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サイダーガール ライヴレポート

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【サイダーガール ライヴレポート】『サイダーガール 2nd ALBUM 先取りツアー サイダーのゆくえ -半透明、2018 秋-』 2018年10月30日 at 渋谷WWW

2018年10月30日@渋谷WWW

撮影:結城さやか/取材:山口智男

2018.11.12

炭酸系ロックバンド、サイダーガールが10月下旬、『サイダーガール 2nd ALBUM先取りツアー サイダーのゆくえ -半透明、2018 秋-』と題したツアーを開催。大阪、名古屋、東京の3カ所を回ったそのツアーは11月28日にリリースする2ndアルバム『SODA POP FANCLUB 2』の楽曲をリリースに先駆け披露するスペシャルかつプレミアムなもの。当然、チケットは全公演が即日完売に。そんなツアーのファイナルとなった10月30日の渋谷WWW公演をレポートしたい。

“ハロウィーンに負けんなよ! 声を出していきましょう!”とフジムラ(Ba)がスタンディングのフロアーを埋めた観客に声をかけ、ライヴは2ビートで一気に駆け抜ける「アクセル」でスタート。そこからニューアルバム『SODA POP FANCLUB 2』の全11曲を、11月28日のリリースに先駆けて曲順通りに披露。それら新曲の数々がアピールしたのは、横ノリのダンスナンバーから弾き語りのバラードまで、格段の楽曲の幅の広がりと、それを実現したバンドのさらなる成長だ。

中でも印象的だったのが「化物」と「dialogue」の2曲。R&Bのエッセンスが感じられる前者はYurin(Vo&Gu)が刻む裏打ちのカッティング、フジムラのスラップベース、そして知(Gu)が加えるジャジーなギターソロといった3人の演奏も聴きどころだった。そして、Yurinの弾き語りにバンドサウンド、同期のストリングスが加わる後者は、壮大なアレンジに観客全員が身じろぎもせずに聴き入るというこれまでにない景色を作り出した。

そこから一転、「スーパーノヴァ」「約束」と再びテンポアップ。眩い光の中、観客のシンガロングの声を響き渡らせると、後半戦はさわやかさと儚さを併せ持つお馴染みの楽曲の数々を畳み掛け、大きな盛り上がりを作り出した。そして、“アルバムどうでした?”とフジムラが尋ねると、観客は大きな拍手で返答。バンドは来年2月3日の札幌公演から初のワンマンツアーを開催する。『先取りツアー』で披露した新曲の数々とバンドの演奏がワンマンツアーの中で、どんなふうに磨き上げられていくのかが今から楽しみだ。

撮影:結城さやか/取材:山口智男

サイダーガール

サイダーガール:シュワシュワとはじける炭酸の泡は爽快感、その泡はあっと言う間に消えてなくなってしまう儚さ。そして、どんな色にも自在に変化していく。そんな“炭酸系サウンド”を目指して2014年5月、動画サイトを中心に活動していたYurin、ボーカロイドを使用して音楽活動をしていた知、フジムラで結成。17年7月にシングル「エバーグリーン」でメジャーデビューを果たし、同年初のフルアルバムなる『SODA POP FANCLUB 1』をリリース。ツアーは全国各地でソールドアウトとなった。

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