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  • 花冷え。
    我は宇宙最強のインベーダーちゃんである
    我は宇宙最強のインベーダーちゃんである

    花冷え。

    我は宇宙最強のインベーダーちゃんである

     2023年7月26日に“花冷え。”がメジャーデビューアルバム『来世は偉人!』をリリースしました。人気イラストレーターのPONKOがジャケットイラストを手掛ける本作は、配信リリース曲「NEET GAME」「お先に失礼します。」「TOUSOU」を含む全10曲が収録され、7月14日にはリード曲「今年こそキ゛ャル~初夏ver.~」が先行配信された。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“花冷え。”による歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回は第2弾です。執筆はヘッツが担当。綴っていただいたのは、収録曲「 我は宇宙最強のインベーダーちゃんである 」にまつわるお話。<地球上のみんな! 聞こえてる?>と幕を開ける歌。この曲で描かれている物語は…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 帰り道、何気なく携帯をいじっていたら突然調子が悪くなった。   何かが聴こえる…?   「 地球上のみんな! 聞こえてる? 早くこっちにおいでよ! 宇宙から交信★ 」   どうやら妨害電波を受け取った様だ。   空を見上げると1つの星が強い光を放ったーーー。   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー   その光は遥か遠くの星が侵略された光。   光の速さの関係で、地球に届くまでかなり遠くの、かなり昔に起きた事。   たとえ、今その星が侵略されて助けを求めた光を出しても地球人が気づくまでかなり時間かかる。   未来の話でもあるし過去の話でもある。   いつかは伝えられる真実の物語。 どこかの宇宙で行われた戦い。 仲間と共に繋げてきた想いを届ける為の必死の妨害電波。   人々はいつまでも悠長に過ごしているけど、 危機迫る現実が刻一刻と迫ってくる。   気づかずにずっと夢みてる。   キミ達の知らない世界。   着実に進み、広がりゆく侵略。   もうすでに天の川の星々は侵略済みだ。   周りは固めた。 次は地球。キミ達。     とある日、 「私!宇宙征服したんだ!宇宙最強なの!」 って言う子がクラスに紛れ込んでいた。   誰もその言葉を信じてない様子。   でもまって、 まだみんなには気づかれてないだけで本当にそうなのかも…?   隣のあの子や上司や同僚がもしかしたらインベーダーだという可能性は…? どこにでも潜んでいる可能性はあるではないか。   彼女の言葉がウソっていう確証はないよね?   最強な超次元少女達が、 運命も過去も未来も変えてくんだ。   どんどん突き進む彼女達から振り落とされない様にしっかりついてきて。 必ず素敵な未来を魅せるから。   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー   これは、「花冷え。」が日本から世界、宇宙まですでに知れ渡っていて、それがこれからみんなに伝わっていく。そういう事を教える為の曲。(って言う設定)     でも実はもうすでに、 「 侵・略・完・了★」しているのかも…?   これが本当の事かはキミ達の目で確かめて。 これからのお楽しみ…(*^^*)   ――――――――――――――――――   <花冷え。 ヘッツ>  ◆紹介曲「 我は宇宙最強のインベーダーちゃんである 」 作詞:Hettsu 作曲:Matsuri・Hettsu ◆メジャーデビューアルバム『来世は偉人!』 2023年7月26日発売   <収録曲> 01. Blast Off 02. 超次元ギャラクシー 03. NEET GAME 04. 今年こそギャル~初夏ver.~ 05. Tales of Villain  06. Warning!! 07. 我は宇宙最強のインベーダーちゃんである 08. TOUSOU 09. お先に失礼します。 10. Today's Good Day & So Epic

    2023/08/14

  • DISH//
    全ては「仕合わせ」だと信じて。
    全ては「仕合わせ」だと信じて。

    DISH//

    全ては「仕合わせ」だと信じて。

     2023年8月9日に4人組ロックバンド“DISH//”が初のEP『HAPPY』をリリースしました。Vo/Gt.北村匠海が作詞作曲を手掛けた「エンドロールは悲しくない」、Dr.泉大智が親友の結婚に際して書き下ろした「ウェディングソング」を含む、全5曲を収録。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“DISH//”の泉大智による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、自身が作詞作曲を手掛けた収録曲「 ウェディングソング 」にまつわるお話です。この曲を書くきっかけになった身近な愛。ウェディングソングを書きおろすにあたり、改めて考えたことは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 愛は素晴らしい。 人を愛せる事は素晴らしい。 愛はいつの時代もなくてはならない物だと思う。 ウェディングソングを書くきっかけになったのも身近にある愛を感じる事が出来たからだ。   自分の友人から結婚するという話を聞いた。 付き合いの長い友人なだけあって最初は驚いた。 自分達もそんな年齢になったのかと。 結婚は人生において大きな一歩だと思う。 そんな決断を話してくれた事が嬉しかった。   ちょうど制作真っ只中の時にこの話を聞いて、今何を曲にするべきだろうか、自分が一番優しい気持ちで書ける曲はなんだろうかと考えた時、やっぱりこの結婚の話が一番に思い浮かんだ。 迷いなく愛のある歌を書けると。 そこからウェディングソングの制作が始まった。   出逢いって奇跡だなと改めて思う。 この地球上に何十億人もの人がいる中で、生涯で出逢う人なんてほんの一握りだと思う。 そんな中で出逢ってから深い時間を共にして、結婚までいくなんて物凄い確率なんだと。   当たり前に思うかもしれない。 けどそれを当たり前に思わない事が人生を豊かにする方法の一つかもしれない。   人を愛せる時間を大切にして欲しい。 そして人との出逢いを大切にして欲しい。 誰かがいてくれるお陰で生きられていると。 それが恋人だろうと友人だろうと誰であろうと、一人で生きている人間はほとんどいないと思う。 人は皆誰かの愛を気付かぬ所で受け取っている。 それが繋がって生きている。 そんな事を少しでも感じる事が出来たら、愛のある人生、そして愛のある世の中になっていくのではないのかと思う。   お互いを許し合って共存していく未来を目指して。 同じ価値観の人間なんていなくて、それぞれ違うから人間は面白いのであって。 それを受け入れ合っていく事が結婚生活でも大事なのかと。 産まれてきた時点で皆正解なんだと自分は思う。 愛を忘れなければきっと大丈夫。   この曲を聴いて少しでも優しい気持ちになってくれたら嬉しい。 その優しさを誰かに分け与えてあげられたらもっと優しい世の中になると信じている。 愛はきっと連鎖していくと。 大事なのは、これも"友人と出逢う事がなかったら書けなかった曲"だという事だ。 全ては「仕合わせ」だと信じて。 友よ、優しい歌を書かせてくれてありがとう。  <DISH//・泉大智> ◆紹介曲「 ウェディングソング 」 作詞:泉 大智 作曲:泉 大智 ◆1st EP 『HAPPY』 2023年8月9日発売 <収録曲> M1. 「エンドロールは悲しくない」 M2. 「ウェディングソング」  M3. 「Vamping」  M4. 「everyday life.」  M5. 「HAPPY」 

    2023/08/11

  • インナージャーニー
    夜が明けたら私たち
    夜が明けたら私たち

    インナージャーニー

    夜が明けたら私たち

     2023年7月19日に“インナージャーニー”が3rd EP『いい気分さ』をリリース!今作には全5曲が収録。以前よりライヴで披露されていた「手の鳴る方へ」以外はすべて今年に入ってから書かれた新曲で、昨年のアルバムリリース、初のツアーを経て、バンドとして大きな成長を遂げた彼らの最新の魅力が存分に詰まった作品となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“インナージャーニー”のカモシタサラによる歌詞エッセイを3回に渡りお届け! 今回は第2弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 夜が明けたら私たち 」にまつわるお話。誰にも知られない、夜が明けるまでの大切な時間を過ごすあなたへ、この歌とエッセイが届きますように。 あまり詳しいことは書けないけれど、かなり早い歳から家族や友人と離れて街を出て、知らない街の知らない家に嫁ぐ女の子たちの話を耳にした。どれだけ不安だっただろうと想像してみても、難しい。   私の10代後半って、悩んではいたものの、“将来”とかなんとなく漠然とした不安がうっすらと膜を張っている感じ。楽しいのに、なぜかぼんやりと憂鬱だった。   もちろん私には私にしかわからない苦しみとか不安とかがあったのは変わらない事実。だけれどもその時の私と同じ歳くらい、あるいはもっと小さな女の子が、自分で道を切り開けずに過ごすしかない状況がある。彼女たちはその状況が当たり前と思って生きているから、そういうものとして受け入れてしまうのもまた、歯痒さや苦しさが残るような。   将来のことを悩んで、選択できることは恵まれていると思う。たまに、会いたい友だちに会うことができるのもまた、恵まれている。幸せであったと思う。   少し外側を覗いてみると、私の全く想像の及ばないところに何億通りもの人生があって、同じ時間を生きてきたはずの少女たちがそれぞれ何億通りもの人生を送っている。誰かが決めた自由と不自由の境目で彷徨いながら。ただそれがどんなものであったとしても、幸せか不幸かは誰にも決められないはず。だからどうか自分の気持ちを誰にも渡さないでいてよね、と思いながら私は歌う。   「夜が明けたら私たち」は、お別れの歌でもあり、始まりの歌でもある。   人と出会ってしまったら、別れはいつか絶対にくる。今日が最後かもしれないし、もしかしたら死ぬまでの付き合いかもしれないけれど、とにかくその時は絶対にくる。けれどそれは悲しくはない。もっともっと良い方向に進むことを祈って進む、そんな少女たちに捧げる歌だ。歌の中で少女たちは、夜が明けるまでの間だけ会うことができている。   “夜”はわたしの知らない場所で息をする少女のためにある。太陽の下でうまく笑えない君のためにある。ひとりきりの自分のためにある。だから朝が表通りだとしたら、夜は裏通りかな。   夜に眠る人たちは皆あまり気に留めないけれど、太陽の下で動ける人間がまんなかにいる世界で、夜は私みたいな人間をも優しく包んでくれる。暗がりで顔が見えないので、闇の中、心で対話する。夜のそういうところが私は好きだ。日の目を見ないものたちがこっそりと動き出す時間、誰にも知られない人々の物語は確かに動いている。   小さい頃はいつまでも続くと思っていた。私が眠って、私が起きるから朝になる。そうして、夜は作られているものだとずっと思っていた。大人になるにつれて、夜は無限ではなくなるのだけど。   だから、どうか少女たちが、夜が明けるまでの大切な時間を安心して過ごせますように、と思って歌う。永遠みたいな一瞬を逃さないように、夜が明けても消えないように。   <インナージャーニー・カモシタサラ> ◆紹介曲「 夜が明けたら私たち 」 作詞:カモシタサラ 作曲:カモシタサラ  ◆3rd EP『いい気分さ』 2023年7月19日発売   <収録曲> 1. PIP 2. ステップ 3. 手の鳴る方へ 4. 夜が明けたら私たち 5. ラストソング

    2023/08/10

  • 坂口有望
    「下克上」という言葉は私の根性そのものだった。
    「下克上」という言葉は私の根性そのものだった。

    坂口有望

    「下克上」という言葉は私の根性そのものだった。

     2023年7月26日に“坂口有望”がNew Single「URL」をリリース!タイトル曲はTVアニメ『ホリミヤ -piece-』エンディングテーマ。伝えたくても伝えられない一途な想いを“URL”というキーワードからストーリーに仕立て、切なさが入り混じった感情をポップなバンドサウンドにのせたラブソングとなっております。さらにカップリングには3月に配信した「下克上」に加えて、新曲「せかいいち」を収録!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“坂口有望”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回が最終回です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 下克上 」にまつわるお話。デビュー前に書いたこの歌に込めた想いとは。そしてその歌がデビュー6周年記念日の今、リリースされる理由は…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 音楽活動を始めた中学生の時、周りは自分より大人なバンドマンばかりだった。ライブハウスに制服で向かい、誰かが自分を珍しがって声をかけてくれるのを待った。背が低いのも相まって、心配そうに挨拶をしてくれた関西の先輩方には、とても感謝している。   しかし、ライブとなると、本当に一人である。大きいギターを抱えて、人前で歌うこと。目立ちたがり屋を公言していた私も、さすがにあまりの緊張に打ちのめされそうだった。その時、今思うと本当に子供っぽいなぁと思うのだけど、「今日の出演者の中で一番爪痕を残す」という、自分の負けず嫌いを利用した奮い立たせ方以外、乗り切る方法はなかった。   「下克上」という言葉は、インパクトもキャッチーさも何も狙っていない、私の根性そのものだった。その気持ちで、ライブをやりまくっていた(多くて月10本とか)高校一年生の時にかいた歌が「下克上」である。   メールの履歴を見返すと、「好-じょし-」と同じ日にスタッフさんに送っていた。かたやメジャーデビュー曲となった「好-じょし-」、デビュー6周年記念日にリリースすることになった「下克上」。ミュージシャンはこれだからおもろい。いつだって昔の自分を引っ張り出して味わえる冷凍保存みたい。   話を戻して、「下克上」がなぜそんなに時を経て世に放たれたのかという謎は、紛れもない私が封印していたから。段々とお客さんがついてきてくれるようになって、「下克上」を歌わなくても、自分でギアを上げられるようになったのだ。   そして2023年、昔のデータをスタッフチームと聴き返したら、改めて(いい意味で)おかしな曲だなと、解凍されることになりました。かつて弱い自分の武器でいてくれた「下克上」という曲を、全国47都道府県のワンマンライブでまた歌うことになるなんて。有難い限り。   ちなみに今は、下克上精神じゃなくて、どんな心持ちでライブをやっているかというと、大きく二つあって。一つは、自分が感動してしまうくらいで歌うこと。当たり前だけど、私が一番多く、生歌を聴いているから自分が感動するって凄く難しい。だから、自分が歌っていて鳥肌がたったり、泣いちゃいそうになった日には、いいライブだったと判断している。   もう一つは、次のライブへの架け橋を作ること。ライブは、後からお客さんがいくら分楽しめましたと支払うわけではない。だからこそ、ライブの本当の評価というのは、「リピートしてもらえるか」もっと辛辣に言えば「また前払いしてもらえるか」だと思う。誰一人置いていかない、2時間弱の間に架け橋を完成させるイメージで、ステージに立っている。先日「全国声波」追加公演も発表されました。全50公演、駆け抜けるぞ! <坂口有望> ◆紹介曲「 下克上 」 作詞:坂口有望 作曲:坂口有望   ◆New Single「URL」 2023年7月26日発売   <収録曲> 1. URL 2. せかいいち 3. 下克上 4. URL(Instrumental) 5. せかいいち(Instrumental) 6. 下克上(Instrumental)

    2023/08/08

  • 花冷え。
    お先に失礼します。
    お先に失礼します。

    花冷え。

    お先に失礼します。

     2023年7月26日に“花冷え。”がメジャーデビューアルバム『来世は偉人!』をリリースしました。人気イラストレーターのPONKOがジャケットイラストを手掛ける本作は、配信リリース曲「NEET GAME」「お先に失礼します。」「TOUSOU」を含む全10曲が収録され、7月14日にはリード曲「今年こそキ゛ャル~初夏ver.~」が先行配信された。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“花冷え。”による歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回は第1弾です。執筆はマツリが担当。綴っていただいたのは、収録曲「 お先に失礼します。 」にまつわるお話。日常生活でこの言葉を使うタイミングを逃しているあなたへ…。また、楽曲面のこだわりも明かしてくださいました。ぜひ楽曲と併せてエッセイをお楽しみください。 収録曲「お先に失礼します。」は、みんなそのまま使ったことがあるであろう日本特有のフレーズ「お先に失礼します。」という言葉の使い方がテーマになっています。   日本人はピンと来ると思いますが、海外の方はいつ使うの?それなに?という不思議なフレーズ。   使い方としては、職場や飲み会など様々なシチュエーションで、目上の人や初めましての人などがまだ残っている場所から先に出ていく際に、この言葉を声掛けして出ていきます。 私は、この言葉を使うことに違和感を感じたこともないし、マナーとして普通のことだと思っています。 しかし、この言葉を使う“タイミング”を逃している人が、もしかしたらかなりいるのではないか?とも思っています。   そんな人たちに!!!!!!!!!   本当に体調が辛い時、家にどうしても帰りたい時、帰らなければいけない時、次の日が早い時、人それぞれ事情があるのだからそういう時は気楽に使って良いんだよっていうメッセージをポップに歌った曲になっています。   この曲は、歌詞について考察している方がかなり多いので面白いです。コメントを読んでいて、こういう解釈もあるんだ~と楽しんでいます。人の考え方、感じ方ってそれぞれ違うので面白いです。   また、楽曲面では和楽器を取り入れています。 スピード感よりグルーヴ感を意識した楽曲です。 三味線やシンセのメロは少し不気味だけど耳に残る感じに仕上げて、そこに重たいリフをどーん!と乗っけました。かなりカッコよいです。 サビのリフがお気に入りで、弾いてて気持ち良いのでぜひ皆さんもコピーしてみてください…!   また、ユキナのシャウトと可愛い声、ラップっぽいパート、クリーンの割合もかなり考えました。 この楽曲は、テーマ的にも少し攻撃的な方が面白いかなと思ったので、クリーン少なめでシャウトメインにしています。   そして今回、なんと声優の豊崎愛生さんにセリフで参加していただきました! この楽曲中に入っている「お先に失礼します。」というセリフ、元々デモ段階では、好きな言葉を喋らせることができるフリーの音源サイトで作ったり、ゲーム等に使うであろう声のフリーサンプルを切り貼りして、遊びで乗っけていました。   これを作った後、実際にプロの方にお願い出来たら新しいし、面白いのでは!?となり、お願いしたところ、ご快諾いただきました。こんなことがあって良いのか…と最初は現実味皆無でしたが、実際に声を入れていただき、唯一無二の最強な曲が出来上がりました。 テーマも楽曲面も日本文化を軸に作った   「お先に失礼します。」   色んなギミックが散りばめられているので、ぜひ沢山聞いてください!!!!   <花冷え。 マツリ> ◆紹介曲「 お先に失礼します。 」 作詞:Matsuri・Yukina 作曲:Matsuri・Yukina   ◆メジャーデビューアルバム『来世は偉人!』 2023年7月26日発売   <収録曲> 01. Blast Off 02. 超次元ギャラクシー 03. NEET GAME 04. 今年こそギャル~初夏ver.~ 05. Tales of Villain  06. Warning!! 07. 我は宇宙最強のインベーダーちゃんである 08. TOUSOU 09. お先に失礼します。 10. Today's Good Day & So Epic

    2023/08/07

  • バウンダリー
    音楽よ僕たちを強く強くつないでいて
    音楽よ僕たちを強く強くつないでいて

    バウンダリー

    音楽よ僕たちを強く強くつないでいて

     2023年7月12日に“バウンダリー”が1st Full Album『あしあと』をリリースしました。今作には全10曲が収録。リード曲「足跡」は、彼女達のバンド活動を振り返るような歌詞と映像が印象的な1曲。これまでの思い出も紆余曲折も全部を花束みたいに抱え、これからを駆け抜けていく彼女達から目が離せません…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“バウンダリー”の中道ゆきによる歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回が最終回です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 音楽よ 」に通ずるお話。自身が改めて実感した音楽のつながりの力とは。バウンダリーファンの方も、偶然このエッセイにたどり着いた方も、ぜひ最後までお楽しみください…! 音楽でつながっている私達。 凄く不思議で、特別な関係だと思う。   だんだんと当たり前みたいになっていたけど、それを強く実感したのが2020年、4月5月6月と会えなかった時期。   色んな公演が中止や延期になって、当たり前だったはずのスケジュールが無くなって。さくちゃんとふうちゃんとは高校生の頃から毎週のように顔を合わせていたから、こんなに長らく会わないなんて初めてだった。   そんな中、家からそれぞれ音を送り合い1曲カバーして動画にしよう!ということに。先の見えない不安な状況でも、あぁ音楽でつながっていたんだなと、安心したし嬉しかった。   Twitterで回った #うたつなぎ だって、無観客での配信ライブだってそう。 遠く離れていても、どんな距離も縮めてしまう力があるんだなと思った。   冒頭に書いた“私達”は、もちろん聴いてくれる皆も含めてだ。もちのろんだ。 だって、どこかのタイミングで出会ってくれたわけでしょ、想像しただけで胸がいっぱいになる。 偶然ライブを観てくれたのか、それとも偶然シャッフル再生で曲が流れたのか、ラジオやテレビで耳にしたのか、友達がオススメしてくれたのか… 初めて観に来ましたって言ってもらった時は、どこで知ってくれたんですかと思わず食い気味で聞いてしまう。   流れにただ身を委ねているんじゃなくて、引き寄せられているような、 運命ってふうに言うのもロマンチックだけど、選んでくれた事実が愛おしい。   もしも世界に音楽が無ければ、出会えなかった人ばかり、経験できなかった事ばかり。 楽しい苦しい、嬉しい悔しい、味わえなかった感情も沢山あるだろうな。   噛み締めて今日もまた、自分達の音を鳴らすんだ。 無くても生きていけるものだけど、色のない世界を色づけてくれる、そんな存在。 私の人生の真ん中にあって、大部分を占めている。   音楽よ僕たちを 強く強くつないでいて──   偶然このエッセイに辿り着いてくれた君も、知ってた? もう他人なんかではなくて、音楽を通してつながっちゃってるんだぜ。   最後まで読んでくれた皆!アリが10!!   <バウンダリー・中道ゆき> ◆紹介曲「 音楽よ 」 作詞:中道ゆき 作曲:バウンダリー ◆1st Full Album『あしあと』 2023年7月12日発売   <収録曲> 1. 足跡 2. こんな言葉じゃ 3. でたらめ 4. あの言葉 5. バルーン 6. 儚い夢 7. ゆきさき 8. 暗闇 9. 気まぐれ 10. 音楽よ

    2023/08/04

  • YOAKE
    ただ僕は神誓うから。
    ただ僕は神誓うから。

    YOAKE

    ただ僕は神誓うから。

     2023年7月21日に“YOAKE”が新曲「ボーイズ ドント クライ」を配信リリースしました。同曲は、モテたくてもモテない勘違いZ世代男子に捧げる青春ポップ。誰かをどうしようもなく好きになった時、暴走気味でみっともなくても一生懸命な想い。そんな想いを歌に込めた楽曲に仕上がっております!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“YOAKE”による歌詞エッセイを2週連続でお届け!今回は【後編】です。新曲「 ボーイズ ドント クライ 」のフレーズをピックアップしながら、歌詞に込めた想いやこだわりを明かしてくださいました。主人公“じゃない方”の気持ちを綴った【前編】のエッセイと併せて、お楽しみください。 前回 は「ボーイズ ドント クライ」の歌詞中の主人公“じゃない方”の気持ちでエッセイを綴らせて頂きました。   気にしすぎて、うじうじして、神頼みしたくなる。 伝えたいことをうまく言葉にできなくて、思い通りにはいかなくて、ひとりになって後悔したり。 あれ? どこかで間違えたかな? 発言が気に障ったかな? と不安になったり。 自分は調子がよくても、もしかしたら相手は落ち込んでるかもしれない。 人と人の関係って、ふたりだけで完結してるわけじゃない。 だから神頼みしたくなることが多い。 そんな、恋に落ちている時の心の揺れ動きを歌詞にしました。   そもそも“勘違いかな”って歌詞とメロディが入ったデモが、名前も知らないYOAKEメンバーから届き、そこからインスピレーションを膨らませて、、、 かっこよく言い過ぎました。 妄想を膨らませて作っていきました。   「勘違い」で最初に連想したのが、「この子、ひょっとしたら僕に気があるかな?」って恋愛的な勘違い。 実体験と妄想を織り交ぜて完成した歌詞になります。 あぁどうして素っ気ない? なんか避けられてるくない?   この部分は実体験で共感してくれたら嬉しいのですが、、、 前会った時は結構話も盛り上がって距離が近づいたと思っていたのに、 次会った時にはふりだしに戻ったかの様な初めましてのテンション感で来られたり。 特に人見知りの自分としてはとてもショッキングなことで。 とはいえ、ひょっとしたら自分も同じことをしているかもしれないので、自分に言い聞かせる意味も含んでたりします。     ビビリビリビリな僕は ブブルブルブル震えて   この歌詞は制作当初と変更した部分なんです。 最初は“小心者の僕は ぶるぶる震えるだけで”という歌詞だったのですが、 小心者=ビビり と言葉のチョイスをできるだけ分かりやすいように変更しました。 この部分の変更をキッカケに他にもいろいろな部分で方向性が決まった気がします。     神様に誓うから万事休すから神回にして   個人的に一番気に入っている部分です。 万事休すからから神回にしてって、まさにドラマ展開ですよね。 最近、高校野球を見ていると信じられない大逆転劇を繰り広げ、 本当に嘘みたいなメイクミラクルってあるんだなって感じました。 そんなことを見ているとなんでも強く願っていれば叶うかもしれないって考える様になりました。     身体だけ大人になってしまったから 見えなくなったものだけ 増えてしまったのかな   この部分も気に入っている箇所のひとつです。 子供の時に見えていた風景って大人になって忘れてしまっているなと感じていて、 体が大きくなって物理的にも遠くのものも見えて視野が広がると思いますが、 子供って視界の高さが低いのもあって見えている世界がそもそも違うのと、 知識がない分、全てに対しての好奇心や想像力の感覚が違ったなと思うんです。 あの感覚ってなんとなく思い出せるんですけど、取り戻せない感覚なんじゃないかなって思っていたりします。     恋愛って、あまり一人だけじゃできなくて。 誰かと関わって成立するものじゃないですか。 だからこそ勘違いもしてしまうし、もちろん大逆転を強く願ってしまうこともある。   ただ僕は神誓うから 神誓うから 神誓うから   そんな“神頼み”をするくらいのドラマ的展開。神様にお願いするから、叶えてほしいこの気持ち。現実にしてほしい、この“勘違い”。「神誓う」と書いてなんて読むのか? その答えは曲を聴いてからのお楽しみにとっておいてくださいね。   「ボーイズ ドント クライ」はそんな心の揺れ動きを歌にしました。 恋愛や何かに一生懸命で空回り。周りから見るとちょっとダサいかも。でも、だからこそ、そんな気持ちをYOAKEは支えられるようになりたいと思いますね。   <YOAKE> ◆紹介曲「 ボーイズ ドント クライ 」 作詞:YOAKE P 作曲:YOAKE P 

    2023/08/03

  • 半崎美子
    大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~
    大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~

    半崎美子

    大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~

     2023年8月2日に“半崎美子”が4thミニアルバム『うた弁4 you』をリリース。ショッピングモールでのライブでこれまで多くのお手紙をもらってきた半崎美子からのお返事のような今作。「うた弁」シリーズ“第4弾”となる今作には『for』という意味も込められており、1通目という表現で、全8曲中7曲が書き下ろしのお便りのような仕上がりになっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“半崎美子”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~ 」にまつわるお話です。自身の活動にとって大切な出会いの集積。そのかけがえないひとつである、大家さんとの出会いとは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 都会の人は冷たいと聞いていた私は北海道から20歳で上京する時、覚悟した。 いざ東京へ上京すると「都会の人」ではなく、「全国から都会に集った人」がほとんどで、むしろ同志であった。   文京区にあるパン屋さんの住み込みからスタートした音楽活動は、お店がある一階と自分の部屋がある二階の往復だけで一日が過ぎていった。週に一度の休みの日に、タウンページ片手にレコード会社や事務所にデモテープを持ち込むという、直談判スタイルで歌手としての道を切り拓こうとしていた。   自分という原石を発見してくれる人をこちらが発掘する!という当時の前のめりな姿勢は、今もさほど変わっていない。クラブ、ライブハウス、そしてショッピングモールと歌える場所が広がっていったのは、そんな開拓精神と、何よりかけがのない出会いに恵まれたことにある。   ショッピングモールのライブで当時、ほとんどの人が通り過ぎていくなか、たった一人足を止め、涙しながらCDを買いに来てくれた人がいたこと。そんな出会いの集積が活動の原動力になっていた。   都会では毎日数え切れない人達とすれ違う。 たくさんの人達が行き交うなかで、歌を介してそんなたった一人と出会ったということ。私はその人と見えない何かで繋がっているような気がしてならなかった。   夢を抱き都会で奔走する一人として感じたことは、人の波にのまれたり、あえて流されたりしながら孤独を深める人達は、深いところで繋がっているという温かな感触だった。   「大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~」は、8年間お世話になったマンションの大家さんへ宛てたお手紙のような1曲。   個人で音楽活動していた当時、収入が底をついて家賃を払うのが難しくなってきたことを相談したところ、大家さんがマンション掃除の仕事を与えてくれた。週に一度、自分の住むマンションの掃除を任せていただいたことで、私はその家で一人暮らしを続けることができた。2017年にメジャーデビューした時も、歌手活動をしている私のことを応援してくれていた大家さんは自分ごとのように喜んでくれた。   2018年、その家とお別れする日、空っぽになった部屋で鍵を返す瞬間、大家さんを前に感謝の言葉を伝えようとしたが、とめどななく溢れる涙で声が出ない。嗚咽のような声を漏らす私に「困った時はお互い様」という言葉をかけてくれたあの大家さんの優しさが忘れられず、そのまま歌にした。   親でも親戚でも友達でもない人が家族のように力になってくれた「困った時はお互い様」を、私も誰かに伝えていきたい。   <半崎美子> ◆紹介曲「 大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~ 」 作詞:半崎美子 作曲:半崎美子  ◆4thミニアルバム『うた弁4 you』 2023年8月2日発売 <収録曲> 1通目. 途 2通目. 雪の消印 3通目. この文字が乾く前に 4通目. 大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~ 5通目. リンドウ 6通目. 涙の記憶 7通目. 星を伝って 追伸. 地球へ with Anointed mass choir

    2023/08/02

  • 坂口有望
    お前はなにで世界一か?
    お前はなにで世界一か?

    坂口有望

    お前はなにで世界一か?

     2023年7月26日に“坂口有望”がNew Single「URL」をリリース!タイトル曲はTVアニメ『ホリミヤ -piece-』エンディングテーマ。伝えたくても伝えられない一途な想いを“URL”というキーワードからストーリーに仕立て、切なさが入り混じった感情をポップなバンドサウンドにのせたラブソングとなっております。さらにカップリングには3月に配信した「下克上」に加えて、新曲「せかいいち」を収録!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“坂口有望”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 せかいいち 」にまつわるお話。自身に投げかけられた「お前はなにで世界一か?」という問いかけ。それに対し今、音楽で伝えたいひとつの答えとは…。 どれだけ努力した人が世界一になれる? 努力だけじゃ足りない? じゃあどうすりゃいいのよ。東京オリンピックで活躍するアスリートの選手たちを見て、考える。TVの向こうの人々は、本当に同じ世の中を生きてきたんだろうか。色んな提議はあるかもしれないが、いわゆる「世界一」が認定されるのが、このオリンピック。英才教育、天才肌、努力型。そのどれもを持ち合わせたような、彼らが私に投げかけてきたのは「お前はなにで世界一か?」である。   私は、点数や判断基準のない芸術家であるので…とかっこつけたところで、もう一人の冷酷な自分がつっこむ。「お前は世界一にはなれないよ。」と。おいおい、そんなストレートに言ってくれるなよと落ち込みつつも、その冷酷なアミを救ってあげたいとも思った。そうして「せかいいち」という楽曲の制作がはじまった。   伝えたいことはただ一つだった。結論から言えば、「誰かにとっての世界一」ならば、それはもうとても幸せなことなんじゃないかと。   ほとんどの人間は世界一になることはできない。そんなの当たり前だと、あえてここでは言い捨ててしまうけれど、それでもきっと誰かの、世界一の娘だったり、世界一の息子、世界一の親友、世界一の恋人、世界一の先輩etc...なのだと思う。   わたしは、このことに気づいたとき、胸を張って生きてみようと思えた。誰もが申し訳なさそうに生きている時代だからこそ、一人でも多くの人に届けたい。   先日、リリース前の未発表曲の状態で、インストア予約イベントにて、この曲を披露した。その時、この曲が持つパワーを実感し、また、この曲は自分の真骨頂的一曲だと思った。   世界一になることはできないという絶望の中から希望を見出す。「有望」という名前は、決して有望株や将来有望など前途洋洋の意味だけではない。まだ望みは有るのだと信じて、世の中に歌い広めること。私の使命なんだと思っています。本名であり、芸名。改めて、坂口有望と申します。 <坂口有望> ◆紹介曲「 せかいいち 」 作詞:坂口有望 作曲:坂口有望 ◆New Single「URL」 2023年7月26日発売   <収録曲> 1. URL 2. せかいいち 3. 下克上 4. URL(Instrumental) 5. せかいいち(Instrumental) 6. 下克上(Instrumental)

    2023/08/01

  • 新山詩織
    Ice or Hot?
    Ice or Hot?

    新山詩織

    Ice or Hot?

     聞くひとの心を捉えて離さない、染み入る歌声と歌詞が多くのリスナーを惹きつけるシンガーソングライター・新山詩織。そんな彼女が2023年4月17日にメジャーデビュー10周年を迎えました! そして7月5日には10周年記念アルバム『何者 ~十年十色~』をリリースしました。    さて、今日のうたコラムでは、メモリアルイヤーを記念して“新山詩織”による歌詞エッセイを1年を通じ、12ヶ月連続でお届け!その第8弾です。綴っていただいたのは、夏のお話。新山詩織がこの夏、心地よく楽しく過ごすために戦っているものとは…? 今回も音声版がございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 夏になると さっぱり冷たいものが欲しくなる   でもそれは 身体を冷やすものにもなりうる   今年はそれと戦っている。   カフェに入っても コンビニやファミレスに行っても   アイスではなく「ホットで」 と頑なに自分に言い聞かせている。   というのも 昔から、極度の冷え性だった。   小学生の頃のトラウマといえば あっつい真夏のプール授業で   みんなは「気持ちいい!」「最高!」と泳ぐなか 私はあまりに冷たくて毎回入るのに躊躇っていた。   なんとかプールインし、浸ってみるものの (全く泳げないのもあるが) 寒くなって何度も外に飛び出した。   しまいには、授業が終わりクラスに戻ると 見事に唇は真っ青。というか真紫。   とある男子たちによくからかわれては 恥ずかしくて堪らなかった。   それからというもの、水に入ることに対する ほんの少しの恐怖が私のなかに出来上がった。   友人からのプールや海の誘いもことごとく断ってきた。   でも今は サーフィンする人たちに砂浜ではしゃぐ子どもたちや 缶ビールを開けて波に沈んでいく夕日をじっと眺めたり 友人のポートレート写真を撮ったり   ただただそこに居るだけで満足できる 自分なりの夏の楽しみ方、遊び方を知れたからいいのだ。   話が大分それたが…   とにかくこの夏は、いかに身体を冷やさず 心地よく楽しく過ごすかをモットーに   日々過ごしたいと思う。     <新山詩織> ◆10周年記念アルバム『何者 ~十年十色~』 2023年7月5日リリース <収録曲> 1.何者 2.Spotlight 3.夜の魔法 4.あなたに 5.Hate you 6.Keep me by your side 7.約束 8.Free (feat. 山崎あおい) 9.I canʼt tell you (feat. 和久井沙良)  

    2023/07/31

  • バウンダリー
    バウンダリーを好いてくれる皆はきっと、私達に似ている。
    バウンダリーを好いてくれる皆はきっと、私達に似ている。

    バウンダリー

    バウンダリーを好いてくれる皆はきっと、私達に似ている。

     2023年7月12日に“バウンダリー”が1st Full Album『あしあと』をリリースしました。今作には全10曲が収録。リード曲「足跡」は、彼女達のバンド活動を振り返るような歌詞と映像が印象的な1曲。これまでの思い出も紆余曲折も全部を花束みたいに抱え、これからを駆け抜けていく彼女達から目が離せません…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“バウンダリー”の中道ゆきによる歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾です。綴っていただいたのは、曲の事を考える時間のお話。どんな気持ちで歌詞を書くのか。そして、どんな気持ちでバウンダリーの音楽を世に放つのか。今作と併せて、エッセイを受け取ってください。 ハマっている抹茶ティーラテを飲みながら公園のベンチで、1時間くらい経つ。 夢中になって歌詞を考えていて、ふと頭を掻こうと後ろに手を回したら、髪にしては硬い感触。 後ろに木があるから葉っぱかな? と思いそれを取ると……カマキリだった。 突然のカマキリ……驚いて物凄い声を出しながらバッッとベンチを離れてしまったけど、 今思えば、カマキリは鮮やかな黄緑色をしていて可愛らしかったし、手元の抹茶ティーラテとお揃いの色だった。 せっかくなら写真の一枚でも撮ればよかったなあ。   早速話が逸れてしまったけど、曲の事を考える時はそんな感じで屋外でぼーっとしていることが多い。 私はあまりポンポンと曲を生み出せるほうではないから、もどかしい時間も沢山あるけど、 これだ! と思うフレーズが自分の中で生まれる瞬間といったらもう、たまらない。 周りの人に不審に思われないよう声は極限まで小にして、絞り出すように、ボイスメモに吹き込む。 一応平静を装うんだけど、もしこの瞬間の心拍数を測ったりしたらめっちゃやばいと思う。   出来た歌を3人でこだわってこだわって曲にして、レコーディングをして、CDにして、お店に並べてもらって。 今回のアルバムをお店で実際に目で見た時、とんでもなく幸せだった。 隅々まで愛情をたっぷり詰めたんだ。 あとは沢山、受け取ってもらえますように。   歌詞って、耳に入るだけじゃなく心まで届いてほしいからいつも悩み込む。 けど、結局は素直な気持ちが一番だなって、自分なりの言葉を紡ぐことにしている。 私達の音楽を気まぐれでいいから側に置いてほしい、心のどこかにお邪魔させてほしい。 聴いてくれる皆への、ラブソングが一つ、出来ました。   バウンダリーを好いてくれる皆はきっと、私達に似ている。 似たもの同士惹かれるように、まだまだこの先もいっぱい出会いたい。   心は変わっていくから、“ずっと”なんてものは無いのかもしれない。 でも、ライブで向かい合って歌える喜び、確かなトキメキ、加速していく気持ち。 これだけは私達、ずっと感じていたいなと思う。   <バウンダリー・中道ゆき> ◆1st Full Album『あしあと』 2023年7月12日発売   <収録曲> 1. 足跡 2. こんな言葉じゃ 3. でたらめ 4. あの言葉 5. バルーン 6. 儚い夢 7. ゆきさき 8. 暗闇 9. 気まぐれ 10. 音楽よ

    2023/07/28

  • インナージャーニー
    踊ることを禁じられた人間の話。
    踊ることを禁じられた人間の話。

    インナージャーニー

    踊ることを禁じられた人間の話。

     2023年7月19日に“インナージャーニー”が3rd EP『いい気分さ』をリリース!今作には全5曲が収録。以前よりライヴで披露されていた「手の鳴る方へ」以外はすべて今年に入ってから書かれた新曲で、昨年のアルバムリリース、初のツアーを経て、バンドとして大きな成長を遂げた彼らの最新の魅力が存分に詰まった作品となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“インナージャーニー”のカモシタサラによる歌詞エッセイを3回に渡りお届け! 今回は第1弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 ステップ 」にまつわるお話。踊ることを禁じられた世界で、踊り続けた<僕>から<君>へのメッセージ。ぜひ歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。 君がこの靴を履いたときは、 すべて受け入れられているのだろうか。   靴を履いてステップを踏む。 他者の靴を履くことは他人の立場に立つことだと言われたりするけど、僕のダンスシューズはまだ、誰にもわかってもらえていない。   それでも、来る日も来る日も、僕はダンスを踊り続けた。 踊ることを禁じられた世界で、僕は静かに踊り続けた。 頭の中では誰も知らない音楽が鳴っていた。 このことは、まだ、誰にも知られてない。 歴史には残らない裏通りで、僕は踊り続けている。   何度も何度も季節は巡り、 そのたび街路樹は赤く染まった。 僕のつま先も何度も何度も赤く染まった。 忘れられてしまうのが怖くて、踊り続けた。     周りには人がいなくなった。 どんなに絶望的な状況においても朝はやってくるもので、僕はひどく寂しくなりながらもなお、1人でまっすぐ踊り続けた。   いつかハッピーエンドが来ることをわずかに期待した日もあったけれど、実際の人生はシンデレラのようにはできていない。シンデレラがしあわせに暮らせた理由って一体なんだろう。   僕は嫌になって、靴を脱いだ。 このボロボロのツギハギだらけの靴が、ガラスの靴よりもずっとずっと美しいことを、僕だけが知っている。   そうして、誰にも気づかれない夢の中に、この靴を隠しておいた。 ここにいれば、誰かに酷いことを言われなくて済むからね。   朝になって汽車が来るまで、僕は裸足で最後のダンスを踊り続けた。まだぼんやりと月が見えている。   いつか僕がいなくなって、僕のことを覚えている人もみんないなくなってしまったとき、 君があのツギハギだらけの靴を見つけてほしい。そのときが来るのを、夢の中でじっと待っているはずだから。   そして君があの靴で、僕の代わりに思いっきりステップを踏んでほしい。僕だけがそれを、誰もいない宇宙の外側から見ているよ。   何年先の話かわからないが、この手紙が届いた今がそのときでありますように。   踊ることを禁じられた人間の話。   <インナージャーニー・カモシタサラ> ◆紹介曲「 ステップ 」 作詞:カモシタサラ 作曲:本多秀  ◆3rd EP『いい気分さ』 2023年7月19日発売   <収録曲> 1. PIP 2. ステップ 3. 手の鳴る方へ 4. 夜が明けたら私たち 5. ラストソング

    2023/07/27

  • reGretGirl
    栞にあの子の名前をつけよう。
    栞にあの子の名前をつけよう。

    reGretGirl

    栞にあの子の名前をつけよう。

     2023年7月26日に“reGretGirl”がDigital Single「ページワン」をリリースしました。「ページワン」はreGretGirlの約6ヶ月ぶりとなる新曲で、「告白」がキーワードになったリズミカルで軽快なギターロックナンバー。今後のライブでも楽しめるような曲に仕上がっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“reGretGirl”の平部雅洋による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、新曲「 ページワン 」にまつわるお話です。十三になったばかりの少年の、一世一代の告白の結末は…。また今回は音声版もございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 この度、我々reGretGirlは7月26日に「ページワン」をデジタルリリースさせていただきました。それに伴い、この今日のうたコラムでページワンに纏わる文章を掲載させていただきます。是非ご一読ください。       それはもう風の如く自転車を漕いで帰った。   「え、一緒にプリクラ撮ったやん」「え、誕生日にプレゼントくれたやん」様々な思いが脳内を駆け巡り、通学ヘルメットを前カゴに突っ込み逃げるようにその場を立ち去った。 まさに一世一代。まだ十三になったばかりの少年は、己の人生で初めて愛を人に打ち明けたのだ。     あの子のことを考えると何も手につかなかった。教室の前ですれ違い、目が合うと微笑みかけてくれた。部活の先輩の愚痴を話し、家に帰ってもメールで他愛ないことをずっと話していた。あの子の家の方向にわざと遠回りして帰ったりもした。勉強も部活もそっちのけで、募らせた想いで今にも胸が張り裂けそうだった。   だからほとんど勢いで告白をした。   「まだ付き合うとかよくわからないから付き合えない、もう少し待っててほしい」   思春期真っ只中。周りの見えていない少年は、恋人になれるものだと思い込んでいたので、突然梯子を外され今にも泣き出しそうだった。「ここで泣いたら超カッコ悪い。余計嫌われる」と幼いプライドでグッと堪え、「そうかぁ、じゃあずっと待ってるわ!」とヘラヘラしながら答える事で精一杯だった。   募りに募らせた想いは、口に出して伝えてしまうと呆気なく、一世一代の恋は有耶無耶になったまま終わってしまった。     今だに僕の心のページには栞が挟まっている。その理由は、今になってもわからない。大人になっても色褪せず、むしろ色鮮やかになってゆくこの初恋のページを、事あるごとになぞり返し思い出す。   栞にあの子の名前をつけよう。   この物語は十数年の時を経て、再び読み進める事になるかもしれない。   いや、これはまた別の話だ。   <reGretGirl・平部雅洋> ◆紹介曲「 ページワン 」 作詞:平部雅洋 作曲:平部雅洋

    2023/07/26

  • 坂口有望
    どういうわけか君には辿り着けない。
    どういうわけか君には辿り着けない。

    坂口有望

    どういうわけか君には辿り着けない。

     2023年7月26日に“坂口有望”がNew Single「URL」をリリース!タイトル曲はTVアニメ『ホリミヤ -piece-』エンディングテーマ。伝えたくても伝えられない一途な想いを“URL”というキーワードからストーリーに仕立て、切なさが入り混じった感情をポップなバンドサウンドにのせたラブソングとなっております。さらにカップリングには3月に配信した「下克上」に加えて、新曲「せかいいち」を収録!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“坂口有望”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾です。綴っていただいたのは、今作のタイトル曲「 URL 」にまつわるお話。TVアニメ『ホリミヤ -piece-』エンディングテーマを書き下ろすにあたって、蘇ってきたとある思い出とは…。みなさんにも「知らない憧れの世界」ってありませんか? 高校の時、授業でたまに使ったパソコンルーム。生徒の前に1人1台ずつあるスクリーンに、先生が資料を写しながら説明をする。たまに、不良な生徒が自分で画面をいじってネットを閲覧しはじめる。わたしは、その不良だった。あぁ、あの時の先生、このエッセイ読みませんように。時効だから。まじで。   似たような毎日。今思うと、高校生活は尊くて戻りたくて仕方がないけれど、当時はここじゃないどこかへ行きたい、という願望が常にあった。だからこそ、中二でライブハウスに飛び込んでいるのだけど、いつだって、自分の「知らない憧れの世界」へ身を乗り出したかった。可愛いもので、その漠然とした欲望を丁度よくみたしてくれるのがGoogleのストリートビューであり、ネットサーフィンだった。   少し話は脱線するが「ネットサーフィン」という言葉を発明した人に会えたら、お茶をご馳走したい。こっちは半ば惰性でネットをうろちょろしてるのに、次々とやってくる情報の波にかっこよく乗り移るイメージの「サーフィン」という言葉で形容してくれてどうも有難うございます。そう、私たちは、放浪者ではなくサーファーなのだという気分にさせてくれる。どうも有難うございます。   今回、「ホリミヤ -piece-」へ1曲を書き下ろすにあたって、ふと、そんな思い出が蘇り、堀さんにとっての「知らない憧れの世界」こそが宮村くんだったのではないかと思った。   手のひらの中の画面とにらめっこしなから、多種多様なリンク先に飛んでみる。しかし、そこに大切な君がいない。今や、どんな知識だって簡単に手に入る情報社会になってしまったけれど、どういうわけか君には辿り着けない。そんなもどかしさを、うまくサビの歌詞に落とし込めたと自負している。自負ではないな、母がそう褒めてくれた。嬉しい。   というわけで、何らかのURLをタップして、このエッセイに飛んできてくれたみなさん。今度は、ライブチケットの購入ボタンを押してごらん。あなたの目の前にわたしが歌いに飛んでいくわよ。宣伝下手かよ。全国47都道府県ツアー「全国声波」、お待ちしています!笑笑苦笑   <坂口有望> ◆紹介曲「 URL 」 作詞:坂口有望 作曲:坂口有望  ◆New Single「URL」 2023年7月26日発売   <収録曲> 1. URL 2. せかいいち 3. 下克上 4. URL(Instrumental) 5. せかいいち(Instrumental) 6. 下克上(Instrumental)

    2023/07/25

  • YOAKE
    でも、ごめん。私は…あなたじゃない人が好き。
    でも、ごめん。私は…あなたじゃない人が好き。

    YOAKE

    でも、ごめん。私は…あなたじゃない人が好き。

     2023年7月21日に“YOAKE”が新曲「ボーイズ ドント クライ」を配信リリースしました。同曲は、モテたくてもモテない勘違いZ世代男子に捧げる青春ポップ。誰かをどうしようもなく好きになった時、暴走気味でみっともなくても一生懸命な想い。そんな想いを歌に込めた楽曲に仕上がっております!    さて、今日のうたコラムでは最新作を放った“YOAKE”による歌詞エッセイを2週連続でお届け!今回は【前編】です。綴っていただいたのは、新曲「 ボーイズ ドント クライ 」にまつわるお話。好きなひとの好きなひとになりたいのに、なぜか“じゃないひと”が振り向いてしまう。そんな状況に陥っているあなた、もしくは“じゃないひと”にしかなれないあなたへ。 気にしすぎて、うじうじして、神頼みしたくなる。 そんな経験したことありませんか? 伝えたいことをうまく言葉にできなくて、思い通りにはいかなくて、ひとりになって後悔したり。 あれ? どこかで間違えたかな? 発言が気に障ったかな? と不安になったり。 自分は調子がよくても、もしかしたら相手は落ち込んでるかもしれない。人と人の関係って、ふたりだけで完結してるわけじゃない。だから神頼みしたくなることが多いですよね。 そんな、恋に落ちている時の心の揺れ動きを歌に詰め込みました。   じゃあ、相手側の気持ちはどうなのかな? 違った角度でこの楽曲を見てみるといろんな想いが想像できました。 こんな気持ちになったことありますか?     『神様お願い。 あの人からの返信を早くさせて。 話してる時、楽しそうにさせて。 いろんなところへデートさせて。 …こっちへ振り向かせて。   ああ、違う。 神様、この人じゃなくて…。』   贅沢な悩みだなって思うけど実際にあったらガッカリしちゃう。 神様から意地悪されてるんじゃないかって。 ちょっとした神様の“勘違い”ですかね。     『優しい人が好き。 いつも笑顔な人が好き。 面白い人が好き。 私を大切にしてくれる人が好き。 全部当てはまってるね。 でも、ごめん。   私は…あなたじゃない人が好き。』   『どうしても好きになれない人がいる。 性格もいいし、顔も悪くない。 私のことをいつも大事に考えてくれるし、この人と結婚したら絶対幸せなんだろうなって思う。 だけど、どうしても好きになれない。   そんな人から好かれた時が一番悲しい。』     自分の理想に全部当てはまっているのに、 何故か恋愛対象にできない人。 ワガママでもなくって、違った特別な存在。 言葉じゃ言い表せないそんな人っていませんか? これもある意味での“勘違い”。 運命の人は見落としているかもしれないよ!って思ったりします。     『好きな人に好かれたいだけなのに。 可愛くなればなるほど。 性格を良くすれば良くするほど。 好きじゃない人に好かれるのは、どうして? この恋にキミが気づいてくれないから。 私は今日もアイツの好意に気づかないフリをする。』   『好きな人に「好き」って言われたい。 好きな人に「好き」って言いたい。 ただ、それだけなのに。 今日も私は聞きたくなかった「好き」に「ごめんなさい」と返す。』   ザッツ“勘違い”。 アナタじゃないですよ! でもそういうことってありますよね。 自分の行動や好意が誰に取られるかは受け取り側の自由ですもんね。     『LINEの返信が早かったのも。 よく笑ってたのも。 何も考えずにいられたからなの。 本当の私は『好きな人』には駆け引きしちゃうし。 必要であれば落ち込んだフリもする。 そんな本当の私を引き出すあの人が「思わせぶりだ」なんて言ってくるから。 ごめんなさい。 私、今日からアナタに素っ気ない。』     本当に好きな人に言うことって色々考える。 こんなこと言ったら嫌われちゃうかな? 引かれないかな?とか。 逆に恋愛対象として見てない人の方が何も考えずにすぐLINE送れたりして。   気になってる人から「思わせぶり」なんて“勘違い”されたら心の中でガッツポーズ。     共感してもらえるものはありましたか? こんなことを妄想していたら今回の「ボーイズ ドント クライ」ができました。   それぞれの解釈で自分に照らし合わせて聞いてもらったり、 勝手な恋愛ドラマを妄想してもらったり、 いろんな“勘違い”をこの曲に投影してもらえたら嬉しいです。 <YOAKE> ◆紹介曲「 ボーイズ ドント クライ 」 作詞:YOAKE P 作曲:YOAKE P 

    2023/07/24

  • バウンダリー
    普段どんなに自信が持てなくても、無敵になれる瞬間がある。
    普段どんなに自信が持てなくても、無敵になれる瞬間がある。

    バウンダリー

    普段どんなに自信が持てなくても、無敵になれる瞬間がある。

     2023年7月12日に“バウンダリー”が1st Full Album『あしあと』をリリースしました。今作には全10曲が収録。リード曲「足跡」は、彼女達のバンド活動を振り返るような歌詞と映像が印象的な1曲。これまでの思い出も紆余曲折も全部を花束みたいに抱え、これからを駆け抜けていく彼女達から目が離せません…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“バウンダリー”の中道ゆきによる歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾です。綴っていただいたのは、今作のタイトル『あしあと』に通ずるお話。メンバー3人のそれぞれ異なる人間性。10年間バンドを続けてきた今の想い…。ぜひ今作と併せて、エッセイをお楽しみください。 「アリが10匹」 これは今回のアルバムの、不採用になったタイトル。 「あしあと」 改めて、こっちの方がしっくり来る。   私達はバウンダリーというバンドをやって気付けば10年。 3人、そりゃ感じ方や考え方も違うしキャラクターも全く違う。 同じなのは150センチの背丈くらい。 それなのにずっと一緒に音楽をやっている事、本当に奇跡みたいだと思う。   さくちゃんはエンターテイナーだから、どんな時もさくちゃんであることをサボらない。 ライブの打ち上げも、スタジオ練習の帰り道も、そうだな、偶にさくちゃん自身が落ち込んでいる時も。 全力でおちゃらけていて笑っちゃうし、心がぽっかぽかになって実はよく泣きそうになる。   ふうちゃんはしっかり者だから、道が逸れそうになったら引っ張って戻してくれるし、 お目目2つ以上あるんじゃないかってほど周りを見ていて、心くばりが温かい。 あと嬉しい時に一番に喜んで、悔しい時、一番に熱い涙を流してくれるのもふうちゃんだと思う。   私はというと、めちゃめちゃ引っ込み思案。 例えば小学生の頃、国語の授業の音読で自分の番が回ってくる度に心臓が飛び出しそうだった。 なのにこのバンドでボーカルをやっている。 幼い頃から、前に出るのが得意じゃないくせにステージだけは大好きで別物の感覚だった。 普段どんなに自信が持てなくても、無敵になれる瞬間がある、あの不思議な空間には。   …どれも私目線だけど、そんな3人です。   これまで色んな楽しい場面があった、けど苦しい思い出も沢山あり。 それが薄れないように時々、あの出来事は必要だったって言い聞かせるように、思い返す。 それが無かったら今は無いし、無理矢理にでも受け止めて少しでも前に進めているとしたら胸を張りたい。   頑張っている事、夢中になっている事、小さな事でも誇りを胸に、 全員でレッドカーペット歩こうぜ! そんな気分で一曲が出来ました。   まだまだ小さな私達を見つけてくれて、好きになってくれちゃったりなんかして、 皆の愛があるから、バウンダリーという物語がつづくんですよね。   <バウンダリー・中道ゆき>   ◆1st Full Album『あしあと』 2023年7月12日発売   <収録曲> 1. 足跡 2. こんな言葉じゃ 3. でたらめ 4. あの言葉 5. バルーン 6. 儚い夢 7. ゆきさき 8. 暗闇 9. 気まぐれ 10. 音楽よ

    2023/07/21

  • mol-74
    ふと、あの日に帰りたくなって“あの曲”を聴いてしまう。
    ふと、あの日に帰りたくなって“あの曲”を聴いてしまう。

    mol-74

    ふと、あの日に帰りたくなって“あの曲”を聴いてしまう。

     2023年7月9日に“mol-74”がnew mini album『きおくのすみか』をリリースしました。今作は自主レーベル「11.7」の設立後初となるミニアルバム。そしてアーティスト写真とジャケット写真は、今回のコンセプト「あるひとつの集合住宅を舞台とし、住人それぞれの“記憶”に纏わる物語」をなぞったビジュアルとなっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“mol-74”の武市和希による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、今作の収録曲「 0.1s 」にまつわるお話です。この曲の制作時、ふと結びついたある夏の思い出とは…。あなたにとって、心をタイムスリップさせてくれる楽曲は何ですか?   ふと、あの日に帰りたくなって“あの曲”を聴いてしまう。 音楽にはそんなタイムスリップをさせてくれるような魔法がある。   高校や大学の通学時によく聴いたあの曲。 昔の恋人が好きだったあの曲。 適当にかけていたラジオから流れてきたあの曲。 仕事終わり、電車に揺られながら聴いたあの曲。   そんな“あの曲”を久しぶりに聴いてみると、懐かしい景色や音が蘇ってくる。そんな経験がみなさんにもきっとあるのではないだろうか。 僕にもそんな“あの曲”がいくつか思い当たる。 中でも、特にこの季節になると聴いてしまうのがBase Ball Bearの「BREEEEZE GIRL」という曲だ。   高校を卒業してから製菓の専門学校に通っていた僕は、卒業したその年の夏に、クラスメイト5人とレンタカーを借りて三重県の鳥羽に1泊2日の旅行に出かけた。僕にとってははじめて友人たちと出かけた旅行ということもあって、その思い出自体がとても特別なのだけれど、道中の車内で友人が流してくれたBase Ball Bearの「BREEEEZE GIRL」という曲は、今聴いてもあの日のレンタカーの車内に連れ戻してくれる。   車内から眺めた高速道路の風景、サービスエリアで食べたソフトクリーム、旅館で嗜んだ贅沢な料理の数々、夜遅くまでチューハイを飲みながら打ち興じたくだらない話や笑い声。曲を聴いたその瞬間だけでなく、朧げながらもあの日のハイライトが瞼の裏や鼓膜の奥を駆け巡る。   昨日、僕たちは新しいミニアルバム『きおくのすみか』という作品をリリースした。昨年12月に自主レーベル「11.7」を立ち上げてからはじめてリリースしたミニアルバムだ。僕たちとしては珍しく夏をテーマにした曲も収録されていて、中でも「0.1s」という曲は、mol-74の曲として最も爽やかで疾走感のある夏らしい曲に仕上がった。   そんな「0.1s」の歌詞を書くために何度も繰り返し仮歌の入ったデモ音源を聴いていると、あの夏、友人たちと鳥羽に出かけたときの記憶と結びついた。勿論、この曲が昔から存在していた訳ではないし、あの日聴いた訳でもない。でも、そんなことが僕にはよくある。メロディーが生まれたのはたった今なのに、なぜか遠い記憶と重なったりする。理由は分からないけれど、そんな時は素直にその記憶をなぞって歌詞を書いてみる。そんなふうにして「0.1s」も、あの夏の記憶をなぞって、当時の自分の視点で歌詞を書いた。   この「0.1s」という曲をあなたは、いつ、どこで、誰と、どのようにして出会ってくれるだろうか。   高校や大学の通学中だろうか。 恋人のスマホのスピーカーからだろうか。 適当にかけていたラジオからだろうか。 仕事終わりの電車の中だろうか。   もしかすると、友人たちとの旅行中の車内だろうか。   「0.1s」という曲が、あなたが今目にしている、耳にしている景色をまるごと閉じ込めて、いつの日か、またその瞬間に帰ってこられるような“あの曲”になってくれたら、僕としてはとても嬉しい。 「BREEEEZE GIRL」が僕にそうしてくれたみたいに。   <mol-74・武市和希> ◆紹介曲「 0.1s 」 作詞:武市和希 作曲:mol-74  ◆new mini album『きおくのすみか』 2023年7月9日発売   <収録曲> 1.忘れたくない 2. 0.1s 3.Summer Pages 4.花瓶 5.此方へ 6.アンニット 7.ひびき  

    2023/07/20

  • ミセカイ
    伝えたい想いが大きくなるほど、ありきたりな言葉に集約される。
    伝えたい想いが大きくなるほど、ありきたりな言葉に集約される。

    ミセカイ

    伝えたい想いが大きくなるほど、ありきたりな言葉に集約される。

     2023年7月19日に“ミセカイ”が6thデジタルシングル「藍を見つけて」をリリースしました。彼らは“ビジュアルからインスパイアされた曲を作る”をコンセプトにした男女混声ユニット。ユニット名を「未世界」「美世界」「深世界」と⾊々と表現できるように、モチーフとなったイラストや写真の持つ「未体験感」「美しさ」「深層⼼理」といった世界観をいろんな曲調で表現していきます。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“ミセカイ”のアマアラシによる歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、新曲「藍を見つけて」にまつわるお話。自身のなかにキーワードとしてある“ありきたり”という基準と、どのように向き合ったのか。そして、元イラストの世界観を表現するために歌詞にどんなこだわりと想いを込めたのか…。また今回は音声版もございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 「伝えたい想いが大きくなるほど、ありきたりな言葉に集約される」 歌詞を書くようになってから幾度となく思い知らされてきた。   端くれなりにも詞を綴るものとして自分なりの表現を持ちたいと足掻くことも多けれど、 喜怒哀楽の枠組みから逸脱することは到底できないままでいる。   それどころか 僕が音楽に触れずに育った世界線があるとして、 その僕が読んだのなら“稚拙だ”と吐き捨てられるのではないか。 と自分自身の物差しが分からなくなることも珍しくない。   さらにミセカイは「ビジュアルからインスパイアされた楽曲を作る」をコンセプトとしているので、あくまで元イラストに寄り添う為に 今までの自分が積み重ねてきた言葉のカタチを壊さなければいけない場面が多々あった。   そうやって今までの楽曲では自分なりの“ありきたり”という基準とどこか戦いながら詞を綴ってきた。 けれど今回の「藍を見つけて」という楽曲は今までのように戦うのではなく、 “ありきたりでなければならない”と自ら道を譲って行くような感覚が強くあった。   最初に書いた通り「伝えたい想いが大きくなるほど、ありきたりな言葉に集約される」のであれば、伝えるにはそれ以外無駄なものは必要ない筈で、 あとは聞き手それぞれの人生・生活に置き換わるその言葉の受け取り方に委ねるしかないと思った。   誰にでも別れは訪れるもので、別れによって生まれた新しい未来をどんな心持ちで迎えるかでその記憶の透明度は変化するのだと思う。   そしてそれが少しでも儚く美しいものであって欲しい。   どれだけの強がりであれ、偽善であれ、 想いそのままの言葉を遠くに響かせるようメロディに乗せられたのなら元イラストの世界観と繋がってくれると信じて <いつまでも笑っていて>というサビの一文を綴った。   しかしそれと同時に、その強がり装った一文の裏側にある感情を無碍にしてしまう気がした。   フランスの作家マンリー・パーマー・ホールが記した 「智慧とは物事を見る事ではなく、見抜く事であると言える」 という一文をなぞるのであれば、 より多くの聴き手の生活や人生に落とし込んで欲しいのなら ありきたりであるのと同時にそこに含まれた感情を見抜く術も添えなければならないと思った。   そうして生まれた<泣き顔を見せて>という対文をコーラスワークを用いて差別化し、 誰もが大切な人を前に抱えたことがある“思いやる気持ち”と“苦しみ抱える気持ち”の両側面を表現することで改めて聞き手に受け取り方を委ねられる詞となってくれたと思う。   しかしここまでのことはあくまで曲中の詞の表現の話であり、 そもそもミセカイは大前提として全体を通し元イラストに寄り添い綴っていく。   特に今回の楽曲は制作開始前からリリース時期を決めていたので、 どう足掻いても大きすぎる“夏”という枠組みを考えない訳にはいかなかった。   けれど所謂“夏らしい音楽”を作るのはインスパイアの形として適切ではない事は元イラストを見れば納得してくれることと思う。   だとするならば僕がこのイラストから表現できる“夏”はなんなのか。   自問自答し向き合い続けた結果「藍を見つけて」という表題が生まれた。     藍という色は、沈み行く夏の空の色。 藍という植物は、秋口に花を咲かせる。 花言葉は「美しく装う」     捨て去るにはあまりに大きすぎる夏の思い出を、 精一杯装いながらこの唄と共に手向けとして、 あなたなりの秋を迎えられますように。   僕にとってのこの曲が強がりを美しく装うお守りのような唄であるように、 この曲があなたの行く日々を穏やかに包んでくれることを願って。   <ミセカイ・アマアラシ>

    2023/07/19

  • tonari no Hanako
    夏、屋上、燃え殻にもなれなかった花火と恋のおはなし。
    夏、屋上、燃え殻にもなれなかった花火と恋のおはなし。

    tonari no Hanako

    夏、屋上、燃え殻にもなれなかった花火と恋のおはなし。

     2023年7月12日に“tonari no Hanako”がMajor 4th Digital Single「半人前の恋」をリリースしました。今作よりtonari no HanakoのVisualを務めるHanakoが変わり、新たな世界を伝えるフェーズへ突入。新曲は、アレンジにボカロPとして活動する“内緒のピアス”が担当し、疾走感のある中に切ないフレーズが随所にちりばめられた、季節にピッタリの楽曲が仕上がっております。    さて、今日のコラムではそんな最新作を放った “tonari no Hanako”のame による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、新曲「 半人前の恋 」にまつわるお話です。あなたには誰の目にも触れないで消えていった想いはありますか? たとえ互いに想い合っていても、口にすることのなかった恋の記憶はありますか…? 誰の目にも触れないで消えていく流れ星が、この世にどれくらいあるだろう。   そんなことを、夏の夜空を見上げながら考えたことがあった。     Aちゃんは可愛らしくて愛嬌があり、それでいて責任感の強い、太陽のような女の子だった。 Bくんは優しくて繊細で、他人の痛みにも敏感な、月のような男の子だった。 サークルの同期で、いつも男女10人ちょっとのグループで遊んでいた。 毎年夏は決まった島に行き、その島にあるお馴染みの宿を予約して数日間を過ごすのが恒例だった。 そう、あの、最上階にある広い屋上付きの大部屋だ。 彼らが青春を煮詰めたような、濃く淡い時間を過ごした場所だ。   海から徒歩3分という距離にあるその宿の屋上は、 絶えず波の音が響き、海の香りがする湿った風を運んでくる。 宿の庭でBBQをし、日が落ちて夜が来れば、海辺に出てみんなで花火をする。 甲高い笑い声が響き、鮮やかな火の光が流れるなか、火薬の匂いを体に何重にも纏っていく。   その後は、屋上にみんなで寝転んで、ぼやけた星空を見ながら語り合う。 サークルのこと、単位が危ないこと、 先輩カップルの噂話、見事なまでにフラれた後輩の武勇伝、 片想いで頭が狂いそうになっている友達の愚痴、 たっぷりと残された朝までの時間を、だらだらと皆で過ごすのが、彼らの夏のメインイベントだった。   Bくんは、Aちゃんのことが好きだった。 おそらく、出会った当初から。 そしてAちゃんも、Bくんが自分に好意を寄せることに気付いていた。 だけどあくまでAちゃんは、Bくんに告白させる隙のない雰囲気を作ることに努めていた。 冗談を言ってはカラリと笑い飛ばす明るい彼女の振る舞いは、友達としての距離感を強調しているようだった。 二人がふざけ合えば合うほど、それが私にはすごく切なく感じられた。 Aちゃんも、本当はBくんのことが好きだったからだ。   彼女は、仲良しグループの輪のバランスが壊れることを何より恐れていた。 Bくんのことを好きな女の子が、そのグループ内にいたからだ。 人間関係が混乱し、みんなの日々の楽しい時間を自分が壊すことはできないと、私にそっと漏らしていた。   そしてBくんは、持ち前の繊細さと優しさで、Aちゃんの意図を感じ取り、その決断を尊重した。 だから、Bくんもその恋心を卒業まで彼女にぶつけることはなかった。 二人とも、何事もなかったかのように、あくまで友達として時を共にし、卒業していった。 お互い卒業まで、他の誰とも付き合うことはなく。     いつの日か、海辺で火をつけようとしたけれど、湿気のせいか上手くいかず、 結局そのまま力尽きた手筒花火のことを、私はずっと覚えている。   結局私は、華やかに燃え上がり、色鮮やかな思い出を皆にもたらした花火よりも、 燃え殻にすらなれなかった1つの花火のことが、どうしても忘れられなかったのだ。 シュンとしているように思えて、胸がキュンとなったことが、今も胸を抉っている。 だけどあの時、何事もなく燃え上がっていたら、きっと特別な存在として、私の記憶には残っていないかもしれない。 皮肉なようだけれど、その切なさが私の心を揺らし続けているのは事実だ。 物事は、予定調和で上手く運べば良いというものではないのかもしれない、と思う。     もし、数年の時を経て、大人になった今またあの二人が再会したら、 その恋は動き出すのだろうか。 環境も、立場も、大切なものも、きっとあの頃とは違う二人は、 今なら何て言うだろうか。 きっと、何も言わずに優しく笑い合っているんだろうな、と勝手に想像する。 太陽も月も、いつだって同じ距離で、それぞれを見守っている姿に二人を重ねてしまう。 胸がキュッと苦しくなるけれど、 感情も思い出も、年を取れば、甘酸っぱく味わえるようになる…のかもしれない。   想い合っていても、口にすることのなかった恋心。 誰の目にも触れなかったけれど、確かにそこに存在していたことを、 墓石を建てる思いで、この曲の中に遺しておきたい。   <tonari no Hanako・ame> ◆紹介曲「 半人前の恋 」 作詞:ame 作曲:ame

    2023/07/18

  • Panorama Panama Town
    記憶がこびりついた道を歩く。
    記憶がこびりついた道を歩く。

    Panorama Panama Town

    記憶がこびりついた道を歩く。

     2023年7月5日に“Panorama Panama Town”が2ndフルアルバム『Dance for Sorrow』をリリース!今作は約4年ぶりのフルアルバム。EP『Rolling』以降の作品からセレクトした楽曲と新曲含む全12曲を収録したフルアルバムとなっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Panorama Panama Town”の岩渕想太による歌詞エッセイをお届け。今回は【後編】です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 Knock!!! 」にまつわるお話。あなたにとって“何かしらの記憶がこびりついた道”というとどこが思い浮かびますか? そして、何故か懐かしい気持ちになる場所ってありませんか…? 何かしらの記憶がこびりついた道を歩くということを俺はよくする。   高校卒業し、大学で神戸に行くという直前の日、通っていた中学校の方へ歩いて行った。夕日を浴びたグラウンドを観ながら、ここで野球部の辛い練習をやっていたな、とか、錆びれた浄水器を見て、なんか使うのを嫌厭していたんだよな、とかそういうことを思った。別に何かが埋まる行為でもないし、今思い返せばかけがえのない記憶とか、そういうものでもない。ただ、記憶がこびりついた道を俺は歩きたくなるのだと思う。   大学を卒業し、2年間住んだ東京の町田駅周辺。あの辺りは最近歩いた。町田を出る時はとても疲弊していたし、なんだか次の街にいくぞという気概の方が大きかったから、バタバタと街を飛び出してしまったが、今でもたまにあの辺りを歩きたくなる。   駅前の喫茶店に行き過ぎて、店員と顔見知りになってしまい、誰かを連れて行く時、「今日は一人じゃないんですね」とか言われて気まずかったな、とか、当時のドラムに連れて行かれたラーメン屋がピンと来なかったこととか、そんな何でもないことを思いながら街を歩く。   体の中の記憶が大事に保管されている部分、そこを彷徨う深海魚のようにふらふらと。ゴツんと大きな岩にぶつかることもあれば、遠くの方、見えるか見えないかの海底に綺麗な珊瑚礁を見つけたりする。   町田時代を算入するならば(ここは審議が分かれる所だけど)、東京に来てからもう7年になる。思い入れがあるところは沢山できたが、やはり自分が心の底から好きだと思える場所は新宿だ。   新宿の街を歩いていると、何だかとても懐かしい気持ちになる。生まれ育った北九州と似ているから、とか、映画館や気楽に入れる喫茶店が多いから、とか、色んな理由をつけてみたけど、どれもあまりピンと来ず。最近、俺は存在しない記憶の中を歩いているんじゃないだろうか、ということを思う。   学生時代、若い頃の両親が新宿に遊びに来ていたという。よく通っていたらしい「DUG」というジャズバーは今でも靖国通り沿いにあって、俺もたまに歌詞を書きに行ったりする。若い頃の親が、同じ椅子に座っていたかもしれないと思うと、それだけで寂しさと浪漫の入り混じったよく分からない気持ちになる。   店が長くそこにあり続けること。道がそこに通じ続けていること。そういった浪漫と、二人がそこでコーヒーを飲んでいたその瞬間は、もう二度と戻ってこないという寂しさ。そういったことを安易に言語化したくないけど、とにかくなんとも言えない気持ちになるのだ。   「DUG」は村上春樹の『ノルウェイの森』にも登場する。主人公と、友人の女性は大学のドイツ語の授業が終わって、この「DUG」にウォッカトニックを飲みにくる。これは小説の中の話なので(体験談かもしれないが)、実際には起こっていないことだ。ただ、「今ここにない瞬間」という点で、俺の両親の話と共通する。   俺は味わってない、新宿近郊での学生生活というものが、自分の中に架空の記憶として存在して、俺はその中を歩くことができる。両親も都内の大学に通っていたこともあり、重ねている面もあるのかもしれないが。   新宿歌舞伎町の深夜営業の喫茶店でコーヒーを飲む時、花園神社の境内に座る時、テアトル新宿から出ると一面の夕焼けだった時、俺は一瞬、存在しない記憶の中を彷徨う。あるのかも分からない惑星に飛ばされたロケットのように、オロオロと現実から離れていく。   何とも言えない気持ちになる。   どうしても埋まらない隔たりを感じることで辛くもなる。西陽が差し込むグラウンドで耳を傾けてみても、チームメイトの掛け声や小気味のいいトスバッティングの音は聞こえない。   ただ、その隔たりを確かめたいのだ。どうやっても辿り着けない距離を、その遠さを、俺はこの足で確かめたいのだと思う。この道も、通っていた学校もいつかは無くなってしまう。それなのに、今ここにあることと、それなのに辿り着けない距離を、全身で感じる。   そして、その歩みがこの先いつか振り返る参照点になる。「今ここを歩いている俺」に向かって誰かが遠い未来から、絶対に届かないボールを投げてくる。 < Panorama Panama Town・ 岩渕想太> ◆紹介曲「 Knock!!! 」 作詞:岩渕想太 作曲:岩渕想太 ◆2ndフルアルバム『Dance for Sorrow』 2023年7月5日発売   <収録曲> 01.Run 02.King's Eyes 03.Rodeo 04.Black Chocolate 05.SO YOUNG 06.Cranberry, 1984 07.Melody Lane 08.Bad Night 09.Faceless 10.Sad Good Night 11.Strange Days 12.Knock!!!  

    2023/07/14

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