すべて故郷・富良野から始まっていた

 2025年8月6日に“瀬川あやか”が来年のデビュー10周年に向けて、今までの軌跡を振り返るベストアルバム『あやかがたり~10th Anniversary Selection~』をリリースしました。デビュー曲「夢日和」から最新曲「アオ」まで、さらに新曲2曲も含む全13曲が収録されております。
 
 さて、今日のうたでは“瀬川あやか”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第1弾は収録曲「アオ」にまつわるお話です。自身の地元である北海道富良野市を想って書いたこの歌。かつては早く飛び出したかったはずの町への気持ちが変わっていったのは…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。



「こんな町、早く出て行きたい」
そう強く思い始めたのは早くて小学生くらいからだったと思う
目立つことや歌が大好きで、将来は歌手になりたいと言い出したのもこの頃からだ
 
私が生まれ育ったのは北海道のど真ん中にある富良野というところ
小さい頃の私が早く飛び出したかった町である
 
勘違いされないよう先に否定しておくが、今は当時の自分が一番びっくりするくらい地元・富良野が大好き
どうしてあんな素敵な町を嫌いになれたのだろうかと疑問で仕方がないが、あの頃はどうしようもなくそうだった
 
今回はそんな北海道富良野市を想って書いた楽曲「アオ」についてお話しするために、まずはこのまま地元への想いを書かせていただく
 
 
小さい頃から音楽に興味があった私は、歌手になりたいという思いが強くなるにつれ、キラキラした世界とは遠い距離を感じてしまう“田舎のハンデ”みたいなものを勝手に抱くようになっていく
 
「チャンスがないのは田舎だからだ、上手くいかないのは田舎のせいだ」
「こんな町、早く出て行きたい」
これが私が地元を好きになれなかった理由
 
今振り返ればただの言い訳で、努力する前から難しいことを田舎のせいにして夢を諦めようとしていたことが情けなく恥ずかしい
 
「アオ」という楽曲にはこういったマイナスな気持ちを持って離れ、離れてからやっと気づけた地元への愛や感謝や恩返しの気持ちが込められている
 
上京後、アーティスト活動を続けていく中でつらい時や寂しい瞬間はたくさんあったが、変わらず優しく豊かなままでいてくれる地元を思い出すたび励まされた
地元に帰り、懐かしい人や大切な人に会うたび心が温かく強くなっていく感覚だった
何度も何度も救われ、たくさんたくさん背中を押してもらった
 
離れていても心繋ぎ合い、今この瞬間も私を支えてくれている地元・富良野を想った曲を書きたいと思ったし、私がたくさん励まされたように私も力になりたいと思った
 
「アオ」を通して気付いた自分のど真ん中にある温かいもの
それはすべて故郷・富良野から始まっていた
「アオ」をきっかけにこれからどんな形でも恩返しが出来たらいいなと強く思っている
 
富良野で無くても故郷がある人にはきっと共感してもらえる歌詞になっているので
聴いていただけたら嬉しいです^^
 
<ヘイ!ヘイ!ラルラルーラーラー>も覚えやすいし歌いやすい歌詞なのでぜひ一緒に歌ってね!
 
<瀬川あやか>


◆紹介曲「アオ
作詞:瀬川あやか
作曲:瀬川あやか

◆ベストアルバム『あやかがたり~10th Anniversary Selection~』
2025年8月6日発売
 
<収録曲>
1 .アオ 
2 .夢日和 
3. 恋の知らせ 
4 .どんなに… 
5 .Have a good day ! 
6 .カレイドスコープ 
7 .Lovin' you 
8 .リュネット 
9 .おおきなラメ光る爪に星 
10 .純白のラブレター 
11 .真っ白なジグソーパズル 
12. アイデンティティ 
13 .Dreams Come True