LIVE REPORT

reGretGirl ライヴレポート

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【reGretGirl ライヴレポート】 『reGretGirl presents "忘れたくないワンマン"』 2019年6月2日 at 渋谷WWW

2019年06月02日@渋谷WWW

撮影:ハギワラ ヒカル (@jr0330)/取材:石角友香

2019.06.07

“失恋”に特化した楽曲で、バンドとしての存在感の強度を増す3ピース、reGretGirlが初の全国3カ所ワンマンツアーを実施。正真正銘、初ワンマンとなった初日である6月2日の渋谷WWWはソールドアウトし、満員のファンが“自分ごと”として曲を噛み締めている様子も印象に残った。2枚のミニアルバム『my』『take』収録曲を軸に演奏し、さらにアンコールでは新曲も披露するなど、現在のreGretGirlを出し尽くした、そんな始まりの日を振り返る。

序盤は平部雅洋(Vo&Gu)のヴォーカルに硬さが感じられたが、ライヴで体験するとメロディアスな十九川宗裕(Ba)のフレージングがこの3ピースのアンサンブルを豊かに響かせていることに気付く。

中盤に配置した「Shunari」にあふれる、“君”に会えない日曜日のモヤモヤや退屈、「room」の歌詞に並ぶ“君”が残していったものがあぶり出す“君”の不在――ミドルテンポで歌が明確に伝わるこれらの曲の解像度たるや。確かにreGretGirlの音楽はリスナーの隣にある。

次第に平部の声も伸びやかになり、実在の場所をタイトルにした「黒鳥山公園」では季節や温度が感じられるような歌詞の描写と、過ぎてしまった時間への後悔を涙声に近い渾身の歌で届ける。さらに、自分の知らない誰かに自分に見せたことがない君を見せることへの堪え難い感情を畳み掛ける「デイドリーム」は胸苦しさのピークポイントを更新。演奏を終えても静まり返っていたフロアーがこれらの曲の真実を証明していた。本編ラストは恋愛に翻弄されつつ、それでもおそらく誰かを好きにいられない、ある種reGretGirlの平熱時のテーマ的な「replay」。前田将司(Dr)のビートは加速する心拍そのものといった感じで屈強なトライアングルを成立させる。アンコールでは早くも新曲を披露。彼らが持つ普遍的なテーマは果たしてどこまで刺さるのか、勝負は始まったばかりだ。

撮影:ハギワラ ヒカル (@jr0330)/取材:石角友香

reGretGirl

リグレットガール:大阪を中心に活動中。切なく女々しい歌詞とキャッチーなメロディーが特徴の次世代センチメンタル3ピースギターロックバンド。17年12月13日にリリースしたミニアルバム『my』で全国デビュー。

SET LIST 曲名をクリックすると歌詞が表示されます。試聴はライブ音源ではありません。

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    現在ツアー中のため、セットリストの公表を控えさせていただきます。

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