さよなら人類二酸化炭素をはきだして あの子が呼吸をしているよ どん天もようの空の下 つぼみのままでゆれながら 野良犬は僕の骨くわえ 野性の力をためしてる 路地裏に月がおっこちて 犬の目玉は四角だよ 今日人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ アラビアの笛の音ひびく 街のはずれの夢のあと つばさをなくしたペガサスが 夜空にはしごをかけている 武器をかついだ兵隊さん 南にゆこうとしてるけど サーベルの音はチャラチャラと 街の空気を汚してる 今日人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ 歌をわすれた カナリア 牛をわすれた 牛小屋 こわれた磁石を ひろい集める博士は まるはげさ あのこは花火をうちあげて この日がきたのを祝ってる 冬の花火は強すぎて 僕らの身体はくだけちる ブーゲンビリアの木の下で 僕はあのこを探すけど 月の光にじゃまされて あのこのカケラはみつからない 今日人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ 今日人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ さるにはなりたくない さるにはなりたくない こわれた磁石を 砂浜でひろっているだけさ 今日人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ さるに なるよ さるに なるよ | たま | 柳原幼一郎 | 柳原幼一郎 | 高浪慶太郎・たま | 二酸化炭素をはきだして あの子が呼吸をしているよ どん天もようの空の下 つぼみのままでゆれながら 野良犬は僕の骨くわえ 野性の力をためしてる 路地裏に月がおっこちて 犬の目玉は四角だよ 今日人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ アラビアの笛の音ひびく 街のはずれの夢のあと つばさをなくしたペガサスが 夜空にはしごをかけている 武器をかついだ兵隊さん 南にゆこうとしてるけど サーベルの音はチャラチャラと 街の空気を汚してる 今日人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ 歌をわすれた カナリア 牛をわすれた 牛小屋 こわれた磁石を ひろい集める博士は まるはげさ あのこは花火をうちあげて この日がきたのを祝ってる 冬の花火は強すぎて 僕らの身体はくだけちる ブーゲンビリアの木の下で 僕はあのこを探すけど 月の光にじゃまされて あのこのカケラはみつからない 今日人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ 今日人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ さるにはなりたくない さるにはなりたくない こわれた磁石を 砂浜でひろっているだけさ 今日人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ さるに なるよ さるに なるよ |
あっけにとられた時のうた朝もはよから父さんが 牛乳屋さんに声かけて 元気にあいさつしたけれど 牛乳屋さん おどろいて ころんじゃったよ お昼すぎたらひと休み 母さんテレビを見ていたら うちのじいさん現れて のど自慢 演歌だよ うたっているよ なんだこりゃ 夢かしら? 鐘は いくつだ 日暮れ前には姉さんが 買い物たのまれスーパーへ あれもこれもと買い込んで おもたーいな よいこらしょ おもたーいな よいこらしょ おもたーいな よいこらしょ おもたーいな よいこらしょ 大丈夫かな おもたーいな よいこらしょ 大丈夫かな よいこらしょ ムリしたら ふくろがやぶけちゃったよ 夜もおそくにこんにちは クラスメイトの とんちんかん こんな時間に何か用? あのねボク 聞きたいこと あるんだけれど 早く言え まだかいな なに?忘れたの!? 聞きたいこと 忘れたら こりゃもうお手あげ | たま | さくらももこ | 知久寿焼 | | 朝もはよから父さんが 牛乳屋さんに声かけて 元気にあいさつしたけれど 牛乳屋さん おどろいて ころんじゃったよ お昼すぎたらひと休み 母さんテレビを見ていたら うちのじいさん現れて のど自慢 演歌だよ うたっているよ なんだこりゃ 夢かしら? 鐘は いくつだ 日暮れ前には姉さんが 買い物たのまれスーパーへ あれもこれもと買い込んで おもたーいな よいこらしょ おもたーいな よいこらしょ おもたーいな よいこらしょ おもたーいな よいこらしょ 大丈夫かな おもたーいな よいこらしょ 大丈夫かな よいこらしょ ムリしたら ふくろがやぶけちゃったよ 夜もおそくにこんにちは クラスメイトの とんちんかん こんな時間に何か用? あのねボク 聞きたいこと あるんだけれど 早く言え まだかいな なに?忘れたの!? 聞きたいこと 忘れたら こりゃもうお手あげ |
らんちうあんまりのこころさむさに うらにわをほじくりかえしていると かなしいいろの水が湧いて あふれるばかりの水が湧いて だぁれも知らなくなっちゃった 遠い砂漠の隊商が 行列になってくみにくるよ 月夜の公園の鉄棒で 見知らぬ子供たちがならんで ななめけんすいしてるよ ふくれあがった月の夜だよ ぼくたち栄養が足りないのです 半分消えかかった身体で ななめけんすいしているよ 夕暮れの空に金魚をおいかけ ぼくらは竹ざおみたいな脚を 土手につきさしてさまよった ぱきぱき音たててさまよった 景色がまっかっかに腫れちゃった そんなさびしい上空で 金魚の記憶がないてるよ 金魚の記憶がないてるよ | たま | 知久寿焼 | 知久寿焼 | | あんまりのこころさむさに うらにわをほじくりかえしていると かなしいいろの水が湧いて あふれるばかりの水が湧いて だぁれも知らなくなっちゃった 遠い砂漠の隊商が 行列になってくみにくるよ 月夜の公園の鉄棒で 見知らぬ子供たちがならんで ななめけんすいしてるよ ふくれあがった月の夜だよ ぼくたち栄養が足りないのです 半分消えかかった身体で ななめけんすいしているよ 夕暮れの空に金魚をおいかけ ぼくらは竹ざおみたいな脚を 土手につきさしてさまよった ぱきぱき音たててさまよった 景色がまっかっかに腫れちゃった そんなさびしい上空で 金魚の記憶がないてるよ 金魚の記憶がないてるよ |
オゾンのダンス月の光をあびながら あのこは今夜も踊るのさ はだしでステップふんだとき オゾンの子供が火を吹いた ぐるぐるまわるダンスはどうだ まわってまわってとけるまで 印度の男に教わった コブラの笛が合図だよ 悲しい音色が聞こえたら バルコニーから出ておいで リンゴの木の下でずーっとまってたよ 熟したリンゴが落ちるまで 光と影のように 地球と月のように こんがらがって くっついて もいちど離れる 永久運動 てんてんてんてん てんてんてんてんてん ぼくらは点になる 青い月夜におどる 光の粒になる オゾンのダンス 月の光をあびながら あのこはまたもや踊るのさ 夜風がスカートゆらしたら 見えたよあのこの曼珠沙華 かわいた土手に 水をまこうよ そしたら開くよ 曼珠沙華 まんじゅしゃが まんじゅしゃが まんじゅしゃが | たま | 柳原幼一郎 | 柳原幼一郎 | | 月の光をあびながら あのこは今夜も踊るのさ はだしでステップふんだとき オゾンの子供が火を吹いた ぐるぐるまわるダンスはどうだ まわってまわってとけるまで 印度の男に教わった コブラの笛が合図だよ 悲しい音色が聞こえたら バルコニーから出ておいで リンゴの木の下でずーっとまってたよ 熟したリンゴが落ちるまで 光と影のように 地球と月のように こんがらがって くっついて もいちど離れる 永久運動 てんてんてんてん てんてんてんてんてん ぼくらは点になる 青い月夜におどる 光の粒になる オゾンのダンス 月の光をあびながら あのこはまたもや踊るのさ 夜風がスカートゆらしたら 見えたよあのこの曼珠沙華 かわいた土手に 水をまこうよ そしたら開くよ 曼珠沙華 まんじゅしゃが まんじゅしゃが まんじゅしゃが |
あるぴのあるぴの 白くすきとおった身体で あるぴの ぼくをたのしませておくれ あるぴの 白くすきとおった手足と まっかな目をしてどんな夢みていたの 子供のかたちのおばあさんになっても 子供のかたちのおぢいさんになっても 子供のまんまで子供をこさえても 子供のかたちの子供のまま死んでも あるぴの あるぴの 全部ぼくのせいだよ あるぴの あるぴの ぼくをおこら(わすれ)ないでね あるぴの ぼくがきみの神様だから あるぴの きみがぼくの神様だから どこまで行っても空と地面のあいだで あるぴの ぼくらはおんなじところにいるよ あるぴの あるぴの いつかひとりで ひとりでいっしょに水の上を歩こう あるぴの あるぴの | たま | 知久寿焼 | 知久寿焼 | | あるぴの 白くすきとおった身体で あるぴの ぼくをたのしませておくれ あるぴの 白くすきとおった手足と まっかな目をしてどんな夢みていたの 子供のかたちのおばあさんになっても 子供のかたちのおぢいさんになっても 子供のまんまで子供をこさえても 子供のかたちの子供のまま死んでも あるぴの あるぴの 全部ぼくのせいだよ あるぴの あるぴの ぼくをおこら(わすれ)ないでね あるぴの ぼくがきみの神様だから あるぴの きみがぼくの神様だから どこまで行っても空と地面のあいだで あるぴの ぼくらはおんなじところにいるよ あるぴの あるぴの いつかひとりで ひとりでいっしょに水の上を歩こう あるぴの あるぴの |
パルテノン銀座通りとても君らしい時間に 君がぼくの目の前にいるので どしようもなくってぼくは 顔のない顔の声で話かける ばかげてる風景をまたいでる そんなわけでこなごなだ 陽射しがチリチリしてきたよ ぼくらは恋人どうしだったらよかったのに 何度も同じ場所で何度も似たような事をおもう よくみがいたスプーンにうつる 曲がりきれない毎日 むずかしい事は何一つなくって簡単なことも何一つない こうしているのが楽しいってことだけがみさかいもなくつづくのを願うだけ ぼくらは時々恋人になって くるったように踊りを踊りつづけて ぶっこわれた笑い方を楽しみ そうして 言葉を全部うしなった夜に沈もう 何度も同じ場所で 何度も似たような事をしよう よくみがいたスプーンにまがったままよくうつるように 君の未来が君をさがして君の記憶に散歩して けつまづいてたちどまった時さ 夜空には男花火が打ち上がる ぼくらは時々恋人になって くるったように踊りを踊りつづけて ぶっこわれた笑い方を楽しみ そうして 言葉を全部うしなった夜に沈もう 何度も同じ場所で 何度も似たような事をしよう よくみがいたスプーンにまがったまま よくうつるように ぼくらは時々恋人になって くるったように踊りを踊りつづけて ぶっこわれた笑い方を楽しみ そうして 言葉を全部うしなった夜に沈もう 何度も同じ場所で 何度も似たような事をしよう よくみがいたスプーンにまがったまま よくうつるように 何度も同じ場所で 何度も似たような事をしよう よくみがいたスプーンにまがったままよくうつるように 何度も同じ場所で… | たま | 滝本晃司 | 滝本晃司 | | とても君らしい時間に 君がぼくの目の前にいるので どしようもなくってぼくは 顔のない顔の声で話かける ばかげてる風景をまたいでる そんなわけでこなごなだ 陽射しがチリチリしてきたよ ぼくらは恋人どうしだったらよかったのに 何度も同じ場所で何度も似たような事をおもう よくみがいたスプーンにうつる 曲がりきれない毎日 むずかしい事は何一つなくって簡単なことも何一つない こうしているのが楽しいってことだけがみさかいもなくつづくのを願うだけ ぼくらは時々恋人になって くるったように踊りを踊りつづけて ぶっこわれた笑い方を楽しみ そうして 言葉を全部うしなった夜に沈もう 何度も同じ場所で 何度も似たような事をしよう よくみがいたスプーンにまがったままよくうつるように 君の未来が君をさがして君の記憶に散歩して けつまづいてたちどまった時さ 夜空には男花火が打ち上がる ぼくらは時々恋人になって くるったように踊りを踊りつづけて ぶっこわれた笑い方を楽しみ そうして 言葉を全部うしなった夜に沈もう 何度も同じ場所で 何度も似たような事をしよう よくみがいたスプーンにまがったまま よくうつるように ぼくらは時々恋人になって くるったように踊りを踊りつづけて ぶっこわれた笑い方を楽しみ そうして 言葉を全部うしなった夜に沈もう 何度も同じ場所で 何度も似たような事をしよう よくみがいたスプーンにまがったまま よくうつるように 何度も同じ場所で 何度も似たような事をしよう よくみがいたスプーンにまがったままよくうつるように 何度も同じ場所で… |
星を食べるポケットの中でよくみがいた石をにぎる 流れ星のように息をととのえている ずいぶんとその目は遠くにあるんだな カラフルな影ゆれてぼくはそうとうちらかっているよ 化石のとれそうな場所で 星空がきれいで ぼくは君の首をそっとしめたくなる 目がさめるまではとても自然でいいのに 歩道橋をわたり見上げた空の月が あのいやな人の顔そっくりにしてるので ぼくは目をそらして新しいガムを噛む 化石のとれそうな場所で 星空がきれいで ぼくは君の首をそっとしめたくなる 大きくひらいた目に ぼくの背中の空の 星がたくさんうつって それはきれいだな 音のない空にうかんだ 星を食べる君 とまらないひざのふるえに くぎをさしながら | たま | 滝本晃司 | たま | | ポケットの中でよくみがいた石をにぎる 流れ星のように息をととのえている ずいぶんとその目は遠くにあるんだな カラフルな影ゆれてぼくはそうとうちらかっているよ 化石のとれそうな場所で 星空がきれいで ぼくは君の首をそっとしめたくなる 目がさめるまではとても自然でいいのに 歩道橋をわたり見上げた空の月が あのいやな人の顔そっくりにしてるので ぼくは目をそらして新しいガムを噛む 化石のとれそうな場所で 星空がきれいで ぼくは君の首をそっとしめたくなる 大きくひらいた目に ぼくの背中の空の 星がたくさんうつって それはきれいだな 音のない空にうかんだ 星を食べる君 とまらないひざのふるえに くぎをさしながら |
夏の前日光る空 たどる瞳 そこから海にふる雪 目のみえないカメが泳ぐ ながい年月とあそんでる 気をよくした小人が 風にとんだぼくのボウシに シャレついて砂をかきちらし視線をあわせずに笑ってる いろんな色のパラソルがまわるよ 黒い影から黒い手品師が生まれて ほら あらわれた 気がつくとボクらみんな8ミリ映写機のフィルムの中 動きがにぶくてわかりやすい 音がないのでキモチイイ 海の水がいっせいに蒸発すると そこにボクのさがしてる君がいたなんて やっぱり信じないよ 今日は夏の前日 ひどい夏の予感がする こわくて眠れない 赤い夜がつづいてる | たま | 滝本晃司 | たま | たま | 光る空 たどる瞳 そこから海にふる雪 目のみえないカメが泳ぐ ながい年月とあそんでる 気をよくした小人が 風にとんだぼくのボウシに シャレついて砂をかきちらし視線をあわせずに笑ってる いろんな色のパラソルがまわるよ 黒い影から黒い手品師が生まれて ほら あらわれた 気がつくとボクらみんな8ミリ映写機のフィルムの中 動きがにぶくてわかりやすい 音がないのでキモチイイ 海の水がいっせいに蒸発すると そこにボクのさがしてる君がいたなんて やっぱり信じないよ 今日は夏の前日 ひどい夏の予感がする こわくて眠れない 赤い夜がつづいてる |
学校にまにあわない百万階建ての ビルディングの建設 階段だけしかない それだけの為の建物 ライト兄弟の 飛行機が何百台も 赤トンボのように 横をすりぬけてゆく ロッキー山脈のふもとの 小さな村の人々が アリのようにす早くうごめくのが 肉眼ではっきりみえる 夢うつつの作業現場 鉄のぶつかりあう音 建築の快感 目的の遂行 ある日足場踏み外して そのままの姿勢で墜ちて行く 三年前建築した階 四十年前建築した階 でも下には網が張ってあって 僕はうまいことフィニッシュを決めるのさ 満場のお客様が いっせいに拍手 拍手 でもひとりだけ 後ろをむいている男がいるぞ こいつ前にまわってのぞきこんでやれ あ なんだ僕のお父さんじゃないか 年賀状を配っていく 家族だけの元旦 玄関にはしめ縄で ほかの人を入れなくしておく みんなと遊んでいた うちの近くの第三公園 ひょいと頭 持ち上げると 真夜中になっている ジャングルジムにからまってた 僕のまっ赤なまっ赤なゴムの友達も なんの挨拶もなしに 東北の家に帰って行ってしまった 倒れたラクダの 目玉だけが生きててギョロリと僕を見ている みないようにみないようにしているのだけど どうしても見てしまう ミタナ ボクノ オモイデ キミハ キョウ カワニ ドブント オチルヨ ボクハ クサノシゲミデ キョウカショヲ サガシテル キョウカショガ ミツカラナイ ガッコウニ マニアワナイ ノートモ ドッカ イッチャッタ センセーニ オコラレル 学校にまにあわない… | たま | 石川浩司 | たま | | 百万階建ての ビルディングの建設 階段だけしかない それだけの為の建物 ライト兄弟の 飛行機が何百台も 赤トンボのように 横をすりぬけてゆく ロッキー山脈のふもとの 小さな村の人々が アリのようにす早くうごめくのが 肉眼ではっきりみえる 夢うつつの作業現場 鉄のぶつかりあう音 建築の快感 目的の遂行 ある日足場踏み外して そのままの姿勢で墜ちて行く 三年前建築した階 四十年前建築した階 でも下には網が張ってあって 僕はうまいことフィニッシュを決めるのさ 満場のお客様が いっせいに拍手 拍手 でもひとりだけ 後ろをむいている男がいるぞ こいつ前にまわってのぞきこんでやれ あ なんだ僕のお父さんじゃないか 年賀状を配っていく 家族だけの元旦 玄関にはしめ縄で ほかの人を入れなくしておく みんなと遊んでいた うちの近くの第三公園 ひょいと頭 持ち上げると 真夜中になっている ジャングルジムにからまってた 僕のまっ赤なまっ赤なゴムの友達も なんの挨拶もなしに 東北の家に帰って行ってしまった 倒れたラクダの 目玉だけが生きててギョロリと僕を見ている みないようにみないようにしているのだけど どうしても見てしまう ミタナ ボクノ オモイデ キミハ キョウ カワニ ドブント オチルヨ ボクハ クサノシゲミデ キョウカショヲ サガシテル キョウカショガ ミツカラナイ ガッコウニ マニアワナイ ノートモ ドッカ イッチャッタ センセーニ オコラレル 学校にまにあわない… |
おやすみいのししミシンの上にいのしし眠る夜 ビールの泡はどこまでも どこまでも流れる せっかくの柿の種 湿気ちゃったね 種ヶ島の鉄砲はこわれちゃったね おやすみいのしし おっきな都会のまん中の高層ビルの下 自殺者の身体は朝露にぬれるよ 山のふもとの鳥居の下では 自殺者の身体中でんでんむし這うよ おやすみいのしし テレビの箱に物干し竿ささる まっくろ焦げになった洗濯物さげて 百科事典ではマンモスあばれても ぼくらの足跡は石にもなれないね おやすみいのしし ビールの泡の流れがよどんだら 月の砂漠では身体中痒くてたまらない ミシンかたかた いのしし目覚めたら おてんと様はもう海には沈めない おやすみいのしし | たま | 知久寿焼 | たま | | ミシンの上にいのしし眠る夜 ビールの泡はどこまでも どこまでも流れる せっかくの柿の種 湿気ちゃったね 種ヶ島の鉄砲はこわれちゃったね おやすみいのしし おっきな都会のまん中の高層ビルの下 自殺者の身体は朝露にぬれるよ 山のふもとの鳥居の下では 自殺者の身体中でんでんむし這うよ おやすみいのしし テレビの箱に物干し竿ささる まっくろ焦げになった洗濯物さげて 百科事典ではマンモスあばれても ぼくらの足跡は石にもなれないね おやすみいのしし ビールの泡の流れがよどんだら 月の砂漠では身体中痒くてたまらない ミシンかたかた いのしし目覚めたら おてんと様はもう海には沈めない おやすみいのしし |
レインコート強いひざしも強い影も強くふく風も なんにもなくって雨ばかりだ 雨の音ばかりだ 子供たちはとびはねたレインコート よけいなものまで きっときっと しまいこんでるレインコート いろんな向きで傘をさす人の いろんなその行き先には おんなじ雨がふってるよね 坂道の下につらなる屋根のかず かぞえはじめたらとまらなくて 夢中になってるのがなんだかウレシイのさ ぼくは雨の中にいるよ 笑いだしたらきっととまらないぞ 泣きだしたらきっととまらないぞ そういうかんじだぞ ぼくは雨の中にいるよ 傘をさしてじっとみつめているよ 6月の水たまりの上で 君にあいにいかなくちゃ 君はにてるにおい ドアの把手も部屋のあかりも毎日とどく新聞も ぜんぶとてもとてもよく似てるにおい そこは色のついてない夢 見上げた鉄塔のとがったさきさ | たま | 滝本晃司 | 滝本晃司 | | 強いひざしも強い影も強くふく風も なんにもなくって雨ばかりだ 雨の音ばかりだ 子供たちはとびはねたレインコート よけいなものまで きっときっと しまいこんでるレインコート いろんな向きで傘をさす人の いろんなその行き先には おんなじ雨がふってるよね 坂道の下につらなる屋根のかず かぞえはじめたらとまらなくて 夢中になってるのがなんだかウレシイのさ ぼくは雨の中にいるよ 笑いだしたらきっととまらないぞ 泣きだしたらきっととまらないぞ そういうかんじだぞ ぼくは雨の中にいるよ 傘をさしてじっとみつめているよ 6月の水たまりの上で 君にあいにいかなくちゃ 君はにてるにおい ドアの把手も部屋のあかりも毎日とどく新聞も ぜんぶとてもとてもよく似てるにおい そこは色のついてない夢 見上げた鉄塔のとがったさきさ |
さよなら人類(オリジナル・ヴァージョン)二酸化炭素をはきだして あの子が呼吸をしているよ どん天模様の空の下 つぼみのままでゆれながら 野良犬はぼくの骨くわえ 野性の力をためしてる 路地裏に月がおっこちて 犬の目玉は四角だよ 今日 人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ アラビアの笛の音ひびく 町のはずれの夢のあと 翼をなくしたペガサスが 夜空にはしごをかけている 武器をかついだ兵隊さん 南にいこうとしてるけど サーベルの音はチャラチャラと 町の空気を汚してる 今日 人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ あのこは花火を打ち上げて この日が来たのを祝ってる 冬の花火は強すぎて ぼくらの体はくだけちる ブーゲンビリアの木の下で ぼくはあのこを探すけど 月の光にじゃまされて あのこのかけらは見つからない 今日 人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ サルにはなりたくない サルにはなりたくない こわれた磁石を砂浜で ひろっているだけさ 今日 人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ サルになるよ サルになるよ | たま | 柳原幼一郎 | 柳原幼一郎 | | 二酸化炭素をはきだして あの子が呼吸をしているよ どん天模様の空の下 つぼみのままでゆれながら 野良犬はぼくの骨くわえ 野性の力をためしてる 路地裏に月がおっこちて 犬の目玉は四角だよ 今日 人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ アラビアの笛の音ひびく 町のはずれの夢のあと 翼をなくしたペガサスが 夜空にはしごをかけている 武器をかついだ兵隊さん 南にいこうとしてるけど サーベルの音はチャラチャラと 町の空気を汚してる 今日 人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ あのこは花火を打ち上げて この日が来たのを祝ってる 冬の花火は強すぎて ぼくらの体はくだけちる ブーゲンビリアの木の下で ぼくはあのこを探すけど 月の光にじゃまされて あのこのかけらは見つからない 今日 人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ サルにはなりたくない サルにはなりたくない こわれた磁石を砂浜で ひろっているだけさ 今日 人類がはじめて 木星についたよ ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ サルになるよ サルになるよ |
きみしかいない最終避難場所のともだちとキスをして とかげの棲む公園をあとにした きみのあたまは誰かのいたづらでもうこわれちゃってるから 図書館のガラスを割って這入る 誰もいないから きみしかいない 誰もいないから ぼくの言うこときこうね ずぼんにしみついた さばの缶詰の匂いが大嫌いで みんなの待つ公園を爆破した 不自由な身体のきみとあそびながら 地下室で見つけた火薬の本 誰もいないから きみしかいない 誰もいないから きみがこの世でいちばん 誰もいないから きみしかいない 誰もいないから きみがこの世でいちばんぶす 誰もいないから しょうがないよ 誰もいないから ぼくらがいるのはずるいね | たま | 知久寿焼 | たま | | 最終避難場所のともだちとキスをして とかげの棲む公園をあとにした きみのあたまは誰かのいたづらでもうこわれちゃってるから 図書館のガラスを割って這入る 誰もいないから きみしかいない 誰もいないから ぼくの言うこときこうね ずぼんにしみついた さばの缶詰の匂いが大嫌いで みんなの待つ公園を爆破した 不自由な身体のきみとあそびながら 地下室で見つけた火薬の本 誰もいないから きみしかいない 誰もいないから きみがこの世でいちばん 誰もいないから きみしかいない 誰もいないから きみがこの世でいちばんぶす 誰もいないから しょうがないよ 誰もいないから ぼくらがいるのはずるいね |
ロシヤのパンお母さんはロシヤのパンを焼く 台所をいい匂いでいっぱいにする 柱時計の針をなおしてる僕を アルトの声で呼んでる お母さんはロシヤのパンを焼く おやつはいつだってトラピストクッキー お姉さんはサンバを踊ってる 茶色い身体をくねくねさせている 窓からのぞいているぼくをみつけると いつも抱きしめてくれる お姉さんはサンバを踊ってる 夜には巨きなベッドで眠るよ お母さんが僕を呼んでいる 僕の名前が山にこだまする お姉さんは僕を抱きしめてる いつまでもこのままでいたかったのに お母さんはロシヤのパンを焼く | たま | 知久寿焼 | 知久寿焼 | | お母さんはロシヤのパンを焼く 台所をいい匂いでいっぱいにする 柱時計の針をなおしてる僕を アルトの声で呼んでる お母さんはロシヤのパンを焼く おやつはいつだってトラピストクッキー お姉さんはサンバを踊ってる 茶色い身体をくねくねさせている 窓からのぞいているぼくをみつけると いつも抱きしめてくれる お姉さんはサンバを踊ってる 夜には巨きなベッドで眠るよ お母さんが僕を呼んでいる 僕の名前が山にこだまする お姉さんは僕を抱きしめてる いつまでもこのままでいたかったのに お母さんはロシヤのパンを焼く |
おるがんぼくが死んだ日 おじいさんは二階の屋根で 古いおるがん弾いてくれたんだ ふいごのはきだすしずかな音楽は ぼくの背中のビールスたちにも聞こえてる ぼくが死んだ日 空はどんどん落っこちてきて 大気圏外 まるで映画館の中 ストローくわえたぼくがみているのは 地球のいびつなうそつきのプラネッタリウム! 屋根から突き出す巨きな菌類は ぼくらのかなしいほいくえんの庭からもみえたよ ぼくが死んだ日 おじいさんは二階の屋根で 古いおるがん弾いてくれたのに 風船病にやられちゃったぼくの顔は ぱんぱんだからうれしい顔がちゃんとできない | たま | 知久寿焼 | 知久寿焼 | | ぼくが死んだ日 おじいさんは二階の屋根で 古いおるがん弾いてくれたんだ ふいごのはきだすしずかな音楽は ぼくの背中のビールスたちにも聞こえてる ぼくが死んだ日 空はどんどん落っこちてきて 大気圏外 まるで映画館の中 ストローくわえたぼくがみているのは 地球のいびつなうそつきのプラネッタリウム! 屋根から突き出す巨きな菌類は ぼくらのかなしいほいくえんの庭からもみえたよ ぼくが死んだ日 おじいさんは二階の屋根で 古いおるがん弾いてくれたのに 風船病にやられちゃったぼくの顔は ぱんぱんだからうれしい顔がちゃんとできない |
ここはもののけ番外地ねぇ いっしょにあそんでおくれ 生きてる子供たち 閉店時間も忘れて 死にもの狂いでいつまでも いなくなるためにいるぼくらが いるためにつくったこの町 誰も知らないここいら一帯 時刻はうしうし丑の刻 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 あーぁもののけ番外地 あっちの世界 こっちの世界 そいでなきゃ仲良しで いられたはずなのに バイバイ さよなら 金輪際 ここでならいっしょにあそべたのに いなくなるためにいるぼくらが いるためにつくったこの町 誰も知らないここいら一帯 時刻はもーう丑の刻 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 あーぁもののけ番外地 ねぇ いっしょにあそんでおくれ 生きてる子供たち 入場料払っておくれ 死ぬほどあそんでおくれ ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 あーぁもののけ番外地 | たま | 知久寿焼 | 知久寿焼 | | ねぇ いっしょにあそんでおくれ 生きてる子供たち 閉店時間も忘れて 死にもの狂いでいつまでも いなくなるためにいるぼくらが いるためにつくったこの町 誰も知らないここいら一帯 時刻はうしうし丑の刻 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 あーぁもののけ番外地 あっちの世界 こっちの世界 そいでなきゃ仲良しで いられたはずなのに バイバイ さよなら 金輪際 ここでならいっしょにあそべたのに いなくなるためにいるぼくらが いるためにつくったこの町 誰も知らないここいら一帯 時刻はもーう丑の刻 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 あーぁもののけ番外地 ねぇ いっしょにあそんでおくれ 生きてる子供たち 入場料払っておくれ 死ぬほどあそんでおくれ ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 ものもの けけけけ ものもの けけけけ ここはもののけ番外地 あーぁもののけ番外地 |
方向音痴たのしい方向音痴から ぼくらさびしい迷子になろうよ 誰も知らない玄関の 腐った軒下で泣いてよう ギロチンにかけられた 人魚の首から上だけが 人間だか人魚だかわからなくなっちゃって 知床の海に身を投げた月の夜だよ だから ぼくらのこぼした涙をあつめて かなしいさかなの飼育をしたいな たのしいさびしいうれしいくるしい 気持ちはいつでもとっても不安定 こんな夜にはどっかしらの 薬剤師の内緒のおくすりだ よくわかってるのと よくわかんないのと ごっちゃになってからまってこんがらがって 富士山の頂上(てっぺん)に旗を立てちゃったんだよ だけど かなしい冷凍たましいは 発熱歯痛にも効きめがあります | たま | 知久寿焼 | 知久寿焼 | | たのしい方向音痴から ぼくらさびしい迷子になろうよ 誰も知らない玄関の 腐った軒下で泣いてよう ギロチンにかけられた 人魚の首から上だけが 人間だか人魚だかわからなくなっちゃって 知床の海に身を投げた月の夜だよ だから ぼくらのこぼした涙をあつめて かなしいさかなの飼育をしたいな たのしいさびしいうれしいくるしい 気持ちはいつでもとっても不安定 こんな夜にはどっかしらの 薬剤師の内緒のおくすりだ よくわかってるのと よくわかんないのと ごっちゃになってからまってこんがらがって 富士山の頂上(てっぺん)に旗を立てちゃったんだよ だけど かなしい冷凍たましいは 発熱歯痛にも効きめがあります |
あんてな夏の時計台の針が 上手にお日様突き刺して ひとさしゆびの乾いたぼくは きみのひらいたスカートの中 アスパラガスみたいな白い脚に耳をくっつけて 真昼の空にかくしておいたお月様とお話しするよ きみからもれる ぼくのためいき 夏の時計台の針が 上手にお日様突き刺して ひとさしゆびを汚したぼくは きみのやぶけたスカートの中 | たま | 知久寿焼 | 知久寿焼 | | 夏の時計台の針が 上手にお日様突き刺して ひとさしゆびの乾いたぼくは きみのひらいたスカートの中 アスパラガスみたいな白い脚に耳をくっつけて 真昼の空にかくしておいたお月様とお話しするよ きみからもれる ぼくのためいき 夏の時計台の針が 上手にお日様突き刺して ひとさしゆびを汚したぼくは きみのやぶけたスカートの中 |
青い靴僕らはいつからか 破けた青い靴 両手に持ったまま 野原に立っていた 自分の背中に 電話をかけたけど いつまでたっても 誰もでないよ キャラメルのおまけの 列車が来たけれど 僕らの切符は しおれたセロリ みんなもうすでに でかけたのですか それとも僕らが 死んだのですか もっと遊ぼうよ もっと遊ぼうよ 朝の来ない夜に | たま | 石川浩司 | 石川浩司 | | 僕らはいつからか 破けた青い靴 両手に持ったまま 野原に立っていた 自分の背中に 電話をかけたけど いつまでたっても 誰もでないよ キャラメルのおまけの 列車が来たけれど 僕らの切符は しおれたセロリ みんなもうすでに でかけたのですか それとも僕らが 死んだのですか もっと遊ぼうよ もっと遊ぼうよ 朝の来ない夜に |
こわれた一番最初にお父さんがこわれた 盆栽をいじりながら 杖をグニャグニャにまげ ポキポキ折り そしてにっこり笑い だけどイライラして 次にお母さんが 自然にこわれた とても慎しくひっそりしていて そんな意外さはあったけれど そしてどこか遠い遠い所を見ている おじいちゃんは はじめからこわれてたらしい 桃太郎の話はもう何千回も繰り返し 今日も学校から帰ると 鬼がドンチャン騒いでいる 学校では先生が同時にこわれた 音楽の先生も 体育の先生も 夢のない夢見せている 廊下をいつもブンカボウキを持って モップを持って過ぎる 恋人はいっこうに変わりがないので 退屈さはとうに意味がなくなっている もうどこかでこわれてるのか 意味不明の笑顔で今日も出会う 友人は図々しく意地悪く 音をたくさんたてて 次々にこわれた そして僕にも笑える時の幸せに包まれる 僕にも笑わせてよ そしてその時 こわれた僕のお母さんが こわれた皆んなを大声で呼びます 「さぁ 皆さん夕食の支度が出来ました 今日も残さず たぁくさぁん召し上がれ」 そして楽しく とても幸せに食事の時間が 我が家に訪れる | たま | 滝本晃司 | たま | | 一番最初にお父さんがこわれた 盆栽をいじりながら 杖をグニャグニャにまげ ポキポキ折り そしてにっこり笑い だけどイライラして 次にお母さんが 自然にこわれた とても慎しくひっそりしていて そんな意外さはあったけれど そしてどこか遠い遠い所を見ている おじいちゃんは はじめからこわれてたらしい 桃太郎の話はもう何千回も繰り返し 今日も学校から帰ると 鬼がドンチャン騒いでいる 学校では先生が同時にこわれた 音楽の先生も 体育の先生も 夢のない夢見せている 廊下をいつもブンカボウキを持って モップを持って過ぎる 恋人はいっこうに変わりがないので 退屈さはとうに意味がなくなっている もうどこかでこわれてるのか 意味不明の笑顔で今日も出会う 友人は図々しく意地悪く 音をたくさんたてて 次々にこわれた そして僕にも笑える時の幸せに包まれる 僕にも笑わせてよ そしてその時 こわれた僕のお母さんが こわれた皆んなを大声で呼びます 「さぁ 皆さん夕食の支度が出来ました 今日も残さず たぁくさぁん召し上がれ」 そして楽しく とても幸せに食事の時間が 我が家に訪れる |
くだもの遠くせつない記憶のほとり 不思議な巨人になっちゃった ひとりの幼児がないている 幼児のおびえてるものかげは 原因不明のさびしさですよ 頭に掘られた井戸の底で 無表情の蛙がひとり まあるい小さな夜空を見つめ ああかなしい跳躍くりかえしてる それがぼくの頭痛の原因ですよ 疲れて倒れて眠るぼくの 脚が畳を通り抜け 庭のやつでの根っこからまって ほらひとり畳の上で木になっちゃった そういうあそびをしています さかなになるよりもっと前のぼくの たわんだ背中の溝深く かなしい情緒の種がまかれて 今たわわに実った脊髄の ぼくがくだものなんですよ ぼくがくだものなんですよ | たま | 知久寿焼 | たま | たま | 遠くせつない記憶のほとり 不思議な巨人になっちゃった ひとりの幼児がないている 幼児のおびえてるものかげは 原因不明のさびしさですよ 頭に掘られた井戸の底で 無表情の蛙がひとり まあるい小さな夜空を見つめ ああかなしい跳躍くりかえしてる それがぼくの頭痛の原因ですよ 疲れて倒れて眠るぼくの 脚が畳を通り抜け 庭のやつでの根っこからまって ほらひとり畳の上で木になっちゃった そういうあそびをしています さかなになるよりもっと前のぼくの たわんだ背中の溝深く かなしい情緒の種がまかれて 今たわわに実った脊髄の ぼくがくだものなんですよ ぼくがくだものなんですよ |
月食仮面頭のいびつな子供が 空を見上げてわらってる 何がそんなにうれしいの って誰がきいてもわからない げ げげ げ 月食の 夜はおかしな 月のかたちよ でもそれはきっと お月様が おかしな子供の まねしていたのです 頭のいびつな子供の 理想は正しいシンメトリィ だから男爵芋抱きしめて ナイフで新芽を削ります げ げげ げ 月食の 夜はおかしな 月のかたちよ でもそれはきっと お月様が おかしな子供の まねしていたのです 女の人の両脚が お風呂で裸になっている するとずーっと空を見てたはずの 子供の鼻血がこぼれだす げ げげ げ 月食の 夜はおかしな 月のかたちよ でもそれはきっと お月様が おかしな子供を 殴ってみたからです 内緒でこさえたピストルで 夜更けの月を ばきうん ばきうん って撃ってみたらば となりでこつんと音がして 子供が頭をさすってる げ げげ げ 月食の 夜はおかしな 月のかたちよ でもそれはきっと お月様が おかしな子供の まねしていたのです げ げげ げ 月食の 夜はおかしな 子供の頭よ でもそれはきっと お月様に 子供がおかしな いたづらされたのです げ げげげげげ 月食の 夜はおかしな 月のかたちよ でもひょっとすると お月様を おかしな子供が まねしていたのです | たま | 知久寿焼 | 知久寿焼 | | 頭のいびつな子供が 空を見上げてわらってる 何がそんなにうれしいの って誰がきいてもわからない げ げげ げ 月食の 夜はおかしな 月のかたちよ でもそれはきっと お月様が おかしな子供の まねしていたのです 頭のいびつな子供の 理想は正しいシンメトリィ だから男爵芋抱きしめて ナイフで新芽を削ります げ げげ げ 月食の 夜はおかしな 月のかたちよ でもそれはきっと お月様が おかしな子供の まねしていたのです 女の人の両脚が お風呂で裸になっている するとずーっと空を見てたはずの 子供の鼻血がこぼれだす げ げげ げ 月食の 夜はおかしな 月のかたちよ でもそれはきっと お月様が おかしな子供を 殴ってみたからです 内緒でこさえたピストルで 夜更けの月を ばきうん ばきうん って撃ってみたらば となりでこつんと音がして 子供が頭をさすってる げ げげ げ 月食の 夜はおかしな 月のかたちよ でもそれはきっと お月様が おかしな子供の まねしていたのです げ げげ げ 月食の 夜はおかしな 子供の頭よ でもそれはきっと お月様に 子供がおかしな いたづらされたのです げ げげげげげ 月食の 夜はおかしな 月のかたちよ でもひょっとすると お月様を おかしな子供が まねしていたのです |
れいこおばさんの空中遊泳れいこおばさんが空に浮いている いねむりしながら どんどんのぼってく 天の川があふれた夜に 月の光に刺激を受けて れいこおばさんが空に浮いている れいこおばさんは息を吸い込んで 風になるほどびゅんびゅん飛ばしてる 下をながめりゃどこかのおやじが秘密文書を燃やしつづけてる れいこおばさん目もくれず飛んでく れいこおばさん れいこおばさん れいこおばさん もどっておいでよ れいこおばさん れいこおばさん れいこおばさん 今すぐ地面に え~ れいこおばさんは空を飛び続け のどのかわきを必死にこらえてる そんなに飲みたきゃ飲めばいい 屈斜路湖の水でも飲めばいい 減るものなんてどこにもないんだよ れいこおばさんどんなに離れても そこにいることぼくにはわかってる 真っ青な夜に明かりが灯れば れいこおばさんゆっくり降りてく 帰ってくると思っていたんだよ れいこおばさん れいこおばさん れいこおばさん もどっておいでよ れいこおばさん れいこおばさん れいこおばさん 今すぐ地面に れいこおばさん れいこおばさん れいこおばさん もどっておいでよ れいこおばさん れいこおばさん れいこおばさん 今すぐ地面に え~ 今すぐえ~ 今すぐえ~ 今すぐえ~ | たま | 柳原幼一郎 | たま | | れいこおばさんが空に浮いている いねむりしながら どんどんのぼってく 天の川があふれた夜に 月の光に刺激を受けて れいこおばさんが空に浮いている れいこおばさんは息を吸い込んで 風になるほどびゅんびゅん飛ばしてる 下をながめりゃどこかのおやじが秘密文書を燃やしつづけてる れいこおばさん目もくれず飛んでく れいこおばさん れいこおばさん れいこおばさん もどっておいでよ れいこおばさん れいこおばさん れいこおばさん 今すぐ地面に え~ れいこおばさんは空を飛び続け のどのかわきを必死にこらえてる そんなに飲みたきゃ飲めばいい 屈斜路湖の水でも飲めばいい 減るものなんてどこにもないんだよ れいこおばさんどんなに離れても そこにいることぼくにはわかってる 真っ青な夜に明かりが灯れば れいこおばさんゆっくり降りてく 帰ってくると思っていたんだよ れいこおばさん れいこおばさん れいこおばさん もどっておいでよ れいこおばさん れいこおばさん れいこおばさん 今すぐ地面に れいこおばさん れいこおばさん れいこおばさん もどっておいでよ れいこおばさん れいこおばさん れいこおばさん 今すぐ地面に え~ 今すぐえ~ 今すぐえ~ 今すぐえ~ |
牛乳きのう牛乳を飲み過ぎたので 牛が見ていたはずの夢を見ておきると ぼくのお腹の上で死んだまんま眠ってる猫 きみにあげないばち あたって きみを死なせたばち あたって ぼくのお腹がなってる ごろごろごろごろ泣いてるよ きみがおとなしく 目を閉じて丸くなっている ぼくはそのとなりでおいしそうに牛乳飲んでいる なんにもしてあげないぼくと なんにも欲しがらないきみは 生きているヒトと 死んだふりしたネコだよ 生まれてはじめて きみが火だるまになってる 火事場の馬鹿力で生きかえらないかと思う ああ ひとりになっちゃったぼくらの 夕食の時間だよ だけど いくら台所さがしても どこにもなんにも見つからない | たま | 知久寿焼 | たま | たま | きのう牛乳を飲み過ぎたので 牛が見ていたはずの夢を見ておきると ぼくのお腹の上で死んだまんま眠ってる猫 きみにあげないばち あたって きみを死なせたばち あたって ぼくのお腹がなってる ごろごろごろごろ泣いてるよ きみがおとなしく 目を閉じて丸くなっている ぼくはそのとなりでおいしそうに牛乳飲んでいる なんにもしてあげないぼくと なんにも欲しがらないきみは 生きているヒトと 死んだふりしたネコだよ 生まれてはじめて きみが火だるまになってる 火事場の馬鹿力で生きかえらないかと思う ああ ひとりになっちゃったぼくらの 夕食の時間だよ だけど いくら台所さがしても どこにもなんにも見つからない |
デキソコナイの行進デキソコナイ達が行進してゆくよ とても楽しそうに旗を振りながら でも旗をつけ忘れたのでそれはただの棒だよ ただの棒を振りまわしながら行進しているよ ラッパを吹きながら行進してゆくよ 調子っ外れの音が町に響き渡るよ 夢中になって吹いているので 大人になったのに誰も気づいてないよ 頭がぼさぼさでも シャツがはみ出てても 気にしない 大丈夫だよ やがてデキソコナイ達の歩調と角度がずれてゆく 空にはカラス カァーと輪を描いた いつのまにかひとりひとりてんでバラバラ 馬鹿だね それじゃもう行進じゃないよ デキソコナイ達の行進がゆくよ デキソコナイ達の行進がゆくよ 地球は丸いからいつかまた会おうね バイバイ | たま | 石川浩司 | 石川浩司 | | デキソコナイ達が行進してゆくよ とても楽しそうに旗を振りながら でも旗をつけ忘れたのでそれはただの棒だよ ただの棒を振りまわしながら行進しているよ ラッパを吹きながら行進してゆくよ 調子っ外れの音が町に響き渡るよ 夢中になって吹いているので 大人になったのに誰も気づいてないよ 頭がぼさぼさでも シャツがはみ出てても 気にしない 大丈夫だよ やがてデキソコナイ達の歩調と角度がずれてゆく 空にはカラス カァーと輪を描いた いつのまにかひとりひとりてんでバラバラ 馬鹿だね それじゃもう行進じゃないよ デキソコナイ達の行進がゆくよ デキソコナイ達の行進がゆくよ 地球は丸いからいつかまた会おうね バイバイ |
満月小唄ブリキの馬が逃げてゆく おまつりの終わる夜がきた 火の輪くぐりのライオンが たてがみ燃やし街を焼く くじゃくがはねをひろげたよ 駅前広場のまん中で ころがる月をつかまえて 千のプリズムひからせる 今夜ゆこうよ 満月をつかまえに きみとゆこうよ 満月をつかまえに セロハンのボートにゆられ 花嫁が他所にうられたよ アルミニウムの長襦袢 月光でできた消しゴムで 僕だけの夜を消さないでよ 今夜の月は何処ですか 南の国へ逃げちゃった ピストルならすおまわりさんを殺して南へ逃げちゃった 今夜ゆこうよ 満月をつかまえに きみとゆこうよ 満月をつかまえに 月の市場で売られてる あの娘の筋肉素敵だぜ セリにかければ高値をよぶぜ あの娘の筋肉素敵だぜ 今夜ゆこうよ 満月をつかまえに きみとゆこうよ 満月をつかまえに 今夜ゆこうよ 満月をつかまえに きみとゆこうよ 満月をつかまえに | たま | 柳原幼一郎 | たま | | ブリキの馬が逃げてゆく おまつりの終わる夜がきた 火の輪くぐりのライオンが たてがみ燃やし街を焼く くじゃくがはねをひろげたよ 駅前広場のまん中で ころがる月をつかまえて 千のプリズムひからせる 今夜ゆこうよ 満月をつかまえに きみとゆこうよ 満月をつかまえに セロハンのボートにゆられ 花嫁が他所にうられたよ アルミニウムの長襦袢 月光でできた消しゴムで 僕だけの夜を消さないでよ 今夜の月は何処ですか 南の国へ逃げちゃった ピストルならすおまわりさんを殺して南へ逃げちゃった 今夜ゆこうよ 満月をつかまえに きみとゆこうよ 満月をつかまえに 月の市場で売られてる あの娘の筋肉素敵だぜ セリにかければ高値をよぶぜ あの娘の筋肉素敵だぜ 今夜ゆこうよ 満月をつかまえに きみとゆこうよ 満月をつかまえに 今夜ゆこうよ 満月をつかまえに きみとゆこうよ 満月をつかまえに |
丘の上10時すぎのぼくを たて向きの写真にとって いろんなイキモノ体中につめてパンパンに 息がふくらむ 遮断機の前の朝 目をこするたびに 少しづつずれてゆくみたいなんだ 「大きな観覧車の見える丘の上で 水槽をかかえたままの君を知っているよ」 お家の中でも レインコート着ている シャカシャカ音がする その音が一日中ぼくは好きだ 誰か本を読んで みんなが眠るまで 夜に見える雲がスピードゆるめてく深さまで 「大きな観覧車の見える丘の上で 水槽をかかえたままの君を知っているよ」 | たま | 滝本晃司 | たま | | 10時すぎのぼくを たて向きの写真にとって いろんなイキモノ体中につめてパンパンに 息がふくらむ 遮断機の前の朝 目をこするたびに 少しづつずれてゆくみたいなんだ 「大きな観覧車の見える丘の上で 水槽をかかえたままの君を知っているよ」 お家の中でも レインコート着ている シャカシャカ音がする その音が一日中ぼくは好きだ 誰か本を読んで みんなが眠るまで 夜に見える雲がスピードゆるめてく深さまで 「大きな観覧車の見える丘の上で 水槽をかかえたままの君を知っているよ」 |
終わりのない顔そこにあるものはただなんにもないこと 晴れた日の息苦しさ もう目にみえない遠くまでの静けさ 公園も市営プールも死んだふりする セキをするたびにネジがこぼれおちてゆく 夏の自転車でゆこう ぼくは穴のあいたままでふくらむ 青い青さ まぶしいまぶしさ 終わりのない顔 「夏だ」 目をひらいたり たちすくんだり くちびるかんだり 泳ぎながらすぐ何色にもなってしまうよ ここですここにいますってかわりに鳥肌たてて 胸の上にやさしくしっかりだいたピストルで この夏空 キズひとつない空にうち込むよ | たま | 滝本晃司 | 滝本晃司 | | そこにあるものはただなんにもないこと 晴れた日の息苦しさ もう目にみえない遠くまでの静けさ 公園も市営プールも死んだふりする セキをするたびにネジがこぼれおちてゆく 夏の自転車でゆこう ぼくは穴のあいたままでふくらむ 青い青さ まぶしいまぶしさ 終わりのない顔 「夏だ」 目をひらいたり たちすくんだり くちびるかんだり 泳ぎながらすぐ何色にもなってしまうよ ここですここにいますってかわりに鳥肌たてて 胸の上にやさしくしっかりだいたピストルで この夏空 キズひとつない空にうち込むよ |
どんぶらこ川の中をオレンジでおなかをふくらました おんなたちがぷかぷか流れてる ヘビー級のチャンピオンがそれをみつけては サンドバッグがわりになぐってる どんぶらこ 川の中を貴婦人でお客をいっぱいにした オペラホールがぷかぷか流れてる フクスケ5人とプリマドンナが綱渡り 紳士淑女のみなさん指輪をならす どんぶらこ 川の中をミルクでおなかをふくらました 赤ん坊たちがぷかぷか流れてる 夕立の予感にこぶしをにぎりしめ ゆりかごのシーツも破ってしまう どんぶらこ どんぶらこ どんぶらこ あのこは朝までバタフライ どんぶらこ どんぶらこ 何にも知らないコイだけが どんぶらこ どんぶらこ ガラスのウロコでおよぎます どんぶらこ どんぶらこ みんな泡の中 川の中をオレンジでおなかをふくらました おんなたちがぷかぷか流れてる ヘビー級のチャンピオンがそれをみつけては サンドバッグがわりになぐってる どんぶらこ | たま | 柳原幼一郎 | 柳原幼一郎 | | 川の中をオレンジでおなかをふくらました おんなたちがぷかぷか流れてる ヘビー級のチャンピオンがそれをみつけては サンドバッグがわりになぐってる どんぶらこ 川の中を貴婦人でお客をいっぱいにした オペラホールがぷかぷか流れてる フクスケ5人とプリマドンナが綱渡り 紳士淑女のみなさん指輪をならす どんぶらこ 川の中をミルクでおなかをふくらました 赤ん坊たちがぷかぷか流れてる 夕立の予感にこぶしをにぎりしめ ゆりかごのシーツも破ってしまう どんぶらこ どんぶらこ どんぶらこ あのこは朝までバタフライ どんぶらこ どんぶらこ 何にも知らないコイだけが どんぶらこ どんぶらこ ガラスのウロコでおよぎます どんぶらこ どんぶらこ みんな泡の中 川の中をオレンジでおなかをふくらました おんなたちがぷかぷか流れてる ヘビー級のチャンピオンがそれをみつけては サンドバッグがわりになぐってる どんぶらこ |
ねむれないさめ眠れないさめ およいでばっかりで 眠っちゃだめだよ 沈んでいっちゃうよ 青いいろ 赤いいろ 腹ペコな気持で お腹はこんなにいっぱい 眠れないさめ 眠れないさめ およいでばっかりで 眠っちゃったら だめ 沈んで死んぢゃうよ 目を開けて 眠ってる おさかなたちの瞳(め)に 閉じこめられた飛行機 眠れないさめ 青いいろ 赤いいろ 腹ペコな気持で お腹はいつでもいっぱい 眠れないさめ | たま | 知久寿焼 | 知久寿焼 | | 眠れないさめ およいでばっかりで 眠っちゃだめだよ 沈んでいっちゃうよ 青いいろ 赤いいろ 腹ペコな気持で お腹はこんなにいっぱい 眠れないさめ 眠れないさめ およいでばっかりで 眠っちゃったら だめ 沈んで死んぢゃうよ 目を開けて 眠ってる おさかなたちの瞳(め)に 閉じこめられた飛行機 眠れないさめ 青いいろ 赤いいろ 腹ペコな気持で お腹はいつでもいっぱい 眠れないさめ |