終いには覚えてないくらい溺れさせて欲しい。

 2020年9月2日、大人なギターレス四重奏(カルテット)を奏でる4人組“ペンギンラッシュ”がメジャーデビューアルバム『皆空色』をリリースします。尚、4月からの3曲の先行配信に加え、8月5日には「本音」の先行配信をスタートさせるなど意欲的に活動中。圧倒的なスキルと予測できない曲展開が耳をとらえて離さない楽曲をリリースし続ける彼女たち。1曲1曲が濃密な仕上がりとなっているという最新作にご期待を!

 さて、今日のうたコラムでは、そんなニューアルバムリリースに向けて、ペンギンラッシュ・望世(Vo.)による歌詞エッセイを3ヶ月連続でお届け!今回は第1弾に続く第2弾。綴っていただいたのは、今作の1曲目に収録される新曲「本音」に通ずる想い。女性言葉で歌われる荒々しい“本音”が官能的に表現されているこの曲の裏側の想いに、このエッセイで触れてみてください…!

~歌詞エッセイ第2弾:「本音」~

踏み場の悪い道は
ヒールに合わないの
曇った顔に気づかない
期待をしたばかりに
感じるのかもしれないわ
あれは幻か
本音」/ペンギンラッシュ


退屈だ
楽しそうに笑う顔を見ながら
笑い返すけれども
鉄板の上の料理が気になる
明日は何を着ようかな
この後の計画を
頭の中で立てている

間合い
互いに惹かれるというのは
間合いが合うことを指すのだと思う

話のリズム
目線の飛び方
絶妙な間合いが心地よければ
精神が繋がっていく

退屈だ
料理が焦げてしまった
楽しそうに笑う顔を見ながら
笑い返すけれども
時間を確認する

可愛いな
そう思えたら良いのだけど
ぬるま湯の優しさは求めてない
今はそんな時
終いには覚えてないくらい
溺れさせて欲しい

もっと楽しませて
始めたのはそっちでしょう
我儘な自分をほんの少し
責めながら
時間が経過を待つ

困っちゃうな
次はもう、ないかな

<望世>

◆紹介曲「本音
作詞:望世
作曲:ペンギンラッシュ

◆3rd Album 『皆空色』
2020年9月2日発売
VICL-65398 ¥3,000+税

<収録曲>
01 本音
02 二〇二〇(読み:ニセンニジュウ)
03 あいだ
04 冴えない夜に
05 月草
06 turntable
07 eyes
08 woke
09 淵
10 高鳴り
11 喫水(読み:キッスイ)
12 色彩