LIVE REPORT

SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2008 ライブレポート

SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2008

SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2008 山梨県 山中湖交流プラザきらら

2008年08月30日@山梨県 山中湖交流プラザきらら

Photographs byJUN GOTO,KAZUMICHI KOKEI,SATORU KIKUCHI, andSUSIE(except BRAHMAN) 取材:中野明子

2008.08.20

SPACE SHOWER TVが主催する恒例の野外イベント「SWEET LOVE SHOWER」が、昨年に続き山中湖で2日間にわたり開催された。両日とも雨が降ったり止んだりの天候で、青空が顔を出す瞬間もあったが、絶好の天気とは言い難い状態。しかし、そんな天候の移ろいすら吹き飛ばすようなアーティストたちのライブに、2万6000人のオーディエンスが熱狂した。 初日に登場したのは東京スカパラダイスオーケストラら12組のアーティスト。中でもハイライトは、パワフルなサウンドを大自然の中で響かせた10-FEET、雨の中ライブを繰り広げたマキシマム ザ ホルモン、そして富士山をバックに圧巻のステージを見せた9mm Parabellum Bulletだろう。 LAKESIDE STAGEの一番手を務めた10-FEETは、「レッツゴー!」の掛け声とともに「STONE COLD BREAK」でライブをスタート。その後「VIBES BY VIBES」などのアッパーチューンを連発し、フィールドを埋め尽くしたファンのテンションを上げていく。「平凡な毎日も自分でいくらでも非日常にできるよ」というTAKUMAの言葉の後に続いた「RIVER」では、スリーピースとは思えぬパワフルな音圧を轟かせていた。 マキシマム ザ ホルモンは、昼過ぎのLAKESIDE STAGEに登場。雨の中スタートしたステージは、佳境に近づくにしたがい豪雨に。しかし、そんな状況もどこ吹く風。「『F』」「恋のメガラバ」といった激しいナンバーで会場を狂乱の渦へと巻き込む。MCで、本来は見えるはずの富士山が雲隠れしていることに対し「何が『富士山とロック。再び!!』だ!」と叫び爆笑を誘いつつ「1年間通して、こういう音楽の祭典がある日ってのは限られてるわけです。で、雨が降る日っていうのもそんなにないんです。それが両方重なってる、つまりみんなはすごい奇跡の場にいるわけです!」と話したダイスケはん(Vo)。インパクトたっぷりのパフォーマンスで腹ペコたちを盛り上げていた。 悪天候に見舞われたホルモンの一方、青空がバックに広がるLAKESIDE STAGEに立った9mm Parabellum Bullet。野外の開放感もあいまって、ステージに現れた瞬間からすでに興奮状態の4人。心をかき乱すように不穏でスリリングな旋律を爆音で響かせれば、怒号のような歓声があがり大地が揺れまくる。途中で富士山が姿を見せるなどドラマチックな場面もあり、衝撃的なステージで観る者を圧倒した。 そして、初日と打って変わって朝から日差しが降り注ぐ中で幕を開けた2日目の「SWEET LOVE SHOWER」。この日も12組のアーティストが出演し、LAKESIDE STAGEのトップを飾ったのはTHE BACK HORNだった。「ブラックホールバースデイ」から始まったライブは、普段よりタイトなセットリストで展開。「覚醒」「罠」といったシングル曲や「コバルトブルー」などのエネルギッシュなナンバーはファンとの一体感を生み出し、それに拳を突き上げ応える観客たちの姿は実に壮観だった。 ロックアーティストが多く出演する今回のイベントの中にあって異質な存在であり、特に強い印象を残したのはジャズピアニストの上原ひろみだろう。ピアノとシンセサイザーを同時に操るアクロバティックなパフォーマンスやグルーヴィなサウンドは、ロックファンをもとりこにしたようで、ライブ中に何度も聞こえる感嘆と驚きの混ざった歓声がそのことを物語っていた。 1日目のホルモン同様、悪天候の中で圧巻のパフォーマンスを見せたのはBRAHMAN。叩きつける雨に対抗するように暴れるメンバーたち。彼らの放つエネルギーを全身で受け止めようとモッシュをする人、固唾を飲んで見守る人。集まった誰もが熱いまなざしをステージに送っていた。ライブ終盤ではTOSHI-LOWがモッシュピットで観客に支えられ熱唱する一幕もあり、アーティストとファンがひとつになった瞬間がそこにはあった。 そしてエレファントカシマシ、くるりらの後で大トリを務めたのは地元山梨出身のレミオロメン。のっけから初期のアッパーチューン「スタンドバイミー」「1-2 Love Forever」で観客の気分を高めていった彼ら。その盛り上がりに呼応するようにライブ開始時に降っていた雨は、アンコールを求める拍手が鳴る頃にはすっかりあがっていた。奇跡的に雨が止んだことを受けて急遽披露された「雨上がり」、そして山中湖で誕生したというエピソードを持つ「粉雪」が夜空にこだましたラストはこの上なく心に響くものがあった。 夏休みの最後、2日間にわたり開催された「SWEET LOVE SHOWER」。終演直後、夜空を彩る花火を満面の笑みで見上げるオーディエンスの表情にイベントの成功を実感した。

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