永遠に続くものでは無いからこそ感謝を伝えられる今を大切に。

 2022年10月26日“SAKANAMON”がフルアルバム『HAKKOH』をリリース!今年11月で結成15周年を迎えるSAKANAMON。同アルバムは「発光」をテーマに、15周年経った今でも自らが輝き続ける「発光」と、続け末長く愛される「発酵」の意味が込められております。初回限定盤は、今回のタイトルをテーマに蓄光を施した暗闇などで光る特殊仕様となり、収録曲は15周年にちなんで全15曲を収録する豪華な内容に。
 
 さて、今日のうたコラムではそんな“SAKANAMON”の藤森元生による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回が最終回。今作の収録曲「ふれあい」にまつわるお話です。ずっとひとりでいることを好んでいた彼に、最近訪れた変化とは…。15周年を迎えた今、伝えたい想いを改めて綴っていただきました。歌詞と併せて、受け取ってください。



ふれあい」と言う曲は元々「ディスタンス」という曲を作っている時に一緒に生まれました。「触れる事」と「離れる事」をタイトルにした双子の兄弟です。
 
そんな双子の弟「ふれあい」についてお話しします。
 
僕は昔から1人でいる事が好きでした。
 
「人を好きになる事、人に好かれる事」の嬉しさよりも「人を嫌う事、人に嫌われる事」の方が辛かったからです。僕と関わらなければ誰も傷付かないし僕も傷付かない。「皆幸せ!何て安心感だ!」って思っていました。
 
だけどここ最近。
1人でいる時に寂しさを感じる事が増えました。
「寂しい。」「誰かと話したい。」
そのせいと言うかお陰と言うのか、近所の居酒屋やスナックによく一人で通うようになりました。
 
近所で暮らしているサラリーマンやOL、人生の先輩方と気さくに話しながら皆さんのカラオケを聴きながら飲むのがとても楽しいのです。
 
人との関わりに恐怖を感じなくなったのは僕を取り巻く環境のお陰だと思います。
 
皆優しいです。
メンバーもチームもスタッフもお客さんも友達もご近所さんも家族も。
 
勿論優しい皆さんが僕という迷惑をこうむっているとは思いますが、、、。
 
本当に僕は恵まれていると思います。
 
心に余裕が出来ると視野が広がります。
視野が広がると人の良い所を見付ける事が出来ます。
それで関心、感謝の連続です。
 
配信シングル「ディスタンス」からの2年間、コロナを通って培った人生経験と恵まれた人間関係が今この年になってようやく僕に実を付けたのか、人との「ふれあい」を好きになる事が出来ました。
 
昔だったら綺麗事だと思う様な感謝の言葉が今は恥ずかしさを帯びません。僕自身の中でそれが本心だと自信を持つ事が出来る様になったからです。
 
永遠に続くものでは無いからこそ感謝を伝えられる今を大切に、でも感謝感謝ばっか言う面白くない人間にならない様に、音で伝えられる様に、慢心を抱かず、深い事は考え過ぎない様に、音楽を楽しんでいけたらと思います。
 
僕等はまだまだ15周年です。
ありがとう。ごめんなさい。
これからもよろしくお願いします。

<SAKANAMON・藤森元生>



◆紹介曲「ふれあい
作詞:藤森元生
作曲:藤森元生

◆フルアルバム『HAKKOH』
2022年10月26日発売
 
<収録曲>
01.発光 
02.MAD BALLER 
03.JUNK IN MY HEAD 
04.ふれあい(prelude)  
05.つつうららか  
06.1988feat.たかはしほのか(リーガルリリー) 
07.ディスタンス(HAKKOHVer.) 
08.南の島のハメハメハ大王 
09.幸せな生活 
10.FEST 
11.ベクトル 
12.裏鬼門の羊  
13.ZITABATA(サカなもん Ver.) 
14.妄想 DRIVER(2022 Ver.) 
15.ふれあい