今の質問に1つでも即答できないのなら、それは…。

 今年、5ヶ月連続配信リリースを発表した“erica”が、2019年12月27日に第5弾配信シングル「バレーコード」をリリース!実は、9月~12月に毎月配信の全4曲はある女の子の一つの恋物語。前作である第4弾配信曲「付き合うって何ですか?」は、付き合い始めてしばらく経ったカップルが、お互いの存在が当たり前となり、次第に大事なものが分からなくなってきた気持ちを綴った1曲となっておりました。
 
 では、そんな物語のラストとなる新曲「バレーコード」には、どんな結末が描かれているのでしょうか。歌ネットでは、5ヶ月連続で“erica”本人が歌詞エッセイを連載中!今回は第1弾第2弾第3弾第4弾に続く、最終回をお届けいたします。歌詞と併せて、主人公の恋物語と想いを最後まで味わってみてください…!また、記事のラストではericaからみなさまへのメッセージも。

~「バレーコード」歌詞エッセイ~

本気の恋は本気であればあるほど上手くいかない。
そんな恋をした人は少なくないだろう
友達の恋愛話にはスラスラとアドバイスできるのに
いざ自分の恋となると思い通りにはいかない…

「そんな男捨てちゃいなよ」
「今、自分を大事にしてくれない人なんて
この先幸せになんてなれないよ」
「もっと素敵な人が必ずいるよ」
「都合のいい女になるのが目に見えているよ」

恋愛相談に答えているつもりで実は
自分に言い聞かせている言葉なのかもしれない
でも本当は自分が一番よく分かっている…。

どんなに最低な人だと分かっていても
それが嫌いになる理由にはならないということを。

誰かに言われた所で
嫌いになれたら最初からそうしている
でもそれができないから
苦しくて忘れたくても忘れられなくて
連絡がくればすぐ会いに行ってしまう自分が惨めで…
いつしか返ってくる言葉が分かるから
友達にも相談できなくなり
ただただ虚しくて泣きながら帰る道。

幸せの価値観は人それぞれだ
好きだからこそ別れる人もいれば
付き合えなくてもそばにいられるなら
それでいいと思う人もいる
遠距離で全然会えないカップルもいれば
毎日会えないのなら付き合っているとはいえない
と言う人だっている

そう、答えなんてない
自分がしたいようにするのが一番だ
だけどこれだけは忘れないで欲しい。

“その恋は今胸を張って幸せだと言えますか?”
“相手を心から大切だと思えていますか?”
“自分にそう言い聞かせていないですか?”


傷つくのが怖くて失うのが怖くて
自分の気持ちと向き合わないのは逃げているのと同じだ
今の質問に1つでも即答できないのなら、それは
あなたがあなた自身をごまかしていることになる

幸せは自分が決めるもの
だからこそ自分にとって本当に大事なものは何か
その答えを大切にしてほしいと思う。

例えその先に出た答えが“恋の終わり”だったとしても
それは自分が決めた幸せの形
前に進むための決断
相手にありがとうと
素直に思える瞬間なのかもしれない。

どんな恋も
自分を成長させてくれた大切な時間だったはず
だからこそどんな恋も
消したい過去じゃなく、大切な思い出にできるように
いつかそんな恋もあったと笑って話せるように
全ては自分の幸せの為に毎日があるように

この曲は失恋ソングだけど悲しいだけじゃない
心のどこかにそんな強い意志を表現したくて創った。

タイトル「バレーコード」は
ギターのコードに用いる言葉で
簡単に言うと指の先で押さえるだけのコードとは違い
一本の指で複数の弦を押さえるコードのことを言います。

彼が弾くギターの音が好きだった
彼が教えてくれたバレーコードを彼女は一生懸命練習した
でも弾けるようになった頃には、彼はもういなかった
彼の変わりにギターの音だけが部屋に響く…

そんな世界観を表現したくて楽曲のアレンジも
まるで女の子が弾き語りをしているかのように
テクニックもあまり入れず
ギターの音をできるだけ引き立たせました。
ボーカルの声もいままでの失恋ソングに比べ
高い音域で張り上げて歌うのではなく
敢えて声量を押さえて歌いました。
儚く切なくて、でもどこか芯がある
そんな曲ができたのではと思っています。

あなたが挫けそうになった時
どうしようもなく辛くなった時
おもいっきり泣きたい時
私の曲が味方となり
そっと寄り添える存在であるように。

本当に恋とは難しもの
だからこそ後悔のない選択をしてほしい

恋の終わりは別れた時じゃない
相手を思い出にできた時
心からありがとうと思えた時が
本当の恋の終わりなのだ。

~歌ネットをご覧の皆さんへ~

8月からはじまった5ヵ月連続配信もついにラストソングとなり、歌ネットさんでは毎月楽曲がリリースされる度、曲に込めた想いをコラムでお届けしてきました。これまで毎月このコラムを楽しみにしていて下さった皆さん。最後まで読んでいただきありがとうございました。毎月、曲に込めた想いや恋に対するいろんな気持ちを書かせていただくことで、自分の中で改めて感じることや発見もあり、読者の皆さんからのSNSに寄せられる感想がとても嬉しかったです。

タテヨミ
オトメゴコロ
ぎゅ
付き合うって何ですか?
バレーコード

どの曲も恋をしたらきっと誰もが思う気持ち。楽しい時も切ない時もどんな時もそれぞれの想いに寄り添える曲でありたい。実は「オトメゴコロ」からの4曲は一人の女の子の恋の物語になっていて楽曲がリリースされる度に恋が動いていく新しい楽曲の作り方でした。楽曲を続けて聴くと片想いから告白、両想いからすれ違い、別れまでが繋がっていています。是非改めて続けて聴いてみて下さい。

一人の女の子がこの恋で何を想い変わっていくのか。そしてあなたは聴いた後に何を感じるのか。大切なものは目に見えない。だからこそあなたの耳で心で感じた想いを大切にしてほしいです。これからも沢山の“愛”を皆さんにお届けしていくので楽しみにしていてくださいね。どんな時もericaの歌があなたの味方であるように。

<愛をこめてericaより>

◆紹介曲「バレーコード
作詞:erica
作曲:erica・nao