渋谷駅のホームに立ちつくしたある日。

 2025年9月3日に“有華”が新曲「bad ending」をデジタルリリースしました。四季をめぐる思い出を描いた、誰もが共感できるエモーショナルな失恋ソング。聴くひとそれぞれの記憶を呼び起こし、切なさの中に温かさを残す1曲となっております。
 
 さて、今日のうたではそんな“有華”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「bad ending」にまつわるお話です。半年ぶりのリリースとなる今作。リリースに至るまでの半年間、自身が過ごしていた時間とは。そして、たどりついた気持ちとは…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。



お久しぶりです!
シンガーソングライターの有華です。
 
半年ぶりに新曲「bad ending」をリリースしました。
 
この半年間何してたの?という話ですが
2枚目のフルアルバムを3月にリリースした後
今の自分を出し切った私は、一度立ち止まって周りを見渡し、改めて自分を探す。
そんな半年間を過ごしていました。
 
上京してから4年、
私の人生の中で色々なことが駆け抜けていきました。
 
「いつか」と思っていた出来事が目の前に現れたり
初めてをたくさん経験したり、もがき苦しんだり
ほとんどの喜怒哀楽の感情に出会ったと思います。
 
そんな中でも私は、「喜」や「楽」ではなく「怒」「哀」ばかりを口にし、口から一番近い自分の耳に向かって入れたくない言葉をたくさん入れていました。
 
自分自身を、「なんでそんな人間なの? 本当にダメな人。」と責め続け、渋谷駅のホームに立ちつくしたある日。2024年12月に作っていた曲を思い出し聞いた後、「あ、私このまま終われない。まだまだ歌いたい。」そんな気持ちになって、自分を信じてみたくなりました。その曲こそ、今回の新曲「bad ending」です。
 
湧き出た感情をそのまま歌にすることは簡単なようで私にとっては難しく、だからこそ、宝物のように手元に置いておきたい気持ちがあります。でも今は支えてくれる人達がいて、一つの曲となり大きく羽ばたかせることができる。そんな居場所に感謝をしてこれからも楽曲を届けていきたいです。
 
心を込めて作りました。ぜひ、じっくり聴いてください。
 
<有華>


◆紹介曲「bad ending
作詞:有華
作曲:有華・鹿3