半崎美子

あの日、この歌が宿していたのは祈りそのものでした。

 2020年3月11日に“半崎美子”がニューシングル「布石」をリリース。今年は、彼女にとって上京20年という大きな節目となる年。自身のこれまでを振り返りながら書き上げたタイトル曲「布石」は亀田誠治氏がプロデュースを担当。一途に続けることでしか辿り着けない今日を、ドラマティックなアレンジで歌い上げた1曲となっております。
 
 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った半崎美子本人によるライナーノーツを二日連続でお届けいたします。【前編】に続く【後編】は、3曲目「わせねでや」と4曲目「サクラ~卒業できなかった君へ~ 合唱 ver.」について。また、歌詞のワンフレーズもピックアップ。併せてご堪能くださいませ。

~セルフライナーノーツ【後編】~

わせねでや 友よ 故郷 思い馳せ遠くても
島に咲かせよう夢の花 愛を寄せ合いながら

いつまでも いつまでも
わせねでや」/半崎美子


昨年3月に宮城県で
「つながる心 つながる力 みんなでつくる復興コンサート」に
ゲスト出演が決まった時にこの歌に出会いました。

震災後、何度も宮城へ行きましたが、
震災前は訪れたことがありませんでした。

そんな私に地元の方達が、
かつての暮らしや、
そこに営みがあったこと、
美しい景色のことを、
写真やジオラマや言葉で教えてくれました。
私はその豊かな風景を想像することができました。

「わせねでや」を
初めて聞いた時に涙が止まらなかったのは、
そんな故郷の美しい影が
この歌に溢れていたからだと思います。

内海和江さんが避難所で綴った一遍の詩、
そこから繋がっていったこの歌の物語。
歌とは元来このようなものであり、
私は歌の源流に触れた気がしました。

そして、3/11にシングルを発売するにあたって、
この尊い歌を、私なりにより多くの方達に
伝えていきたいと思いました。

自分で書いた歌以外の曲を
CDに収録するのは初めてのことですが、
形にすることで、手渡ししていける思いが
あると思っています。



桜 花びらが舞う
一緒に見ていた夢を
ふわり空にのぼった
あなたに送りたい
サクラ~卒業できなかった君へ~」/半崎美子


昨年3月に宮城県で
「つながる心 つながる力 みんなでつくる復興コンサート」に
ゲスト出演させて頂いた時、
仙台フィルハーモニー管弦楽団の皆さんの演奏で、
仙台南高等学校音楽部合唱団の皆さんと
「サクラ~卒業できなかった君へ~」を歌いました。
あの日、この歌が宿していたのは祈りそのものでした。

この歌を2017年4月に発売してから、
ショッピングモールはもちろん、
コンサート、学校、施設、病院、被災地、
全国様々な場所で歌ってきましたが、
あの日ほどそれを強く感じたことはありませんでした。

私も石巻で桜を植樹させて頂いたり、
色々なご縁を頂いた宮城県で、
仙台フィルの皆さんと
仙台南高等学校音楽部合唱団の皆さんと、
会場のお客様と、
この歌を通して共鳴しあえたことが忘れられません。

これまで様々な形で
合唱部の皆さんと歌ってきたこの歌ですが、
仙台南高等学校音楽部合唱団の皆さんの透明な声の束に
心がふるえたあの瞬間を残したいと強く願いました。

<半崎美子>

◆紹介曲「わせねでや
作詞:桂島“うた”プロジェクト・原詞:内海和江
作曲:ヒザシ

◆紹介曲「サクラ~卒業できなかった君へ~
作詞:半崎美子
作曲:半崎美子

◆5th Single「布石」
2020年3月11日発売
CRCP-10442 ¥1,091+税

<収録曲>
1.布石
2.朝凪
3.わせねでや
4.サクラ~卒業できなかった君へ~ 合唱 ver.
※「サクラ~卒業できなかった君へ~」合唱譜付き
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