ベッドの上の2人だけの“枕詞”って…?新曲の歌詞をピックアップ!

 和歌に使われる言葉で“枕詞(まくらことば)”というものがあります。これは特定の語の前に置いて語調を整えたり、ある種の情緒を添える言葉のことで、音楽で言うイントロのようなものだそう。ところで、恋愛でいう“枕詞”というと何を想像しますか…?

ライオンになった夜
性欲も吐き出して理性よお帰り
タバコが1 番美味しい時間なんだよ、今
頷いて吸い込んだ枕の匂い

ライオンになった夜
極限も乗り越えて理性よおかえり
においが一番記憶に焼き付くんだよ、ねぇ
うそぶいて吐き出した枕詞
「枕詞」/黒木渚

 この曲は、独特の文学的歌詞で、女の強さや心理を生々しく歌い上げるシンガーソングライター“黒木渚”が10月7日にリリースするニューアルバム「自由律」に収録されている楽曲。「枕詞」で描かれるのは、いわゆる短歌で使われるそれではなく、英語で言うところの“ピロートーク”です。(※ピロートークとは、エッチのあとのイチャイチャや、たわいもないおしゃべりのこと)ベッドでクライマックスを終えた2人だけの濃密な時間と言葉が生々しく描かれているのです。
 
 行為のあと、男性はよく“賢者モード”というものに突入するといいますよね。興奮の真っ只中にあった先ほどまでのエロモードから一変、急激な脱力感に襲われたり、サーッと理性が戻ってきたりする状態だそうな。そんな賢者モードの女性版の状態がこの「枕詞」であると言えます。ちなみに、女性総合サイト・マイナビウーマンで「女性の方にお聞きします。男性とのピロートークって正直いると思いますか?」というアンケートが行われた際には、「必要じゃない」と答えた方が56%もいたんだとか!もしかしたらこの「枕詞」の主人公のように“賢者モード”に突入する女性は意外と多いのかもしれませんね…。

 尚、歌ネットではリリースに先がけて黒木渚の「自由律」に収録されている全曲の歌詞が先行公開されております!「107」という楽曲は、「枕詞」と同じく、密室での男女の会話を軸に物語が進んで行く静かで物悲しいスローチューン。憂いを帯びたどこかエロティックなムードが感じられます。また、アルバムのラストを飾る「白夜」には“皮膚の内側に手を入れて体中を探している 君に股がって旅をする”などシュールでなまめかしい表現が…。アルバム全体に女の性と本能が強く美しく漂う“渚ワールド”に、是非、足を踏み入れてみてください…!

◆2nd Full Album「自由律」
2015年10月7日発売
限定盤A LACD-0263 ¥4,200+税
限定盤B LACD-0264 ¥3,000+税
通常盤 LACD-0265 ¥2,000