さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“ぜったくん”による歌詞エッセイをお届け。新曲「味噌つけてキュウリ食べたい」が誕生するまでのお話を明かしていただきました。ノスタルジックな日本の夏が表現された歌詞と併せて、このエッセイもお楽しみください…!
~歌詞エッセイ:「味噌つけてキュウリ食べたい」~
この曲「味噌つけてキュウリ食べたい」はインスピレーションに全振りした曲です。サビができたのは去年の夏でした。すべてを焼き尽くさんとする7月の太陽にぜったくん(以下Z)はやられていました。いつもなにかしらにやられてるのですが。
自粛期間を大義名分にして相変わらず引きこもっていたZは、ゲームのかたわらサンプルを探していました(このサンプルというのは、ギターだったり歌声だったり、だれかが作ってくれた音源のことです。サブスクで月額を払えば商用フリー)。なんかイイのないかな~的な感じでなんとなく聴いたギターのサンプル。これがZを一気に涼しくしてくれました。味噌キュウのイントロです。
そこからは早かった。ひたすら涼しくなりたいという思いから自然とあのサビを歌っていて、トラックも秒で完成しました。その日は温泉街で参加してもらったラッパーのkou-keiに別件で家に呼ばれていたので、ついでに聴いてもらいました。SNSアップ前です。
kou-keiは「うおおぉ!!」といって首を振り続けた後、「これ、ラップいれてもいいすか!!?」と言ってくれたので2人でバースを蹴りました。楽しかった…。このバースはお蔵入りになりましたがいつか世に出したいです。そしてSNSにサビだけアップしたところ、皆様からご好評いただいたという流れです。
そして月日はたち今年の春頃。「Man Say Bien」の制作を終えてすぐ、気温が高くなり初夏の暑さを感じました。ここから半年くらいずっと半袖着るやつか~~と長くなった夏が来るのを嫌がっていました。と同時に味噌キュウのことも思い出したのでフルを作ろう!ということになりました。
一年前に作った曲の雛形をみて「あの頃は青かった...」などと思いながら、順調に制作は進みます。そこでどんな歌詞をいれようかなと初めて迷いました。なぜなら、味噌つけてキュウリ食べたいとしか思ってなかったから。しかし思いのほか結論は簡単でした。世界一平和な曲を作ろうと。これに決めました。そしてノスタルジックな日本の夏を表現しようと思ったのです。
そこからは夏のバイブスを体にいれる作業です。前から好きだった映画『サマータイムマシンブルース』をもう一度観て、やっぱりイイなぁぁってなった後すぐ書きました。前半ラップパートは夢オチなのですが、実は<君>を<キュウリ>に見立てております。そんな曲です。
そんなこんなで曲の解説はここまでです。いつもにくらべてバイブス要素が強い曲だったので、意味こめまくった曲の時にエッセイまたやりたいです。。。そんな今回の曲ですが<流行りに流されるヤツ それすらわからないヤツ わからないから興味ないフリした>というところはお気に入りポイントですのでご査収ください。流行りがまったくわかりません。
それではみなさま「味噌つけてキュウリ食べたい」を聴いて食べて寝て、そのあとまた聴いてそれぞれの夏をお楽しみください。
<ぜったくん>
◆紹介曲「味噌つけてキュウリ食べたい」
作詞:ぜったくん
作曲:ぜったくん