この闇から一筋の光を見つけるまでの物語。

 2023年2月15日に“家入レオ”が4年ぶりのニューアルバム『Naked』をリリースしました。2022年に配信リリースされた「レモンソーダ」「Pain」「かわいい人」の他、新曲を含む全12曲が収録。全収録曲のソングライティングに家入本人が携わっております。
 
 さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“家入レオ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾です。今作『Naked』をリリースした今、ここにたどり着くまでの4年間の想いを綴ってくださいました。
 
 さらに、今日のうたコラムの“音声版”が本日からスタート! 記念すべき初回となります。家入レオの言葉を本人の“朗読”でもお楽しみください。



家入レオの朗読を聞く

2023年2月15日。デビュー11周年を迎えた今日、私はニューアルバム『Naked』を約4年ぶりにリリースした。
 
ただの偶然だよ、と誰かに笑われても、私は今爽やかにこれは運命だと言い切りたい。だって、運命だと思った方が人生にドラマティックに挑めるから。嬉しいハプニングに私を連れて行ってあげられるのは、他の誰でもない私自身だから。推進力は鮮やかであればあるほど良い。閃光は悲しみと怒り、愛と幸福、そして楽しい勘違いで作られている。
 
4年…人生という大きな場所からその月日を見つめたら決して長くはない、取るに足らない一瞬の出来事なのかもしれない。それでも20代に入ってからの私は今振り返ると、ずっと迷い続けていたし、特にこの4年は果てしがなかった。全てから逃げたかったし、周囲の人とも上手くいかない。何から手を付ければいいのか分からなくて、私は一体どこで間違えたんだろう? とか、お母さんのお腹の中に戻りたいなとか、そんなことばかり考えていた。
 
そんな人生の冬の時期を曲にした「Winter」からはじまるニューアルバム。
 
社会でいくら自分を否定されても、せめてあなたの前でだけは強くありたいと笑っていたはずの自分が、いつの間にか上手に社会の中に溶け込み、あなたの前でしか弱さを曝け出せなくなっていたこと。そんな生き方が嫌で、嫌だと思う分だけ自分を誤魔化していたあの頃。澄んだ瞳のあなたに見つめられた時の、赤い恥ずかしさともう真っ白な自分には戻れないんだという恐怖。気づいたら、あなたを穢してしまっていた夜。乗り越えられない喪失、やりきれない後悔。「あなた」を失うことで、「獣になった僕」は再び人の心を取り戻すことができた痛みを綴った1曲。
 
「悩みたいだけ」も散々迷った私自身の20代を象徴する1曲。結婚、出産、仕事、転職、終わりの見えないコロナ。人生を決定し新しいフェーズへと進む同世代の背中。地下鉄の窓に映る自分がまるで他人みたいに思える。考えても何も変わらない。今ここにないものが未来にあるはずないのも知ってる。知っていても悩むことをやめられない。止められない。そんな仄暗さと皮肉と渇望のコントラストを楽しんでもらいたい1曲。
 
この闇から一筋の光を見つけるまでの物語。ニューアルバム『Naked』。

<家入レオ>



◆7th Album『Naked』
2023年2月15日発売
【初回限定盤A:CD +DVD】 VIZL-2146 ¥5,500(税込)
【初回限定盤B:CD+DVD】 VIZL-2147 ¥4,620(税込)
【通常盤:CD】 VICL-65773 ¥3,300(税込)
【ビクターオンラインストア限定盤:CD】 NZS-905 ¥4,180(税込) 
 
<収録曲>
1. Winter
2. 悩みたいだけ
3. レモンソーダ
4. I don't like you
5. 奇跡が足りない
6. 嘘つき
7. Pain
8. Hikari
9. 愛は鎖じゃない
10. 君に未練はないけど、恋に未練がある
11. かわいい人
12. Boyfriend

配信サービス一覧:
https://jvcmusic.lnk.to/leo_Naked