵 | さいとう大三 | 馬飼野康二 | | あなたをほかの子に とられたくないの 毎日この胸は ゆれるこわいほど 誰よりもすきなのよ 誰よりも愛してる だから私を選んでほしい あなたのまわりの 女の子から あなたをほかの子の ものにしたくない 私はどの子より 心は強いのよ 泣きたい時だって じっとこらえるわ 誰よりもすきだから 誰よりも内気なの だけど私を選んでほしい あなたに一途な 女の子なの 私はどの子より あなたすきなのよ |
朝陽の庭山口百恵 | 山口百恵 | さいとう大三 | 馬飼野康二 | | 私はバラの小枝を抱いて この日の 来るのを 待ちわびていた 朝陽の庭でめざめたばかり 小さな予感に ふるえる私 やがて私はそっと 接吻受けるの バラの香りの中で あなたに抱かれて そっとあなたにすべてをまかせて 朝陽の庭で瞳(め)をとじながら やさしい予感に とまどう私 やがて私はそっと 接吻受けるの 甘い野バラの風と あなたに包まれ 何故か私はまわりが見えない |
教室を出たら大人山口百恵 | 山口百恵 | なかにし礼 | 鈴木邦彦 | 高田弘 | 喫茶店 ガラス窓にうつる あなたの横顔は 大人の匂いがする お茶をのむ素振りが 妹みたいだと タバコをもみ消しながら つぶやくあなた あゝ私だって 教室を出たら大人よ あなたの手が髪に肩に ふれるたび 私はきれいになる だから 接吻(くちづけ)されたい ほんのちょっぴり 接吻されたい ポツリポツリ 雨が道をぬらす あなたの肩先に コートをかけてくれる 口紅もつけたい お洒落もしたいのに 背のびをしちゃいけないと ささやくあなた あゝ私だって 教室を出たら大人よ あなたの手が頬に指に ふれるたび 私はきれいになる だから 抱きしめてほしい ほんのちょっぴり 抱きしめてほしい |
バラの誘惑山口百恵 | 山口百恵 | なかにし礼 | 鈴木邦彦 | 高田弘 | バラの花 しきつめた うす明りの 部屋の中 あの人の くちびるが 私の目に近づく 息もとまる バラの匂い 何故か こわい 今夜だけは許してね 好きなんだけど 一度でも愛したら 涙はもう止まらない 風に散る花よりも 悲しい子になるでしょう あの人の 横顔が 淋しそうに 見えたから 私から くちづけを 求めていってしまった バラの棘が 肌に痛い もうかえれない どうか遠くに連れてって 私を抱いて 朝が来て私は ぬれた頬をふきもせず 遠ざかるあの人の 靴の音を聞いてた |