砂と少女

渇いた喉をなぞる様に風は吹いて
雨を待つ君の黒い髪をなびかせた
どこまでも続く続く砂の海に
影を落とすものなどない

赤く爛れた地平線
月の落ちる頃に
迷い込んだ蜃気楼の淵
思いを馳せて唄え

抗うすべもなく
星を数えて
羅針の指す街へ

深い眠りから覚めたら
きっとなにもかも思い出せないでしょう
あの日見た夢のように
いつまでも淋しそうなあの空を
慰める言葉などない

うねる砂丘 突風にのってライカ
ラピスラズリの谷越えて
僕はまだ何も取り戻せずに

迷い込んだ蜃気楼の淵
思いを馳せて唄え

疑うこともなく
君の言葉に
足を引きずりゆけ

僕の名を呼ぶ声に
耳をすませながら
遠い国へと導かれて
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