憂一乗 湖の底にいるみたいだ 呼吸の一つが喉に絡んだ 気泡を吐き出して数秒、やっと足が着いた 柔らかな泥の感触がした ずっとずっとずっとずっとずっと 君を追っているだけで どうしようもないことばかり言いたかった 睡蓮が浮いていた 水圧で透明だ もう蜃気楼よりも確かならそれでいいよ 適当でもいいから 目的とかいいから このまま何処でもいいからさ、逃げよう 湖の底にいるみたいだ 濡れる鼓膜がくすぐったいんだ 期待も将来も明日も何も聞きたくなかった 口から溢れる泡ぶくが綺麗で ずっとずっとずっとずっとずっと 見惚れてしまっただけで 心より大事なものを見つけたかった 言葉って薄情だ 水圧で透明だ なぁ、建前より綺麗なものを探してるんだ そんなの忘れていいからもう、逃げよう こんな自分ならいらない 僕には何にもいらない お金も名声も愛も称賛も何にもいらない このまま遠くに行きたい 思い出の外に触りたい また君の歌が聴きたい ずっとずっとずっとずっとずっと 君を追っているだけで どうしようもないことだけ歌いたかった 睡蓮が浮いていた 水圧で透明だ もう蜃気楼よりも確かならそれでいいよ このまま何処でもいいからさ、 本当は全部置いてただ逃げ出したいだけだった 人生は透明だ 水圧で透明だ もう蜃気楼よりも確かならそれでいいよ 適当でもいいから 目的とかいいから このまま何処でもいいからさ、逃げよう | ヨルシカ | n-buna | n-buna | n-buna | 湖の底にいるみたいだ 呼吸の一つが喉に絡んだ 気泡を吐き出して数秒、やっと足が着いた 柔らかな泥の感触がした ずっとずっとずっとずっとずっと 君を追っているだけで どうしようもないことばかり言いたかった 睡蓮が浮いていた 水圧で透明だ もう蜃気楼よりも確かならそれでいいよ 適当でもいいから 目的とかいいから このまま何処でもいいからさ、逃げよう 湖の底にいるみたいだ 濡れる鼓膜がくすぐったいんだ 期待も将来も明日も何も聞きたくなかった 口から溢れる泡ぶくが綺麗で ずっとずっとずっとずっとずっと 見惚れてしまっただけで 心より大事なものを見つけたかった 言葉って薄情だ 水圧で透明だ なぁ、建前より綺麗なものを探してるんだ そんなの忘れていいからもう、逃げよう こんな自分ならいらない 僕には何にもいらない お金も名声も愛も称賛も何にもいらない このまま遠くに行きたい 思い出の外に触りたい また君の歌が聴きたい ずっとずっとずっとずっとずっと 君を追っているだけで どうしようもないことだけ歌いたかった 睡蓮が浮いていた 水圧で透明だ もう蜃気楼よりも確かならそれでいいよ このまま何処でもいいからさ、 本当は全部置いてただ逃げ出したいだけだった 人生は透明だ 水圧で透明だ もう蜃気楼よりも確かならそれでいいよ 適当でもいいから 目的とかいいから このまま何処でもいいからさ、逃げよう |
Make-up Shadow初めての口紅の唇の色に 恥じらいを気づかせる大人びた世界 あけすけにのぞき込む星達と月に 物憂げなまなざしの誘惑のリズム あこがれは 鮮やかなランブリングサマーシャドウに 夢みているだけ、笑って 映画の夢 それはパラダイス、ハリウッド 誰かにバッタリ、恋がめばえたり なにかが今日はリアルでシュールな 青いシャドウに 二匹の豹のサファイヤルビーの あの口づけ、秘め事に Make-up Shadowに Make-up Shadowに Make-up 夢見てるいるだけのまなざしの奥に あやしげな色あいを忍ばせる世界 愛し合い見つめ合う思惑と謎が 音もなく混ざり合う永遠のリズム 黄昏は 様々なロンリーサマーシャドウに 見とれているだけ、決まって デートの雨、 それはメルヘン、Hard Rain 彼氏を待ったり、彼に出会ったり なにかが今日もリアルでシュールな 青いシャドウに どこか卑怯なイライザブルーのあの輝き、 瞳の魅力のようなミクロ微粒子の 淡いシャドウに 二匹の豹のサファイヤルビーの あの口づけ、秘め事に Make-up Shadowに Make-up Shadowに Make-up Shadowに | ヨルシカ | 井上陽水 | 彩目映 | n-buna | 初めての口紅の唇の色に 恥じらいを気づかせる大人びた世界 あけすけにのぞき込む星達と月に 物憂げなまなざしの誘惑のリズム あこがれは 鮮やかなランブリングサマーシャドウに 夢みているだけ、笑って 映画の夢 それはパラダイス、ハリウッド 誰かにバッタリ、恋がめばえたり なにかが今日はリアルでシュールな 青いシャドウに 二匹の豹のサファイヤルビーの あの口づけ、秘め事に Make-up Shadowに Make-up Shadowに Make-up 夢見てるいるだけのまなざしの奥に あやしげな色あいを忍ばせる世界 愛し合い見つめ合う思惑と謎が 音もなく混ざり合う永遠のリズム 黄昏は 様々なロンリーサマーシャドウに 見とれているだけ、決まって デートの雨、 それはメルヘン、Hard Rain 彼氏を待ったり、彼に出会ったり なにかが今日もリアルでシュールな 青いシャドウに どこか卑怯なイライザブルーのあの輝き、 瞳の魅力のようなミクロ微粒子の 淡いシャドウに 二匹の豹のサファイヤルビーの あの口づけ、秘め事に Make-up Shadowに Make-up Shadowに Make-up Shadowに |
夜行 ねぇ、このまま夜が来たら、僕らどうなるんだろうね 列車にでも乗って行くかい。僕は何処でもいいかな 君はまだわからないだろうけど、空も言葉で出来てるんだ そっか、隣町なら着いて行くよ はらはら、はらはら、はらり 晴るる原 君が詠む歌や 一輪草 他には何にもいらないから 波立つ夏原、涙尽きぬまま泣くや日暮は夕、夕、夕 夏が終わって往くんだね そうなんだね ねぇ、いつか大人になったら、僕らどう成るんだろうね 何かしたいことはあるのかい。僕はそれが見たいかな 君は忘れてしまうだろうけど思い出だけが本当なんだ そっか、道の先なら着いて行くよ さらさら、さらさら さらさら、さらさら 花風、揺られや一輪草 言葉は何にもいらないから 君立つ夏原、髪は靡くまま、泣くや雨催い夕、夕、夕 夏が終わって往くんだね そうなんだね そっか、大人になったんだね はらはら、はらはら、はらり 晴るる原 君が詠む歌や 一輪草 他には何にもいらないから 波立つ夏原、涙尽きぬまま泣くや日暮は夕、夕、夕 夏が終わって往くんだね 僕はここに残るんだね ずっと向こうへ往くんだね そうなんだね | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | ねぇ、このまま夜が来たら、僕らどうなるんだろうね 列車にでも乗って行くかい。僕は何処でもいいかな 君はまだわからないだろうけど、空も言葉で出来てるんだ そっか、隣町なら着いて行くよ はらはら、はらはら、はらり 晴るる原 君が詠む歌や 一輪草 他には何にもいらないから 波立つ夏原、涙尽きぬまま泣くや日暮は夕、夕、夕 夏が終わって往くんだね そうなんだね ねぇ、いつか大人になったら、僕らどう成るんだろうね 何かしたいことはあるのかい。僕はそれが見たいかな 君は忘れてしまうだろうけど思い出だけが本当なんだ そっか、道の先なら着いて行くよ さらさら、さらさら さらさら、さらさら 花風、揺られや一輪草 言葉は何にもいらないから 君立つ夏原、髪は靡くまま、泣くや雨催い夕、夕、夕 夏が終わって往くんだね そうなんだね そっか、大人になったんだね はらはら、はらはら、はらり 晴るる原 君が詠む歌や 一輪草 他には何にもいらないから 波立つ夏原、涙尽きぬまま泣くや日暮は夕、夕、夕 夏が終わって往くんだね 僕はここに残るんだね ずっと向こうへ往くんだね そうなんだね |
花に亡霊 もう忘れてしまったかな 夏の木陰に座ったまま、氷菓を口に放り込んで風を待っていた もう忘れてしまったかな 世の中の全部嘘だらけ 本当の価値を二人で探しに行こうと笑ったこと 忘れないように 色褪せないように 形に残るものが全てじゃないように 言葉をもっと教えて 夏が来るって教えて 僕は描いてる 眼に映ったのは夏の亡霊だ 風にスカートが揺れて 想い出なんて忘れて 浅い呼吸をする、汗を拭って夏めく もう忘れてしまったかな 夏の木陰に座った頃、遠くの丘から顔出した雲があったじゃないか 君はそれを掴もうとして、馬鹿みたいに空を切った手で 僕は紙に雲一つを書いて、笑って握って見せて 忘れないように 色褪せないように 歴史に残るものが全てじゃないから 今だけ顔も失くして 言葉も全部忘れて 君は笑ってる 夏を待っている僕ら亡霊だ 心をもっと教えて 夏の匂いを教えて 浅い呼吸をする 忘れないように 色褪せないように 心に響くものが全てじゃないから 言葉をもっと教えて さよならだって教えて 今も見るんだよ 夏に咲いてる花に亡霊を 言葉じゃなくて時間を 時間じゃなくて心を 浅い呼吸をする、汗を拭って夏めく 夏の匂いがする もう忘れてしまったかな 夏の木陰に座ったまま、氷菓を口に放り込んで風を待っていた | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | もう忘れてしまったかな 夏の木陰に座ったまま、氷菓を口に放り込んで風を待っていた もう忘れてしまったかな 世の中の全部嘘だらけ 本当の価値を二人で探しに行こうと笑ったこと 忘れないように 色褪せないように 形に残るものが全てじゃないように 言葉をもっと教えて 夏が来るって教えて 僕は描いてる 眼に映ったのは夏の亡霊だ 風にスカートが揺れて 想い出なんて忘れて 浅い呼吸をする、汗を拭って夏めく もう忘れてしまったかな 夏の木陰に座った頃、遠くの丘から顔出した雲があったじゃないか 君はそれを掴もうとして、馬鹿みたいに空を切った手で 僕は紙に雲一つを書いて、笑って握って見せて 忘れないように 色褪せないように 歴史に残るものが全てじゃないから 今だけ顔も失くして 言葉も全部忘れて 君は笑ってる 夏を待っている僕ら亡霊だ 心をもっと教えて 夏の匂いを教えて 浅い呼吸をする 忘れないように 色褪せないように 心に響くものが全てじゃないから 言葉をもっと教えて さよならだって教えて 今も見るんだよ 夏に咲いてる花に亡霊を 言葉じゃなくて時間を 時間じゃなくて心を 浅い呼吸をする、汗を拭って夏めく 夏の匂いがする もう忘れてしまったかな 夏の木陰に座ったまま、氷菓を口に放り込んで風を待っていた |
春ひさぎ 大丈夫だよ大丈夫 寝てれば何とかなるし どうしたんだいそんな顔してさぁ 別にどうともないよ 駅前で愛を待ち惚け 他にすることもないし 不誠実の価値も教えてほしいわ 言勿れ 愛など忘れておくんなまし 苦しい事だって何でも教えておくれ 左様な蜻蛉の一つが善いなら忘れた方が増し 詮の無いことばかり聞いてられないわ 言いたくないわ 大丈夫どれだけも吐いても 言葉は言い足りないし どうしたんだいあんたにわかるかい この憂いが 玄関で愛を待ち惚け 囁く声で喘いで 後悔の悔を教えてほしいわ 陽炎や 今日などどうか忘れておくんなまし 悲しい事無しの愛だけ歌っておくれ 終いは口付け一つが善いのも言わない方が増し 詮の無いことでも忘れられないわ 知りたくないわ 陽炎や 今日などいつか忘れてしまうのでしょう?苦しいの 左様な躊躇いの一つが愛なら知らない方が増し 詮の無いことだって聞かせてもっと 言勿れ 明日など忘れておくんなまし 苦しい事だって何度も教えておくれ 無粋な蜻蛉の一つでいいから、溺れるほどに欲しい 詮の無いことだって聞かせてもっと 愛して欲しいわ | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 大丈夫だよ大丈夫 寝てれば何とかなるし どうしたんだいそんな顔してさぁ 別にどうともないよ 駅前で愛を待ち惚け 他にすることもないし 不誠実の価値も教えてほしいわ 言勿れ 愛など忘れておくんなまし 苦しい事だって何でも教えておくれ 左様な蜻蛉の一つが善いなら忘れた方が増し 詮の無いことばかり聞いてられないわ 言いたくないわ 大丈夫どれだけも吐いても 言葉は言い足りないし どうしたんだいあんたにわかるかい この憂いが 玄関で愛を待ち惚け 囁く声で喘いで 後悔の悔を教えてほしいわ 陽炎や 今日などどうか忘れておくんなまし 悲しい事無しの愛だけ歌っておくれ 終いは口付け一つが善いのも言わない方が増し 詮の無いことでも忘れられないわ 知りたくないわ 陽炎や 今日などいつか忘れてしまうのでしょう?苦しいの 左様な躊躇いの一つが愛なら知らない方が増し 詮の無いことだって聞かせてもっと 言勿れ 明日など忘れておくんなまし 苦しい事だって何度も教えておくれ 無粋な蜻蛉の一つでいいから、溺れるほどに欲しい 詮の無いことだって聞かせてもっと 愛して欲しいわ |
思想犯 他人に優しいあんたにこの心がわかるものか 人を呪うのが心地良い、だから詩を書いていた 朝の報道ニュースにいつか載ることが夢だった その為に包丁を研いでる 硝子を叩きつける音、何かの紙を破くこと、 さよならの後の夕陽が美しいって、君だってわかるだろ 烏の歌に茜 この孤独も今音に変わる 面影に差した日暮れ 爪先立つ、雲が焼ける、さよならが口を滑る 認められたい、愛したい これが夢ってやつか 何もしなくても叶えよ、早く、僕を満たしてくれ 他人に優しい世間にこの妬みがわかるものか いつも誰かを殴れる機会を探してる ビール瓶で殴る街路灯、投げるギターの折れる音、 戻らない後悔の全部が美しいって、そういうのさぁ、僕だってわかるのに 言葉の雨に打たれ 秋惜しむまま冬に落ちる 春の山のうしろからまた一つ煙が立つ 夏風が頬を滑る 他人に優しいあんたにこの孤独がわかるものか 死にたくないが生きられない、だから詩を書いている 罵倒も失望も嫌悪も僕への興味だと思うから 他人を傷付ける詩を書いてる こんな中身のない詩を書いてる 君の言葉が呑みたい 入れ物もない両手で受けて いつしか喉が潤う その時を待ちながら 烏の歌に茜 この孤独よ今詩に変われ さよなら、君に茜 僕は今、夜を待つ また明日。口が滑る | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 他人に優しいあんたにこの心がわかるものか 人を呪うのが心地良い、だから詩を書いていた 朝の報道ニュースにいつか載ることが夢だった その為に包丁を研いでる 硝子を叩きつける音、何かの紙を破くこと、 さよならの後の夕陽が美しいって、君だってわかるだろ 烏の歌に茜 この孤独も今音に変わる 面影に差した日暮れ 爪先立つ、雲が焼ける、さよならが口を滑る 認められたい、愛したい これが夢ってやつか 何もしなくても叶えよ、早く、僕を満たしてくれ 他人に優しい世間にこの妬みがわかるものか いつも誰かを殴れる機会を探してる ビール瓶で殴る街路灯、投げるギターの折れる音、 戻らない後悔の全部が美しいって、そういうのさぁ、僕だってわかるのに 言葉の雨に打たれ 秋惜しむまま冬に落ちる 春の山のうしろからまた一つ煙が立つ 夏風が頬を滑る 他人に優しいあんたにこの孤独がわかるものか 死にたくないが生きられない、だから詩を書いている 罵倒も失望も嫌悪も僕への興味だと思うから 他人を傷付ける詩を書いてる こんな中身のない詩を書いてる 君の言葉が呑みたい 入れ物もない両手で受けて いつしか喉が潤う その時を待ちながら 烏の歌に茜 この孤独よ今詩に変われ さよなら、君に茜 僕は今、夜を待つ また明日。口が滑る |
盗作 「音楽の切っ掛けは何だっけ。 父の持つレコードだったかな。 音を聞くことは気持ちが良い。 聞くだけなら努力もいらない。 前置きはいいから話そう。 ある時、思い付いたんだ。 この歌が僕の物になれば、この穴は埋まるだろうか。 だから、僕は盗んだ」 嗚呼、まだ足りない。全部足りない。 何一つも満たされない。 このまま一人じゃあ僕は生きられない。 もっと知りたい。愛を知りたい。 この心を満たすくらい美しいものを知りたい。 「ある時に、街を流れる歌が僕の曲だってことに気が付いた。 売れたなんて当たり前さ。 名作を盗んだものだからさぁ! 彼奴も馬鹿だ。こいつも馬鹿だ。 褒めちぎる奴等は皆馬鹿だ。 群がる烏合の衆、本当の価値なんてわからずに。 まぁ、それは僕も同じか」 嗚呼、何かが足りない。 これだけ盗んだのに少しも満たされない。 上面の言葉一つじゃ満たされない。 愛が知りたい。金が足りない。 この妬みを満たすくらい美しいものを知りたい。 「音楽の切っ掛けが何なのか、 今じゃもう忘れちまったが欲じゃないことは覚えてる。 何か綺麗なものだったな。 化けの皮なんていつか剥がれる。 見向きもされない夜が来る。 その時に見られる景色が心底楽しみで。 そうだ。 何一つもなくなって、地位も愛も全部なくなって。 何もかも失った後に見える夜は本当に綺麗だろうから、 本当に、本当に綺麗だろうから、 僕は盗んだ」 嗚呼、まだ足りない。もっと書きたい。 こんな詩じゃ満たされない。 君らの罵倒じゃあ僕は満たされない。 まだ知らない愛を書きたい。 この心を満たすくらい美しいものを知りたい。 まだ足りない。まだ足りない。 まだ足りない。まだ足りない。 まだ足りない。僕は足りない。 ずっと足りないものがわからない。 まだ足りない。もっと知りたい。 この身体を溶かすくらい美しい夜を知りたい。 | ヨルシカ | n-buna | n-buna | n-buna | 「音楽の切っ掛けは何だっけ。 父の持つレコードだったかな。 音を聞くことは気持ちが良い。 聞くだけなら努力もいらない。 前置きはいいから話そう。 ある時、思い付いたんだ。 この歌が僕の物になれば、この穴は埋まるだろうか。 だから、僕は盗んだ」 嗚呼、まだ足りない。全部足りない。 何一つも満たされない。 このまま一人じゃあ僕は生きられない。 もっと知りたい。愛を知りたい。 この心を満たすくらい美しいものを知りたい。 「ある時に、街を流れる歌が僕の曲だってことに気が付いた。 売れたなんて当たり前さ。 名作を盗んだものだからさぁ! 彼奴も馬鹿だ。こいつも馬鹿だ。 褒めちぎる奴等は皆馬鹿だ。 群がる烏合の衆、本当の価値なんてわからずに。 まぁ、それは僕も同じか」 嗚呼、何かが足りない。 これだけ盗んだのに少しも満たされない。 上面の言葉一つじゃ満たされない。 愛が知りたい。金が足りない。 この妬みを満たすくらい美しいものを知りたい。 「音楽の切っ掛けが何なのか、 今じゃもう忘れちまったが欲じゃないことは覚えてる。 何か綺麗なものだったな。 化けの皮なんていつか剥がれる。 見向きもされない夜が来る。 その時に見られる景色が心底楽しみで。 そうだ。 何一つもなくなって、地位も愛も全部なくなって。 何もかも失った後に見える夜は本当に綺麗だろうから、 本当に、本当に綺麗だろうから、 僕は盗んだ」 嗚呼、まだ足りない。もっと書きたい。 こんな詩じゃ満たされない。 君らの罵倒じゃあ僕は満たされない。 まだ知らない愛を書きたい。 この心を満たすくらい美しいものを知りたい。 まだ足りない。まだ足りない。 まだ足りない。まだ足りない。 まだ足りない。僕は足りない。 ずっと足りないものがわからない。 まだ足りない。もっと知りたい。 この身体を溶かすくらい美しい夜を知りたい。 |
逃亡 夏の匂いがしてた あぜ道、ひとつ入道雲 夜が近づくまで今日は歩いてみようよ 隣の町の夜祭りに行くんだ 温い夜、誘蛾灯の日暮、鼻歌、軒先の風鈴、 坂道を下りた向こう側、祭り屋台の憧憬 夜が近付くまで今日は歩いてみようよ 上を向いて歩いた、花が夜空に咲いてる 夏の匂いがしてた あぜ道のずっと向こうへ 誰一人人の居ない街を探すんだ ねぇ、こんな生活はごめんだ さようなら、手を振る影一つ、夜待ち、鼻先のバス停 思い出の中の風景はつまらぬほど綺麗で 夜が近付くまで今日も歩いていたんだ 目蓋を閉じれば見える、夏の匂いがする さぁ、もっと遠く行こうよ さぁ、もっと逃げて行こうぜ さぁ、僕らつまらないことは全部放っといて 道の向こうへ 夏の匂いがしてた あぜ道、ひとつ入道雲 誰一人人の居ない街で気付くんだ 君も居ないことにやっと 温い夜、誘蛾灯の日暮、鼻歌、軒先の風鈴、 坂道を下りた向こう側、祭り屋台の憧憬 大人になってもずっと憶えてるから ねぇ遠くへ行こうよ、あの丘の向こうへ さぁ、もっと遠く行こうよ さぁ、もっと逃げて行こうぜ さぁ、僕らつまらないことは全部放っといて 道の向こうへ | ヨルシカ | n-buna | n-buna | n-buna | 夏の匂いがしてた あぜ道、ひとつ入道雲 夜が近づくまで今日は歩いてみようよ 隣の町の夜祭りに行くんだ 温い夜、誘蛾灯の日暮、鼻歌、軒先の風鈴、 坂道を下りた向こう側、祭り屋台の憧憬 夜が近付くまで今日は歩いてみようよ 上を向いて歩いた、花が夜空に咲いてる 夏の匂いがしてた あぜ道のずっと向こうへ 誰一人人の居ない街を探すんだ ねぇ、こんな生活はごめんだ さようなら、手を振る影一つ、夜待ち、鼻先のバス停 思い出の中の風景はつまらぬほど綺麗で 夜が近付くまで今日も歩いていたんだ 目蓋を閉じれば見える、夏の匂いがする さぁ、もっと遠く行こうよ さぁ、もっと逃げて行こうぜ さぁ、僕らつまらないことは全部放っといて 道の向こうへ 夏の匂いがしてた あぜ道、ひとつ入道雲 誰一人人の居ない街で気付くんだ 君も居ないことにやっと 温い夜、誘蛾灯の日暮、鼻歌、軒先の風鈴、 坂道を下りた向こう側、祭り屋台の憧憬 大人になってもずっと憶えてるから ねぇ遠くへ行こうよ、あの丘の向こうへ さぁ、もっと遠く行こうよ さぁ、もっと逃げて行こうぜ さぁ、僕らつまらないことは全部放っといて 道の向こうへ |
花人局 さよならを置いて僕に花もたせ 覚束ぬままに夜が明けて 誰もいない部屋で起きた その温もり一つ残して 昨日の夜のことは少しも覚えてないけれど 他に誰かが居た、そんな気がただしている 二日酔いが残る頭は回っちゃいないけれど わからないままでもまぁ、それはそれでも綺麗だ 洗面台の歯ブラシ、誰かのコップ、棚の化粧水。 覚えのない物ばかりだ 枕は花の匂いがする さよならを置いて僕に花もたせ 覚束ぬままに夜が明けて 誰もいない部屋で起きる その温もり一つ残して 昨日の夜のことはそこまで覚えてないけれど 美人局を疑う、そんな気もしないでいる 二日酔いも醒めた頭で考えていたけど、わからないままでもいい むしろその方がいい 窓際咲くラベンダー、汚れたシンク、編み掛けのマフラー、 覚えのない事ばかりだ 部屋には春の匂いがする 浮雲掴むような花人局 誰も来ないまま日が暮れて 夕陽の差した窓一つ 何も知らない僕を残して 昨日の夜のことも本当は少し覚えてるんだ 貴方の居ない暮らし、それが続くことも 今でもこの頭一つで考えているばかり 花一つ持たせて消えた貴方のこと 明日にはきっと戻ってくる 何気ない顔で帰ってくる 今にドアが開いて聞こえる ごめんね、遅くなったって 言葉だけをずっと待っている 夕焼けをじっと待っている 忘れてしまう前に花描け 今日も一人また夜が来て 誰もいない部屋で眠る その温もり、僕に残して 馬鹿みたいに愛は花もたせ この部屋にもまた春が来て 貴方のいない街を生きる その温もり、僕に残して 僕にひとつ、花を残して 言葉だけをずっと待っている 夕焼けをじっと待っている | ヨルシカ | n-buna | n-buna | n-buna | さよならを置いて僕に花もたせ 覚束ぬままに夜が明けて 誰もいない部屋で起きた その温もり一つ残して 昨日の夜のことは少しも覚えてないけれど 他に誰かが居た、そんな気がただしている 二日酔いが残る頭は回っちゃいないけれど わからないままでもまぁ、それはそれでも綺麗だ 洗面台の歯ブラシ、誰かのコップ、棚の化粧水。 覚えのない物ばかりだ 枕は花の匂いがする さよならを置いて僕に花もたせ 覚束ぬままに夜が明けて 誰もいない部屋で起きる その温もり一つ残して 昨日の夜のことはそこまで覚えてないけれど 美人局を疑う、そんな気もしないでいる 二日酔いも醒めた頭で考えていたけど、わからないままでもいい むしろその方がいい 窓際咲くラベンダー、汚れたシンク、編み掛けのマフラー、 覚えのない事ばかりだ 部屋には春の匂いがする 浮雲掴むような花人局 誰も来ないまま日が暮れて 夕陽の差した窓一つ 何も知らない僕を残して 昨日の夜のことも本当は少し覚えてるんだ 貴方の居ない暮らし、それが続くことも 今でもこの頭一つで考えているばかり 花一つ持たせて消えた貴方のこと 明日にはきっと戻ってくる 何気ない顔で帰ってくる 今にドアが開いて聞こえる ごめんね、遅くなったって 言葉だけをずっと待っている 夕焼けをじっと待っている 忘れてしまう前に花描け 今日も一人また夜が来て 誰もいない部屋で眠る その温もり、僕に残して 馬鹿みたいに愛は花もたせ この部屋にもまた春が来て 貴方のいない街を生きる その温もり、僕に残して 僕にひとつ、花を残して 言葉だけをずっと待っている 夕焼けをじっと待っている |
レプリカント 君は映画をずっと観ている 誰一人もいない劇場で 今思えばチープなセットで人のよく死ぬSF映画 いつか世界が真面になって、人の寿命さえ随分伸びて、 死ねない世界になればいいのにね そしたら心以外は偽物だ 言葉以外は偽物だ 神様だって作品なんだから 僕ら皆レプリカだ いつか季節が過ぎ去って 冷たくなって年老いて その時に 僕は映画をずっと観ている つまらないほどに薄い映画 席を立ってからやっと気付く これは僕を描いたドラマだ いつか僕らは大人になって、 手に入れるものも大きくなった 次は愛でも買えればいいのにね あんたの価値観なんて偽物だ 思い出だって偽物だ 心は脳の信号なんだから 愛も皆レプリカだ いつか季節が過ぎ去って 思い出ばかりが募って その時に 満たされるならそれで良かった 歌を歌うのに理由も無いわ 他人の為に生きられない さよなら以外全部塵 人を呪う歌が描きたい それで誰かを殺せればいいぜ 夏の匂いに胸が詰まっていた 僕らの心以外は偽物だ 言葉以外は偽物だ この世の全部は主観なんだから 君も皆レプリカだ さよならだって投げ出して このまま遠く逃げ出して 言葉で全部表して 心も愛も書き足して それでも空は酷く青いんだから それはきっと魔法だから いつか季節が過ぎ去って 冷たくなって年老いて その時にやっとわかる 僕もその青さがわかる | ヨルシカ | n-buna | n-buna | n-buna | 君は映画をずっと観ている 誰一人もいない劇場で 今思えばチープなセットで人のよく死ぬSF映画 いつか世界が真面になって、人の寿命さえ随分伸びて、 死ねない世界になればいいのにね そしたら心以外は偽物だ 言葉以外は偽物だ 神様だって作品なんだから 僕ら皆レプリカだ いつか季節が過ぎ去って 冷たくなって年老いて その時に 僕は映画をずっと観ている つまらないほどに薄い映画 席を立ってからやっと気付く これは僕を描いたドラマだ いつか僕らは大人になって、 手に入れるものも大きくなった 次は愛でも買えればいいのにね あんたの価値観なんて偽物だ 思い出だって偽物だ 心は脳の信号なんだから 愛も皆レプリカだ いつか季節が過ぎ去って 思い出ばかりが募って その時に 満たされるならそれで良かった 歌を歌うのに理由も無いわ 他人の為に生きられない さよなら以外全部塵 人を呪う歌が描きたい それで誰かを殺せればいいぜ 夏の匂いに胸が詰まっていた 僕らの心以外は偽物だ 言葉以外は偽物だ この世の全部は主観なんだから 君も皆レプリカだ さよならだって投げ出して このまま遠く逃げ出して 言葉で全部表して 心も愛も書き足して それでも空は酷く青いんだから それはきっと魔法だから いつか季節が過ぎ去って 冷たくなって年老いて その時にやっとわかる 僕もその青さがわかる |
昼鳶 器量、才覚、価値観 骨の髄まで全部妬ましい 心全部満たしたい 嫉む脳裏は舌打ちばかり 誇大広告勝り、世は死に体の音楽ばかり 君の全部妬ましい 浅ましいこの心根が疼くばかり つまらないものだけが観たいのさ 夜の全部が僕は欲しい ただやるせないから歌にしたい この渇きを言い訳にさぁ 夜景、ダイヤの光、笑みで住宅街を見下し 素晴らしきその暮らし さぁ幸せはお幾らばかり? この妬みは疎ましいばかり つまらないものだけが観たいのさ 他人の全部を馬鹿にして 忘れたいのに胸が痛い ただ何も無いから僕は欲しい つまらないものだけが観たいのさ 君の全部が僕は欲しい ただ何も無いから僕は欲しい この渇きを言い訳にさぁ | ヨルシカ | n-buna | n-buna | n-buna | 器量、才覚、価値観 骨の髄まで全部妬ましい 心全部満たしたい 嫉む脳裏は舌打ちばかり 誇大広告勝り、世は死に体の音楽ばかり 君の全部妬ましい 浅ましいこの心根が疼くばかり つまらないものだけが観たいのさ 夜の全部が僕は欲しい ただやるせないから歌にしたい この渇きを言い訳にさぁ 夜景、ダイヤの光、笑みで住宅街を見下し 素晴らしきその暮らし さぁ幸せはお幾らばかり? この妬みは疎ましいばかり つまらないものだけが観たいのさ 他人の全部を馬鹿にして 忘れたいのに胸が痛い ただ何も無いから僕は欲しい つまらないものだけが観たいのさ 君の全部が僕は欲しい ただ何も無いから僕は欲しい この渇きを言い訳にさぁ |
風を食む 明日はきっと天気で 悪いことなんてないね タイムカードを押して僕は朝、目を開いた 僕らは今日も買ってる 足りないものしかなくて 靴を履きながら空想 空は高いのかな 貴方さえ 貴方さえ これはきっとわからないんだ はにかむ顔が散らつく 口を開けて風を食む 春が先 花ぐわし 桜の散りぬるを眺む 今、風を食む 棚の心は十五円 一つだけ売れ残った 値引きのシールを貼って閉店時間を待った 明日もきっと天気で 此処にも客が並んで 二割引の心は誰かが買うんだろうか 貴方だけ 貴方だけ 僕はずっと想ってたんだ ただ白いあの雲を待つ 風のない春に騒めく 草流れ 天飛ぶや 軽く花の散るを眺む 今、風を食む 遂に心は半額 いつまでも売れ残って テレビを眺めて空想 ニュースは希望のバーゲン 貴方は今日も買ってる 足りないものしか無くて 俯く手元で購入 空は高いのかな 貴方だけ 貴方だけ この希望をわからないんだ 売れ残りの心でいい 僕にとっては美しい 春が咲き 花ぐわし 桜の散りぬるを眺む 貴方しか 貴方しか 貴方の傷はわからないんだ 口を開けて歌い出す 今、貴方は風を食む 冬籠り 春が先 貴方の歌だけが聞こえる 今、口遊む貴方だけ 貴方だけ | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 明日はきっと天気で 悪いことなんてないね タイムカードを押して僕は朝、目を開いた 僕らは今日も買ってる 足りないものしかなくて 靴を履きながら空想 空は高いのかな 貴方さえ 貴方さえ これはきっとわからないんだ はにかむ顔が散らつく 口を開けて風を食む 春が先 花ぐわし 桜の散りぬるを眺む 今、風を食む 棚の心は十五円 一つだけ売れ残った 値引きのシールを貼って閉店時間を待った 明日もきっと天気で 此処にも客が並んで 二割引の心は誰かが買うんだろうか 貴方だけ 貴方だけ 僕はずっと想ってたんだ ただ白いあの雲を待つ 風のない春に騒めく 草流れ 天飛ぶや 軽く花の散るを眺む 今、風を食む 遂に心は半額 いつまでも売れ残って テレビを眺めて空想 ニュースは希望のバーゲン 貴方は今日も買ってる 足りないものしか無くて 俯く手元で購入 空は高いのかな 貴方だけ 貴方だけ この希望をわからないんだ 売れ残りの心でいい 僕にとっては美しい 春が咲き 花ぐわし 桜の散りぬるを眺む 貴方しか 貴方しか 貴方の傷はわからないんだ 口を開けて歌い出す 今、貴方は風を食む 冬籠り 春が先 貴方の歌だけが聞こえる 今、口遊む貴方だけ 貴方だけ |
春泥棒 高架橋を抜けたら雲の隙間に青が覗いた 最近どうも暑いからただ風が吹くのを待ってた 木陰に座る 何か頬に付く 見上げれば頭上に咲いて散る はらり、僕らもう息も忘れて 瞬きさえ億劫 さぁ、今日さえ明日過去に変わる ただ風を待つ だから僕らもう声も忘れて さよならさえ億劫 ただ花が降るだけ晴れり 今、春吹雪 次の日も待ち合わせ 花見の客も少なくなった 春の匂いはもう止む 今年も夏が来るのか 高架橋を抜けたら道の先に君が覗いた 残りはどれだけかな どれだけ春に会えるだろう 川沿いの丘、木陰に座る また昨日と変わらず今日も咲く花に、 僕らもう息も忘れて 瞬きさえ億劫 花散らせ今吹くこの嵐は まさに春泥棒 風に今日ももう時が流れて 立つことさえ億劫 花の隙間に空、散れり まだ、春吹雪 今日も会いに行く 木陰に座る 溜息を吐く 花ももう終わる 明日も会いに行く 春がもう終わる 名残るように時間が散っていく 愛を歌えば言葉足らず 踏む韻さえ億劫 花開いた今を言葉如きが語れるものか はらり、僕らもう声も忘れて 瞬きさえ億劫 花見は僕らだけ 散るなまだ、春吹雪 あともう少しだけ もう数えられるだけ あと花二つだけ もう花一つだけ ただ葉が残るだけ、はらり 今、春仕舞い | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 高架橋を抜けたら雲の隙間に青が覗いた 最近どうも暑いからただ風が吹くのを待ってた 木陰に座る 何か頬に付く 見上げれば頭上に咲いて散る はらり、僕らもう息も忘れて 瞬きさえ億劫 さぁ、今日さえ明日過去に変わる ただ風を待つ だから僕らもう声も忘れて さよならさえ億劫 ただ花が降るだけ晴れり 今、春吹雪 次の日も待ち合わせ 花見の客も少なくなった 春の匂いはもう止む 今年も夏が来るのか 高架橋を抜けたら道の先に君が覗いた 残りはどれだけかな どれだけ春に会えるだろう 川沿いの丘、木陰に座る また昨日と変わらず今日も咲く花に、 僕らもう息も忘れて 瞬きさえ億劫 花散らせ今吹くこの嵐は まさに春泥棒 風に今日ももう時が流れて 立つことさえ億劫 花の隙間に空、散れり まだ、春吹雪 今日も会いに行く 木陰に座る 溜息を吐く 花ももう終わる 明日も会いに行く 春がもう終わる 名残るように時間が散っていく 愛を歌えば言葉足らず 踏む韻さえ億劫 花開いた今を言葉如きが語れるものか はらり、僕らもう声も忘れて 瞬きさえ億劫 花見は僕らだけ 散るなまだ、春吹雪 あともう少しだけ もう数えられるだけ あと花二つだけ もう花一つだけ ただ葉が残るだけ、はらり 今、春仕舞い |
嘘月 雨が降った 花が散った ただ染まった頬を想った 僕はずっとバケツ一杯の月光を呑んでる 本当なんだ 夜みたいで 薄く透明な口触りで そうなんだ、って笑ってもいいけど 僕は君を待っている 夏が去った街は静か 僕はやっと部屋に戻って 夜になった こんな良い月を一人で見てる 本当なんだ、昔の僕は涙が宝石で出来てたんだ そうなんだ、って笑ってもいいけど 声はもうとっくに忘れた 想い出も愛も死んだ 風のない海辺を歩いたあの夏へ 僕はさよならが欲しいんだ ただ微睡むような 物一つさえ云わないまま 僕は君を待っている 歳を取った 一つ取った 何も無い部屋で春になった 僕は愛を、底が抜けた柄杓で呑んでる 本当なんだ 味もしなくて 飲めば飲むほど喉が乾いて そうなんだって笑ってもいいけど 僕は夜を待っている 君の鼻歌が欲しいんだ ただ微睡むような 物一つさえ云わないまま 僕は君を待っている 君の目を覚えていない 君の口を描いていない 物一つさえ云わないまま 僕は君を待っていない 君の鼻を知っていない 君の頬を想っていない さよならすら云わないまま 君は夜になって行く | ヨルシカ | n-buna | n-buna | n-buna | 雨が降った 花が散った ただ染まった頬を想った 僕はずっとバケツ一杯の月光を呑んでる 本当なんだ 夜みたいで 薄く透明な口触りで そうなんだ、って笑ってもいいけど 僕は君を待っている 夏が去った街は静か 僕はやっと部屋に戻って 夜になった こんな良い月を一人で見てる 本当なんだ、昔の僕は涙が宝石で出来てたんだ そうなんだ、って笑ってもいいけど 声はもうとっくに忘れた 想い出も愛も死んだ 風のない海辺を歩いたあの夏へ 僕はさよならが欲しいんだ ただ微睡むような 物一つさえ云わないまま 僕は君を待っている 歳を取った 一つ取った 何も無い部屋で春になった 僕は愛を、底が抜けた柄杓で呑んでる 本当なんだ 味もしなくて 飲めば飲むほど喉が乾いて そうなんだって笑ってもいいけど 僕は夜を待っている 君の鼻歌が欲しいんだ ただ微睡むような 物一つさえ云わないまま 僕は君を待っている 君の目を覚えていない 君の口を描いていない 物一つさえ云わないまま 僕は君を待っていない 君の鼻を知っていない 君の頬を想っていない さよならすら云わないまま 君は夜になって行く |
強盗と花束 ある朝、僕は気付いたんですが 思ったよりもソファが狭い お金が足りないわけでもないけど 家具屋は生活圏外 そうして僕は思ったんですが 隣の家なら徒歩一分 何とかなると思った 僕は包丁を持った 何にも満たされないなら 行こう、僕らで全部奪うのさ 紙みたいな理性なんてほら、飛ばしてしまえ 神様、本当にこの世の全部が人に優しいんだったら 少しくらいは僕らにくれたっていいじゃないですか ある昼、僕は思ったんですが 死にゆく貴方に花を上げたい お金が足りないどころか無いから 花束は予算圏外 そうして僕は気付いたんですが 隣の花屋は定休日 盗めばいいと思った 僕は信号を待った 笑え、真面目な顔で澄ましてる 実はあんたもまともじゃないのさ 金にならない常識なんてもう、忘れてしまえ 他人の痛みが他人にわかるかよ 百年経てば誰でも骨だ 今日くらいは僕らも間違っていいじゃないですか ある夜、僕はわかったんですが これから先には夢が無い 貴方が居なくなるなんて 考えたこともなかった 花屋の主人は優しかった けど盗んだことすら咎めない 強盗と花束に何かの違いがあるのですか それ、何かが違うのですか 何にも満たされないなら 行こう、僕らで全部奪うのさ 塵みたいな理性なんてほら、飛ばしてしまえ 神様、本当にこの世の全部が人に優しいんだったら 少しくらいは僕らにくれたっていいじゃないですか 少しくらいは僕らを裁いたっていいじゃないですか ある朝、僕は気付いたんですが 思ったよりも世界は広い 努力が足りないわけでもないのに 何にも実らず圏外 仕事を辞めて思ったんですが 安心なんて何処にも無い 終わった方が未だ増し ソファが小さく見えた | ヨルシカ | n-buna | n-buna | n-buna | ある朝、僕は気付いたんですが 思ったよりもソファが狭い お金が足りないわけでもないけど 家具屋は生活圏外 そうして僕は思ったんですが 隣の家なら徒歩一分 何とかなると思った 僕は包丁を持った 何にも満たされないなら 行こう、僕らで全部奪うのさ 紙みたいな理性なんてほら、飛ばしてしまえ 神様、本当にこの世の全部が人に優しいんだったら 少しくらいは僕らにくれたっていいじゃないですか ある昼、僕は思ったんですが 死にゆく貴方に花を上げたい お金が足りないどころか無いから 花束は予算圏外 そうして僕は気付いたんですが 隣の花屋は定休日 盗めばいいと思った 僕は信号を待った 笑え、真面目な顔で澄ましてる 実はあんたもまともじゃないのさ 金にならない常識なんてもう、忘れてしまえ 他人の痛みが他人にわかるかよ 百年経てば誰でも骨だ 今日くらいは僕らも間違っていいじゃないですか ある夜、僕はわかったんですが これから先には夢が無い 貴方が居なくなるなんて 考えたこともなかった 花屋の主人は優しかった けど盗んだことすら咎めない 強盗と花束に何かの違いがあるのですか それ、何かが違うのですか 何にも満たされないなら 行こう、僕らで全部奪うのさ 塵みたいな理性なんてほら、飛ばしてしまえ 神様、本当にこの世の全部が人に優しいんだったら 少しくらいは僕らにくれたっていいじゃないですか 少しくらいは僕らを裁いたっていいじゃないですか ある朝、僕は気付いたんですが 思ったよりも世界は広い 努力が足りないわけでもないのに 何にも実らず圏外 仕事を辞めて思ったんですが 安心なんて何処にも無い 終わった方が未だ増し ソファが小さく見えた |
又三郎 水溜りに足を突っ込んで 貴方は大きなあくびをする 酷い嵐を呼んで欲しいんだ この空も吹き飛ばすほどの 風を待っていたんだ 何もない生活はきっと退屈過ぎるから 風を待っていたんだ 風を待っていたんだ 吹けば青嵐 言葉も飛ばしてしまえ 誰も何も言えぬほど 僕らを呑み込んでゆけ どっどど どどうど 風を呼ぶって本当なんだね 目を丸くした僕がそう聞いたから ぶっきらぼうに貴方は言った 「何もかも思いのままだぜ」 風を待っていたんだ 型に合った社会は随分窮屈すぎるから それじゃもっと酷い雨を この気分も飛ばす風を 吹けば青嵐 何もかも捨ててしまえ 今に僕らこのままじゃ 誰かも忘れてしまう 青い胡桃も吹き飛ばせ 酸っぱいかりんも吹き飛ばせ もっと大きく 酷く大きく この街を壊す風を 吹けよ青嵐 何もかも捨ててしまえ 悲しみも夢も全て飛ばしてゆけ、又三郎 行けば永い道 言葉が貴方の風だ 誰も何も言えぬほど 僕らを呑み込んでゆけ どっどど どどうど | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 水溜りに足を突っ込んで 貴方は大きなあくびをする 酷い嵐を呼んで欲しいんだ この空も吹き飛ばすほどの 風を待っていたんだ 何もない生活はきっと退屈過ぎるから 風を待っていたんだ 風を待っていたんだ 吹けば青嵐 言葉も飛ばしてしまえ 誰も何も言えぬほど 僕らを呑み込んでゆけ どっどど どどうど 風を呼ぶって本当なんだね 目を丸くした僕がそう聞いたから ぶっきらぼうに貴方は言った 「何もかも思いのままだぜ」 風を待っていたんだ 型に合った社会は随分窮屈すぎるから それじゃもっと酷い雨を この気分も飛ばす風を 吹けば青嵐 何もかも捨ててしまえ 今に僕らこのままじゃ 誰かも忘れてしまう 青い胡桃も吹き飛ばせ 酸っぱいかりんも吹き飛ばせ もっと大きく 酷く大きく この街を壊す風を 吹けよ青嵐 何もかも捨ててしまえ 悲しみも夢も全て飛ばしてゆけ、又三郎 行けば永い道 言葉が貴方の風だ 誰も何も言えぬほど 僕らを呑み込んでゆけ どっどど どどうど |
老人と海 靴紐が解けてる 木漏れ日は足を舐む 息を吸う音だけ聞こえてる 貴方は今立ち上がる 古びた椅子の上から 柔らかい麻の匂いがする 遥か遠くへ まだ遠くへ 僕らは身体も脱ぎ去って まだ遠くへ 雲も越えてまだ向こうへ 風に乗って 僕の想像力という重力の向こうへ まだ遠くへ まだ遠くへ 海の方へ 靴紐が解けてる 蛇みたいに跳ね遊ぶ 貴方の靴が気になる 僕らは今歩き出す 潮風は肌を舐む 手を引かれるままの道 さぁまだ遠くへ まだ遠くへ 僕らはただの風になって まだ遠くへ 雲も越えてまだ向こうへ 風に乗って 僕ら想像力という縛りを抜け出して まだ遠くへ まだ遠くへ 海の方へ 靴紐が解けてる 僕はついにしゃがみ込む 鳥の鳴く声だけ聞こえてる 肩をそっと叩かれてようやく僕は気が付く 海がもう目の先にある あぁまだ遠くへ まだ遠くへ 僕らは心だけになって まだ遠くへ 海も越えてまだ向こうへ 風に乗って 僕の想像力という重力の向こうへ まだ遠くへ まだ遠くへ 海の方へ 僕らは今靴を脱ぐ さざなみは足を舐む 貴方の眼は遠くを見る ライオンが戯れるアフリカの砂浜は 海のずっと向こうにある | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 靴紐が解けてる 木漏れ日は足を舐む 息を吸う音だけ聞こえてる 貴方は今立ち上がる 古びた椅子の上から 柔らかい麻の匂いがする 遥か遠くへ まだ遠くへ 僕らは身体も脱ぎ去って まだ遠くへ 雲も越えてまだ向こうへ 風に乗って 僕の想像力という重力の向こうへ まだ遠くへ まだ遠くへ 海の方へ 靴紐が解けてる 蛇みたいに跳ね遊ぶ 貴方の靴が気になる 僕らは今歩き出す 潮風は肌を舐む 手を引かれるままの道 さぁまだ遠くへ まだ遠くへ 僕らはただの風になって まだ遠くへ 雲も越えてまだ向こうへ 風に乗って 僕ら想像力という縛りを抜け出して まだ遠くへ まだ遠くへ 海の方へ 靴紐が解けてる 僕はついにしゃがみ込む 鳥の鳴く声だけ聞こえてる 肩をそっと叩かれてようやく僕は気が付く 海がもう目の先にある あぁまだ遠くへ まだ遠くへ 僕らは心だけになって まだ遠くへ 海も越えてまだ向こうへ 風に乗って 僕の想像力という重力の向こうへ まだ遠くへ まだ遠くへ 海の方へ 僕らは今靴を脱ぐ さざなみは足を舐む 貴方の眼は遠くを見る ライオンが戯れるアフリカの砂浜は 海のずっと向こうにある |
月に吠える 路傍の月に吠える 影一つ町を行く 満ちることも知らないで 夜はすっと深くまで 気が付けば人溜まり この顔を眺めている おれの何がわかるかと 獣の振りをする 一切合切放り出したいの 生きているって教えてほしいの 月に吠えるように歌えば嗚呼、鮮やかに アイスピックで地球を砕いてこの悪意で満たしてみたいの 月に吠えるように歌えば 嗚呼、我が儘にお前の想うが儘に 青白い路傍の月 何処だろう、と人は言う 誰にも見えていないのか この醜い獣 指を差した方へ向く 顔の無いまま動く 何かがおれを見ている 波止場のあの影で 一切合切信じていないの 誰もお前に期待していないの 月に吠えるように歌えば嗚呼、鮮やかに 硬いペンを湖月に浸して波に線を描いてみたいの 月に吠えるように歌えば嗚呼、艶やかに 時間の赴くままに 皆おれをかわいそうな病人と、そう思っている! 一切合切放り出したいの ま、まだ世界を犯し足りないの 月に吠えるように歌えば、嗚呼鮮やかに アイスピックで頭蓋を砕いて温いスープで満たしてほしいの 月に吠えるように歌えよ 嗚呼、喉笛の奥に住まう獣よ この世界はお前の想うが儘に 路傍の月に吠える | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 路傍の月に吠える 影一つ町を行く 満ちることも知らないで 夜はすっと深くまで 気が付けば人溜まり この顔を眺めている おれの何がわかるかと 獣の振りをする 一切合切放り出したいの 生きているって教えてほしいの 月に吠えるように歌えば嗚呼、鮮やかに アイスピックで地球を砕いてこの悪意で満たしてみたいの 月に吠えるように歌えば 嗚呼、我が儘にお前の想うが儘に 青白い路傍の月 何処だろう、と人は言う 誰にも見えていないのか この醜い獣 指を差した方へ向く 顔の無いまま動く 何かがおれを見ている 波止場のあの影で 一切合切信じていないの 誰もお前に期待していないの 月に吠えるように歌えば嗚呼、鮮やかに 硬いペンを湖月に浸して波に線を描いてみたいの 月に吠えるように歌えば嗚呼、艶やかに 時間の赴くままに 皆おれをかわいそうな病人と、そう思っている! 一切合切放り出したいの ま、まだ世界を犯し足りないの 月に吠えるように歌えば、嗚呼鮮やかに アイスピックで頭蓋を砕いて温いスープで満たしてほしいの 月に吠えるように歌えよ 嗚呼、喉笛の奥に住まう獣よ この世界はお前の想うが儘に 路傍の月に吠える |
ブレーメン ねぇ考えなくてもいいよ 口先じゃ分かり合えないの この音に今は乗ろうよ 忘れないでいたいよ 身体は無彩色 レイドバック ただうねる雨音でグルーヴ ずっと二人で暮らそうよ この夜の隅っこで ねぇ不甲斐ない僕らでいいよ って誘ったのは君じゃないの 理屈だけじゃつまらないわ まだ時間が惜しいの? 練り歩く景色を真空パック 踏み鳴らす足音でグルーヴ まるで僕らはブレーメン たった二人だけのマーチ さぁ息を吸って早く吐いて 精々歌っていようぜ 笑うかいお前もどうだい 愛の歌を歌ってんのさ あっはっはっは 精々楽していこうぜ 死ぬほどのことはこの世に無いぜ 明日は何しようか 暇ならわかり合おうぜ ねぇ考えなくてもいいよ 踊り始めた君の細胞 この音に今は乗ろうよ 乗れなくてもいいよ 想い出の景色でバックパック 春風の騒めきでグルーヴ もっと二人で歌おうよ 暇なら愛をしようよ さぁ息を吸って声に出して 精々歌っていようぜ 笑われてるのも仕方がないね 何もかも間違ってんのさ なぁ、あっはっはっは 精々楽していこうぜ 馬鹿を装うのも楽じゃないぜ 同じような歌詞だし三番は飛ばしていいよ さぁ息を吸って早く吐いて ねぇ心を貸して今日くらいは 精々歌っていようぜ 違うか お前ら皆僕のことを笑ってんのか?なぁ 精々楽していこうぜ 死ぬほど辛いなら逃げ出そうぜ 数年経てばきっと一人も覚えてないよ ぜえぜえ歌っていようぜ 身体は動く?お前もどうだい 愛の歌を歌ってんのさ あっはっはっは 精々楽していこうぜ 死ぬほどのことはこの世に無いぜ 明日は何しようか 暇なら笑い合おうぜ そのうちわかり合おうぜ | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | ねぇ考えなくてもいいよ 口先じゃ分かり合えないの この音に今は乗ろうよ 忘れないでいたいよ 身体は無彩色 レイドバック ただうねる雨音でグルーヴ ずっと二人で暮らそうよ この夜の隅っこで ねぇ不甲斐ない僕らでいいよ って誘ったのは君じゃないの 理屈だけじゃつまらないわ まだ時間が惜しいの? 練り歩く景色を真空パック 踏み鳴らす足音でグルーヴ まるで僕らはブレーメン たった二人だけのマーチ さぁ息を吸って早く吐いて 精々歌っていようぜ 笑うかいお前もどうだい 愛の歌を歌ってんのさ あっはっはっは 精々楽していこうぜ 死ぬほどのことはこの世に無いぜ 明日は何しようか 暇ならわかり合おうぜ ねぇ考えなくてもいいよ 踊り始めた君の細胞 この音に今は乗ろうよ 乗れなくてもいいよ 想い出の景色でバックパック 春風の騒めきでグルーヴ もっと二人で歌おうよ 暇なら愛をしようよ さぁ息を吸って声に出して 精々歌っていようぜ 笑われてるのも仕方がないね 何もかも間違ってんのさ なぁ、あっはっはっは 精々楽していこうぜ 馬鹿を装うのも楽じゃないぜ 同じような歌詞だし三番は飛ばしていいよ さぁ息を吸って早く吐いて ねぇ心を貸して今日くらいは 精々歌っていようぜ 違うか お前ら皆僕のことを笑ってんのか?なぁ 精々楽していこうぜ 死ぬほど辛いなら逃げ出そうぜ 数年経てばきっと一人も覚えてないよ ぜえぜえ歌っていようぜ 身体は動く?お前もどうだい 愛の歌を歌ってんのさ あっはっはっは 精々楽していこうぜ 死ぬほどのことはこの世に無いぜ 明日は何しようか 暇なら笑い合おうぜ そのうちわかり合おうぜ |
左右盲 君の右手は頬を突いている 僕は左手に温いマグカップ 君の右眉は少し垂れている 朝がこんなにも降った 一つでいい 散らぬ牡丹の一つでいい 君の胸を打て 心を亡れるほどの幸福を 一つでいいんだ 右も左もわからぬほどに手探りの夜の中を 一人行くその静けさを その一つを教えられたなら 君の左眉は少し垂れている 上手く思い出せない 僕にはわからないみたい 君の右手にはいつか買った小説 あれ、それって左手だっけ 一つでいい 夜の日差しの一つでいい 君の胸を打つ、心を覗けるほどの感傷を 一つでいいんだ 夏に舞う雹のその中も手探りで行けることを 君の目は閉じぬことを 僕の身体から心を少しずつ剥がして 君に渡して その全部をあげるから 剣の柄からルビーを この瞳からサファイアを 鉛の心臓はただ傍に置いて 一つでいい 散らぬ牡丹の一つでいい 君の胸を打て 涙も忘れるほどの幸福を 少しでいいんだ 今日の小雨が止むための太陽を 少しでいい 君の世界に少しでいい僕の靴跡を わかるだろうか、君の幸福は 一つじゃないんだ 右も左もわからぬほどに手探りの夜の中を 君が行く長いこれからを 僕だけは笑わぬことを その一つを教えられたなら 何を食べても味がしないんだ 身体が消えてしまったようだ 貴方の心と 私の心が ずっと一つだと思ってたんだ | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 君の右手は頬を突いている 僕は左手に温いマグカップ 君の右眉は少し垂れている 朝がこんなにも降った 一つでいい 散らぬ牡丹の一つでいい 君の胸を打て 心を亡れるほどの幸福を 一つでいいんだ 右も左もわからぬほどに手探りの夜の中を 一人行くその静けさを その一つを教えられたなら 君の左眉は少し垂れている 上手く思い出せない 僕にはわからないみたい 君の右手にはいつか買った小説 あれ、それって左手だっけ 一つでいい 夜の日差しの一つでいい 君の胸を打つ、心を覗けるほどの感傷を 一つでいいんだ 夏に舞う雹のその中も手探りで行けることを 君の目は閉じぬことを 僕の身体から心を少しずつ剥がして 君に渡して その全部をあげるから 剣の柄からルビーを この瞳からサファイアを 鉛の心臓はただ傍に置いて 一つでいい 散らぬ牡丹の一つでいい 君の胸を打て 涙も忘れるほどの幸福を 少しでいいんだ 今日の小雨が止むための太陽を 少しでいい 君の世界に少しでいい僕の靴跡を わかるだろうか、君の幸福は 一つじゃないんだ 右も左もわからぬほどに手探りの夜の中を 君が行く長いこれからを 僕だけは笑わぬことを その一つを教えられたなら 何を食べても味がしないんだ 身体が消えてしまったようだ 貴方の心と 私の心が ずっと一つだと思ってたんだ |
チノカテ 夕陽を呑み込んだ コップがルビーみたいだ 飲み掛けの土曜の生活感を テーブルに置いて 花瓶の白い花 優しすぎて枯れたみたいだ 本当に大事だったのに そろそろ変えなければ あ、夕陽。本当に綺麗だね これから先のもっと先を描いた地図はないんだろうか? 迷いはしないだろうか それでいいから そのままでいいから 本当はいらなかったものもソファも本も捨てよう 町へ出よう 本当は僕らの心は頭にあった 何を間違えたのか、今じゃ文字の中 花瓶の白い花 いつの間にか枯れたみたいだ 本当に大事だったなら そもそも買わなければ あ、散った。それでも綺麗だね ずっと叶えたかった夢が貴方を縛っていないだろうか? それを諦めていいと言える勇気が少しでもあったら 本当に欲しかったものも鞄もペンも捨てよう 町へ出よう 貴方の欲しがった 自分を捨ててしまった 本当に大事だったのに 今更思い出す 花瓶の白い花 枯れたことも気付かなかった 本当に大事だったのは 花を変える人なのに あ、待って。本当に行くんだね これから先のもっと先を描いた地図はないんだろうか? 迷いはしないだろうか それでいいから そのままでいいから 本当はいらなかったものもソファも本も捨てよう それでいいから 貴方の夜をずっと照らす大きな光はあるんだろうか? それでも行くんだろうか それでいいから そのままでいいから 全部を読み終わったあとはどうか目を開けて この本を捨てよう、町へ出よう | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 夕陽を呑み込んだ コップがルビーみたいだ 飲み掛けの土曜の生活感を テーブルに置いて 花瓶の白い花 優しすぎて枯れたみたいだ 本当に大事だったのに そろそろ変えなければ あ、夕陽。本当に綺麗だね これから先のもっと先を描いた地図はないんだろうか? 迷いはしないだろうか それでいいから そのままでいいから 本当はいらなかったものもソファも本も捨てよう 町へ出よう 本当は僕らの心は頭にあった 何を間違えたのか、今じゃ文字の中 花瓶の白い花 いつの間にか枯れたみたいだ 本当に大事だったなら そもそも買わなければ あ、散った。それでも綺麗だね ずっと叶えたかった夢が貴方を縛っていないだろうか? それを諦めていいと言える勇気が少しでもあったら 本当に欲しかったものも鞄もペンも捨てよう 町へ出よう 貴方の欲しがった 自分を捨ててしまった 本当に大事だったのに 今更思い出す 花瓶の白い花 枯れたことも気付かなかった 本当に大事だったのは 花を変える人なのに あ、待って。本当に行くんだね これから先のもっと先を描いた地図はないんだろうか? 迷いはしないだろうか それでいいから そのままでいいから 本当はいらなかったものもソファも本も捨てよう それでいいから 貴方の夜をずっと照らす大きな光はあるんだろうか? それでも行くんだろうか それでいいから そのままでいいから 全部を読み終わったあとはどうか目を開けて この本を捨てよう、町へ出よう |
テレパス「どう言えばいいんだろうか 例えば雪化粧みたいな そう白く降ってるんだ」 「寂しさ?それを言いたかったのね」 「そう言えばいいんだろうか 溢れた塩の瓶みたいで」 想像で世界を変えて お願い、一つでいいから もう一瞬だけ歌って メロディも無くていいから 寂しさでもいいから 「どう言えばいいんだろうか 剥がれた壁のペンキなんだ 何度も塗り直した」 「想い出?それを言いたかったのね」 「そう言えばいいんだろうか 嫌だな、テレパシーみたいだ」 想像で世界を食べて お願い、少しでいいから もう一瞬だけ話して 言葉も無くていいから 思い出でもいいから 「そう、僕だけ違うんだ 鞄に何か無いみたいで もう歩きたくないんだ」 想像して、自分に触れて 貴方を少しでいいから もう一回だけ愛して 何も言わないでいいから 想像で世界を変えて お願い、一つでいいから もう一瞬だけ歌って メロディも無くていいから 言葉も無くていいから どう言えばいいんだろうね 例えば、 ね?言わなくたっていいの | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 「どう言えばいいんだろうか 例えば雪化粧みたいな そう白く降ってるんだ」 「寂しさ?それを言いたかったのね」 「そう言えばいいんだろうか 溢れた塩の瓶みたいで」 想像で世界を変えて お願い、一つでいいから もう一瞬だけ歌って メロディも無くていいから 寂しさでもいいから 「どう言えばいいんだろうか 剥がれた壁のペンキなんだ 何度も塗り直した」 「想い出?それを言いたかったのね」 「そう言えばいいんだろうか 嫌だな、テレパシーみたいだ」 想像で世界を食べて お願い、少しでいいから もう一瞬だけ話して 言葉も無くていいから 思い出でもいいから 「そう、僕だけ違うんだ 鞄に何か無いみたいで もう歩きたくないんだ」 想像して、自分に触れて 貴方を少しでいいから もう一回だけ愛して 何も言わないでいいから 想像で世界を変えて お願い、一つでいいから もう一瞬だけ歌って メロディも無くていいから 言葉も無くていいから どう言えばいいんだろうね 例えば、 ね?言わなくたっていいの |
アルジャーノン 貴方はどうして僕に心をくれたんでしょう 貴方はどうして僕に目を描いたんだ 空より大きく 雲を流す風を呑み込んで 僕のまなこはまた夢を見ていた 裸足のままで 貴方はゆっくりと変わっていく とても小さく 少しずつ膨らむパンを眺めるように 貴方はゆっくりと走っていく 長い迷路の先も恐れないままで 貴方はどうして僕に名前をくれたんでしょう 貴方はどうして僕に手を作ったんだ 海より大きく 砂を流す波も呑み込んで 小さな両手はまだ遠くを見てた あくびを一つ 僕らはゆっくりと眠っていく とても長く 頭の真ん中に育っていく大きな木の 根本をゆっくりと歩いていく 長い迷路の先を恐れないように いつかとても追いつけない人に出会うのだろうか いつかとても越えられない壁に竦むのだろうか いつか貴方もそれを諦めてしまうのだろうか ゆっくりと変わっていく ゆっくりと変わっていく ゆっくりと変わっていく 僕らはゆっくりと忘れていく とても小さく 少しずつ崩れる塔を眺めるように 僕らはゆっくりと眠っていく ゆっくりと眠っていく 貴方はゆっくりと変わっていく とても小さく あの木の真ん中に育っていく木陰のように 貴方はゆっくりと走っていく 長い迷路の先も恐れないままで 確かに迷いながら | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 貴方はどうして僕に心をくれたんでしょう 貴方はどうして僕に目を描いたんだ 空より大きく 雲を流す風を呑み込んで 僕のまなこはまた夢を見ていた 裸足のままで 貴方はゆっくりと変わっていく とても小さく 少しずつ膨らむパンを眺めるように 貴方はゆっくりと走っていく 長い迷路の先も恐れないままで 貴方はどうして僕に名前をくれたんでしょう 貴方はどうして僕に手を作ったんだ 海より大きく 砂を流す波も呑み込んで 小さな両手はまだ遠くを見てた あくびを一つ 僕らはゆっくりと眠っていく とても長く 頭の真ん中に育っていく大きな木の 根本をゆっくりと歩いていく 長い迷路の先を恐れないように いつかとても追いつけない人に出会うのだろうか いつかとても越えられない壁に竦むのだろうか いつか貴方もそれを諦めてしまうのだろうか ゆっくりと変わっていく ゆっくりと変わっていく ゆっくりと変わっていく 僕らはゆっくりと忘れていく とても小さく 少しずつ崩れる塔を眺めるように 僕らはゆっくりと眠っていく ゆっくりと眠っていく 貴方はゆっくりと変わっていく とても小さく あの木の真ん中に育っていく木陰のように 貴方はゆっくりと走っていく 長い迷路の先も恐れないままで 確かに迷いながら |
451あの太陽を見てた 深く燃えてる 見れば胸の辺りが少し燃えてる 道を行く誰かが声を上げた 「見ろよ、変な男」と笑いながら 指の先で触れた紙が一つ遂に燃えた さぁ引火して 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 喜びを愛して さぁ昇華して 踊って 踊って 踊って 踊って 踊って 踊って ほら、集まる人の顔が見える 俺の蒔いた炎の意図を探してる 見ろよ、変な奴らだ そんなに声を荒げて たかが炎一つに熱を上げてる 燃えろ 早く 響く怒声の中で 紙の束よ赤く盛って あぁ面倒くせえ さぁ燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 悲しみも愛して さぁ放火して 踊って 踊って 踊って 踊って 踊って 踊って 触れて消して触れて消して 触れて胸の窓を開けて 早く燃えて灰を見せて 奥の奥に燻ぶる魂に さぁ引火して 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 妬けるほど愛して! さぁ放火して 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 飽きるまで愛して さぁ消費して 踊って 踊って 踊って 踊って 踊って 踊って さぁ創造して 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして | ヨルシカ | n-buna | n-buna | n-buna | あの太陽を見てた 深く燃えてる 見れば胸の辺りが少し燃えてる 道を行く誰かが声を上げた 「見ろよ、変な男」と笑いながら 指の先で触れた紙が一つ遂に燃えた さぁ引火して 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 喜びを愛して さぁ昇華して 踊って 踊って 踊って 踊って 踊って 踊って ほら、集まる人の顔が見える 俺の蒔いた炎の意図を探してる 見ろよ、変な奴らだ そんなに声を荒げて たかが炎一つに熱を上げてる 燃えろ 早く 響く怒声の中で 紙の束よ赤く盛って あぁ面倒くせえ さぁ燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 悲しみも愛して さぁ放火して 踊って 踊って 踊って 踊って 踊って 踊って 触れて消して触れて消して 触れて胸の窓を開けて 早く燃えて灰を見せて 奥の奥に燻ぶる魂に さぁ引火して 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 妬けるほど愛して! さぁ放火して 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 飽きるまで愛して さぁ消費して 踊って 踊って 踊って 踊って 踊って 踊って さぁ創造して 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして 燃やして |
いさな あなたの胸びれ 窓辺を泳いで 柔らかに 溶けた琥珀のよう あなたの鼻先 背びれと口髭 静かなまなこは まるで夜の 話して 鳴いて 僕ら波を掻いてた 陸に想い馳せるように 瞼を落として 蓋して すぐは覚めないほど眠って 呼吸を吹かして さぁ深く泳いで 泳いで 眠りの浅いその波間を 白く微睡みながら あなたのさえずり ソファの木漏れ日 柔らかに揺れた 海辺のよう 笑って 泣いて 僕ら波を待ってる じきに思い出せるように 波間を旅して 潜って 息も出来ないほど深くへ 呼吸を吹かして さぁ深く泳いで 泳いで あなたの長いその尾びれを 波に横たえながら 話して 鳴いて 僕ら波を掻いてた いつかまた会えるように 瞼を落として 蓋して 夢も覚めないほど眠って もう自分を許して さぁ深く泳いで 泳いで 眠りの浅いその波間を 白く微睡みながら | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | あなたの胸びれ 窓辺を泳いで 柔らかに 溶けた琥珀のよう あなたの鼻先 背びれと口髭 静かなまなこは まるで夜の 話して 鳴いて 僕ら波を掻いてた 陸に想い馳せるように 瞼を落として 蓋して すぐは覚めないほど眠って 呼吸を吹かして さぁ深く泳いで 泳いで 眠りの浅いその波間を 白く微睡みながら あなたのさえずり ソファの木漏れ日 柔らかに揺れた 海辺のよう 笑って 泣いて 僕ら波を待ってる じきに思い出せるように 波間を旅して 潜って 息も出来ないほど深くへ 呼吸を吹かして さぁ深く泳いで 泳いで あなたの長いその尾びれを 波に横たえながら 話して 鳴いて 僕ら波を掻いてた いつかまた会えるように 瞼を落として 蓋して 夢も覚めないほど眠って もう自分を許して さぁ深く泳いで 泳いで 眠りの浅いその波間を 白く微睡みながら |
さよならモルテン 借りた本を片手に持って 川沿いの歩道を行く 読み終わりまであと2ページ その先が知りたくない 鳥に乗って旅する少年 どこまでも北へ行く 相棒はガチョウのモルテン そんな小説を読む さよならモルテン いつも僕らは飛ぼうとしていた 腕を開いて、高く跳ねた 何も起こらない癖に さよならモルテン 君は転がりながら笑った 土の匂いが少し香る 胸が詰まりそうになる 夏が来ていた 悲しみって資産を持って 夏前の道を行く 読み終わりまであと2ページ まだ先が知りたくない 少し伸びた背丈を追って いつもの丘へ駆ける 空を飛んだガチョウみたいに 僕らは腕を開く さよならモルテン 僕らそれでも飛ぼうとしていた 実は自分が特別じゃないとただ知りたくないだけで さよならモルテン 君は転がりながら笑った 大人になっていくことを 少しも知らない顔で 夏が来ていた また一つ背が伸びる いつしか遠くなる 少しずつ離れてく 別れた枝のよう 褪せた本を片手に持って 懐かしい道を行く あの丘まで数百歩 誰かがそこにいる さよならモルテン 君は今でも飛ぼうとしていた 目は煌めいて、あの頃と何も変わらないままで さよならモルテン 僕ら飛べないことが愛おしいとわかる気がして 少し香る 胸が詰まりそうになる 君が見ていた 笑う顔も一つも褪せないままで 夏が来ていた 褪せた本を片手に持って 川沿いの歩道を行く 読み終わりはあと1ページ 最後の紙を捲る さよなら、モルテン | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 借りた本を片手に持って 川沿いの歩道を行く 読み終わりまであと2ページ その先が知りたくない 鳥に乗って旅する少年 どこまでも北へ行く 相棒はガチョウのモルテン そんな小説を読む さよならモルテン いつも僕らは飛ぼうとしていた 腕を開いて、高く跳ねた 何も起こらない癖に さよならモルテン 君は転がりながら笑った 土の匂いが少し香る 胸が詰まりそうになる 夏が来ていた 悲しみって資産を持って 夏前の道を行く 読み終わりまであと2ページ まだ先が知りたくない 少し伸びた背丈を追って いつもの丘へ駆ける 空を飛んだガチョウみたいに 僕らは腕を開く さよならモルテン 僕らそれでも飛ぼうとしていた 実は自分が特別じゃないとただ知りたくないだけで さよならモルテン 君は転がりながら笑った 大人になっていくことを 少しも知らない顔で 夏が来ていた また一つ背が伸びる いつしか遠くなる 少しずつ離れてく 別れた枝のよう 褪せた本を片手に持って 懐かしい道を行く あの丘まで数百歩 誰かがそこにいる さよならモルテン 君は今でも飛ぼうとしていた 目は煌めいて、あの頃と何も変わらないままで さよならモルテン 僕ら飛べないことが愛おしいとわかる気がして 少し香る 胸が詰まりそうになる 君が見ていた 笑う顔も一つも褪せないままで 夏が来ていた 褪せた本を片手に持って 川沿いの歩道を行く 読み終わりはあと1ページ 最後の紙を捲る さよなら、モルテン |
パドドゥ優しい風の音が頬撫でる 雲間鮮やか、揺れ花菖蒲 この場所を僕らは覚えてる 立ちくらみ、不格好 風に流されて腰を下ろす原 夏草は肌に擦れるまま 思い出の中に貴方はいる 優しい風の音が頬撫でる 土用の縁側、言葉足らず 雲の下へ続く田舎道 夏木立、不格好 風に流されて足を運ぶまま あの頃指差して進むまま 「さぁさぁもっと踊っていようよ 腕を引かれるまま、情け無い顔のままで 一生踊って暮らしていようよ もう考えないでいいよ」 優しい風の音が頬撫でる 夏休み、校舎の七不思議 あの夜を僕らは覚えてる 立ちすくみ、不格好 風に流されて歩く長廊下 宵闇は鼻に擦れるまま 「さぁさぁもっと踊っていようよ 胸を焦がせ今は泣き止んだ顔のままで 一生踊って暮らしていようよ 疲れたら寝ればいいよ」 夜の校庭、たった二人だけの舞踏会 さながら舞台裏のパ・ド・ドゥ 僕ら芥川の小説みたいに 今だけの想い出になろう 「さぁさぁもっと踊っていよう 深く息を吸うように 一生踊って暮らしていよう さぁさぁもっと踊っていようよ いつか出会えるならふざけた笑顔のままで 一生踊って暮らしていようよ そう考えたっていいよ さぁさぁもっと踊っていよう」 | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 優しい風の音が頬撫でる 雲間鮮やか、揺れ花菖蒲 この場所を僕らは覚えてる 立ちくらみ、不格好 風に流されて腰を下ろす原 夏草は肌に擦れるまま 思い出の中に貴方はいる 優しい風の音が頬撫でる 土用の縁側、言葉足らず 雲の下へ続く田舎道 夏木立、不格好 風に流されて足を運ぶまま あの頃指差して進むまま 「さぁさぁもっと踊っていようよ 腕を引かれるまま、情け無い顔のままで 一生踊って暮らしていようよ もう考えないでいいよ」 優しい風の音が頬撫でる 夏休み、校舎の七不思議 あの夜を僕らは覚えてる 立ちすくみ、不格好 風に流されて歩く長廊下 宵闇は鼻に擦れるまま 「さぁさぁもっと踊っていようよ 胸を焦がせ今は泣き止んだ顔のままで 一生踊って暮らしていようよ 疲れたら寝ればいいよ」 夜の校庭、たった二人だけの舞踏会 さながら舞台裏のパ・ド・ドゥ 僕ら芥川の小説みたいに 今だけの想い出になろう 「さぁさぁもっと踊っていよう 深く息を吸うように 一生踊って暮らしていよう さぁさぁもっと踊っていようよ いつか出会えるならふざけた笑顔のままで 一生踊って暮らしていようよ そう考えたっていいよ さぁさぁもっと踊っていよう」 |
雪国国境の長いトンネルを抜けると雪国は 底冷えの夜の静けさを白く帯びている 雪景の古い街並みを横目に雪国は 貴方との春の思い出がただ蔓延っている 僕の躊躇いが月に被さってまるで海の底ね ぼうと座って水面に映った僕らを見ている 食卓と長い小節を跨いで雪国は 花韮の花の静けさをただ嗅ぎ取っている 貴方の涙風に舞い散ってまるで春の中ね ぼうと座ってスープに映った僕らを見ている 僕らの憂いが日々日々積もってまるで雪の国ね どうか躊躇って 貴方も想って 雪が溶けるまで 愛が解けるまで 国境の長いトンネルを抜けると僕たちは 底冷えの夜の静けさを白く帯びていた | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 国境の長いトンネルを抜けると雪国は 底冷えの夜の静けさを白く帯びている 雪景の古い街並みを横目に雪国は 貴方との春の思い出がただ蔓延っている 僕の躊躇いが月に被さってまるで海の底ね ぼうと座って水面に映った僕らを見ている 食卓と長い小節を跨いで雪国は 花韮の花の静けさをただ嗅ぎ取っている 貴方の涙風に舞い散ってまるで春の中ね ぼうと座ってスープに映った僕らを見ている 僕らの憂いが日々日々積もってまるで雪の国ね どうか躊躇って 貴方も想って 雪が溶けるまで 愛が解けるまで 国境の長いトンネルを抜けると僕たちは 底冷えの夜の静けさを白く帯びていた |
夏の肖像だからもっと踊るように ほろりほろり落ちるように さよならは花咲くように それは夏の木漏れ日のよう 寂しい雨上がり、花を見つけて ぽっかり空いたような貴方の心 少しだけ歩こうか 風の吹く間に 草のそよげば何となく誰かを待つ 忘れるたびに増やすことが悲しいのでしょう だからもっと踊るように ほろりほろり落ちるように さよならは花咲くように それは それは だからもっと踊るように あぁ僕らずっと一つじゃないの 涙拭けば雨のように それは夏の木漏れ日のよう 木漏れ日のよう 貴方の中には何があるのかい 僕の心には何を描くのかい 少しだけ歩こうか 雨の降る間に その後ろ姿もしぐれてゆくか 忘れることが苦しい、それも正しいのでしょう 言葉もっと遊ぶように ほろりほろり落ちる夕陽 五月雨が花火のように それは それは 去ればぱっと晴れる陽気 あなたを待っている、火のように 燃える雲、茜のように それは風のお祭りのよう あの日の空を思う胸が苦しいのでしょう だからもっと踊るように ほろりほろり落ちるように さよならは花咲くように それは それは だからもっと踊るように あぁ僕らずっと一つじゃないの 涙吹けば雨模様に それは夏の木漏れ日のよう 木漏れ日のよう | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | だからもっと踊るように ほろりほろり落ちるように さよならは花咲くように それは夏の木漏れ日のよう 寂しい雨上がり、花を見つけて ぽっかり空いたような貴方の心 少しだけ歩こうか 風の吹く間に 草のそよげば何となく誰かを待つ 忘れるたびに増やすことが悲しいのでしょう だからもっと踊るように ほろりほろり落ちるように さよならは花咲くように それは それは だからもっと踊るように あぁ僕らずっと一つじゃないの 涙拭けば雨のように それは夏の木漏れ日のよう 木漏れ日のよう 貴方の中には何があるのかい 僕の心には何を描くのかい 少しだけ歩こうか 雨の降る間に その後ろ姿もしぐれてゆくか 忘れることが苦しい、それも正しいのでしょう 言葉もっと遊ぶように ほろりほろり落ちる夕陽 五月雨が花火のように それは それは 去ればぱっと晴れる陽気 あなたを待っている、火のように 燃える雲、茜のように それは風のお祭りのよう あの日の空を思う胸が苦しいのでしょう だからもっと踊るように ほろりほろり落ちるように さよならは花咲くように それは それは だからもっと踊るように あぁ僕らずっと一つじゃないの 涙吹けば雨模様に それは夏の木漏れ日のよう 木漏れ日のよう |
第一夜貴方だけを憶えている 雲の影が流れて往く 言葉だけが溢れている 想い出は夏風、揺られながら 朝目が覚めて歯を磨く 散歩の前に朝ご飯 窓の向こうにふくれ雲 それを手帳に書き留めて 歌う木立を眺めます 通りすがりの風が運んだ 花の香りに少しだけ春かと思いました 貴方だけを憶えている 雲の影が流れて往く 言葉だけが溢れている 想い出は夏風、揺られながら 昼は何処かで夢うつつ ふらり立ち寄る商店街 氷菓を一つ買って行く 頬張る貴方が浮かびます 想い出ばかり描きます この詩に込めた表情は 誰にもわからなくていい いつか会いに向かいます 貴方だけを憶えている 雲の影が流れて往く 言葉だけが溢れている 想い出は夏風、揺られながら 夜に花火を観ています いつかみたいな人混みで 名前も知らず呼んでいた 白い花を一輪持って 隣町から帰ります 列車の窓を少し開いて 夜がひとひら頬撫でて 風揺れる、髪が靡く 貴方だけを憶えている 雲の影が流れて往く 言葉だけが溢れている 想い出は夏風、揺られながら この歌は夏風、揺られながら 朝目が覚めて歯を磨く 散歩の前に朝ご飯 丘の向こうにふくれ雲 ふいに何かに気付きます 心が酷く震えます 白百合香る道を走って やっと貴方に出逢えた そんな夢を見ました 貴方は僕に笑います ずっと待っていましたと | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 貴方だけを憶えている 雲の影が流れて往く 言葉だけが溢れている 想い出は夏風、揺られながら 朝目が覚めて歯を磨く 散歩の前に朝ご飯 窓の向こうにふくれ雲 それを手帳に書き留めて 歌う木立を眺めます 通りすがりの風が運んだ 花の香りに少しだけ春かと思いました 貴方だけを憶えている 雲の影が流れて往く 言葉だけが溢れている 想い出は夏風、揺られながら 昼は何処かで夢うつつ ふらり立ち寄る商店街 氷菓を一つ買って行く 頬張る貴方が浮かびます 想い出ばかり描きます この詩に込めた表情は 誰にもわからなくていい いつか会いに向かいます 貴方だけを憶えている 雲の影が流れて往く 言葉だけが溢れている 想い出は夏風、揺られながら 夜に花火を観ています いつかみたいな人混みで 名前も知らず呼んでいた 白い花を一輪持って 隣町から帰ります 列車の窓を少し開いて 夜がひとひら頬撫でて 風揺れる、髪が靡く 貴方だけを憶えている 雲の影が流れて往く 言葉だけが溢れている 想い出は夏風、揺られながら この歌は夏風、揺られながら 朝目が覚めて歯を磨く 散歩の前に朝ご飯 丘の向こうにふくれ雲 ふいに何かに気付きます 心が酷く震えます 白百合香る道を走って やっと貴方に出逢えた そんな夢を見ました 貴方は僕に笑います ずっと待っていましたと |
都落ち 花咲くや 赤ら引く頬に さざなみ寄るは海 貴方は水際一人微笑むだけ 今、思い出に僕は都落ち 鼻歌、綺麗だね 明日には往くんだぜ 海猫が鳴いたね 鳥でも泣くんだね 心なし乾いたら別れの時間だぜ 夏風揉まれて貴方に浅い影 さらり花咲くや あから引く頬に さざなみ、夜は海 貴方は水際一人手を振るだけ 今、思い出に僕は都落ち 朝焼け、綺麗だね 舟はもう発つんだぜ 海猫が鳴いたね 貴方も泣くんだね 人里離れて鳴る音は向かい波 飛ぶ鳥は遠くへ明日から向こうまで 水に落ち流れやがて憂き 貴方に焦がれる舟は海 惜しみ書く指は思う丈ばかり 散る思い出は波か都落ち 都離れて舟進む 水は流れて時もまた 僕は貴方の思い出に ただの記憶に 恋ふらくはあから引く頬の 寄せ消ゆ波の花 貴方は水際一人微笑むだけ 今、思い出に僕は さらり花咲くや あから引く頬に さざなみ、夜は海 貴方は水際一人手を振るだけ 今、左様なら 僕は都落ち | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 花咲くや 赤ら引く頬に さざなみ寄るは海 貴方は水際一人微笑むだけ 今、思い出に僕は都落ち 鼻歌、綺麗だね 明日には往くんだぜ 海猫が鳴いたね 鳥でも泣くんだね 心なし乾いたら別れの時間だぜ 夏風揉まれて貴方に浅い影 さらり花咲くや あから引く頬に さざなみ、夜は海 貴方は水際一人手を振るだけ 今、思い出に僕は都落ち 朝焼け、綺麗だね 舟はもう発つんだぜ 海猫が鳴いたね 貴方も泣くんだね 人里離れて鳴る音は向かい波 飛ぶ鳥は遠くへ明日から向こうまで 水に落ち流れやがて憂き 貴方に焦がれる舟は海 惜しみ書く指は思う丈ばかり 散る思い出は波か都落ち 都離れて舟進む 水は流れて時もまた 僕は貴方の思い出に ただの記憶に 恋ふらくはあから引く頬の 寄せ消ゆ波の花 貴方は水際一人微笑むだけ 今、思い出に僕は さらり花咲くや あから引く頬に さざなみ、夜は海 貴方は水際一人手を振るだけ 今、左様なら 僕は都落ち |
斜陽 頬色に茜さす日は柔らかに 爆ぜた斜陽に僕らは目も開かぬまま 悲しくってしようがないんだ お日様で手が濡れた 眩しくって仕方がないし 途方に暮れた帰り、 落ちて行くように茜が差したから もう少しで 僕は僕を一つは愛せたのに 斜陽に気付けば目も開かぬまま 静かな夕凪の中 悲しくってしようがないんだ お日様に手が触れた とろとろと燃えるみたいに 指先ばかり焦げた 高く成った葡萄みたいだ 届かないからやめて 僕は恋をしたんだろうか あのお日様のように、 落ちていくのに理由もないのならもう 頬色に茜さす日は柔らかに 爆ぜた斜陽も僕らの道をただ照らすのなら もう少しで僕は僕を一つは愛せるのに 斜陽にはにかむ貴方が見えた 静かな夕凪の中 僕らは目も開かぬまま | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 頬色に茜さす日は柔らかに 爆ぜた斜陽に僕らは目も開かぬまま 悲しくってしようがないんだ お日様で手が濡れた 眩しくって仕方がないし 途方に暮れた帰り、 落ちて行くように茜が差したから もう少しで 僕は僕を一つは愛せたのに 斜陽に気付けば目も開かぬまま 静かな夕凪の中 悲しくってしようがないんだ お日様に手が触れた とろとろと燃えるみたいに 指先ばかり焦げた 高く成った葡萄みたいだ 届かないからやめて 僕は恋をしたんだろうか あのお日様のように、 落ちていくのに理由もないのならもう 頬色に茜さす日は柔らかに 爆ぜた斜陽も僕らの道をただ照らすのなら もう少しで僕は僕を一つは愛せるのに 斜陽にはにかむ貴方が見えた 静かな夕凪の中 僕らは目も開かぬまま |
月光浴貴方の足が月を蹴った 白い砂が夜灯みたいだ 貴方は気付いているんだろうか 波の向こうに何かあった それが何かわからなかった 少し寂しい 足して、足して、溢れて 足して、足している分だけ過ぎて 夜の海を二人歩いた 月の束が氷雨みたいだ 貴方は気付いているんだろうか 岩の隙間に何かあった それが何かわからなかった 少し苦しい 足して、足して重ねて 足して、足している分だけ過ぎて 月の中を生きる日々を 月日と誰かが言った 月の中で過ごす僕ら 言わば月光浴だろうか 波を待つ 月を跨ぐ 身体は夜灯みたいに白く 足して、足して、忘れて 足して、足している分だけ増える月日の上で 僕らの足が水を蹴った 背びれが光って揺らめいた 僕らは泳いでいるんだろうか 魚の僕は息を吸った 貴方もようやく気が付いた 月が眩しい | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 貴方の足が月を蹴った 白い砂が夜灯みたいだ 貴方は気付いているんだろうか 波の向こうに何かあった それが何かわからなかった 少し寂しい 足して、足して、溢れて 足して、足している分だけ過ぎて 夜の海を二人歩いた 月の束が氷雨みたいだ 貴方は気付いているんだろうか 岩の隙間に何かあった それが何かわからなかった 少し苦しい 足して、足して重ねて 足して、足している分だけ過ぎて 月の中を生きる日々を 月日と誰かが言った 月の中で過ごす僕ら 言わば月光浴だろうか 波を待つ 月を跨ぐ 身体は夜灯みたいに白く 足して、足して、忘れて 足して、足している分だけ増える月日の上で 僕らの足が水を蹴った 背びれが光って揺らめいた 僕らは泳いでいるんだろうか 魚の僕は息を吸った 貴方もようやく気が付いた 月が眩しい |
晴る 貴方は風のように 目を閉じては夕暮れ 何を思っているんだろうか 目蓋を開いていた 貴方の目はビイドロ 少しだけ晴るの匂いがした 晴れに晴れ、花よ咲け 咲いて晴るのせい 降り止めば雨でさえ 貴方を飾る晴る 胸を打つ音よ凪げ 僕ら晴る風 あの雲も越えてゆけ 遠くまだ遠くまで 貴方は晴れ模様に 目を閉じては青色 何が悲しいのだろうか 目蓋を開いている 貴方の目にビイドロ 今少し雨の匂いがした 泣きに泣け、空よ泣け 泣いて雨のせい 降り頻る雨でさえ 雲の上では晴る 土を打つ音よ鳴れ 僕ら春荒れ あの海も越えてゆく 遠くまだ遠くまで 通り雨 草を靡かせ 羊雲 あれも春のせい 風のよう 胸に春乗せ 晴るを待つ 晴れに晴れ、空よ裂け 裂いて春のせい 降り止めば雨でさえ 貴方を飾る晴る 胸を打つ音奏で 僕ら春風 音に聞く晴るの風 さぁこの歌よ凪げ! 晴れに晴れ、花よ咲け 咲いて春のせい あの雲も越えてゆけ 遠くまだ遠くまで | ヨルシカ | n-buna | n-buna | n-buna | 貴方は風のように 目を閉じては夕暮れ 何を思っているんだろうか 目蓋を開いていた 貴方の目はビイドロ 少しだけ晴るの匂いがした 晴れに晴れ、花よ咲け 咲いて晴るのせい 降り止めば雨でさえ 貴方を飾る晴る 胸を打つ音よ凪げ 僕ら晴る風 あの雲も越えてゆけ 遠くまだ遠くまで 貴方は晴れ模様に 目を閉じては青色 何が悲しいのだろうか 目蓋を開いている 貴方の目にビイドロ 今少し雨の匂いがした 泣きに泣け、空よ泣け 泣いて雨のせい 降り頻る雨でさえ 雲の上では晴る 土を打つ音よ鳴れ 僕ら春荒れ あの海も越えてゆく 遠くまだ遠くまで 通り雨 草を靡かせ 羊雲 あれも春のせい 風のよう 胸に春乗せ 晴るを待つ 晴れに晴れ、空よ裂け 裂いて春のせい 降り止めば雨でさえ 貴方を飾る晴る 胸を打つ音奏で 僕ら春風 音に聞く晴るの風 さぁこの歌よ凪げ! 晴れに晴れ、花よ咲け 咲いて春のせい あの雲も越えてゆけ 遠くまだ遠くまで |
ルバートあ、ちょっと楽しい 花が咲く手前みたい あ、ちょっと苦しい 水を忘れた魚みたい ルバート刻んでる私の鼓動マーチみたい メロがポップじゃないから少しダサいけど 私忘れようとしているわ 悲しい歌を愛しているの 飽きるくらいに回していたのそのレコード 飽きのないものをずっと探していたわ お日様とのダカーポくらい 楽しい! あ、ちょっと悲しい 月を見かけた野犬みたい あっと驚くほどに丸い 少し齧ったら駄目かい 誰もが笑ってる そんなにこれはポップかい? 違う、お前のずれたセンスを馬鹿にしてんのさ 私忘れようとしているわ 楽しい歌も愛しているの お葬式の遺影にしましょうこのレコード 当てのない旅をずっと続けていたわ 神様とのヴィヴァーチェくらい 楽しい! あなたも笑ってる? あ、メロがポップじゃないから少し止めるけど 私忘れようとしているわ 馬鹿なりにでも愛していたの 踊るみたいに踊っていたの! ...? 飽きのないものをずっと探していたわ お日様とのダカーポくらい 楽しい! 私忘れようとしているわ 一つ残らず愛していたのに いつの間にか忘れていくのあのレコード 飽きのないものをずっと探していたわ お日様とのダカーポくらい 楽しい | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | あ、ちょっと楽しい 花が咲く手前みたい あ、ちょっと苦しい 水を忘れた魚みたい ルバート刻んでる私の鼓動マーチみたい メロがポップじゃないから少しダサいけど 私忘れようとしているわ 悲しい歌を愛しているの 飽きるくらいに回していたのそのレコード 飽きのないものをずっと探していたわ お日様とのダカーポくらい 楽しい! あ、ちょっと悲しい 月を見かけた野犬みたい あっと驚くほどに丸い 少し齧ったら駄目かい 誰もが笑ってる そんなにこれはポップかい? 違う、お前のずれたセンスを馬鹿にしてんのさ 私忘れようとしているわ 楽しい歌も愛しているの お葬式の遺影にしましょうこのレコード 当てのない旅をずっと続けていたわ 神様とのヴィヴァーチェくらい 楽しい! あなたも笑ってる? あ、メロがポップじゃないから少し止めるけど 私忘れようとしているわ 馬鹿なりにでも愛していたの 踊るみたいに踊っていたの! ...? 飽きのないものをずっと探していたわ お日様とのダカーポくらい 楽しい! 私忘れようとしているわ 一つ残らず愛していたのに いつの間にか忘れていくのあのレコード 飽きのないものをずっと探していたわ お日様とのダカーポくらい 楽しい |
忘れてください 僕に心を 君に花束を 揺れる髪だけ靡くままにして 箱の中の小さい家の、 二人で並んだキッチンの小窓のカーテンの先の思い出の庭に、 春の日差しを一つ埋めて、たまには少しの水をやって、 小さな枇杷が生ったとき忘れてください 僕に 僕に 僕に 僕に心を 君に花束を 揺れる髪だけ靡くままにして 僕に言葉を 君の鼻歌を 長い長い迷路の先に置いて 一つ一つ数えてみて。あなた自身の人生のあなたが愛したいものを。 ……何もないのかい? 海の側の小さい駅を歩いて五分の海岸の、僕と見た翡翠の色も忘れてください 僕に 僕に 僕に 僕に心を 君に花束を 揺れる髪だけ靡くままにして 僕に言葉を 君の鼻歌を 長い長い迷路の先に置いて 箱の中の小さい家の、 朝の日に揺れるカーテンを開けた静かな休日の、 寝起きの君が寝ぼけ眼で座ったその朝のダイニングテーブルに 僕の心があったこと、忘れてください | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 僕に心を 君に花束を 揺れる髪だけ靡くままにして 箱の中の小さい家の、 二人で並んだキッチンの小窓のカーテンの先の思い出の庭に、 春の日差しを一つ埋めて、たまには少しの水をやって、 小さな枇杷が生ったとき忘れてください 僕に 僕に 僕に 僕に心を 君に花束を 揺れる髪だけ靡くままにして 僕に言葉を 君の鼻歌を 長い長い迷路の先に置いて 一つ一つ数えてみて。あなた自身の人生のあなたが愛したいものを。 ……何もないのかい? 海の側の小さい駅を歩いて五分の海岸の、僕と見た翡翠の色も忘れてください 僕に 僕に 僕に 僕に心を 君に花束を 揺れる髪だけ靡くままにして 僕に言葉を 君の鼻歌を 長い長い迷路の先に置いて 箱の中の小さい家の、 朝の日に揺れるカーテンを開けた静かな休日の、 寝起きの君が寝ぼけ眼で座ったその朝のダイニングテーブルに 僕の心があったこと、忘れてください |
憂、燦々小さな約束も守れないから 大きな欠伸でごまかしていたな 小さな幸せも見つけられないから 大きな目から涙を流してたな 愛しいだけじゃ足りないし 嬉しいだけじゃ不安だし 優しいだけじゃ意味ないし 連れて行ってあげるから 憂、燦々 離さないでいてくれるなら 何でも叶えてあげるから 連れて行ってあげるから 憂、燦々 離さないでいてくれるなら 何でも叶えてあげるから これからあたしたちどうなるのかな 今どうでもいい事考えてたでしょ 憎しみだけじゃキリないし 悲しいだけじゃ不満だし 厳しいだけじゃ笑みないし 連れて行ってあげるから こっちにおいでよダーリン 離さないでいてくれるなら いつでも許してあげるから 連れて行ってあげるから こっちにおいでよダーリン 離さないでいてくれるなら いつでも許してあげるから どこにでも どこにでも どこにでも どこにいても どこにいても どこにいても 連れて行ってあげるから… 離さないでいてくれるなら… 連れて行ってあげるから 憂、燦々 離さないでいてくれるなら 何でも叶えてあげるから 連れて行ってあげるから 憂、燦々 離さないでいてくれるなら 何でも叶えてあげるから | ヨルシカ | 尾崎世界観・小野健 | 尾崎世界観 | | 小さな約束も守れないから 大きな欠伸でごまかしていたな 小さな幸せも見つけられないから 大きな目から涙を流してたな 愛しいだけじゃ足りないし 嬉しいだけじゃ不安だし 優しいだけじゃ意味ないし 連れて行ってあげるから 憂、燦々 離さないでいてくれるなら 何でも叶えてあげるから 連れて行ってあげるから 憂、燦々 離さないでいてくれるなら 何でも叶えてあげるから これからあたしたちどうなるのかな 今どうでもいい事考えてたでしょ 憎しみだけじゃキリないし 悲しいだけじゃ不満だし 厳しいだけじゃ笑みないし 連れて行ってあげるから こっちにおいでよダーリン 離さないでいてくれるなら いつでも許してあげるから 連れて行ってあげるから こっちにおいでよダーリン 離さないでいてくれるなら いつでも許してあげるから どこにでも どこにでも どこにでも どこにいても どこにいても どこにいても 連れて行ってあげるから… 離さないでいてくれるなら… 連れて行ってあげるから 憂、燦々 離さないでいてくれるなら 何でも叶えてあげるから 連れて行ってあげるから 憂、燦々 離さないでいてくれるなら 何でも叶えてあげるから |
アポリア 描き始めた あなたは小さく ため息をした あんなに大きく 波打つ窓の光の束があなたの横顔に跳ねている 僕の体は雨の集まり 貴方の指は春の木漏れ日 紙に弾けたインクの影が僕らの横顔を描写している 長い夢を見た 僕らは気球にいた 遠い国の誰かが月と見間違ったらいい あの海を見たら 魂が酷く跳ねた 白い魚の群れにあなたは見惚れている 描き始めた あなたは小さく ため息をした あんなに大きく 波打つ線やためらう跡が あなたの指先を跳ねている 長い夢を見た 僕らの気球が行く あの星もあの空も実はペンキだったらいい あの海を見たら 魂が酷く跳ねた 水平線の色にあなたは見惚れている 広い地平を見た 僕らの気球は行く この夢があの日に読んだ本の続きだったらいい あの海を見たら 魂が酷く跳ねた 水平線の先を僕らは知ろうとする 白い魚の群れをあなたは探している | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 描き始めた あなたは小さく ため息をした あんなに大きく 波打つ窓の光の束があなたの横顔に跳ねている 僕の体は雨の集まり 貴方の指は春の木漏れ日 紙に弾けたインクの影が僕らの横顔を描写している 長い夢を見た 僕らは気球にいた 遠い国の誰かが月と見間違ったらいい あの海を見たら 魂が酷く跳ねた 白い魚の群れにあなたは見惚れている 描き始めた あなたは小さく ため息をした あんなに大きく 波打つ線やためらう跡が あなたの指先を跳ねている 長い夢を見た 僕らの気球が行く あの星もあの空も実はペンキだったらいい あの海を見たら 魂が酷く跳ねた 水平線の色にあなたは見惚れている 広い地平を見た 僕らの気球は行く この夢があの日に読んだ本の続きだったらいい あの海を見たら 魂が酷く跳ねた 水平線の先を僕らは知ろうとする 白い魚の群れをあなたは探している |
太陽美しい蝶の羽を見た 名前も知らずに 砂漠の砂丘を飲み干してみたい 乾きの一つも知らずに 美しい蝶の羽を私につけて 緩やかな速度で追い抜いてゆく ゆっくりゆっくりとあくびの軽さで 行ったり来たりを繰り返しながら 美しい蝶の羽を見た 醜い私を知らずに 海原を千も飲み干していく 少しも満ちるを知らずに 美しい鱗の粉よ地平を染めて あり得ない速度で追い抜いてゆけ ひらりひらりと木洩れの光で 行ったり来たりを繰り返しながら 私が歩いた道も、私の足も 私が触った花も、私の指も 私が死ぬ日の朝も、その他の日々も 緩やかな速度で追い抜いてゆく ゆっくりゆっくりとあくびの軽さで 行ったり来たりを繰り返しながら ゆっくりゆっくりと彼方へ 恐る恐ると羽を広げながら | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 美しい蝶の羽を見た 名前も知らずに 砂漠の砂丘を飲み干してみたい 乾きの一つも知らずに 美しい蝶の羽を私につけて 緩やかな速度で追い抜いてゆく ゆっくりゆっくりとあくびの軽さで 行ったり来たりを繰り返しながら 美しい蝶の羽を見た 醜い私を知らずに 海原を千も飲み干していく 少しも満ちるを知らずに 美しい鱗の粉よ地平を染めて あり得ない速度で追い抜いてゆけ ひらりひらりと木洩れの光で 行ったり来たりを繰り返しながら 私が歩いた道も、私の足も 私が触った花も、私の指も 私が死ぬ日の朝も、その他の日々も 緩やかな速度で追い抜いてゆく ゆっくりゆっくりとあくびの軽さで 行ったり来たりを繰り返しながら ゆっくりゆっくりと彼方へ 恐る恐ると羽を広げながら |
へび 行方知らずのあの雲を見た わたしの鱗はあなたに似ていた 舌は二つ、まぶたは眠らず ぼやけたよもぎの香りがする 行方知らずのあの雲の下 わたしの心は火の粉に似ていた 靴はいらず、耳は知らず 冬(あなた)の寝息を聞く ブルーベルのベッドを滑った 春みたいだ シジュウカラはあんな風に歌うのか 海を知らず、花を愛でず、空を仰ぐわたしは また巫山の雲を見たいだけ 行方知らずのあの雲の下 あなたの鱗は日差しに似ていた 雨を知らず、触れて熱く ぼやけたよもぎの香りがする 芽吹く苔のベッドを転がった あの頃みたいに カタバミはこんな風に柔いのか 春を知らず、花を愛でず、風を舐めるわたしは ただ海の深さを見たいだけ あの大きな海を経れば あの雲の白さを見れば あなたとの夢の後では 他には ブルーベルのベッドを滑った 春になれば ホオジロはあんな風に笑うのか 海を知らず、花を愛でず、空を仰ぐわたしは ただあなたを見たいだけ 行方知らずのあの雲の下 わたしの心はあなたに似ていた 舌は二つ、まぶたは眠らず いつか見たへびに似る | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | 行方知らずのあの雲を見た わたしの鱗はあなたに似ていた 舌は二つ、まぶたは眠らず ぼやけたよもぎの香りがする 行方知らずのあの雲の下 わたしの心は火の粉に似ていた 靴はいらず、耳は知らず 冬(あなた)の寝息を聞く ブルーベルのベッドを滑った 春みたいだ シジュウカラはあんな風に歌うのか 海を知らず、花を愛でず、空を仰ぐわたしは また巫山の雲を見たいだけ 行方知らずのあの雲の下 あなたの鱗は日差しに似ていた 雨を知らず、触れて熱く ぼやけたよもぎの香りがする 芽吹く苔のベッドを転がった あの頃みたいに カタバミはこんな風に柔いのか 春を知らず、花を愛でず、風を舐めるわたしは ただ海の深さを見たいだけ あの大きな海を経れば あの雲の白さを見れば あなたとの夢の後では 他には ブルーベルのベッドを滑った 春になれば ホオジロはあんな風に笑うのか 海を知らず、花を愛でず、空を仰ぐわたしは ただあなたを見たいだけ 行方知らずのあの雲の下 わたしの心はあなたに似ていた 舌は二つ、まぶたは眠らず いつか見たへびに似る |
火星人 ぴんと立てた指の先から 爛と光って見える ぱんと開けた口の奥から 今日も火星が見える 穏やかに生きていたい 休符。 あぁ、わかってください 火星へランデヴー 普通の日々 普通のシンパシー 僕が見たいのはふざけた嵐だけ 火星へランデヴー それにランタンも鏡もいらない 僕の苦しさが月の反射だったらいいのに ぴんと立てたペンの先から 芯のない自分が見える しんと静かな夜にさえ 蘭の花弁が映える 深く眠らせて 休符。 優しく撫でて 火星でランデヴー 惰性の日々 理想は引力 僕が見たいのは自分の中身だけ 自分へランデヴー それに音楽も薬もいらない 僕の価値観が脳の反射だったらいいのに ぴんと立てたしっぽの先から、 糸のやうなみかづきがかすんでゐる 休符。 あぁ、いらいらするね 火星へランデヴー 惰性の日々 理性の毎日 君に足りないのは時間と余裕だけ 火星へランデヴー そこに銃弾も花火もいらない 火星の大地がチョコと同じだったらなぁ 火星へランデヴー さよならあの地球の引力 僕が見てるのは言葉の光だけ 火星へランデヴー それにランタンも鏡もいらない 僕の苦しさが月の反射だったらいい のに | ヨルシカ | n-buna | n-buna | n-buna | ぴんと立てた指の先から 爛と光って見える ぱんと開けた口の奥から 今日も火星が見える 穏やかに生きていたい 休符。 あぁ、わかってください 火星へランデヴー 普通の日々 普通のシンパシー 僕が見たいのはふざけた嵐だけ 火星へランデヴー それにランタンも鏡もいらない 僕の苦しさが月の反射だったらいいのに ぴんと立てたペンの先から 芯のない自分が見える しんと静かな夜にさえ 蘭の花弁が映える 深く眠らせて 休符。 優しく撫でて 火星でランデヴー 惰性の日々 理想は引力 僕が見たいのは自分の中身だけ 自分へランデヴー それに音楽も薬もいらない 僕の価値観が脳の反射だったらいいのに ぴんと立てたしっぽの先から、 糸のやうなみかづきがかすんでゐる 休符。 あぁ、いらいらするね 火星へランデヴー 惰性の日々 理性の毎日 君に足りないのは時間と余裕だけ 火星へランデヴー そこに銃弾も花火もいらない 火星の大地がチョコと同じだったらなぁ 火星へランデヴー さよならあの地球の引力 僕が見てるのは言葉の光だけ 火星へランデヴー それにランタンも鏡もいらない 僕の苦しさが月の反射だったらいい のに |
修羅あの風 あの風 懐かしいとお前が言った 懐かしい私の心が透けてしまった 山影 晴れ晴れ 風が立った 嵐のように お前が歌うとは知らなかった 忘れたい 忘れたい 忘れようと私が言った 忘れた お前が日差しとは知らなかった 波風 晴れ晴れ 海がたった一つのように 私も一人とは知らなかった 寂しいと歌えば春よ 風を吹く、おれはひとりの修羅なのだ 大きな口を開けろ 寂しいとうめく修羅 あなたの心は冷たいと誰かが言った まぁ!心が冷えるとは知らなかった 夕焼け 晴れ晴れ 風が立った 木立のように お前も一人とは知らなかった 寂しいと私の胸よ裂けろ 今、おれはひとりの修羅なのだ 大きな口を開けろ 風を受け、走る修羅 寂しいと歌えば春よ 風を吹く、おれはひとりの修羅なのだ 大きな口を開けろ 風を吹くおれと修羅 心が 心が波打つとお前が言った あぁ、心が海だとは知らなかった 山影 晴れ晴れ 風が立った 嵐のように お前が笑うとは知らなかった | ヨルシカ | n-buna | n-buna | | あの風 あの風 懐かしいとお前が言った 懐かしい私の心が透けてしまった 山影 晴れ晴れ 風が立った 嵐のように お前が歌うとは知らなかった 忘れたい 忘れたい 忘れようと私が言った 忘れた お前が日差しとは知らなかった 波風 晴れ晴れ 海がたった一つのように 私も一人とは知らなかった 寂しいと歌えば春よ 風を吹く、おれはひとりの修羅なのだ 大きな口を開けろ 寂しいとうめく修羅 あなたの心は冷たいと誰かが言った まぁ!心が冷えるとは知らなかった 夕焼け 晴れ晴れ 風が立った 木立のように お前も一人とは知らなかった 寂しいと私の胸よ裂けろ 今、おれはひとりの修羅なのだ 大きな口を開けろ 風を受け、走る修羅 寂しいと歌えば春よ 風を吹く、おれはひとりの修羅なのだ 大きな口を開けろ 風を吹くおれと修羅 心が 心が波打つとお前が言った あぁ、心が海だとは知らなかった 山影 晴れ晴れ 風が立った 嵐のように お前が笑うとは知らなかった |