インタビューの最後に、読者プレゼントあり!
Sanada Naoki
真田ナオキ
7th Single『 酔えねぇよ! 』
★ 2020年「第62回 日本レコード大賞」最優秀新人賞 受賞歌手!
★ 2016年にデビューして 8年目! 2020年 メジャー移籍!
★ メジャー4作目、通算7作目、師匠 吉幾三 書き下ろしの最新曲!
★ パワフルな歌声の魅力がひきたつ、マイナー調 3連 アップテンポのロック歌謡!
★ オリコン 週間演歌・歌謡シングルランキング 4作連続 1位!
★「全てにまっすぐ生きていきたいなって…」
吉幾三師匠がサプライズで登場!
リリース 情報
真田ナオキ「酔えねぇよ!」【今日酔い盤】
シングル CD
2023年 4月19日 発売
TECA-23008
¥1,400
テイチクエンタテインメント
<収録内容>
1 酔えねぇよ!(作詞・作曲:吉幾三 / 編曲:矢野立美)
2 YOKO(作詞・作曲:吉幾三 / 編曲:矢野立美)
3 酔えねぇよ!(オリジナル・カラオケ)
4 YOKO(オリジナル・カラオケ)
真田ナオキ「酔えねぇよ!」【何故酔い盤】
シングル CD
2023年 4月19日 発売
TECA-23009
¥1,400
テイチクエンタテインメント
<収録内容>
1 酔えねぇよ!(作詞・作曲:吉幾三 / 編曲:矢野立美)
2 風に悟られて(作詞・作曲:吉幾三 / 編曲:矢野立美)
3 酔えねぇよ!(オリジナル・カラオケ)
4 風に悟られて(オリジナル・カラオケ)
真田ナオキ「酔えねぇよ!」【DVD付】
シングル CD + DVD
2023年 4月19日 発売
TECA-23010
¥1,400
テイチクエンタテインメント
<CD 収録内容>
1 酔えねぇよ!(作詞・作曲:吉幾三 / 編曲:矢野立美)
2 酔えねぇよ!(オリジナル・カラオケ)
<DVD 収録内容>
1 酔えねぇよ! ミュージックビデオ
発売記念イベント情報
<発売記念 ミニライブ & 2ショット撮影会>
5月 5日(金) 埼玉・イオンタウン上里1F ふれあいコート
5月14日(日) 岩手・盛岡駅ビル フェザン本館1F フェザンパティオ
※ 追加情報は下記のホームぺージでご確認ください。
「NHKのど自慢」出演情報、観覧/出場募集
「NHKのど自慢」
開催日時: 2023年 6月11日(日)開場:午前11時15分 / 開演:午前11時50分 / 終演予定:13時15分
開催会場: 二戸市民文化会館(岩手県二戸市石切所字狼穴1-1)
放送予定: 2023年 6月11日(日)12:15 ~ 13:00 NHK総合テレビ ほか 生放送
ゲスト : 坂本冬美、真田ナオキ
出場申込: 2023年 5月8日(月)まで
観覧申込: 2023年 5月15日(月)まで
コンサートツアー情報
真田ナオキ 2023 LIVE ZOLOME YEAR TOUR ~東名神編~
2023年 7月2日(日) 東京・品川プリンスホテル Club eX
[昼の部]開場 13:30 / 開演 14:00
[夜の部]開場 17:30 / 開演 18:00
[会場チケット]SS席 8,000円
[配信チケット]3,500円 配信は[夜の部]のみ
アーカイブ配信:~2023年7月9日(日)23:59
2023年 7月14日(金) 愛知・名古屋市緑文化小劇場
[昼の部]開場 13:30 / 開演 14:00
[夜の部]開場 17:30 / 開演 18:00
S席 7,000円
2023年 7月15日(土) 兵庫・Live Hall クラブ月世界
[昼の部]開場 13:30 / 開演 14:00
[夜の部]開場 17:30 / 開演 18:00
SS席 8,000円(ドリンク代別 600円 当日必要)
<チケット>
発売中 / チケットぴあ、ローチケ、イープラス、CNプレイガイド
真田ナオキ スペシャル ロング インタビュー!
真田ナオキのインタビューは、メジャー移籍 第1弾シングル『恵比寿』発売直前の 2019年12月、そして、1st アルバム『真田ナオキの世界』発売時の 2021年と、今回が 3回目になる。その間にも、何度も顔を合わせているが、真田ナオキの印象は、初めて会った時と全く変わらない。
歌に対しても、ファンに対しても真摯に向き合い、素直でまじめ、まっすぐで正義感が強く、知的で繊細、相手に対する気配りも怠らない。他人の痛みがわかる優しい心を持ちながらも、根性もガッツもあり、率直で、ものおじしない、今時珍しい気持ちのいい好青年だ。「オレが!オレが!」という感じは決して見せないが、落ち着いた雰囲気の中にも芯の強さが垣間見える。
一見、線が細く見えるが、空手をやり、小学校の時には、野球で日本代表選抜になるほどのスポーツマン。その上、血を吐きながら作った個性的なハスキーボイスに、爽やかなイケメンとくれば、それは、人気にならないはずがない。将来、演歌歌謡曲を歌い継いでいくことのできる大スターになることを予感させる。
今回、「真田ナオキ33才“演歌界のビッグダディ”だった!『実は子供が5人います』衝撃告白」という週刊誌の記事が出た 6日後の、2023年4月5日のインタビューだったが、やはり、その印象はかわらない。いや、それどころか、潔い、そのまっすぐな姿勢がより強く感じられ、逆に好感が持てた。記事に関しても、スッパ抜かれたわけではなく、真田ナオキが自ら公表したいと考え、受けたインタビューで話したということだ。
2015年、のちに師匠となる吉幾三と出会い、翌2016年4月に、吉幾三 書き下ろしの『れい子』でデビューした真田ナオキ。最近では珍しいハスキーな歌声で人気を集め、2018年 発売の 3枚目のシングル『酔いのブルース』がロングヒットする中、2020年1月22日、レコード会社をテイチクエンタテインエントに移籍し、通算4枚目となる メジャー 1st シングル『恵比寿』をリリース。そのメジャーデビュー曲『恵比寿』で、2020年末『第62回 日本レコード大賞』で最優秀新人賞を受賞。
その後も、コロナ禍という逆風の中でも、通算5枚目のシングル『本気(マジ)で惚れた』(2021年)、6枚目の『渋谷で…どう?』(2022年)と、リリースの度に新たなファンを増やしてきた。
そして、今回、通算7枚目、メジャー4枚目となるシングル『酔えねぇよ!』が、2023年4月19日に発売となった。これまで同様、師匠である 吉幾三 が書き下ろした、マイナー調、3連 アップテンポのロック調で、メジャーデビューのきっかけとなった 3枚目のシングル曲『酔いのブルース』の続編のようなイメージの曲。
『酔えねぇよ!』では、これまでになく、のびのびと自由に歌っているような印象で、聴いていて心地よい。真田ナオキの歌声の魅力的なところが全部出ている。加えて、これまでのようなパワフルに押すだけではなく、歌声の響きがより豊かで伸びやかになっていて、説得力も増している。
人は経験から学ぶものだし、さまざまな経験がその人の厚みとなる。そして、まさに 真田ナオキの師匠である 吉幾三 がそうであるように、歌には、その人の性格や人生が表れるものだ。真田ナオキは、特徴的なハスキーボイスだが、そのピュアで素直な性格ゆえに、歌に嫌味がなく、だから、ストレートに響いてくる。
インタビュー中、何度も口にしていた「まっすぐ」という言葉が印象的だったが、まさに、その通りの、全てに「まっすぐ」な人だ。
<もくじ>
1 追加で頼んだ新曲『酔えねぇよ!』 〜「よりロックっぽい感じにはなったと思います…」〜
2 録りなおしになった新曲 〜「幸せだなっていうふうに思いますね…」〜
3 カップリング曲『風に悟られて』 〜「本当に理解できる人になりたいなって…」〜
4 もう1曲のカップリング曲『YOKO』 〜「苦しくて歌っててしんどかったですね…」〜
5 自ら公表を決意した週刊誌の記事 〜「全てにまっすぐ生きていきたいなって…」〜
6 優秀な営業マンから歌手の道へ 〜「それがもう許せなくて…」〜
7 これからの真田ナオキ 〜「みんながいるから自分がいるっていう…」〜
1 追加で頼んだ新曲『酔えねぇよ!』 〜「よりロックっぽい感じにはなったと思います…」〜
ーー 2023年4月19日に発売となった 通算7枚目、メジャー4枚目となる最新シングル『酔えねぇよ!』は、マイナー調、3連 アップテンポのロック調で、メジャーデビューのきっかけとなった 3枚目のシングル曲『酔いのブルース』の続編のようなイメージの曲。のびのびと自由に歌っているような印象で、真田ナオキの歌声の魅力的なところが全部出ている。さらに、以前と比べて、声の鳴りが良くなっていて、チカラではなく、豊かな響きで歌っているから、聴く方もチカラが入らず心地よい。
真田: 嬉しいです。ありがとうございます。おっしゃっていただいたように、「どんな曲がいいのか?」って打ち合わせのときに、「『酔いのブルース』の続編みたいな、ああいう男らしいロックっぽい感じの演歌を作ってほしい」ということでお願いしたんです。
ーー 『酔いのブルース』は、師匠である吉幾三のデモテープのライブラリーにあった曲の中から、真田ナオキが「コレを歌いたい!」と思い、勝手に持ち出したもので、事後承諾の形でシングル曲になった。
真田: 今回は、スタッフと、ウチの社長も含めて話し合って決めたんですけど……。まず、一番初めに出てきたのが(カップリング曲として収録されている)『YOKO』『風に悟られて』と、あともう 1曲あって、その 3曲が出てきて、『酔えねぇよ!』は、まだ、その段階では、なかったんです。
真田: で、(吉幾三から)「どんな曲がいいんだ?」って聞かれて、「こういうイメージの曲が」って言うときに、「『酔いのブルース』みたいな、ああいう曲の続編みたいな曲が欲しい」っていうことでお願いをして、それで出来上がった曲ですね。
ーー つまり、最初の段階では、シングル A面候補の3曲の中に、この『酔えねぇよ!』はなかったということだ。
真田: そうです。なので、最初は、「『YOKO』『風に悟られて』と もう1曲 の中から……」って言ってて、僕自身、この『YOKO』って曲もかなり好きですし、どの曲を取っても「A面曲でもいいんじゃないかな」って思ってたんですけど、その「真田ナオキらしい」っていう「らしさ」ってところで言うと、やっぱり、この『酔えねぇよ!』に比べると……。
ーー しかし、『酔えねぇよ!』が出来上がってきた時、最初はピンとこなかったようだ。
真田: 師匠が打ち込みで作ったオケに師匠の歌が入っているデモ(テープ)の段階だと、全然テンポが違っていて、ゆっくりだったので、「これ、どうなるんだろう……」っていう感じでしたね。
真田: 今回、「♪ビルと ビルとの あいだから〜」って、結構、テンポがあるんですけど、師匠のデモの段階では、「♪ビルと〜 ビル〜との〜 あいだ〜から〜」って、ミディアムテンポでゆったりした「揺れ歌」だったので、縦の(リズムの)イメージがなかったんです。
真田: それで、リズムがシャッフルだったんで、「♪ダッタ ダッタ ダッタ ダッタ」ってテンポつけちゃうと、「『酔いのブルース』そのまんまになっちゃうんじゃないかな」って心配もありました……。
真田: なので、「大丈夫かな……?」っていうのが正直あったんですけど、(編曲の)矢野先生がアレンジつけてくれた時点で、あのテンポになっていて……、仮アレンジよりは、ちょっとテンポ上がったのかもしれないですね。で、レコーディング当日にも「ちょっとテンポ上げようか……」とかってのがありながら、出来上がったという感じですね。
実際、それで、オケ録りの日が来て、オケがバーンと聴こえたときにイメージが変わりました。なんか、どことなく懐かしさというか……、なんていうんですかね……、古き良きイメージというか、レトロ感っていうんすかね……、そういう感じがしました。
真田: とくに、僕はラッパ(ブラス)が好きで、「♪ビルとビルとの間から 夕陽が差し込んで〜」のあとに、「♪パパッパ パーパパパ」ってラッパが入るんですけど、それが好きで、「これ、なんかダサエモくって、かっこいいですよね〜」とかって言ったら、(編曲の)矢野先生が、ドリフターズをイメージして、ラッパをつけてくれたみたいで……。やっぱ、なんか、ちょっと高揚するというか、懐かしいっていうのは多分そういうとこから来たりするんだなと思うんですけど。
ーー こうして、追加で作ってもらい、出来上がった『酔えねぇよ!』だったが、歌録りのレコーディングの時点では、まだ、最終的に、これら 4曲の中からどの曲を A面曲にするのかは確定していなかった。
真田: はい、結局、4曲 録ってるんですけど、その中で「どれがA面か」っていうのは、決まってなかったです。で、実際、(『酔えねぇよ!』を)歌ってみたら、楽しいっていうか……、「これしかないな、A面は!」って、ひと声 出して思いました。それで、歌っているうちに、まわりも「これが A面だな」って雰囲気になっていきました。
ーー 『酔えねぇよ!』は、たしかに『酔いのブルース』と似たような印象があるが、あらためて聴き比べてみると、『酔えねぇよ!』の方がずっとテンポが速い。
真田: そうなんです、速いです。『酔いのブルース』って、意外とゆったりしてるんですよね。だから、今回の『酔えねぇよ!』は、本当にロックに寄ったなっていう……。なんか、『酔いのブルース』は「演歌ロック」というか「ロッカバラード」というか、何かそういう、ちょっとなんて言うんすかね……、まだそんな「ザ・ロック」って感じじゃなかったですけど、『酔えねぇよ!』は、よりロックっぽい感じにはなったと思いますね。
ーー ところで、4曲 録ったということは、今回、1曲、お蔵入りになった曲があるわけだ。
真田: そうですね。それは、いずれまたカップリングだったりとかで発表できたらと思ってます。アップテンポではないですけど、「しっとり」っていう感じでもないですね。それも、「いかにも吉メロディー」といった感じの曲です。
2 録りなおしになった新曲 〜「幸せだなっていうふうに思いますね…」〜
ーー 新曲『酔えねぇよ!』は、真田ナオキのいいところがよく出ているし、自然体で、気持ちよく歌えている感じがする。
真田: そうですね。ただ……、レコーディングで 1回 ボツになっていて……。はい、「やり直し!」っていうのがあって、また別日に歌を撮りなおしました。最初の日も、一瞬「OK」は出たんですけど、「駄目だ、これじゃ」って、師匠から OK が出ず……。師匠には、「"ナオキ節" が出てない」「"ナオキの色" が出てない」っていうふうに言われて、ボツになって……。
ーー そこから、どういうふうにして「ナオキ節」を出したのだろう?
真田: そうですね……、考え方が変わったかもしれないです……、イメージですかね。最初、もらったときに、こういう「ロックっぽい演歌」って、自分の中でも「俺だな……」って思ってしまうところがあったというか、「自分らしく歌わなきゃ」と思って、がなっちゃってたんだと思うんすよね。歌いすぎていて、やっぱりその情緒だったりとか、侘び寂びっていうのがなかったと思うんです。
ーー チカラが入りすぎていた感じだったのだろうか?
真田: そうですね〜。それで、師匠から「ナオキ節が出てないぞ」って言われたときに、自分でも何回も(録音したものを)聴いてみて、「ああ……、自分らしさって、出すもんじゃなくて出るもんだよな……」っていう考え方に変わったというか……。常日頃わかってることが、「ザ・自分の曲」が来たときに、「やらなきゃ!」っていう気持ちになっちゃって、やりすぎでチカラ入りすぎちゃったんですね。
真田: なので、それを、自然体で、自分の歌いたいように、自分ががなりたいときはがなるし、抑える時は抑えて、全く歌わないで(音を)置いていくところは置いてっていうのを、「自分の好きなようにやってみよう」っていうのが 2回目のレコーディングでありまして、それはもう、結構、(OK が出るのが)早かったですね。
真田: で、師匠も「これだよ!これだよ!」ってテンション上がって……(笑)。そのあと、師匠から「おい、ナオキ、久しぶりに一緒に歌うか!」って言って、ブースの中に一緒に入って、師匠がその場で「ここまで俺が歌うから、ここから歌って」とかってやって、2人で、遊びで、一発録りレコーディングさせていただいて……。
ーー たしかに、パワフルには聴こえるが、チカラでは歌ってない。チカラでなく、豊かになった響きで歌っているから、だから聴いてて心地よい。『酔いのブルース』と聴き比べてみると、声の伸び、響きが全く違う。
真田: ありがとうございます。だから、なんか「今でよかったな」っていうのは思います。『酔いのブルース』のころは、(デビューして)まだ年数も経っていなくて、いろんな歌い方とかっていうのを経験していなかったんですけど、今回は、同じような曲調というか、同じイメージの曲が出来上がってはきたんですけど、今までいろんな曲を歌わさせていただいて、カバー曲でもそうですし、自分の曲だけでも本当にたくさんの曲を経験させてもらって、多分、あの頃の自分よりは、いろんな表現方法だったり、やりたいことっていうのが、やりたくてもできなかったこともできるようになってたりするんだと思うんです。
真田: なので、今、この曲をもらえて良かったなと思いますし、本当、この曲をいただいて、「この曲で紅白に出たい」って思うような曲に出会えたのは、幸せだなっていうふうに思いますね。
ーー 結果、師匠の吉幾三からも満点の評価になったようだ。
真田: そうですね、師匠からは「よく歌ってくれたな」というふうには言っていただいたので……。でも、ここからですね、ここから本当の「自分の曲にできるように」ってことですね。自分の中では、今までレコーディングで録り直しになったのは、この曲と『恵比寿』だけなので……、プラスに捉えて。
ーー メジャーデビュー曲となった『恵比寿』は、その年、2020年の「第62回 日本レコード大賞」で最優秀新人賞を受賞している。
真田: はい、しかも、『恵比寿』の時も同じような制作過程で、「いや、これじゃなくて、もうちょっと……」って師匠にお願いをして、後から出てきた曲でしたし、録り直したっていうのも同じで……。何か重なるところがあるので、なので、逆に、いいイメージというか、そういう気持ちで臨めますね。ホント、かっこいい曲にしていただいたので。
3 カップリング曲『風に悟られて』 〜「本当に理解できる人になりたいなって…」〜
ーー 最新シングル『酔えねぇよ!』は、それぞれカップリング曲とジャケットが違う「今日酔い盤」「何故酔い盤」という 2種類に、カップリング曲なしで DVD が付いた 計3タイプで発売された。「今日酔い盤」のカップリング曲には『YOKO』、「何故酔い盤」のカップリング曲『風に悟られて』という、いずれも、『酔えねぇよ!』と同じく、師匠である吉幾三が書き下ろした新曲が収録されている。カップリング曲も、どれも A面にしてもいいような曲で、とくに、マイナー調でミディアムテンポの『風に悟られて』は、まさに「吉幾三節」とも言える歌詞とメロディが印象的だ。
真田: そうですね〜。『風に悟られて』は、レコーディングの時、「もっと演歌でいいんだよ〜!」って言われました。でも、僕、『風に悟られて』をいただいた時に、正直、ワケがわからなくて……。人生観(を歌った歌詞)じゃないですか、意味がわからないっていうか、すぐには理解ができなかったっていう……。
真田: だから、この曲と出会って、自分が今までどれだけ上辺で生きてきたのかなっていう感覚に陥ったというか……。いろんな経験をさせてもらってるんですけど、それをもっともっと深く真剣に突き詰めて過ごしていれば、この曲も理解できたんじゃないかなっていう……。なんか……、そうですね、この曲を、本当に理解できる人になりたいなっていうふうに思いますね。
ーー たしかに、『風に悟られて』は、ある程度、年齢を経た人じゃないと書けない歌詞だ。「♪懺悔すること ただあるが その分 優しさ覚えたよ」が耳に残る。吉幾三は、こういう、「後悔」「詫びなきゃ」「どっかで見られている」……というような、人生を振り返るような歌をよく書いている。
真田: はい、「ザ・吉節」って感じで、大人の男性には刺さる歌だと思います。でも、なんか……「♪風よ あなたに悟られて」っていう、このひと節だけでも、「"風" ってなんなんだろう?」とか、「"あなた" って誰なんだろう? "風" って表現しているけど人なのかな?」とか、「"悟られて" って、何を悟られるんだろう?」とか……、やっぱり、いろんな考えが浮かんで、レコーディングの時にも、「ホント、意味がわからないんですけど、どうしたらいいですか? どういうふうに歌ったらいいですか?」って相談をしながら、歌わさせていただいた曲ですね。
真田: で、レコーディングが終わった今でも、やっぱり、深くは理解できていなくて……、暗い歌ではないんだろうなってくらいのイメージしかなくて。でも、やっぱり、人生、いろんな後悔だったりとか雑念もあって、でも前を向く……、必死に前を向いて生きてきたこの人の人生を思って……。
ーー Aメロの「♪風あった〜」、サビの「♪生きてれば〜」の語尾のフェイクっぽい歌い方が、印象的で耳に残る。
真田: ああ……、「(吉幾三のデモの歌い方に)忠実に」ってまでではないですけど、基本的には、同じようには歌ってます。でも、そこは、僕のクセかもしれないです。
ーー これまでのようなパワフルに押すだけの歌ではなく、やさしい歌声も印象的だ。より深みのある歌唱になっていて、説得力も増している。2021年の 1st アルバム『真田ナオキの世界』を聴いた時にも感じたが、ますます吉幾三っぽい歌唱に似てきている。
ーー オリジナル曲というのは、カバー曲とは違い、お手本がないため、逆に「どう歌えば良いのかわからない」という難しさもあるし、吉幾三が歌ったデモを聴いて覚えるのだから、自然と歌い方や歌い回しが似てしまうのも仕方がない。しかし、吉幾三の歌唱に似てきているとは言え、もちろん、声は全く違うし、結果的に、真田ナオキらしい部分がよく出ている。
真田: ああ、ありがとうございます。だから、そういう部分を払拭できるのが、こういう『酔えねぇよ!』みたいなアップテンポの曲なんですよ。アップテンポの曲って、まず師匠は歌わないので……。デモの段階では、ゆったりしてましたけど、テンポが変わると、全く別の歌になるので。
真田: ただ、(歌い方で)「残したい部分」と「残したくない部分」っていうのは、普段から思います。「残したくない」っていうか、「これを残しちゃったら、僕じゃなくていいな」っていう……。「ここは取らないと、それだったら吉幾三が歌えばいいじゃん、僕じゃなくていいじゃん」って皆さんが思ってしまうだろうなっていう部分もあるので。
真田: だから、(吉幾三の歌い方と)「全く一緒」ってことじゃなくて、「ここの部分は、師匠のめちゃくちゃかっこいいところで、自分も憧れてるところだから残したい、こういうふうに歌いたい」とか、「でも、ここの部分は、かっこいいけど、自分だったらこういうふうに歌いたい」っていう、そのへんは考えてレコーディングに臨みます。
真田: 結構、(他の歌手の)皆さんは、詞を読み込んで、「こういう詞だから、こういうふうに歌おう」って作りこんでから行くっておっしゃる方が多いんですけど、でも、僕の場合、詞の中身がどうのとか、そういうことよりも、考えてるかもしれないです。
真田: 僕は、やっぱり、師匠が一流の歌い手なので、どうしてもそこに寄ってしまう……、まるっきりそのまま覚えようとしちゃうとこがあるので、「ここは、こういうふうには絶対歌わないぞ」って自分の中で……、「自分だったらこういうふうに歌うんだ」って、「怒られてもこういうふうに歌う」とか、決めて臨んでるかもしれないですね。
4 もう1曲のカップリング曲『YOKO』 〜「苦しくて歌っててしんどかったですね…」〜
ーー もう1曲のカップリング曲、「今日酔い盤」に収録されている『YOKO』は、マイナー調で 3連 ミディアムの曲。「♪一緒に居れなくて ごめんな」というところが耳に残る。
真田: すごい、純粋な歌ですよね……。すっごく純粋で、3番の「♪お前と逢えた日 思って泣いている YOKO」って、逢った日を思って泣ける人と出会えるって、なかなかないことだと思いますし、もう本当に何か「純粋な純愛」だなっていうイメージの歌です。
真田: 『YOKO』は、「この曲、僕でいいんだ……」っていう、「僕が歌わさせてもらえるんだな」っていうのが、正直な気持ちでしたね。レコーディングのときも、僕もやっぱりいろんな考えることありましたし、レコーディングして、歌って、(レコーディングブースの)外に出たら、師匠がやっぱり涙流してらっしゃって……。
真田: だから、本当、『酔えねぇよ!』が来る前は、この曲を A面にしたいなっていう気持ちはすごく強かったですね。いろいろ思うことがあったので。
ーー 恋愛の歌だけに、『風に悟られて』よりも、より感情移入しやすい部分もあるのだろう。
真田: そうですね、感情移入はしやすいですね〜。やっぱり、恋愛とか恋とかっていう部分は、誰もが経験することなので、感情移入しやすいですね。
真田: でも、レコーディングの時は、やっぱ、師匠の代弁者のつもりで歌ったかもしれないです。師匠とは、恋愛観みたいなところで、すごく似ているところもあって……、師匠は、めちゃくちゃ一途なんですよ。だから、そういう部分もわかるので、この「苦しさ」とか「虚しさ」とか、いろんな後悔だったりとかっていうのが、ワーッて自分の中を回りながら歌った覚えがありますね。
真田: なんか……、この「♪一緒に居れなくて ごめんな」「♪一緒になれなくて ごめんな」って、この一言が、「師匠らしいな……」って思いました。
真田: でも、僕個人としては、冒頭の「♪お前の背中が 時々 恋しい 笑顔とあの声 時々恋しいよ」っていうのが、これ、「主人公は、たぶん嘘ついてるんだろうな」っていう感じで歌ってました。「時々 恋しい」じゃなくて、本当は、「常に恋しいんじゃないかな」って思うんです。
真田: そういう、自分を誤魔化しているすごく苦しい気持ちだったりとか、なんか……、なんて言うんすかね……、でも、なんか自分の言い訳も入ってきて、「♪優しくしてやったけど ごめんな」ってこれは自分への言い訳で、「俺は優しくしてやってたはずだ」って自分が思い込みたいというか……。で、「♪今頃になって 淋しさ増してサ お前の愛しさ 溢れて泣いている YOKO」って、このへんが、なんか「吉節」だなって。「お前の愛しさが溢れて泣いているんだ」っていう、「悲しくて泣いてるわけじゃない、苦しくて泣いてるわけじゃない」っていう、「相手のせいにしない」というか、すごく優しい男性だなっていうふうには思いました。「お前の愛しさが溢れて泣いてるんだ」っていう……。
ーー 感情移入がしやすかった分、レコーディングの時は、苦しかったと言う。
真田:「優しさ」とか「男性の葛藤」っていうのが詰まった楽曲で、正直、歌っててしんどかったですね。「(曲の世界に)入ろう」と思って歌ったりとかしてたんですけど……、苦しかったです。なんて言うんでしょうか……、なんて言うんですかね……、感情移入しようと思って、のめり込もうと思って歌った歌なので……。
真田: 基本的には、どの歌も、「第三者っていう感じで、俯瞰で見て歌うように」って心がけてるんですけど、この曲は、「ぐっと自分で入り込んで歌いたいな」って思った歌で、それだけやっぱり「叫び」だったりとか、この「苦しみ」だったりとかっていう部分が出た方がいい曲になると思ったので、「入り込もう」と思ったときに、苦しくて歌っててしんどかったですね……、もう……、この曲は、しんどかったです。
ーー 師匠、吉幾三からは、どんなアドバイスがあったのだろう?
真田: 『YOKO』は、とくには言われなかったですね。たぶん、師匠も、そういうふうに感情を前に出して、音符がどうのこうのとか、リズムがどうのこうのとかってことよりも、もっともっと、言葉の自由な部分が出てきていいのかな、表現が出ていいのかなっていうイメージでいてくださったんだと思うんですけど……。でも、ホント、結構、苦しかったですね。イメージして感情移入しようと思って歌ってて、2番とかすごいしんどかったですね……。
真田: なんか、1番で、建前というか、自分の言い訳をして、2番が本音なんですよね。「♪お前の仕草が 今でも忘れない」とか、1番では「♪時々」だったけど、2番だと「♪無邪気な姿が 今でも目に浮かぶ」とか……、これ、ずっと目に浮かんでるんですよね。「♪一緒に居れなくて ごめんな 幸せもらってばかりで ごめんな」って、これが本音なんですね、この男性の。で、「♪近頃何故か 泪が溢れて お前が恋しく 今夜も泣いている YOKO」っていう……。
真田: だから、1番では 強がりを言って優しさを見せたんだけど、2番では「何でいなくなっちゃったんだ……」っていう、「お前が必要なんだ」みたいな男性の本音がこぼれて、なんか、本当に苦しいまんまで終わっちゃう歌ってあるんだなって……。
真田: 3番も、やっぱ、失恋をしてもう完全にいなくなってしまった女性を歌っていて、何て言うんすかね……、一緒にいた頃ばっかり思い出して泣いてるんじゃなくて、「逢った日を思って泣いてる」って、すごく重い気持ちだと思うので……。なので、この曲は、切ないっていうか、苦しいというか……、「苦しい恋だな」っていうふうに思いながら歌ってましたね。
5 自ら公表を決意した週刊誌の記事 〜「全てにまっすぐ生きていきたいなって…」〜
ーー 今回のインタビューの 6日前、3月30日に発売された週刊誌の記事で、離婚歴があることや、5人の子供がいることが明らかになった。しかし、基本的には、音楽とは全く関係のない、ごくプライベートなことで、そんなことを、これまで言う機会もなかっただろうし、すすんで言うことでもないし、べつに隠していたわけでもないと思う。記事には、「真田ナオキ33才“演歌界のビッグダディ”だった!『実は子供が5人います』衝撃告白」という見出しが付けられていたが、別に何か悪いことをしたわけでもないし、「いろいろ苦労してるんだな」というのが個人的な印象だった。
ーー それよりも、記事が出たあとに、自身のブログで「記事にして頂いた事が全てです」と書いたことが、潔く、かっこよく見えた。もしかしたら、記事の中には、「それ、ちょっと違う」とか「そういう感じじゃないんだけど」みたいな内容もあったかもしれないが、そういうことも一切言わない。真田ナオキの「まっすぐ」な性格が、より強く感じられた。
真田: はい、ありがとうございます。やっぱり、去年の夏頃ぐらいからコロナが明るくなってきて、ステージが始まりだして、ファンの皆さんと会う機会が増えて、皆さんの「まっすぐな応援」みたいな熱を、じかに感じるようになってきて、正直、「何か違うなって……」っていうのが、自分の中でずっとあったんですよね。
真田: で、先ほど言っていただいたように、自分自身も「隠してる」っていうわけじゃなく、ただ言う機会もなく、急にステージで言っても変ですし、「どうしたらいいんだろうな」っていうのがありながら過ごしていて、で、年明けて、こういう機会をいただけたので、公表させていただくということにしました。
ーー 一部、ネットニュースの中には、「週刊誌が情報を掴んで、その真偽を確かめるために直撃した」というようなニュアンスで書かれているものもあったが、本当はそうではない。
真田: はい、こちらから「取材でインタビューっていう形で公表させてもらえますか?」っていう形でお願いをして、公表をさせていただいたんです。今回、「自分の方から話そう」ってことで、スタッフとかとも相談して、公表させていただけるということになったんです。
真田: で、師匠には、インタビューを受けるちょっと前にお話しさせていただいて……、あの記事の通りですね。で、もう、師匠は、笑いながら「なんだよ〜、もっと早く言えよ〜。でも、お年玉が多くなっちゃうじゃねぇか!」っていう感じで包んでくださって……(笑)。
ーー 当然のことながら、記事が出る前、不安もあっただろう。
真田: はい、ありました。ファンの方々から、もっともっと「お叱りを受けるかな」とか、いろんな気持ちもあったり……。でも、やっぱり、自分自身、今まで自分の好きなことを発言して、自分の好きなことばっかりやってきたので、ステージの上でもそれ以外でも、スタッフに怒られながらでも、「自分がこうやりたいんだから、怒られても仕方ない」と思ってやってきたタイプだったので、これであらためて、「もう、まっすぐ向ける」っていうのが、一番ですね。
ーー 基本的には、音楽とは関係ないことではあるが、一方、歌には、どうしても「その人の生きざま」とか「人生の経験」が滲み出るものだ。
真田: そうですね。表現っていう部分でも、自分の今までの表現には……、たぶん、今までの人生があったからできてる表現があるはずなので……。今までの人生っていうのがあるから、僕の表現があって、僕という人間があるので、それを正直にできたところはすごく嬉しいですし、中には「裏切られた」って思われてる方もいらっしゃったり、でも逆に、「さらに応援するよ」って思ってくださってる方もたくさんいらっしゃって、ありがたいですよね。
真田: どういうふうに思われてる方にも、僕ができるのは、これからも「板の上」(ステージ)で、自分にできる全てを表現していくしかないので、歌に真摯に、まっすぐ向き合って、これからの僕の人生っていうのを見ていただきたいですね……、それは思います。
真田: 今までの人生は今までの人生で、これからの人生も僕の人生で、なので、全てに責任を持って、全てにまっすぐ生きていきたいなっていうふうに思ってます。
ーー 今は、肩の荷がおりたような、すっきりした感じなのだろう。
真田: いや、でも……、ここ数日、やっとですね……(笑)、はい、やっとですね。やっぱり「寝れない」「食べれない」ってことが数日あって……、数日というか、数ヶ月ですかね……、その話をし始めてから、公表するまで……。
真田: (所属事務所の)社長も笑いながら、「ナオキ、たぶん地獄だぞ」って言ってくださったんですけど、本当に地獄で……(笑)。なんか、その(記事が出る)前日のステージとか、「明日(記事が)出るんだよな……」って思いながら仕事する感じとか……(笑)、なんかやっぱり、ありましたけど、やっと……、やっとですね。
真田: で、もう、いろんなことを考えて、できることは、これから一生懸命やることしかできないんだから、さっき、おっしゃっていただいたように、言い訳とかじゃなく、言い訳なんかする必要もないし、自分の歩んできたこの道が自分の人生なので、もう言い訳も何もする必要なく、ここから歩む道を、どれだけの方が一緒に進んでくれるのか、それは自分の頑張り次第なので、やるしかないっていう……。そういう考えに、ここ数日で、やっとなりました。
ーー 当たり前だが、自身のブログにも書いてあった通り、子供たちの存在は、大きなチカラになっているようだ。
真田: はい、宝ですね。僕も大好きなので。やっぱり、想像でいろんなことを書かれる方もいらっしゃって……、僕らは、今、夫婦ではないですし、駄目になってしまいましたけど、でも、今の形で、お互いに納得しながらやってるところもあって……。だから、その「見えないところ」は見せられないので仕方ないことですけど、子供たちが一番だと思ってますし……、そこは、もうやっぱこれからも変わらないですし、はい、子供たちと、あと、元妻に対しても、別れはしましたけど、やっぱ尊敬してて……。
真田: 母として、5人 育てるって大変なことで、育て続けてくれてて、僕の子供をそれだけ産んでくれたっていうのは感謝しかないですし、やっぱ、彼女、彼たちは、本当に何があっても幸せにできるように……。だからもう、今みたいな……、なんていうんすかね……、中途半端な場所じゃなく、しっかりてっぺんまで行って、安心させられるように、頑張りたいなっていう気持ちです。
6 優秀な営業マンから歌手の道へ 〜「それがもう許せなくて…」〜
ーー 真田ナオキは、小さい頃から歌手を目指していたわけではない。小中学校の頃は、日本代表選抜メンバーで世界大会に行くほど野球に熱中していた。それが、2011年、真田ナオキが 21歳のころに起こった東日本大震災の時に、当時、小学生の民謡歌手 臼澤みさき が被災地で歌っている姿をテレビで見たことで「歌手の道に進もう」と思った。(そのあたりの経緯は、2019年のインタビューの時に詳しく語ってくれているので、興味のある方は、そちらをお読みください。最下部にリンクを付けておきます。)
ーー 中学卒業後は、実家の水道屋で働くことになるが、その前に、15歳のころから 約2年弱、広島でひとり暮らしをしながら、建設現場で働いていたり、バーテンをしていたこともある。今回、週刊誌の記事が出たこともあり、そのあたりのことも詳しく話せるようになった。
真田: ああ、そうですね。水道屋は、中学校の卒業直前ぐらいからですかね。母方の実家が、もともと水道屋で、叔父がまた新しく水道の仕事を会社を作って始めるということで、僕もいっしょになって、職人を始めました。
真田: で、広島から戻って、また水道屋をやりながら、そのあと、前の妻と出会って……、出会ってと言うか、もともと中学校の後輩だったんですけど、再会して、結婚を前提に考えるようになった時に、チャランポランしてたので「今のままじゃダメだな〜」って思ったので、会社に勤めるようになりました。
真田: IT系のベンチャー企業で営業をしてたんですけど……。で、結構、営業が得意だったみたいで、成績も良くて……(笑)、「3ヶ月連続日本一」って会社で表彰もされて、トントン拍子に課長にまでなって、結構、うまくやってたんです……(笑)。課長になったのは、たぶん、21 か 22歳くらいの時ですかね。
ーー 優秀な営業マンだったようだ。このころは、まだ「歌手になろう」などとは思ってもいなかった。
真田: で、そのあと、東日本大震災があって、IT系の営業じゃなく、「ウォーターサーバーの営業をしてくれ」って会社から言われて、それがもう許せなくて……。震災で水不足でみんな大変なのに、寄付じゃなくて営業しなきゃいけないっていうのが僕はイヤで……。
真田: そんなことがある中で、臼澤みさきさんの歌に出会って、歌の道に行こうって思ったんです。で、その会社は辞めて、カラオケ喫茶の店長……、店長というか、自分の店としてやらせてもらってました。やっぱり「歌をやりたい」っていうのが強かったからですかね。練習する時間もとりながら、お客さんと接したり、お客さんの歌を聴いて……。演歌なんか一切知らなかったので、お客さんの歌で覚えたりしてました。でも、お客さんの歌って 結構 間違ってるから、だから間違って覚えちゃったりとかもして……(笑)。
真田: でも、そこで、いろんな人付き合いとかも学びましたね。それまで、結構、本当に一匹狼で生きてたので、初めの頃は、お客さんにも「目つき悪くて注文しづらい」とか「声掛けづらい」とか、めちゃくちゃ言われて……、そういうことが多々ありながらやってました。(この頃、吉幾三と出会っているが、吉幾三との出会いに関しても、2019年のインタビューの時に詳しく語ってくれているので、興味のある方は、そちらをお読みください。最下部にリンクを付けておきます。)
真田: カラオケの店は、デビュー直前までやってました。お店自体は今もあって、ウチのお袋がやってます。ありがたいことに、結構、ファンの方々は聖地がわりに行ってくれてるみたいです……(笑)。
7 これからの真田ナオキ 〜「みんながいるから自分がいるっていう…」〜
ーー 音楽業界でも、コロナによる規制が徐々に緩和されてきて、新曲発売時には、以前のようなキャンペーンもできるようになってきた。キャンペーン・イベントでは、「ナオキ・コール」も復活している。
真田: そうですね。でも、歓声は、やっぱり皆さん探り探りの部分もあったりとか……(笑)。、¥あと、「ナオキ・コール」を知らない方が多いですね、もはや。
ーー ということは、新しいファンが多いということで、この数年、コロナ禍の間に増えたということになる。
真田: そうですね、多いですね。もちろん、以前からの方も、いらっしゃってくださってますけど。まあ、あと、自虐になっちゃいますけど、「ナオキ・コール」が解禁になったタイミングで、いろんなこと(週刊誌の記事)が解禁になったので……(笑)。なので、まだ、みなさん、元気ある方、ない方、様々なので、そういうのもあると思いますけど……(笑)。
真田: でも、この間、公表した当日っていうのは、たぶん、今までで一番大きい拍手と大きいコールが付いたんです。だから、心強いですし、あの声ってやっぱり……、スポットライトとか、カラオケがあってとか、歌があってとか、いろいろありますけど、音楽の中で「歓声って一番美しい楽器なんだな」っていう感じがしますね。皆さんのあの歓声があるから、その上にカラオケがぐわーって押し上げられるというか……、で、オケが押し上げられて、歌が押し上げられて、今まで出なかった音域が出たりとか、そういうことがステージではたくさんあるので。
ーー 歌手は、本番のステージでしか出ない声があることを知っている。レコーディングや練習では絶対に出ない、本番でしか出ない音域や声の鳴り方がある。
真田: 出るんですよね〜。それは、やっぱ、お客さんの「熱」「歓声」のお陰ですね。なので、これからは、もっともっと楽しみですね。
ーー 7月には、東京、名古屋、神戸 でのコンサートツアー『真田ナオキ 2023 LIVE ZOLOME YEAR TOUR ~東名神編~』が予定されていて、7月2日(日)の 東京「品川プリンスホテル Club eX」で行われる 夜の部の公演は、有料配信もされる。最近では、イベントや配信で、ギターの弾き語りも披露しているが、何か特別なことは用意されているのだろうか?
真田: まあ、弾き語りにも挑戦したいなと思いますね、サポート入っていただくかもしれないですけど。あとは、ここでしか歌わない歌っていうのは、挑戦させていただく予定で、それは、それぞれの場所でもそうですし、あと今回のコンサートツアーでしか歌わない歌とか……。もし、できたら、洋楽にも挑戦したいなとか思ってます。
ーー 最近は、洋楽をよく聴いているようだ。
真田: 聴きます。結構、洋楽にハマってます、いまさらなんですけど。
真田: 最近、エルヴィス・プレスリーにハマってるんですよ。かっこいいですね〜。もとは、映画です、『エルヴィス』っていう映画がやってて(2022年7月1日公開)、あれを見て、なんかすごい共感するところがあって……。規模は違いますけど、あの苦しさとかって、やっぱり演者側しかわからない、何て言うんすかね、葛藤みたいなものがあって、あんな大スターでも、こんな人間らしいんだなとかって考えたら、余計、知りたくなって、聴きたくなって……。もう、いろんな曲を聴き漁って、YouTube とかでも見たりとか、CD でも聴いたりとか、いろいろもう……、エルヴィスですね〜。
真田: ほかにも、結構、洋楽が多くて、BBキング とか……、エルヴィスの時代ですね。そのあとのダイアナ・ロスとかも聴きますし……。
ーー 昨年、2022年 7月に 東京 鶯谷の「東京キネマ俱楽部」で行われたソロコンサートと同じく、今回のツアーでも、「東京スカパラダイスオーケストラ」を創設した ASA-CHANG 率いる「ASA-CHANG BIGBAND」がバックを務める。
真田: はい。演歌バンドじゃないので、バンドが、ワーッて急に(盛り上げて)来たりとかするので、楽しみです。
ーー 今後、やってみたいことを聞いてみた。
真田: いままでも、少しずつ叶えてくださってるんですけど、もう、ちっちゃいとこでもいいから、全国でのツアーっていうのをできたら嬉しいなって思います。
真田: 今回、東北のツアーも決まってるんですけど、最終的に 東北 6県を網羅したいですね。7月には、東名神とかもありますけど、でも、まだまだ行けてないところもあるので、四国、中国、北海道、九州ってありますので、全国各地でできるように……。
ーー 4月28日には、師匠、吉幾三の地元、青森県五所川原市での公演も決まっている。
真田: そうですね、師匠のお膝元なので、中途半端ステージできないぞとか思いながら……。でも、先日、岩手でやらせてもらったんですけど、すごく、温かかったですし……、東北もいいですね。
ーー 最後に、今後、どうなっていきたいかを聞いた。
真田: 今後……、大きなことはわからないですけど、もう、とにかくやっぱり、曲がりなりにも、最終的に「まっすぐだったよね」っていうふうに言われるような歌手に……、人に……、なりたいですね。
真田: たぶん、僕は、いろいろ脱線しながら……、今までやっぱグレたりとか、いろんなことがありながら来ましたけど、でも、やっぱり自分の信念っていうのは常にあって、その信念をまっすぐさせてくれるっていう場を皆さんが作ってくれたので、その上で、しっかりまっすぐ立てるように……。あと、裸の大将にならないで、自分のためにみんながいるんじゃなくて、「みんながいるから自分がいる」っていう……、それだけは常に思いながら、自分らしく行きたいですね……、マイペースで。
(取材日:2023年4月5日 / 取材・文:西山 寧)
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