母へ 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 武部聡志 | 誰よりも早く 朝一番に起き 誰よりも遅く 最後に眠る あなたがソファーに座っているのを 私はたぶん見た記憶がない もうそろそろ自分のために 生きてもいいんじゃない あなたほど立派な人はいない 昼夜問わず働いて それでもいつも笑っていた 自分のことで涙を見せない そんなあなたを 何度も泣かせてごめんね 毎晩寝ているか確かめにきて 布団をなおして明かりを消した 本当は起きていたんだよ あなたの優しさに包まれて あなたほど強い人はいない 言葉でなく生き方で 全てを教えてくれた 自分ばかりでまわりが見えない こんな私を いつでも守ってくれたね 自分のことで涙を見せない そんなあなたを 何度も泣かせてごめんね |
歓びのうた半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治・古高晋一 | 優しさなら誰にも負けない人 あなただけが救える世界がある あなたが生まれた日 空が笑っていた 予定より早くに 歓びの声あげて あらゆる壁や困難も 乗り越えられると選ばれた 優しさなら誰にも負けない人 あなただけが救える世界があると 覚えていてほしいから あなたが来る事を 誰もが待っていた 風も雲も月も 祝福の声あげて まばゆいほどの瞳は 星のように瞬く未来 正しさならいつでも心の中に あなただけが守れる世界があると 思い出してほしいから 代わりのきかない その証を 等しさとは全ての命に宿る あなただけに告げられた美しき旅 愛しさとは全ての祈りに宿る あなただけが奏でる世界の中で 伝えていく物語 |
時の葉天童よしみ | 天童よしみ | 半崎美子 | 半崎美子 | 佐藤準 | 舞い落ちたその先に 居場所などあるのだろうか 人知れず散ってもなお 光り続けている たゆたう時の葉よ 沈まずに流されて行け 雨に打たれたとて この身を風に預け 自分任せに泳いで行け 遠ざかる面影は 食いしばり生きた証 大切に語らずに 守り続けている ただよう時の葉よ 止まらずに流されて行け 夜につまずいても 必ず陽は昇る 朝に任せて進んで行け あの地平が呼んでいる 明日へ行けと 涙を伝っては 響き合う 揺らめく時の葉よ 弛まずに流されて行け 空に笑われても この身を震わせて 自分任せに漕いで行け たゆたう時の葉よ 沈まずに流されて行け 雨に打たれたとて この身を風に預け この身を震わせて 自分任せに生きて行け |
大阪恋時雨天童よしみ | 天童よしみ | 半崎美子 | 半崎美子 | 佐藤準 | 忘れられへんのなら もう会わんほうがええよね どうせうちら流されただけやもんね 決まりきった言葉は聞きあきてしもうたわ なんやかんやいうても出口のない2人やから あんたがそばにおるだけで なんで泣けるんやろう 嬉しくも悲しくもないんやけど あんたのおらん毎日が日常やった頃に 戻れへんむなしさが 涙になるんやろうか 仮にも恋人やったらやきもちくらいやいてな あかんことはあかんてちゃんというてほしいんよ ほんまに好きになったんが なんであんたなんやろう 強くも優しくもないんやけど あんたのおらん毎日が当たり前やった頃に 戻れへんむなしさは いつまで続くんやろう |
一緒の星半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | どこかでまた泣いている どこかで瞬いている 静かにそっと消えていった命と ずっと共に生きていく いま ここからあなたを見上げている 輝き続けるあなたを見ている 泣き出したこの世界に 書き足したいその先を 綺麗な色であなたの未来を もっと描き続けたい いま 誰も知らない次の空を 羽ばたき続けるあなたを描く いなくなった星も いま生きている星も 一緒に並んで光っている 見えるよ いま ここからあなたの続きを生きている 同じ夜空を今日も生きている |
灰汁半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 遅すぎることなんてない まだ何も始まっていない 煮詰まれば煮詰まるほど 味わい深くなるだろう 精一杯間違って 大げさに笑い合おう 飽くなき戦いは続く そう人生は素晴らしい 無駄なことほど美しい 死ぬまで生きていよう ありのままでそう大丈夫 一皮むけて大丈夫 着飾れば着飾るほど 閉じ込めてしまうだろう もう一回立ち上がって ここから踏み出したら 開くことのない扉を さぁ一斉にこじ開けよう そんな姿が誇らしい 止まらず生きてみよう 今宵はみんなでお鍋の中 フタを閉じたらさぁ語ろう 心の芯まであたたまったら 柔らかくなる 灰汁なき人間などいない そういうほうが愛おしい 渋味苦味は麗しい 留まらず生きてみよう 死ぬまで生きていよう |
時の葉半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 舞い落ちたその先に 居場所などあるのだろうか 人知れず散ってもなお 光り続けている たゆたう時の葉よ 沈まずに流されて行け 雨に打たれたとて この身を風に預け 自分任せに泳いで行け 遠ざかる面影は 食いしばり生きた証 大切に語らずに 守り続けている ただよう時の葉よ 止まらずに流されて行け 夜につまずいても 必ず陽は昇る 朝に任せて進んで行け あの地平が呼んでいる 明日へ行けと 涙を伝っては 響き合う 揺らめく時の葉よ 弛まずに流されて行け 空に笑われても この身を震わせて 自分任せに漕いで行け たゆたう時の葉よ 沈まずに流されて行け 雨に打たれたとて この身を風に預け この身を震わせて 自分任せに生きて行け |
次の空半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 塞いだ耳を開け放したなら あの風の音を聞いて もう何も怖くはない いつかあなたがここに来る日まで 私は見ている どこにいても呼び合えるように 綺麗な空でいる 逸らした目をもう一度向けて あの花の根は何も 伝えずに降りていく もしあなたが涙にぬれたら 小さく咲かそう どこにいても寄り添えるように 優しい花でいる 閉ざした心に生まれる光を 辿っていま私は あなたに会いに行く 世界中の海を渡って 一緒に探そう どこにもない故郷のような 愛しい場所がいい いつかあなたがここに来る日まで 私は瞬く どこにいても響き合えるように 輝く星でいる 綺麗な空でいる |
朝凪半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | 広がる空は大地を残し 生まれ変わった鼓動を刻む 夜を凌いだ水鳥たちは そっと朝に帰るだろう 連なる山は朝日を望み 雲間に伸びる希望を歌う 凪を忘れた大海原は そっと我に返るだろう 悲しみや苦しみを そっと送り出そう 朝が来たら見送ろう 次の岸まで 乾いた風が呼吸をしたら ざわめきだした白樺 香る 夜明けを告げた露草たちは 優しい青を放つだろう 喜びや慈しみを そっと救い出そう 包み込んで見守ろう 次の空まで 美しい故郷の影を思い出して ここへ来たら手を取ろう 次の旅まで 悲しみや苦しみを そっと送り出そう 朝が来たら見送ろう 次の路まで 異なる声は昨日を溶かし 互いの傷に心を交わす 愛を繋いだ命はやがて そっと明日に満ちるだろう |
布石半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 亀田誠治 | 無名の青空を見上げて 途方に暮れた日も からかうような風にあおられ 居場所をなくしても たやさず守り続けた 灯火はやがて光になった あきらめて 手放して その中で唯一つ 続けてきたものがある それがあなたを強くした 不確かな月に重ねて 大見得切った日も しがない雨に笑われて 帰れなくなった日も 崩れてもまた積み上げた その日々はいつかの布石になった 迷ったり 背負ったり そのたびに唯一つ 離さなかったものがある それがあなたを支えている 救われた 報われた たった一つの言葉で その出会いに導かれ あなたはここにいる あきらめて 手放して その中で唯一つ 続けてきたものがある それがあなたを強くした 夜につまづいても 朝に見放されても 描いて もがいて なお追いかけた 一途に立ち向かい 辿り着いた今日は ずっとここであなたを待っていた はじめからあなたを待っていた |
特別な日常半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 喜びの日も悲しみの日も 変わらずいつも明かりは灯る 雨が降ろうと雪が舞おうと 今日も命の恵みが並ぶ 何気ない日常が本当は特別で そんな日々を一つずつ共に紡ぎたい 暮らしの中に添える彩り 今日も磨いてあなたを待つ 抱えきれない思いを持ち寄り 今日もたえない笑顔が集う ささやかな毎日が本当は尊くて そんな日々をこれからも共に守りたい 何気ない日常が本当はかけがえなくて そんな日々を一歩ずつ共に歩みたい 何気ない日常が本当は特別で そんな日々を大切に育み続けたい 寄り添い続けたい 繋がりの中今を生きている そして見えない誰かを思う 今日も一日ありがとうと 最後にそっと明かりを消した |
永遠の絆半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 武部聡志 | いつからかあなたは新聞を読む時も メガネをかけたり 遠く離したりするようになっていた いつでも帰っておいでというけれど もう子供じゃないんだし すぐには帰れない 離れて暮らした事であなたの優しさ身にしみた 久しぶりに帰った時は なんだか照れくさい 10年前のあなたから想像もつかないくらい 真っ白な髪の毛と変わらない笑顔 10年先のあなたにも笑っていてほしいから ただ元気でいてほしい 何にもいらないから いつからかわたしも気づけばこんな歳で 仕事にも就いて自分でちゃんと稼いで生きている それでもやっぱりあなたの前だと いくつになっても 幼い子供のようです 怖い夢を見た夜 二人の間に割り込んだ 眠れるまで歌ってくれたあの歌覚えてる 10年前のわたしなら素直には言えなかった ほんの些細な言葉今は全部言える 10年先のあなたにも笑っていてほしいから 時々帰るからね その顔が見たいから いつかわたしにも子供ができたとしたら あなたがしてくれた事 全部してあげたい 10年前のあなたから想像もつかないくらい 真っ白な髪の毛と変わらない笑顔 10年先のあなたにも笑っていてほしいから そのままでいてほしい 何にもいらないから 何にもいらないから |
草笛の声半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | いつでも帰りたい場所は たったひとつだけで 懐かしいあの景色は 時が経つほど色濃くなった 草笛の鳴く土手や干し草の匂いも 美しい風に寄せて聞こえてくるよ 孤独な夜ほど 生まれて初めて見た空 あの海の輝きは どこにいても心の中広がっている 霜がおりる朝や 雪解けの小路に 芽吹いた夢を乗せて 色鮮やかに描いてみせた ケンカして出て行った日も 泣いて帰った日も 語らないでもわかる 何も言わずに迎えてくれた 離れて初めて見た空 埋まらない寂しさを 流れの速い雲の群れが隠していた 別れを告げたあの空は いつまでもここにいた どこまでいっても故郷に通じていた あなたの声が聞きたくて この空に探していた 私の心を残した夕映えの空 |
ロゼット~たんぽぽの詩~半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 島田昌典 | 乾いた町の足元にそっと 塵に埋もれて捨てられた景色 いま一緒に冬を越そう 私達の方法で 花のように手を広げて日を浴びよう 地を這うように生きていこう どんな荒れ地でも根を張れる あなたなら くすんだ道の片隅でそっと 影に踏まれてなお 美しいまま いま一緒に風を凌ごう 心を寄せ合いながら 丸くなって手を繋いで身を守ろう 朝を分け合い生き延びよう 冷たい夜でも地面はあたたかい 春は私達を忘れたりしない いつか黄色い花をつけ真っ白な命で 風を味方に旅をする 立ち上がっていま背を伸ばす時が来た 地を這うように生きていこう どんな荒れ地でも花を咲かせて 春を呼ぶ この場所で |
地球へ半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 眠らずに今日もまた まわり続けているけど 疲れてはいないですか? できることはありますか? 今現在と100年前とどこか違っていますか? あつくなったり寒くなったりしてはいませんか? 静かに語る言葉を 大事に受け取り繋げたい あなたの命も私と同じで 限りあること知っているから 森のささやきや海の祈りに耳を澄ませたい 共に生きるために 眠らずに街はまだ変わり続けているけど 怒ってはいないですか? 悲しんではいませんか? 春も夏も秋も冬も朝も昼も夜も 全て同時に引き受けて耐えていませんか? 何度も告げる合図を 今こそ見逃したくはない 私の命はあなたの一部で ここに在ること知っているから 鳥のふるさとや虫の営みが変わらずあるよう 共に育みたい あなたに生まれてあなたに還る 美しい約束を守りたい あなたの鼓動も私と同じで いつかとまること知っているから 山の便りや空の願いに耳を澄ませたい 共に生きるために 共に生きるために |
Dear EarthYu Hayami・Yoshiko Hanzaki with Love Earth Project | Yu Hayami・Yoshiko Hanzaki with Love Earth Project | 半崎美子・英訳詞:早見優 | 半崎美子 | | Never time to sleep Always on the go It's no wonder how you just don't overflow Are you tired out from working everyday? Wishing I could help somehow another way? In this moment here in time, can you tell so much has changed? In 100 years, our Earth won't be the same Getting hotter every day, getting colder day by day No one seems to care anymore Silently you reach out to let us know With open hearts Let us take all the signs you bestow Mother Earth You bless us with love Shining bright from up above Mother Earth Have we betrayed All the faith you have in us? Whispers of the dark forest trees Prayers from the deep blue sea Listen now And feel the signs So that we may live in harmony Never taking time Going overtime No one stops We keep on moving, changing Does it make you mad? Do you feel kind of sad? Is it late to yearn for something that we had? In the Spring and Summer, Winter, and Fall From the break of dawn til the sun sets Are you taking it all in? Being patient all within Someone has to care a little more Silently you reach out to let us know With open hearts Let us take all the signs you bestow Mother Earth You bless us with love Shining bright from up above Mother Earth Have we betrayed All the faith you have in us? Little birds that flock from their nests Tiny bugs that crawl out with zests Listen now And feel the signs So that we may live in harmony I was born to be with you I want to be embraced by you For the beauty you have given us Hold it forever Your heart beats just like mine Together we are divine Let this life be everlasting Let our dreams be never ending Mother Earth You bless us with love Shining bright from up above Listen now And feel the signs So that we may live in harmony So that we may live in harmony |
私に託して半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | そう私はどこへ行こうとも 何も変わらないだから大丈夫 もうこれ以上苦しまないで これからはあなたの自由を生きて 今日も世界をつなぎとめていた 懐かしい記憶ごと預けておくわ もう今以上傷つかないで 背負った未来ごと私に託して そのまま話して ここでずっと聞いているから あなたを通じて 私は生きていく 声を絶やさないで 私に託して |
帰途半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | ミトカツユキ | 懐かしい風が呼ぶ声に 耳を澄ませている 駆け出した明日はなだらかに ここに繋がっていた あの頃の励ましを 抱きしめたまま 長い旅から帰ってきた 私が私でいられる場所 どこまでも裸足で歩いた はじめの一歩がここにある 張り詰めた心解かすように 深く息を吸った 追いかけた明日につまずいても ずっと見守ってくれた 変わらない眼差しを 心に留めて 遠い空から願っていた あなたに誇れる私になって いつかまた出会えるだろう 幼い道のり辿るように 長い旅から帰ってきた 私が私でいられる場所 いつの日も心に宿る 褪せない記憶が満ちていく いまあなたへ戻っていく |
タンチョウの夢半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | ミトカツユキ | 東から昇った 麗しい朝 霧の中浮かんだ ぼやけた太陽 吐く息が昇った 芳しい空 木立からのぞいた あぶれたタンチョウ 顔を上げ 鳴いている 呼んでいるのは故郷の 海を越え渡った 懐かしい夢 時をそろえていま はばたく残像 ヤサエ・エンヤン 声を上げ 鳴いている 飛んでいるのは故郷の 風に立ち 広げた 誇らしい羽根 空になびき はためいた 遠い遠い夢 |
桔梗の咲く頃半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | 気が付けばまたこの季節 薄紫の桔梗が咲く頃 あなたが大事に育てていた庭先の花 幼い頃あなたの差し出した ひとさし指を強く握っていた あの指は誰よりも優しくぬくもりだった いまあなたに会えたらもう一度聞きたい 傷口をさすりながら言ってくれた「大丈夫」 私も少しずつあなたの年齢に近づいてきたからか よけいに側に感じています あなたはいつの日も気丈に振る舞って 自分より私のことを気遣い続けていた 最後の最後まで母親でした いつだって心配ばかりされるのは私の方で 寝たきりになってもまだあなたは心配いらないと言う もしあなたに会えたら今度こそ言いたい 心にもないことを言ってしまってごめんね 私も母になりあの涙の意味が 今になってわかったと もう伝えられないけれど あなたのような母になれているでしょうか 迷った時 あなたならといつも考えています いつまでも私は子供のままでした 五つの花びらが繋がって咲いている 途切れる事のない絆 教えてくれた人 最後の最後まで残してくれた人 |
道の上で半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | ミトカツユキ | たった一人の味方に会えた それだけで今日も生きられるだろう たった一つの望みが散った そんな時でも越えられるだろう 孤独を泳ぐ時も 冷たい水の中も 息をしていた 目を開けていた 光を見た あなたがいるからどんなに迷っても 正しい明日へ何度でも帰るだろう たった一人で誓った夢は 一緒に描く未来になった 険しい坂の途中も 転がる日々の夢中も 振り返ると その見晴らしは 美しかった あなたがいるからいつでも真っ直ぐに 選んだ道をどこまでも往けるだろう あなたがいるからどんなに迷っても 新しい明日へ何度でも帰るだろう 何度でも帰るだろう |
足並み半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 武部聡志 | たとえ季節に急かされても 歩き出すのはまだ先でいい 去りゆく景色は早送りのように 言葉さえ聞こえなかった 新しい足音に 揃わない 重ならない 心のまま 時が進んでも 巡っても ここに立ち止まるあなたと はぐれないように私は歌いたい 相応しい足並みは どこにも 見当たらない 心はまだ 日々が移っても 流れても ここに留まるあなたと 風に逆らって共に歌いたい 時が進んでも 巡っても ここに立ち止まるあなたと はぐれないように私は歌いたい |
色彩半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | 型落ちの自転車に夕陽がおりる頃 さびついた世の中が夜を預けていく 欠け落ちた半分に今も会えなくて 張り付いた約束が夜風にこだまする あぁ今日もまた探している あぁどこにもいない この街にも 声にならない 色もつかない 思いを抱えている 落書きの自販機が闇を照らす頃 場違いな看板が人波に溶けていく あぁ少しでも揺れたなら あぁこぼれてしまうこの気持ちと 音も鳴らない 味もしない 身体はどこへいく 離れられない あなたがいた記憶を辿っている |
標Wakana | Wakana | 半崎美子 | 半崎美子 | 武部聡志 | どんな始まりにも終わりがあるけれど 決して終わらない別れがある 私の始まりがあなたであったこと とても誇らしくて まばゆい道しるべ あのまなざしは 何を見ていただろう 空へと続いていた 私がいることは あなたがいたこと だから生きていく もう一度 曲げない厳しさも今になってわかる あれはあなたなりの優しさだったこと 誰よりも信じた どんな私でも その思いに今は支えられている あのはげましが 夢に導いた 光を辿っていた あなたの未来に 私がいたこと この先も力に歌うから 私がいることは あなたがいたこと だから生きていく 今日の日を 私の始まりがあなたであったこと ずっと変わらない 心の道しるべ |
星を伝って半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | ミトカツユキ | 夢のような時間も嘘のような現実も あなたなしでは何も語れないから 巡る旅の彼方で出会えたこと 一人になったときこそ支えにしている ありがとう ただここにいてくれて ありがとう いつかみんな同じところに還るから 砂のようにこぼれる時間を分け合おう 星のように瞬く命を伝って 一人じゃないといつも教えてくれる ありがとう ありのままでいてくれて ありがとう あなたでいてくれてありがとう |
涙の記憶半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | ミトカツユキ | 声がかれるまで 泣いたそのあとに まだ残っている かすかな光よ そこに明日はある 悲しみはいつか海に出会う 私たちは繋がっている 覚えている涙は全部 どんなに今は笑っていても 刻んでいる鼓動はずっと どんな日も生きたことを 夜が明けていく 若き空となり 雲はさすらい 旅立っていく そこに明日がある 悲しみはやがて風を纏う 私たちは呼び合っている 震えている心を閉じて あなたは今も歩いている 届かない過去にいるなら そこにいて迎えにいく 冬が流れていく 細い川となり 時はせせらぎ 溶け合っていく そこに明日はある 悲しみはいつか海に出会う 私たちは繋がっている 時は満ちる 私たちを伝っている |
リンドウ半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | ミトカツユキ | 風が急ぐ 雲が走る 雨が集まる 空が落ちていく 暮れる波の帆 砂に散らばって 白い幻 遙かな蜃気楼 そろそろ帰ってくるかな 窓辺に挿したリンドウが笑う あの日のあなたを見たくて 黙った景色にそっと目を閉じた 夏が騒ぐ 影が走る 声が集まる 空に降りていく 今年も帰ってくるころ 蕾のままのリンドウが滲む 止まったままの面影を 巡る季節にそっと迎える 今年も帰っていくころ 窓辺に冴えるリンドウ膨らむ 残ったままの静寂に 想い重ねてそっと見送る 夏が果てる 影を揺らす 在りし日の歌 彼方へ昇っていく |
大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | ミトカツユキ | カーテンのない大きな窓に映るあなたと私 見覚えのある景色 初めてここへ来た日も空っぽだった部屋 あの日と違うのは思い出の数 鍵を返す前に伝えたいことがあったのに 涙しか出てこない 最後まで子どもみたいに その日暮らしで語る夢を 母のような眼差しで聞いてくれた8年前 都会暮らしはゆるくないけど 生きる知恵をくれたから今日の日まで繋がった 借りを返す前に出て行くことになったのに あなたはこう言った 困った時はお互い様 思い返す度に救われてきたこの言葉 私も誰かに伝えていく 困った時はお互い様 |
この文字が乾く前に半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | ミトカツユキ | 全ての始まりは一通の手紙でした 涙で滲んで最後まで読めなかったけど 離れているから簡単に会えないから 苦しい時にはいつもいつも読み返している 泣いたり笑ったりその文字で伝わるよ 何度も書き直した跡があなたらしくて 言い足りないことも言い残したことも 今頃浮かんでくるそんな時ペンをとってみよう 言葉の端と端を綺麗に折りたたんで 思いに封をしたらそっとあなたの名前を書いた あの時言えなかった思いを今したためよう 書く度にあなたの存在が強くなる 存在が近くなる |
雪の消印半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 武部聡志 | 元気でいますか 迷っていますか 焦っていますか 聞けなかった それでもどうか健やかで 自分らしくあれと願っています 名残を惜しむように雪が残っています そちらはどうですか 優しい春ですか? 別れを惜しむより明るく見送った こちらは本当は 寂しい春でした 口にも出さずに顔にも出さずに不安を隠してしまうところ わかっている 強がりは私とよく似ているから 無理していますか 悩んでいますか 泣いていませんか 聞きたかった それでもどうか穏やかで 自分らしくあれと願っています 描いた通りにはいかない日々でしょう そんな日は幼きあの日を思い出して 何にもできずに泣いてばかりいる小さな毎日があったこと 黙っていてもあなたはいつしか強くなっていた 元気でいますか 迷っていますか 焦っていますか 聞けなかった それでもどうか真っ直ぐな あなたであれと願っています 願っています |
途半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 武部聡志 | 誰が何と言おうとも 今は進むべき途へ 風に笑われても大丈夫そのまま いずれ出会うだろう 共に進むべき人に 夜に煽られても大丈夫そのまま そっと孤独の中に 芽吹く未来がある どんな明日も開けば花になる 今あなたが信じた種は知っている あなたは選ぶだろう 絶えず自分であることを 闇に阻まれてもその光は消せない きっとつま先は越える 未だ見ぬ瞬間を どんな場所も歩けば途になる 今あなたが望んだ夢は待っている どんな明日も開けば花になる 今あなたが信じた種は知っている どんな場所も歩けば途になる 今あなたが望んだ夢は待っている いつか出会うだろう 自分の光に |
シラサギ水森かおり | 水森かおり | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | 風にあおられようと黙って佇んでる 一羽のシラサギよ 鳴くこともせずに 空は何も言わずに今日を映してる 静かな姫沼よ 揺らぐこともなく 孤独を背負うとき いつも思い出す 明日(あした)を目指して飛び立った日の 青き私を見守った あの眼差し 巡り逢えた故郷(ふるさと) 未だ見ぬ景色 旅を続ける理由がある あなたに出会えたから 夕陽を背負いながら 渡る鳥たちよ 明日を探してさまよっていた あの日の私が見た夢が羽ばたいてる 辿り着いた故郷 懐かしい海 歌い続ける理由がある 再び出会うために 旅を続ける理由がある あなたに出会えたから |