沈丁花、ハナミズキ、スイートピーってどんな花かご存知ですか…?

 森山直太朗「さくら(独唱)」 福山雅治「桜坂」、ケツメイシ「さくら」、コブクロ「桜」、AKB48「桜の木になろう」、嵐「サクラ咲ケ」、河口恭吾「桜」、aiko「桜の時」、中島美嘉「桜色舞うころ」、宇多田ヒカル「SAKURAドロップス」、FUNKY MONKEY BABYS「桜」、レミオロメン「Sakura」、いきものがかり「SAKURA」、ゆず「桜会」…。タイトルに“桜”を含むものを検索すると、なんと800件近くの楽曲がヒット!毎年毎年新たな桜ソングが生まれておりますよねぇ…。今年ですと、高橋優「さくらのうた」やコアラモード.「さくらぼっち」などとくにオススメの名曲です!
 
 ところで、春といえばいろんな花が咲き誇る暖かな季節。もちろん“桜”の他にも、菜の花、チューリップ、たんぽぽ、ヒヤシンス、椿、桃、スミレなど、いろんな春の花をテーマにした楽曲があるんですよねぇ。『今日のうた』では、その中から何曲かのフレーズを<花言葉>と共にご紹介したいと思います。誰もがご存知の名曲でも、その花がどんな花なのか、ということは意外と知らなかったりするのではないでしょうか!

“淡き光立つ 俄雨
いとし面影の沈丁花
溢るる涙の蕾から
ひとつ ひとつ香り始める

それは それは 空を越えて
やがて やがて 迎えに来る

春よ 遠き春よ 瞼閉じればそこに
愛をくれし君の なつかしき声がする”
「春よ、来い」/松任谷由実

 ユーミンの名曲に登場する“沈丁花”は3〜4月に咲く花で、春の季語としてもよく使われるそうな。つぼみは濃紅色ですが、開いた花は淡紅色。上品な甘い香りを強く放つんだとか。花言葉は<永遠><不死><不滅>…。「春よ、来い」の歌詞にも“君に預けし 我が心は 今でも返事を待っています どれほど月日が流れても ずっと ずっと待っています”といった愛の永遠性を感じますねぇ…。瞼を閉じればなつかしき声と共に、沈丁花の匂いがふわりと香ってきそうです。

“空を押し上げて
手を伸ばす君 五月のこと
どうか来てほしい
水際まで来てほしい
つぼみをあげよう
庭のハナミズキ

薄紅色の可愛い君のね
果てない夢がちゃんと終わりますように
君と好きな人が 百年続きますように”
「ハナミズキ」/一青窈

 “ハナミズキ”は桜が終わったころから咲き始め、5月の半ばまで咲いている春の花で“花水木”と書きます。日本人が桜を愛するように、アメリカではハナミズキは最も愛される花の一つ。1912年に、日本がアメリカに友好の証として贈った“桜”の返礼として、1915年に日本へ贈られたのが“ハナミズキ”でした。2015年はそんな“ハナミズキ返礼”から100周年を迎えたため、一青窈が「ハナミズキ」初のセルフカバーも。「永続性」「返礼」「私の想いを受けてください」といった花言葉をもつのがこのハナミズキなんです。

“好きよ 今日まで
逢った誰より
I will follow you あなたの
生き方が好き
このまま帰れない 帰れない

心に春が来た日は 赤いスイートピー”
「赤いスイートピー」/松田聖子

 松本隆が作詞の「赤いスイートピー」、花名のスイートピー<Sweet pea>は、ほのかな甘い香りをもっていることに由来します。この曲も彼女の甘い気持ちが可愛らしい歌詞ですよねぇ。スイートピーの花言葉は、「門出」「別離」「ほのかな喜び」「優しい思い出」など。3月、4月に最盛期を迎える花なので卒業や、入学のお祝いの花束にもピッタリです。「赤いスイートピー」では“ほのかな喜び”をフレーズのひとつひとつから感じますし、それがまたひとつひとつ“優しい思い出”に変わっていくのでしょう。

 松任谷由実「春よ、来い」も、一青窈「ハナミズキ」も、松田聖子「赤いスイートピー」も非常に多くのアーティストにカバーもされている名曲ですが、歌詞に登場する花を知ると、よりいっそう歌詞の世界観を感じることができますね♪