沖縄旅行を自粛してくれてる人々へ、航空券のいらない沖縄の旅を。

 2021年2月10日“いーどぅし”がニューアルバム『HOPE』をリリース!沖縄県出身の“かーなー”と“なみなみ”によるポップス・デュオ。今作には、BEGIN・島袋優をプロデューサーに迎え、Kiroro・金城綾乃や多くのミュージシャンが参加。心揺さぶられるアルバムが誕生いたしました!是非、彼女たちのあたたかな歌声をご堪能あれ。
 
 さて、今日のうたコラムではそんな“いーどぅし”による歌詞エッセイを3ヵ月連続でお届けいたします。今回はその第1弾。執筆してくださったのは、かーなーです。故郷・沖縄への恋しい想い。その想いを込めた今作『HOPE』について。まっすぐであたたかな気持ちを綴っていただきました。まずはエッセイから、沖縄の景色を感じてみてください…!

~歌詞エッセイ第1弾~

飛行機が着陸する瞬間が好きだ。
搭乗橋で感じる生ぬるい隙間風。
空港の出口に大きく掲げられた
おもてなしの言葉「めんそーれ」

“ただいま沖縄”

そう呟きながらシャッターを切る。
沖縄に着いた瞬間の決まったルーティーン。

オリオンビールや海人(うみんちゅ)のTシャツを着た
同い年ぐらいの観光客。
学生服を身にまとい、
先生の合図を今か今かと待ちわびる修学旅行生。
…そんな那覇空港を恋しく思う。

いたる場所から三線の音が聞こえた国際通りも、
いつしかシャッター街に変わり、
おばーが切り盛りする食堂も
紙切れ一枚だけが貼られていた。
売れ残ったお土産品、撤退の決まったホテル。

目の前の光景から受けるインスピレーション。
ボイスメモに溜まっていく新しいメロディー。
2020年の私は、行き場のない思いを
とにかく歌詞に書き留めた。
日常のハッピーはもちろん、苛立ちや焦りも含めて。

“現状”“瞬間”にこだわり続け、
何十曲もの中から抜粋されて完成したのが
今回の『HOPE』という作品だ。

勇気を与えたい。元気を与えたい。
そんな想いもあるけれど
今回ばかりは強がりを捨てて、
聞き手の日常に寄り添うような優しい音楽でありたい。
帰省ができないうちなーんちゅへ故郷を。
沖縄旅行を自粛してくれてる人々へ、
航空券のいらない沖縄の旅を。

コロナウイルスが落ち着いたその日には
街中のシャッターが開くその日には
だいすきな故郷で、ライブがしたい。
マスクを外して、思いっきり歌いたい。

賑やかな那覇空港に帰るその日まで、
いーどぅしの音楽が心の拠り所でありますように。

<いーどぅし・かーなー>

◆ニューアルバム『HOPE』
2021年2月10日発売
ASCU-6110 ¥2,500 (税込)

<収録曲>
1.Hope
2.便座
3.アナタにアイタイ
4.真夜中のウチナーンチューン
5.キミの島
6.かなさんどー(いーどぅしVer.)
7.雄飛
8.エンディングサーサー
9.マタハーリヌ
[Bonus track.]世界はおくりもので出来てる(いーどぅし×HoRookies)