変わってく ぼくを許して
毎日愉快に 過ごす街角
ぼくは ぼくは帰れない
あなた 最後のわがまま
贈りものをねだるわ
ねえ 涙拭く 木綿の
ハンカチーフ下さい
ハンカチーフ下さい
「木綿のハンカチーフ」/太田裕美
11月3日は、“文化の日”で祝日ですが、別名“ハンカチーフの日”とも呼ばれているので、この曲をピックアップしてみました♪ そもそもこの記念日は、フランスの王妃、マリー・アントワネットに由来しているそうな。当時、フランスのファッションリーダーでもあった彼女は、国内のハンカチに様々な形がある事を否定し、すべてを正方形にするようにという布告を出させ、フランスには正方形のハンカチがどんどん広がっていったんだとか。そして1983年、日本ハンカチーフ連合会は、これにちなんで彼女の誕生日である11月2日に近い祝日を記念日にしようと、今日この日を“ハンカチーフの日”にしたようです。
ところで、この「木綿のハンカチーフ」は誰もが知っている名曲。いきものがかりや椎名林檎、柴田淳、真心ブラザーズ、草野マサムネ、などなど20組以上のアーティストにカバーされております。都会へ行ってどんどん変わっていく彼と、地元に残された彼女…。“いまも素顔で くち紅も つけないまま”、あの頃の“草にねころぶあなた”を想い続け、“星のダイヤ”や“海に眠る真珠”より“木綿のハンカチーフ”を下さいという慎ましさ…。しかし今や、この歌詞のようにおとなしく耐えて田舎で恋人を慕い続けるような女性像は幻でしょう。
音楽シーンでは、ますます女性アーティストがここ東京でめざましい活動をみせています。地元を離れ、孤独や不安、希望や夢の中で心を揺らしながら生きている、そんな“都会”側の彼女達が歌う楽曲は、甲斐甲斐しく彼を待ち続ける女性の姿ともまた違った魅力に溢れています…。ここからは、女性の“東京ソング”からオススメの5曲のフレーズをご紹介します。
走りだした電車の中
少しだけ泣けてきた
窓の外に続いてる この町は
かわらないでと願った
古いギターをアタシにくれたひと
東京は怖いって言ってた
答えを探すのは もうやめた
間違いだらけでいい
「TOKYO」/YUI
辛いときに聞きたくなるのが
もう君の声じゃないんだ
どうしてだろう なにもかもが
仕方ない気がしてしまう
東京に染まって変わってしまう 僕を許してね ごめんね
心の中を君で満たすと 歩いてゆけない街にいるよ
僕は僕のままで 変わらないから
いつかはまた会える 気がするから
さよなら
「東京」/山崎あおい
懐かしい笑顔さえ 「さよなら」にかき消された
なぜなの?教えて
あの人はどうしてここ東京から去ってゆくの
波よもっと打ち寄せてよ 心ごと流されたい
雨よ降ってどこまでも はぐれ泣く街 Tokyo
「Tokyo」/川嶋あい
Journey あなたに おくる詩
いつの日か見つけるよ 僕なりの行く先を
Journey あなたがいない街歩き出す
いつも通りの東京 微笑んで
「東京」/いきものがかり
ため息は秋の空
下向けば蝉の殻
帰れない 帰れない 帰れない
帰れない 帰れない 帰れない
都会に来るんじゃなかったな
「東京」/倉橋ヨエコ
いつだかの歌ネットニュースに「“東京”という楽曲は名曲説」というものが存在する、と書いた気がしますが、この5曲の歌詞を読むだけでも彼女たちの様々な気持ち、物語が胸に押し寄せてきますよね…。また、今回は女性が描く東京ソングをご紹介しましたが、くるりや桑田佳祐、ミスチル、レミオロメン、wacci、福山雅治ら男性陣が描く「東京」もぜひ歌詞を味わいながら聴いていただきたいです。ド・名曲です。狂うに凍ると書いて“凍狂(とうきょう)”なんて言われることもあるこの街のいろんな姿を感じてみてください。