Mrs. GREEN APPLEのニューシングルから「恋と吟」をピックアップ!

 今期ドラマも、恋愛モノ・刑事モノ・病院モノといろいろありましたが、とくに異質であったのは天海祐希主演「偽装の夫婦」でしょうか。遊川和彦氏の脚本ドラマは、今までも「女王の教室」「家政婦のミタ」「○○妻」といった奇作で話題になってきましたが、今作はゲイの超治(沢村一樹)、超治の元カノであり、かつてゲイを理由に別れを告げられたヒロ(天海祐希)、超治が恋する保(工藤阿須加)、ヒロに恋するしおり(内田有紀)が繰り広げる恋物語。異性愛・同性愛・家族愛、さまざまな愛のカタチが複雑に入り交じってゆくストーリ展開となっておりました。
 
 そしてついに先週最終回を迎えたのですが、結局、超治とヒロが再び夫婦となり、ゲイとレズビアンの恋愛は結ばれずに終わるという結末に落ち着いたため、SNS上には賛否両論の声も多数…。そんなラストで印象的だったシーンは、いつも微笑みながらヒロの幸せを願ってきたレズビアンのしおりが「ふざけんなバカ!あんたなんか超治と上手くいくわけないじゃない。別れちまえ別れちまえ!絶対あたしと付き合った方が良かったって後悔するに決まってるんだから!」と本音をぶちまける一幕。自分にとって大切な相手が、別の誰かと幸せになろうとするとき、みなさんならどんな感情が湧いてきますか…?
 
“君が他の誰かさんと
笑って幸せになったとして
心底僕は「壊れろ」と
思うクズ野郎だ

また君を思い優しくするけど
恋と吟の様に綺麗じゃないな
この我慢が君に届いてればな
この声で唄わずに済むのにな”
「恋と吟」/Mrs. GREEN APPLE

 この曲は、今年7月メジャーデビューを果たした5人組バンド“Mrs. GREEN APPLE”が、12月16日にリリースした初シングル「Speaking」のカップリング「恋と吟(うた)」です。寂しさや痛みを抱えた恋の“綺麗なだけじゃいられない心情”が剥き出しに綴られた切ないナンバー…。しかし、この主人公は本当に“クズ野郎”なのでしょうか。自分の想いが報われず、相手が他の誰かと結ばれてしまう時、この歌の主人公だって、ドラマ「偽装の夫婦」のしおりだって、みんな内心は「壊れろ」と思ってしまうものなのではないでしょうか。今まで知らなかった自分の嫌な部分まで溢れて来てしまう…それが恋というものなのかもしれません。

 尚、Mrs. GREEN APPLEはシングル「Speaking」の発売日である12月16日に大阪・Music Club JANUSにて、東名阪ワンマンツアーの初日公演を開催し、「恋と吟」も披露。その歌詞と歌声に鳥肌が立ったという方もいれば、思わず涙が溢れてしまったという方も。Twitterにはこの曲への多くの絶賛コメントが見られました。是非、「恋と吟」を含め、シングル収録曲の「Speaking」「えほん」の歌詞もチェックしてみてください♪ 彼らが1月13日にリリースする1stフルアルバム「TWELVE」もお楽しみに!

◆紹介曲「恋と吟
作詞:大森元貴
作曲:大森元貴