| 地獄小僧人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | ナカジマノブ | 人間椅子 | オイラの生まれは 地獄の河原 罪業背負って 闇から闇へ 亡者の群れ 刈り取るのさ 恨めしや 恨めしや 怨霊たち 鎮めるのさ 口惜しや 口惜しや 地獄を見せよう 地獄はいやじゃ 奈落を見せよう 奈落はいやじゃ オイラの行くとこ 惨事が起こる 血潮は飛び散り 悲鳴絶えない 幽鬼の影 成敗する 無念なり 無念なり 悪霊ども 討伐する 小癪(こしゃく)なり 小癪なり 地獄を見せよう 地獄はいやじゃ 奈落を見せよう 奈落はいやじゃ これでもか オイラの背中にゃ 地獄が見える 沸き立つ大釜 消えない業火 死霊ならば 観念しろ まだまだじゃ まだまだじゃ 亡霊なら 成仏しろ これしきか これしきか 地獄を見せよう 地獄はいやじゃ 奈落を見せよう 奈落はいやじゃ あた あたた 「あたた地獄」 はは ははば 「かかば地獄」 ふふ ふふば 「虎虎婆(ここば)地獄」 八寒地獄 |
| 地獄裁判人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 鈴木研一 | 人間椅子 | 髪に油なでつけ 高い背広着込んで 金と欲にまみれる そうお前だ 山や森を壊して 海や川を汚(よご)して 嘘に嘘を重ねる そうお主だ 獣から 報いあるぞ 八つ裂きで まだ足らない 魚から お礼あるぞ 水責めも 生易しい 地獄へ 奈落へ 落ちろ 学と弁は飛び抜け 先生など呼ばれて 富と名誉手にする そうお前だ 偽の知らせうそぶき 毒を街にばらまき 嘘を嘘で固める そうお主だ 亡者から 呪いあるぞ 共食いは もの足らない 死人(しびと)から 誘いあるぞ 糞尿に 億万年 地獄へ 奈落へ 落ちろ 地獄はどうだ 「地獄の味」 罪は重いぞ 「罪は重い」 責め苦はどうだ 「責め苦の味」 思い知ったか 「思い知れよ」 馬鹿者 羅刹(らせつ)から 見舞いあるぞ 丸飲みは まだ序の口 悪鬼から 指名あるぞ 石臼は 小手調べじゃ 閻魔(えんま)から 裁きあるぞ 改心の 時来るまで 閻魔から 達しあるぞ 改悛の 情出るまで 八熱(はちねつ)地獄へ 落ちろ 八寒(はっかん)地獄へ 落ちろ 八大地獄へ 落ちろ 地獄へ 奈落へ 落ちろ |
| 地獄への招待状人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 鈴木研一 | 人間椅子 | まんず地獄はいいどごだ 飯(まんま)なんぼでも食(か)へでける 湯さ浸かれば真っ赤っか 糞(ばば)その辺さ垂れ流し あずましじゃ おもしれじゃ あんだも来てみろ まんず閻魔はいい奴だ えふりこぎはお呼びでない 首チョンパに鬼ごっこ 見(め)っけ女(あま)っこオッペケペー あずましじゃ おもしれじゃ あんだも来てみろ まんず鬼達いい人だ ぶった斬りして笑ってる なんぼ臓腑(はらわだ)取られでも 死んでいるがら死なねんだ あずましじゃ おもしれじゃ あんだも来てみろ |
| 地獄の申し子人間椅子 | 人間椅子 | 鈴木研一 | 鈴木研一 | 人間椅子 | 地獄にはやかましい奴ばかり 札付きの荒くれが堕ちてくる 串刺しで燻(いぶ)されて笑ってる ばかでかい音楽で南無阿弥陀 歌って 踊って お祭り騒ぎ 叫んで 喚(わめ)いて どんちゃん騒ぎ 暴れて 転んで 底抜け騒ぎ うかれて いかれて 乱痴気騒ぎ いくぜ もっと烈しく もっと妖しく もっと愉しく 派手に いくぜ もっと烈しく もっと妖しく もっと愉しく 騒いでいこうぜ 地獄には奇天烈な奴ばかり したたかな曲者が堕ちてくる 磔(はりつけ)で炙(あぶ)られて笑ってる 大袈裟な音楽で南無阿弥陀 歌って 踊って お祭り騒ぎ 叫んで 喚(わめ)いて どんちゃん騒ぎ 暴れて 転んで 底抜け騒ぎ うかれて いかれて 乱痴気騒ぎ いくぜ もっと烈しく もっと妖しく もっと愉しく 派手に いくぜ もっと烈しく もっと妖しく もっと愉しく 騒いでいこうぜ 地獄には好色な奴ばかり 因業なあばずれが堕ちてくる 生首で晒(さら)されて笑ってる 狂おしい音楽で南無阿弥陀 歌って 踊って お祭り騒ぎ 叫んで 喚(わめ)いて どんちゃん騒ぎ 暴れて 転んで 底抜け騒ぎ うかれて いかれて 乱痴気騒ぎ いくぜ もっと烈しく もっと妖しく もっと愉しく 派手に いくぜ もっと烈しく もっと妖しく もっと愉しく 騒いでいこうぜ |
| 地獄の料理人人間椅子 | 人間椅子 | 鈴木研一 | 鈴木研一 | 人間椅子 | 俺は地獄の大将 庖丁握る赤鬼 暴れる鬼にたらふく食らわせる 彷徨う亡者睨み 旬の食材見抜く 腹黒い程苦みが効いて美味い 焼いて食うか 磔炙り焼き 茹でて食うか 血の池で寄せ鍋 俺は地獄で走る 逃げる亡者を追って 怯える顔が何よりの御馳走 吊るし切りで下ろして 皿に生首盛って 活け作りからこぼれる断末魔 焼いて食うか 串刺しの蒲焼き 茹でて食うか 釜茹でのしゃぶしゃぶ 泣いたって 喚(わめ)いたって 悔いたって 嘆いたって 俺は地獄で歌う 出刃でリズムを刻み 俎(まないた)の上のたうつ亡者たち 叫び声が合いの手 呻き声が伴奏 苦痛に満ちた宴は終わらない 焼いて食うか 鉄板踊り食い 茹でて食うか 臼で引いたすり身 焼いて食うか 茹でて食うか 揚げて食うか 蒸して食うか 煮込んで食うか 炒めて食うか 刺身で食うか たたきで食うか |
| 樹液酒場で乾杯人間椅子 | 人間椅子 | 鈴木研一 | 鈴木研一 | 人間椅子 | 夏の夜 秘密の森がざわめいて 幻の樹液酒場が現れる ジミヘンは羽根をうならせスズメバチ 極悪なレミーカミキリくだを巻く 樹液に集まれ 樹液に集まれ 樹液に集まれ かぐわしの樹液酒場で乾杯 コージーは手練れクワガタ勇ましく 体当たりボンゾ怪力カブトムシ フレディーはオオムラサキの派手な服 いぶし銀フィルは気ままにハナムグリ 樹液に集まれ 樹液に集まれ 樹液に集まれ 麗しの樹液酒場で乾杯 満月の青い光に包まれて 星たちの囁く声に招かれて 新顔のオジーおどけてクロカナブン 隣には笑うランディーアオカナブン 樹液に集まれ 樹液に集まれ 樹液に集まれ 幻の樹液酒場で乾杯 不思議が集まる森 秘密が散らばる森 奇跡が転がる森 喜び溢(あふ)れる森 |
| 洗礼人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 鈴木研一 | 人間椅子 | 真昼の天空に 鬱々と拡がる雲 蒼褪めた馬に乗り 死神はラッパを吹く ギンギンギラギラ 大地は燃え立ち ザンザングラグラ 荒波沸き立つ 裁きの時が 近付いた 終わりの時が やって来た 夜更けの天涯に 忽然と現わる船 蒙昧な声目掛け 鉄槌が炸裂する ドンドンパチパチ 戦のお便り オンオンドロドロ 病のお知らせ 裁きの時が 近付いた 終わりの時が やって来た 助けてほしいか 助かりたいのか 救ってほしいか 救われたいのか まだ生きたいのか まだ分からないか まだ苦しむのか まだ見えないか 洗礼 …・生きるための 洗礼 …・死ぬるための 洗礼 夜明けの天上へ 粛々と消え行く人 千万(ちよろづ)の時を越え 煉獄の蓋が開く カンカン踊りで 死人(しびと)が唄えば ガンニン坊主が 念仏唱える 裁きの時が 近付いた 終わりの時が やって来た 裁きの時が 近付いた 終わりの時が やって来た |
| そして素晴しき時間旅行人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 後藤升宏 | 人間椅子 | ベッドから 起き上がり 彼女が言った 遠い国 行きたいわ 自由なところ いいことを 教えよう 時の越え方 目を閉じて 耳澄まし 鼓動を聞いてごらん 心を静かにしていれば 新しい世界が見えるはず 旅に出かけようぜ 時間の 旅に出かけようぜ 無限の 誰にでも 美しい 思い出がある アルバムを めくるよに 戻るのもいい 曖昧な 未来なら 裸足になって 足元を 見てみなよ 行く手は判るだろう? 気持ちを素直にしていれば 素晴しい時間が持てるはず 旅に出かけようぜ 時間の 旅に出かけようぜ 無限の そして僕らは時間の 海を泳いだ ナポレオンには敬礼 ヒトラーには小言 やがて僕らは時間の 波間で眠る 太陽系の終わりの 光包まれ すべてをそのまま感じれば 美しい自由に会えるはず 旅に出かけようぜ 時間の 旅に出かけようぜ 自由の なんて素晴しい 時間の旅だ なんて美しい 自由の旅だ そして僕らは 時間の海を 泳ぎ続ける 永遠に |
| 月のアペニン山人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 幸せをつかむにはあまりに か細い指 喜びを抱くにはあまりに か弱い腕 ただ僕のかたわらで静かに 眠れる人 秋の夜の新月の空より か黒い髪 冬の夜の新雪の道より 白い素肌 ただ僕の目の前で幽かに 微笑む人 この星に生まれ 束の間に出会い 語り足りぬまま 愛し足りぬまま 遠ざかる人よ 悲しみを拒むにはあまりに 小さい背(せな) 優しさをもらうにはあまりに 冷たい頬 ただ僕の腕の中何かを 夢見る人 にび色の湖の底より 深い瞳 薄色のあじさいの花より 淡い化粧 ただ僕の肩ごしにどこかを 見つめる人 同じ時生まれ 同じ星見つめ 分かり合えぬまま 愛し合えぬまま 走り去る日々よ 月のアペニン山が遠くで 光っている 月のアペニン山が無言で そびえている |
| 涜神人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 鈴木研一 | 人間椅子 | 空に瞬く星が 我の故郷(ふるさと) 十億年の彼方 栄華極めた 征服こそが我の 我たる所以(ゆえん) 小惑星帯なら 爆発させた 我こそは亡びの神 我こそは破壊の神 我こそは悪の神なるぞ 地球を回る月は 我の別荘 六万年の昔 地上に降りた エジプトにバビロニア 司祭を騙(だま)し ピラミッドの秘密を 暴いてやった 我こそは亡びの神 我こそは破壊の神 我こそは悪の神なるぞ 自由という 名のもとに 娯楽与えてやるぞ 豊かという 名のもとに 貨幣授けてやるぞ 崇(あが)めよ 敬え 競えよ 争え 光届かぬ闇が 我の揺り籠 ハルマゲドンの末は 帰りもしよう 堕天使たちを連れて 最後の戦 教えてやろうそれが 亡びの美学 我こそは亡びの神 我こそは破壊の神 我こそは悪の神なるぞ 迫り来る その日まで 悪徳を ふりまくぞ やがて来る その日まで 縛り続けるぞ こぞって 崇めよ こぞって 敬え こぞって 競えよ こぞって 争え こぞりて 襲い来る その日まで 害毒を ばらまくぞ すぐに来る その日まで 支配止(や)めないぞ こぞって 崇めよ こぞって 敬え こぞって 競えよ こぞって 争え こぞって 崇めよ こぞって 敬え こぞって 競えよ こぞって 争え こぞりて |
| 永遠の鐘人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 喜びに包まれた白いチャペル 祝福の花びらが降り注ぐ うら若い花嫁の白いドレス 誰よりも見目美しい 秋の夕暮れに出会い 冬の木枯らしに語り 誓い合った未来 夢見合った希望 運命重ねて旅立つ 永遠(とわ)の幸(さち)へ 鐘が鳴り響く 永遠の愛へ 鐘が鳴り渡る 潮騒(しおさい)の輝いた青い水面(みなも) 帆船が出航を待ちわびる 渡り鳥睦(むつ)み合う青いみ空 燕(つばめ)さえもう懐かしい 春の木漏れ日を浴びて 夏の夕立に濡れて 求め合った二人 深め合った絆(きずな) 唇重ねて旅立つ 永遠(とわ)の幸(さち)へ 鐘が鳴り響く 永遠の愛へ 鐘が鳴り渡る 嵐来ようともめげず 吹雪舞おうとも負けず 力を合わせて旅立つ 古い写真見て笑い 今の互い見て慕い 愛し合った涙 認め合った思い 手と手を重ねて旅立つ 永遠(とわ)の幸(さち)へ 鐘が鳴り響く 永遠の愛へ 鐘が鳴り渡る 明日へと沈みゆく赤い夕日 思い出はそう素晴らしい ランランランラ ランランランラ ランランランラ ランランランラ‥‥ |
| どっとはらい人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 空は青いな書き割りの 夕べに蛙の雨が降る 破れかぶれの地平線 結膜炎が覗き込む 捻子(ねじ)の壊れた時計台 虚無を刻んでチイパッパ 瘧(おこり)の狛犬ひり出した でんでん太鼓蓄音機 墓掘り人夫の餞別は 屠(ほふ)る吾(あ)が子の三杯酢 君麗しの死刑台 滴る血潮高砂や 狐の嫁入り通り魔の 錆びた刃が香ばしい どっとはらい どっとはらい 正気の沙汰はおしまい どっとはらい どっとはらい 狂気の沙汰の始まり 端午の節句の沖合で バタフライなぞするピアノ 溺れてみたのはいつの日か あれは去年の謝肉祭 楡(にれ)の木陰で処女が泣く 恨みざらまし番頭さん 黄昏偲ぶ一輪車 きりもみしては交尾する 鹿鳴館の天辺で 酌婦のアジる阿呆陀羅経 猫の尿(いばり)の檜風呂 浮かぶスメグマ有り難や 上の姉様身を投げし セーヌの畔(ほとり)に小判湧く どっとはらい どっとはらい 正気の沙汰はおしまい どっとはらい どっとはらい 狂気の沙汰の始まり 曇天つんざく朱印船 沈む夕陽の浅ましさ 朧月夜は生き別れ きのこ雲だよおっかさん 巡る因果の平方根 唐竹割りのかぐや姫 おぼこ娘もお歯黒の 髷の島田が恐ろしい どっとはらい どっとはらい 正気の沙汰はおしまい どっとはらい どっとはらい 狂気の沙汰の始まり どっとはらい どっとはらい 正気の沙汰はおしまい どっとはらい どっとはらい 狂気の沙汰の始まり どっとはらい |
| なまはげ人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 最果ての土地に 粉雪が舞えば 因習の村は 祝祭の季節 伝説の時を 幾年(いくとせ)も越えて 戒めのために 客人(まれびと)は来たる 山より重い 人の罪 海より深い 人の業 なまげものは いねが 泣いでるわらしは いねが ざんばらの髪と わらしべの羽織 赤色(せきしょく)の顔に 憤怒だけが灯る 迷妄で惑う 輩(ともがら)を憂い 発願(ほつがん)の元に 鬼神(おにがみ)となれる 夜より暗い 人の性(さが) 火よりも熱い 人の欲 なまげものは いねが 泣いでるわらしは いねが 厳しさ それが愛じゃ 激しさ それが慈悲じゃ 手心 それが毒じゃ なまげものは いねが 泣いでるわらしは いねが なまげものは いねが 泣いでるわらしは いねが なまげものは いねが 泣いでるわらしは いねが |
| 涅槃桜人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 桜ひらひら降る夜は 心うららに躍って 春の涅槃に舞うのさ oh yeah 君の家に行こうと思った 風のとても激しい夜だった 夜だった 僕は震えながら駆けだした 桜の降りしきる森の中 森の中 寄る辺ない無辺際の宇宙で 僕は何処へ行こうとしてるのだろう 人恋しくて やりきれなくて 春の宵は退屈過ぎる 君に伝えそびれた言葉は ありきたりの短い一言 ただ一言 僕は毎日呟いている 誰にも覗けない夢の中 夢の中 果てもない無量劫の時空で 僕は何をしようとしてたのだろう 物悲しくて やるせがなくて 春の宵は幻惑させる 桜はらはら散る夜は 心そぞろに乱れて 春の薫りの吹くまま 夢の続きを追うのさ 桜ひらひら降る夜は 心うららに躍って 春の涅槃に舞うのさ oh yeah あてどない無色界の辺(ほと)りで 僕は誰の夢を見ていたのだろう 心(うら)寂しくて いたたまれなくて 春の宵は朧(おぼろ)に更ける 桜はらはら散る夜は 心そぞろに乱れて 春の薫りの吹くまま 夢の続きを追うのさ 桜ひらひら降る夜は 心うららに躍って 春の涅槃に舞うのさ oh yeah |
| ばかっちょ渡世人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 鈴木研一 | 人間椅子 | 後悔は 先立たず 一昨日は 忘れたぜ 好き勝手 得手勝手 お気楽な 風来坊 ぶきっちょ ぶきっちょなのさ ばかっちょ ばかっちょ渡世 ぶきっちょ ぶきっちょなんだ ばかっちょ ばかっちょ渡世 当てどない 世の中に 馬鹿みたく 生きてゆく 当てもない 世の中に 馬鹿のように 生きてゆく 生きてゆく 明後日の 行く先は お天道に 聞いとくれ 風のまま 気のままに 梶(かじ)のない 帆掛け船 よこっちょ よこっちょそれて ばかっちょ ばかっちょ渡世 よこっちょ よこっちょ曲がり ばかっちょ ばかっちょ渡世 当てどない 世の中に 馬鹿みたく 生きてゆく 当てもない 世の中に 馬鹿のように 生きてゆく 生きてゆく 宵越しの 銭はない 好(よ)い仲の 人もない 今日からは 明日からは 夢を見る うつけ者 すいっちょ すいっちょ鳴いて ばかっちょ ばかっちょ渡世 すいっちょ すいっちょ歌い ばかっちょ ばかっちょ渡世 当てどない 世の中に 馬鹿みたく 生きてゆく 当てもない 世の中に 馬鹿のように 生きてゆく 生きてゆく |
| 光の子供人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 君のいない空に つがい鳥が歌う 悩みごとは知らず 夢の続くように 永遠の愛を誓う 君の祈り 天使の翼を持った 君は光 おうおうおうおう おうおうおうおう 安らかに 今はただ 空の星と輝いて 眠れ 君の去った街に 子供たちが遊ぶ 柔い笑顔見せて まるで君のようさ 気持ちをふさいでいたら いつも一人 夜空を見上げるだけで いつも二人 おうおうおうおう おうおうおうおう 穏やかに 今はただ 夜の星と瞬いて 眠れ 君の来ない部屋に 朝の影が注ぐ 出会う前と同じ すべて包むように 離れ離れにはしない 愛の契り 焼けつくぐらいに燃える 愛の篝(かがり) おうおうおうおう おうおうおうおう 清らかに 今はただ 宵の星に抱かれて 眠れ 君よ光よ 星と眠れよ 君よ子供よ 星と歌えよ 君よ光よ 星と眠れよ 君よ子供よ 星と歌えよ 君よ光よ 星と眠れよ |
| 人喰い戦車人間椅子 | 人間椅子 | 鈴木研一 | 鈴木研一 | 人間椅子 | 生首のはさまったキャタピラーが軋む 死に際のおののきが大好物 さて のろしをあげようか さあ 逃げろ もういいかい? 見よ轍を 死の轍を 辿る先は 猟奇の果て 骨を砕き 肉をしゃぶり 汁をすする 人喰い戦車 ほら エンジンは歌う ほら 皆殺しの歌 勝利のリズムで 狂気のメロディーを 臓物を巻きつけてキャタピラーは笑う 血に飢えて のたくって 舌なめずり おや そこの岩陰には やあ 可愛いお嬢さん 見よ轍を 死の轍を 辿る先は 猟奇の果て 骨を砕き 肉をしゃぶり 汁をすする 人喰い戦車 |
| 表徴の帝国人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 達磨さんが転んだ 面壁九年どっこいしょ 仏法僧が鳴いちっち 三宝唱えあをによし 鎮守の杜の紫陽花(あじさい)は 夕べの雨とてんてまり 春夏秋冬 天然美(うるわ)し ここは 日の本 ここは 日の国 ここは 日の本 ここは 日の国 鹿威(ししおど)しが滑った 諸行は無常とんからり 利休さんが茶(さ)のさっさ 一期は一会うつせみの 蛙飛びこむ水の音 昔も今もいとをかし 幽玄俳諧 侘び寂び芳(かんば)し ここは 日の本 ここは 日の国 ここは 日の本 ここは 日の国 表徴の帝国 表徴の帝国 観音様が笑った 善男善女こちゃこちゃえ 袖振り合うも前世の 縁(えにし)と思えさざれいし 彼岸が来ればのし紙に 三つ指ついてあきづしま 謙譲婉曲 礼節尊し ここは 日の本 ここは 日の国 ここは 日の本 ここは 日の国 ここは 日の本 ここは 日の国 ここは 日の本 ここは 日の国 |
| まほろば人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 悲しみの涙こらえる君 苦しみの夜に悶(もだ)える君 ともに歩もう 愛へ ともに進もう 愛へ 喜びの朝を迎えた君 幸せの日々を味わう君 手を取り合おう 夢へ 肩抱き合おう 夢へ 噂に聞いている天国は もうすぐ目の前にやって来る 子供になりワクワク待とう 悲しみと苦しみを乗り越えた 愛の果てにある 喜びと幸せを噛(か)み締めた 夢の先にある まほろば まほろば まほろば まほろば 絶望の淵(ふち)でたじろぐ君 暗闇の隅でおびえる君 ともに目指そう 愛へ ともに向かおう 愛へ 情熱の恋を手にした君 称賛の声にあふれる君 握手をしよう 夢へ 口づけしよう 夢へ 世界のおしまいが近づいた 地獄も天国も君次第 素直になりドキドキ見よう 悲しみと苦しみを乗り越えた 愛の果てにある 喜びと幸せを噛(か)み締めた 夢の先にある まほろば まほろば まほろば まほろば 時間のない場所 言葉もいらない 常世の故郷(ふるさと) 果てしのない国 名前もいらない 光の花園 平和の楽園 後悔の念にさいなむ君 憂鬱(ゆううつ)の虫にふさいだ君 ともに笑おう 愛へ ともに歌おう 愛へ 栄光の盾を掲げる君 羨望(せんぼう)の眼(まなこ)集める君 励まし合おう 夢へ 仲間になろう 夢へ この世に永遠はないけれど あの世が手を広げ降りてくる 裸になりウキウキしよう 悲しみと苦しみを乗り越えた 愛の果てにある 喜びと幸せを噛(か)み締めた 夢の先にある まほろば まほろば まほろば まほろば 悲しみの涙こらえる君 愛へ そこへ行く 苦しみの夜に悶える君 愛へ そこへ行く 喜びの朝を迎えた君 夢へ そこへ行く 幸せの日々を味わう君 夢へ そこへ行く |
| 見知らぬ世界人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 私は起き上がる 新しい夜明けに 窓からの陽光 鳥たちのさえずり 彼らは歌うでも 導くのでもない すべてがあるがまま 自由のままにある ここは 静かな世界 そして 見知らぬ世界 私はかつてには 何者だったのか 異国の戦争で 武勇を馳せたのか それとも決闘で 無念に果てたのか いずれも夢のよう 夢に果てたのだろう ここは 静かな世界 そして 見知らぬ世界 時計の振り子が 気まぐれに動く 生命の雫が 無限に満ちてゆく 私は立ち上がる ひび割れた荒野へ 今は水もないが 雨の気配はする あなたも来たいなら ドアは開けておこう すべてがないゆえに すべてがあるところ ここは 眩(まばゆ)い世界 そして 見果てぬ世界 ここは 静かな世界 そして 見知らぬ世界 |
| ミス・アンドロイド人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 鈴木研一 | 人間椅子 | 未開の森に守られ 静かに眠る美少女 有史以前の科学の 粋を集めたロボット まだ 目が覚めない なぜ 目を開けない もし 目が覚めたら その 目は何見る 愛情を与えねば 魂を授けねば 起き上がれない 愛情が灯るまで 魂を宿すまで ミス・アンドロイド ミイラの下僕(しもべ)従え 石の棺で夢見る 人の歴史の興亡 宇宙の果ての盛衰 まだ 目が覚めない なぜ 目を開けない もし 口開いたら その 声何言う 愛情を与えねば 魂を授けねば 起き上がれない 愛情が灯るまで 魂を宿すまで ミス・アンドロイド フランケンシュタインでも 赤い唇奪えない 考古学者の論理は お髪(ぐし)ひとつも解けない まだ 目が覚めない なぜ 目を開けない もし 手が動けば その 指何指す 愛情を与えねば 魂を授けねば 起き上がれない 愛情が灯るまで 魂を宿すまで ミス・アンドロイド |
| 魅惑のお嬢様人間椅子 | 人間椅子 | 鈴木研一 | 鈴木研一 | 人間椅子 | 月明かり浴びた雪のような 淡くて溶けそうなその肌は 目眩がするほど狂おしい 野バラの香りをにじみ出す お嬢様の脚 お嬢様の腕 お嬢様の胸 お嬢様の頬 そこに咲く笑窪 磨いためのうが濡れたような 妖しい光の唇は 神秘の水晶のぞかせて 小鳥のさえずりそっと出す お嬢様の髪 お嬢様の指 お嬢様の口 お嬢様のあご そこに咲くほくろ この世の光をみんな集めて まばゆいばかりに光輝け お嬢様 男の視線をみんな集めて 艶かしいほど光輝け お嬢様 女の嫉妬をみんな集めて 神神しいほど光輝け お嬢様 独り占めする欲望が日ごと強くなる 秘密をあばく欲望が夜ごと強くなる いじめてみたい欲望が日ごと強くなる 汚してみたい欲望が夜ごと強くなる |
| 無情のスキャット人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | この世に天使がいるものなら 私の頬にも恵みをくれ 報わることない労苦背負い 日陰に佇むこの私に 天翔る日は来るだろか 陽の目を見る日あるだろか 天使様 シャバダバ‥‥ どこかに女神が潜むのなら 私の額(ぬか)にも微笑をくれ 勝利のワインの味も知らず 恋すら実らぬこの私に 美酒に酔う日は来るだろか 愛を抱く日あるだろか 女神様 シャバダバ‥‥ 空に数多星が光る 誰も彼も星の御許(みもと) 千の願い胸に膨らませ ルルル‥‥ いずこか仏が御座(おは)すのなら 私の元にもお慈悲をくれ めぼしい物など何も持たず 侘びしく 寂しく しくじりばかりのこの私に 満ち足りる日は来るだろか 夢の叶う日あるだろか 仏様 シャバダバ‥‥ 私の命に光を 私の明日に光を すべての命に光を すべての明日に光を |
| 迷信人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | あなたは何を信じる 悪魔かそれとも神か 老獪な司祭は今日も 黴臭い呪(まじな)いをする 明日が無数のイメージならば 昨日はこぼれ落つ砂粒だろう おお 旧い世が終わる おお 新しい夜が明ける あなたは誰を信じる 学者かそれとも友か ビッグバンに進化論でも 苦悩の答えは出ない 未来が無限の可能性なら 過去は彷徨える亡霊だろう おお 旧い世が終わる おお 新しい夜が明ける 迷信 それは怖れ 迷信 それは病 迷信 それは墓場 迷信 それは闇夜 こっちの水は甘いぞ 同じ明日にしてやるぞ 迷信 それは怖れ 迷信 それは病 迷信 それは墓場 迷信 それは闇夜 こっちの水は甘いぞ 眠ったままにしてやるぞ 迷信 それは怖れ 迷信 それは病 迷信 それは墓場 迷信 それは闇夜 時代がその度の選択肢なら 世界はありったけ作れるだろう おお 旧い世が終わる おお 暗い灯が消える おお 旧い世が終わる おお 新しい夜が明ける |
| 野性上等人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 電気仕掛けの街に 監視装置が光る どこに逃げても追われ まるで牢屋だろう 互いが互い見張り 内緒話も聴かれ 点数ばかり稼ぐ ここは修羅の国か 心が騒ぐ 血潮はたぎる 夜空を見上げ 魂が嘆く 野性を取り戻せ 野性を取り返せ 野性を思い出せ 野性を声に出せ アオー まがいの餌(えさ)を食べて 積み木の箱で眠り 柵で囲われたなら まるで家畜だろう 小羊ならば飼われ 狼ならば狩られ 沈黙だけを守る ここは真の闇か 体がうずく 野山を思い 月夜に向かい 魂が叫ぶ 野性を取り戻せ 野性を取り返せ 野性を思い出せ 野性を声に出せ アオー 青い空 飛んでみたい 赤い月 吠(ほ)えてみたい 青い海 漕(こ)いでみたい 赤い夕日 浴びてみたい 野性上等 鋭い牙は折られ はばたく羽は取られ 踏ん張る脚はもがれ まるで骸(むくろ)だろう 機械の声が響く 催眠術のように 右に左にならい ここは黄泉の国か 体が火照る 獣に返り 朝日とともに 魂が吠える 野性を取り戻せ 野性を取り返せ 野性を思い出せ 野性を声に出せ アオー 野性を取り戻せ 野性を取り返せ 野性を思い出せ 野性を声に出せ |
| 屋根裏の散歩者人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 生きてるふりに 疲れた男 死ぬことそれも いっそう怖い 退屈だけが 人生だよと 屋根裏部屋に 帷(とばり)を下ろす 愛する資格も 愛される素質も 恋する勇気も 厭(いと)われる覚悟も 何にも持たない 異邦人 夜の街を ただ流離(さすら)い 夢の中を ただ彷徨(さまよ)う たったひとり ひとり 生き抜くことを 恐れる男 猟奇な趣味で 書棚は埋まり 倦怠だけが 膨らむままに 小さな部屋の 扉を開ける 笑みする情緒も 涙する心も 捧げる矜持も 報われる才気も 一つも持てない ろくでなし 夜の街を ただ流離(さすら)い 夢の中を ただ彷徨(さまよ)う たったひとり ひとり 木枯らしに 肩すぼめ 口笛吹く 後ろ姿 足跡も 残さずに 夜の闇に 消えて行くよ 生き行くことを 忘れた男 路傍の草を むしってばかり 世界への狂気と 自然への呪いと 社会への嫌悪と 善意への皮肉と それしか持てない 局外者 夜の街を ただ流離(さすら)い 夢の中を ただ彷徨(さまよ)う たったひとり ひとり |
| 山神人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 鈴木研一 | 人間椅子 | いにしえの国の 荒ぶる神様 人里の遠く 采配をふるう ざあざあと ざあざあと 雨よ降れ (ざあざあと ざあざあと 雨よ降れ) びゅうびゅうと びゅうびゅうと 風よ吹け (びゅうびゅうと びゅうびゅうと 風よ吹け) 響かせろ山彦 山彦 震わせろ山並 山並 山神(やまがみ) おなごは禁忌じゃ おのこはめんこい わらはを祀(まつ)れば ほうびも取らすぞ ぎゃあぎゃあと ぎゃあぎゃあと 獣鳴け (ぎゃあぎゃあと ぎゃあぎゃあと 獣鳴け) ひらひらと ひらひらと 花よ咲け (ひらひらと ひらひらと 花よ咲け) 響かせろ山彦 山彦 震わせろ山並 山並 山神 おうおうおうおうおうおう お天気屋さんの 常世の神様 災いもなせば 幸いも運ぶ ごうごうと ごうごうと 地よ吼(ほ)えろ (ごうごうと ごうごうと 地よ吼えろ) どうどうと どうどうと 滝落ちろ (どうどうと どうどうと 滝落ちろ) 響かせろ山彦 山彦 震わせろ山並 山並 吹きつけろ山風 山風 唸らせろ山鳴り 山鳴り 山神 |
| リジイア人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 地上に花咲いた 何より美しい 溢(こぼ)れる微笑みは 天使の調べ 夜空に瞬いた 星より懐かしい 夢から訪れた 光の子供 リジイア リジイア リジイア すべてを 持ち得る人よ 悲しみ 苦しみ 優しさ そして喜び 水面(みなも)に描かれた 月より麗しい 気高い眼差しの 永遠の恋人 リジイア リジイア リジイア すべてを 持ち得る人よ 悲しみ 苦しみ 優しさ そして喜び 誰のものでもない あなたはあなたの 生命を生きるのだから 誰のものでもない あなたはあなたの 心を生きるのだから |
| 隷従の叫び人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 微睡(まどろみ)の中に 人生は過ぎる 幻燈のように 刻限に追われ 安寧を求め 目が覚めぬままに 僕は 奴隷なんかじゃない 僕は 自由を叫びたい 番号は振られ 選別がされる 畜生のように 限界が生まれ 坦懐は消える 隷従のままに 僕は 奴隷なんかじゃない 僕は 自由を叫びたい この世に生まれて 何をつかむのか 他人の生涯 それとも己れか 思い出浸る時間はない 輪廻を出るには 何をすればいい 刹那の慰み それとも試練か 虚構に救う道などない 牢獄の中で 人生は閉じる 幻想のままに 僕は 奴隷なんかじゃない 僕は 自由を叫びたい |
| 恋愛一代男人間椅子 | 人間椅子 | 和嶋慎治 | 和嶋慎治 | 人間椅子 | 恋をするなら 鮮度が大事 明日になれば 晴れも曇りになる 夢を見るなら 悪夢はご免 甘い香りの とろけてしまうやつ 男と女が二人 ときめく季節の予感 一代だけのこの世 「一代だけのこの世) 今生だけの浮き世 「今生だけの浮き世) 恋をせよ 恋に落ちたら 誰も痴(し)れ者 世間様いう 嘘も誠もない 夢に落ちれば 魔法が掛かる 空も飛べるし 時間だって超える 男と女の遊戯 激しい火傷の予感 一代だけのこの世 「一代だけのこの世) 今生だけの浮き世 「今生だけの浮き世) 恋をせよ 恋は 夢に 夢は 恋に 恋破れても 手当ては無用 宝石ならば 星の数ほどある 夢壊れても 夜には続く 海のあぶくの 消えて生まれるよう 男と女の舞台 新たな役者の予感 一代だけのこの世 「一代だけのこの世) 今生だけの浮き世 「今生だけの浮き世) 恋をせよ |