女性シンガーソングライターが描く“東京”とは…?

流れ着いたここは
どこへ行くにも便利な街だけど
余所見したらすぐに振り落とされる
毎日のスピードは加速していく

それぞれの野望を胸に秘めたライバル
綺麗な花に群がって夢を見てる

今、わたしは戦うの
描いた夢を手にするために
まだ終わらないから
誰よりも先へと進んでいく
「Tokyoより、君へ」/Cettia

 1997年生まれの女性シンガーソングライター・Cettiaが、7月20日にミニアルバム『HIDE and SEEK』をリリースしました!15歳からギター&曲作りを始め、作詞作曲アレンジまで全てを一人で行ってきたという彼女。脆く繊細で、だけど時に力強い歌声がココロに染み渡ります…。そんなCettiaの今作には、10代の締めくくりとして今まで経験してきた様々な心境・経験を全て詰め込んだ感情が溢れております。
 
 冒頭でご紹介したのは、アルバムの入り口となる大切な1曲。“東京”という場所で、人混みや日常に流され溺れぬよう必死でもがきながら、“夢”を抱きしめて戦い続ける覚悟。それは、Cettia自身の想いでもあり、同時にリスナーの方々への応援メッセージでもあります。歌の主人公の物語が、曲が進むにつれ、あなたの物語へと重なってゆくのです。「わたしって何がしたかったんだっけ?」と、ふと立ち止まってしまった時、この曲を聴いてみてください。
 
 さて、今日の歌コラムではさらにCettiaの「Tokyoより、君へ」に加え、女性シンガーソングライターが描く“東京”の歌をいくつかピックアップしてみたいと思います。それぞれのアーティストの目に、どのように東京という街が映っているのでしょうか。その共通点や相違点にも注目です。

東京に染まって変わってしまう 僕を許してね ごめんね
心の中を君で満たすと 歩いてゆけない街にいるよ
僕は僕のままで 変わらないから
いつかはまた会える 気がするから
さよなら
「東京」/山崎あおい

日の長さが身に染みる 帰り道
繋がっちゃいるけど すれ違うばかりで
上手く根を張れずに 吹かれてるだけ

東京は 東京は 変わってく 何を求めて?
東京に 東京に 影を落とす 誰か気付いて...
「東京の空に乗って」/片平里菜

東京はうつくしい 泡沫のプラネタリウム
星なんて一つも見えないけれど 夢をみているのよ
「東京絶景」/吉澤嘉代子

朝には朝の 夜には夜の 
挨拶を 愛し方を 繰り返すだけ

街灯
はたらくおっさんで ぼくの世界がキラキラ
人が生きてるって ほら ちゃんと綺麗だったよね
「TOKYO BLACK HOLE」/大森靖子

 変わってゆく不安、変わろうという決意、変われないもどかしさ、東京という街に溢れた夢、溢れた人、その美しさ、さまざまな感情や情景が描かれております。もちろん“東京”在住ではないというリスナーの方もたくさんいるでしょう。でも、場所がどこであれ通じている想いはあるはず。お気に入りの“東京ソング”を是非、夢を目指して歩んでゆくお供にしてください!

◆2nd mini album『HIDE and SEEK』
2016年7月20日発売
RX-125 ¥1,600+税

<収録曲>
1.Tokyoより、君へ
2.ブルー・ブルー・スーサイズ
3.Brother
4.Aster
5.嘘つきとテールライト
6.Sparrow song
7.20