BUMP OF CHICKEN

ガムと二人になろう、君の苦手だった味。

 2018年11月14日に“BUMP OF CHICKEN”がニューシングル『話がしたいよ / シリウス / Spica』をリリースします。収録曲「話がしたいよ」は、すでに先行配信&歌詞先行掲載がスタート。尚、注目度ランキングでは最高2位を記録しました。この歌は、現在公開中である“佐藤健×高橋一生”出演の映画『億男』主題歌として書き下ろされた楽曲です。
 
 物語の主人公(佐藤健)は、失踪した兄の借金を抱え、妻子にも見捨てられるという人生のドン底を過ごしていました。しかし、ある日突然、宝くじで3億円が当選。もちろん、お金でやっと人生をやり直せると希望を抱きます。それなのに、億万長者であったはずの親友(高橋一生)がその3億円と共に失踪してしまったのです。一体、どうして…。

持て余した手を 自分ごとポケットに隠した
バスが来るまでの間の おまけみたいな時間

街が立てる生活の音に 一人にされた
ガムと二人になろう 君の苦手だった味
「話がしたいよ」/BUMP OF CHICKEN

 さて、物語で主人公と親友、そして観客が自分なりの【お金】と【幸せ】の答えを探し求めたあと、エンディングで流れるのが主題歌「話がしたいよ」です。映画は終わっても、続いてゆく日常。そのなかで暮らしている<僕>の“現在”が描かれております。切り取られているのは<バスが来るまでの間の おまけみたいな時間>を過ごすワンシーン。
 
 この時間は<僕>にとって、一人でやり過ごすにはしんどいものだったのでしょう。本を読む気にも、スマホをいじる気にもなれずに<持て余した手>からは、何も確かなものを掴めていない空しさが伝わってくる気がしますね。だから<自分ごとポケットに隠し>て、世から存在感を消したかった。自意識をオフにしたかったのではないでしょうか。

 だけど、親子や夫婦、恋人同士、友達同士の会話、そうした<街が立てる生活の音>で自分の孤独はさらに際立ってゆくのです。そこで<僕>は<君の苦手だった味>の<ガム>を噛むという行為によって“君の存在”と<二人になろう>という特別な逃げ道を見つけます。するとガムを噛み締めるたび、ジワジワ蘇ってくる声や表情、いろんな記憶。

だめだよ、と いいよ、とを 往復する信号機
止まったり動いたり 同じようにしていても他人同士
元気でいるかな

この瞬間にどんな顔をしていただろう
一体どんな言葉をいくつ見つけただろう
ああ 君がここにいたら 君がここにいたら
話がしたいよ
「話がしたいよ」/BUMP OF CHICKEN

 きっと<君>は<僕>の理解者だったのだと思います。他の誰かじゃわかってもらえない気がする言葉でも、わかってくれるひと。たとえば横断歩道を渡ってゆく人々を見つめて<だめだよ、と いいよ、とを 往復する信号機>に指揮されているようだと思ったり、同じように<止まったり動いたり>していても<他人同士>なんだと実感したり。
 
 そんな<僕>の脳内を話したとき<君がここにいたら>わかってくれたはずなのです。それに<君>もまた<君>なりの面白い考えを話してくれたはずなのです。ゆえに、もし今ここで一緒にバスを待っていたら<君>なら<どんな顔をしていただろう>と、<一体どんな言葉をいくつ見つけただろう>と、懐かしく恋しく淋しく思うのでしょう。

体と心のどっちに ここまで連れて来られたんだろう
どっちもくたびれているけど
平気さ お薬貰ったし
飲まないし
「話がしたいよ」/BUMP OF CHICKEN

今までのなんだかんだとか これからがどうとか
心からどうでもいいんだ そんな事は

いや どうでもってそりゃ言い過ぎかも
いや 言い過ぎだけど
そう言ってやりたいんだ 大丈夫 分かっている
「話がしたいよ」/BUMP OF CHICKEN

 ただし<僕>は<君>に<今までのなんだかんだとか>を話して過去を恨んだり羨んだりしたいわけでも、<これからがどうとか>を話して未来の不安や空しさをわかってほしいわけでもなさそうです。むしろ“安心”してほしいと思っている。その気持ちが<平気さ>、<大丈夫 分かっている>といったフレーズに表れています。
 
 体と心のどっちもくたびれてはいるけど、それなりにやっていること。相変わらず日常で見つけるたくさんの言葉。それを“今”の<僕>で<君>に伝えたいのでしょう。また“今”の<君>からもいろんな話を聞きたいのでしょう。何より、こうして「話がしたいよ」と思える存在がいることが<僕>の生きる力になっているのではないでしょうか。

ガムを紙にぺってして バスが止まりドアが開く
「話がしたいよ」/BUMP OF CHICKEN

 こうして幕を閉じてゆく歌。ガムを吐き出して<二人>の時間はおしまい。ここからまた<僕>は<君>のいない日々を生きてゆくのです。しんどくなった時には<ガム>を噛んで、うまく自分を保ちながら。この歌詞を読んで、みなさんが「話がしたいよ」と思い浮かんだ相手はどなたでしょうか。是非、いろんな想いを重ねながら、BUMP OF CHICKEN「話がしたいよ」を聴いてみてください…!

◆紹介曲「話がしたいよ」
作詞:藤原基央
作曲:藤原基央

◆ニューシングル『話がしたいよ / シリウス / Spica』
2018年11月14日発売
初回限定盤 TFCC-89665 ¥1800+税
通常盤 TFCC-89666 ¥1200+税

<収録曲>
01. 話がしたいよ
02. シリウス
03. Spica
新曲「話がしたいよ」のMVは、曲が持つ作品世界を最大限に表現するために、昨今のBUMP OF CHICKENとしては珍しくシンプルな構成を採用!
このトピックをシェアする
  • LINEで送る