Ms.OOJA

「人生死ぬまで途中経過」これが私の座右の銘だ。

 メジャーデビュー10周年を迎え、来年3月27日(日)に初の日本武道館単独公演開催を発表した“Ms.OOJA”が、7ヶ月連続でデジタルシングルを配信リリース!2021年7月16日に第5弾となる新曲「あなたが決めた今日なら」をリリースしました。Ms.OOJAの代表曲「Be...」を共作したプロデューサー・her0ismと再びタッグを組んだ1曲。疾走感あふれるトラックに、背中を強く押してくれるようなポジティブなメッセージを詰め込んだ、爽快なサマーアンセムとなっております。

 さて、今日のうたコラムではそんな“Ms.OOJA”による歌詞エッセイをお届け。今回はその第6弾。綴っていただいたのは、新曲「あなたが決めた今日なら」に通ずるお話です。今作で再びタッグを組んだher0ismと、初めて会ったLAでの体験を明かしてくださいました。そのときに湧き上がってきた、とある感情とは…? 今の自分が不甲斐なくて情けないと感じているあなたへ。是非、歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。

~歌詞エッセイ第6弾:「あなたが決めた今日なら」~

Ms.OOJA7ヶ月連続リリース第五弾「あなたが決めた今日なら」。この曲はLA在住の音楽プロデューサー・her0ism(ヒロイズム)との*Co-Write(コライト)だ。彼のオハコでもある天才的にキャッチーなメロディーラインと前向きだけど少し辛辣な歌詞。連続配信の中では初のアップテンポの応援ソングだ。
*Co-Write(コライト)=共同で曲作りをする

her0ismといえば私の代表曲「Be...」の作曲家でもある。2012年にリリースされた「Be...」だが、作曲家である彼には一切会わずに制作したため、初めて彼にあったのは2017年のLAだった。

その時はDr.Rこと酒井さんとLAのクリエイターたちとのコライト合宿で訪れていたのだが、偶然にも隣のスタジオに彼が居て、そこで「初めまして」となった。ツイッターのアイコンでしか彼を知らなかったので、サングラスを掛けたトッポイ感じの人なのかと思ったら、とても優しく親しみやすい人物で安心したのを憶えている。しかも同い年だった。

コライトで訪れていた初のLAで、毎日スタジオに籠もって制作をしていたのだが、一つやりたいことがあった。それはライブをやること。

her0ismと初対面した夜、バーバンクの小さなライブハウスで歌えることになった。ハウスバンドのギターとドラムと簡易的なリハーサルをして(そのギターがとんでもなくやる気がなかったw)、しなびたポテトとビールを飲みながら本番を待った。そこにはher0ismと、もう一人の「Be...」の作曲者・アレックス(Alex Geringas)も駆けつけてくれた。

坂本九の「上を向いて歩こう(sukiyaki)」とアリシア・キーズの「If I ain't got you」と「Be...」を歌ったのだが、洋楽のアリシアを歌ったときには少し反応があったけど、SUKIYAKIならまだしも、アメリカ人にしてみたら全く聴いたことこのない日本語の曲を突然歌いだしたアジア人に、まばらにいたお客さんは終始クールな反応だった(しかも私は終始に日本語で喋っていた)。

小さな箱の小さなステージ、音響も照明も万全ではないし、なんせバンドのギターはずっとやる気がない(笑)。そして誰も私を知らない。そんな圧倒的アウェイな状況で私は意気消沈するどころか大興奮していた。歌いながら自分の中にどんどんとある感情が湧き上がって来ていることに気づいたのだ。それは17歳の時に初めてステージで歌った時の感覚に酷似していた。

「こっちを見ろ!」「歌を聴け!」「振り向かせてやる!」クラブで歌っていたころの私は、毎回挑むような気持ちでステージに立っていた。

クラブという場所に集まる人達にはさまざまな目的がある。踊りに来る人、酒を飲む人、ナンパ目的の人、目当てのアーティストのパフォーマンスを楽しむ人、人が多く集まるイベントもあれば、そうじゃない場合もある。歌う環境だって劣悪で、いわゆる転がしモニターと言われる、ステージに立つ人専用のスピーカーなんてものは無いのがほとんど。PAだってリハーサルの時と人が変わっていたりして、なんのためのリハーサルなんだ?と思うことも多々あった。

歌っている自分の声は、ほとんど聴こえない状態で歌うしかない。しかもホコリとタバコの煙と酒の匂いが蔓延する中で。そんな環境が当たり前にあって、いかにそこでステージに目を向けさせるか、歌を聴かせるか、名もなき駆け出しのシンガーには大きな課題となってくる。試行錯誤をして場数を踏んでいくしかない。悔しい思いも理不尽な経験もした。自分の不甲斐なさに情けなくなったこともたくさんあった。そんな私のモチベーションになっていたのが反骨心だ。この反骨心が私を燃えさせ、そして楽しませていた。

その反骨心は火種を絶やしていなかった。2017年のLAでまたメラメラと生き返ったのだ。そして目線の先には代表作を手がけてくれた作曲家二人がまっすぐにステージを見て「Be...」を聴いてくれている。まるであの頃、私のファンだと言って支えてくれた親友たちのように。たった一人に届けること、対観客ではなく対一人一人に。歌うことの楽しさ難しさを改めて感じることが出来、初心に帰ることが出来た。そんな貴重な体験だった。

その出会いから時を経て生まれた楽曲が、また時を経てみなさんのもとに届く。今は容赦なく過去になっていく。過去は変えられないと思うかもしれないが、過去は未来でその意味を変えることが出来る。例えば、クラブ時代にはその劣悪な環境で歌うことをマイナスだと思っていたけども、今こうして大きな声量とたくさん歌っても壊れない強い喉を手に入れたのは、当時のお陰だと言えるからプラスと言える。

今をどう生きるかでプラスにもマイナスにも過去を変える事ができる。これは私の大好きな作家さんの著書の中に出てくる概念だが、私の基軸となっている考え方だ。「人生死ぬまで途中経過」これが私の座右の銘だ。今起こっていることの答えなんて、今理解出来なくても良い。いつか振り返った時に「そうだったのか」と思えればいい。しかもその答えは自分の歩く道次第でいくらでも姿を変えていくのだ。

そう、全ては自分次第、そして「あなたが決めた今日なら」人生はもっと楽しくハッピーなものに変えていけるのだと思う。私達の未来は希望だらけだ。

<Ms.OOJA>

◆紹介曲「あなたが決めた今日なら
作詞:Ms.OOJA・her0ism
作曲:her0ism・Ms.OOJA
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