the peggies

隠し味でたっぷり思い出補正をして、まだ繋がってるような気になって

 2020年8月26日に、3ピースバンド“the peggies”がニューシングル「センチメートル」をリリース!タイトル曲は、TVアニメ『彼女、お借りします』オープニングテーマに抜擢され、放送前からSNS等で話題に。7月18日からは単曲の先行配信がスタート、YouTubeでは東京・LIQUIDROOMにて無観客で撮影されたSpecial Videoも公開されております…!

 さて、今日のうたコラムでは、そんな新作を放った“the peggies”の北澤ゆうほ(Vo&Gt)による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾に続く第2弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「花火」に通ずるお話。自身の花火にまつわるバッドエピソードを交えつつ…、この歌詞を書き始めたきっかけやそこに描かれている想いについて綴っていただきました。

~歌詞エッセイ第2弾:「花火」~

花火に良い思い出がありません。北澤ゆうほです。


初めて告白したのは当時多分好きだった人と夏祭りに行った日、浴衣まで着て気合を入れたのに、帰り道に意を決して告白してみたら

「ごめん、そういうんじゃないわ」

とフラれて撃沈。一緒に!浴衣着て!夏祭りまで行って!花火も見たじゃん!!これがそういうんじゃないならなんなん!!!

学生の頃には、家族で花火大会に出かける道中に両親が大大大喧嘩をしてしまい結局最悪な空気が私たち家族を襲い、全く持って花火どころではなかった。ただ沈黙の中、花火の音だけがやたらと大きく聞こえた悲しい夏の思い出。

最後に、当時、遠距離恋愛をしていた彼氏と都内の花火大会に遊びに行った日の事。まず彼氏は大幅に遅刻。まぁこれは良いでしょう。許します。でも花火が始まって、花火を見上げながら彼氏に声をかけるも一向に返事が返ってこないので、まさかと思い隣を見たら、なんと彼は隣でスヤスヤと爆睡中。

いやいやいや!たまーに大きい花火が上がると音で起きるのすら腹立ってくる。まぁその前後にも色々あったんでしょうね、呆れた私は地方に住んでる彼を都内の花火大会場に置いて一人で帰りました。彼が目を覚めたときにどんな反応をしたかは一生知る由もありません。

でも流石にやり過ぎたかなと反省してます。もうやりません。許して下さい。


はぁ。花火エピソードを全て吐き出させて頂きました。ご清聴ありがとうございました。

ここからが本題です。遅っ!

ある夏に神宮球場で花火を見たとき。座った席が花火ととっても近くて、火花?燃えかす?のようなものが降ってきたんです。花火は散っても熱を持ったまま空中をふわふわと彷徨って次第に落ちていく様が、まるで失恋したあと喪失感を抱いたまま暮らす日々のようだなと。

そんな風に花火と自分が重なって、この歌詞を書き始めました。

二人でよく行ったコンビニとか、二人で見た映画とか、思い出のかすみたいなのを必死に寄せ集めては、隠し味でたっぷり思い出補正をして、まだ繋がってるような気になって寂しさを紛らわせる日々。でも時が経てば、そのコンビニも無くなって、二人で見た映画もよくよく思い出せば特別心に残るわけでもないものだったなって気が付いちゃったり。

そうやってしがみつく物が減って来ると、これまた救いようのない寂しさに襲われますよね。

長く付き合えば付き合うほど、「このままずっと一緒にいたい!」が「このまま一緒にいるんだろうな~」に変わってくる。そうやって色んな綻びに気付かずなんとなく過ごしてしまっていた日々って、こんなにも後から後悔となって襲ってくるんだなって思います。


当たり前なんて何処にも無いですね。当たり前だけど。

<北澤ゆうほ>

◆紹介曲「花火
作詞:北澤ゆうほ
作曲:北澤ゆうほ

◆ニューシングル「センチメートル」
【先行配信】2020年7月18日
【CD発売】2020年8月26日
通常盤 ESCL5440 ¥1,320(税込)
期間生産限定盤(アニメ盤) ESCL5441-2 ¥1,870(税込)

<収録曲>
1.センチメートル
2.花火
3.君のせい(Live Ver.)
4.センチメートル Anime Ver. ※期間生産限定盤(アニメ盤)のみ収録
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