歌詞を“縦読み”したら、実はある言葉が隠れている…。

 今年、5ヶ月連続配信リリースを発表した“erica”が、2019年8月23日に第1弾配信シングル「タテヨミ」をリリースしました。これまで様々なタイプの【告うた】を届けてきた彼女。ちなみに【告うた】とは、大好きな相手への「好き」の気持ち、感謝や今だから言える思い、さらに未練や後悔などを、歌で“告白”する内容となっております。そしてこの度、新たな【告うた】が誕生したのです。

あなたに あなたに 伝えたいの
面と向かってきっと言えないから
見つけて 見つめて 心のひとみで
さがして 私の 秘密の言葉
「タテヨミ」/erica


 聞いてほしいことがある。でも面と向かっては言えないし、ストレートに文字にするのは恥ずかしい。そんな恋するあなたに聴いてほしいのが「タテヨミ」です。この楽曲に込められた想いとは…? さて、今日のうたコラムでは注目の新曲について“erica”本人が歌詞エッセイを執筆! なんと5ヶ月連続配信リリースに併せ、歌詞エッセイも5ヶ月連続掲載が決定。今回はその第1弾となります。是非、歌詞と併せて、ご熟読&ご堪能ください…!

~「タテヨミ」歌詞エッセイ~

 学校の廊下・放課後の教室・帰り道の夕焼け・駅前のコンビニ・集合場所のファーストフード…。そこにはいつも女子たちの「恋」にまつわるいろんな話題が絶えない。

「あの子が何組のあの子のこと好きなんだって」
「このカップルめっちゃお似合いだよね?」
「バイト先の先輩がさぁ…」


 そんな話は尽きず、時を忘れてしまうほど楽しくて、盛り上がる。そして、そこに寄り添うように「恋の歌」はいつもそっと流れている。時には励まし背中を押してくれ、時には一緒に泣き笑い側にいてくれる。「恋の歌」は一生懸命恋をする人に欠かせないものなのだ。

 私はいままで「告白」をテーマに、自分の体験したことを書いたり、ファンの方から頂いたお悩みへのアンサーソングを作ったり、告白にまつわるいろんな曲「告うた」を作ってきた。その中で大切にしてきたことがいくつかある。その1つ…。

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“相手に求める”
のではなく
“自分が好きな自分"になる”
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 ということ。人と比べない。ライバルは自分なんだということ。失恋した日が恋の終わりじゃない。相手に“ありがとう”と心から思えた時が、本当にその恋から卒業できた日。そして、恋って楽しいんだってこと。好きな人に出会え、恋をするってそれだけで奇跡なんだってこと。そんな気持ちをこれからも歌にしていきたいと思っている。

 そんな中で生まれたのが「タテヨミ」という新曲。聴いているだけでハッピーになれる。好きな人を想像して気分が上がる! そんな曲にしたいと思った。さらに、まっすぐ好きって気持ちを歌詞にするのもいいけど、聴けば聴くほど味が増す、そんな曲を作りたいと思ったのだ。

 歌詞を“縦読み”したら、実はある言葉が隠れている。そのような歌詞を、ずっと前から考えていて、何回か打ち合わせでも提案をしていた。ただし“縦読み”だけを意識した曲にするのではなく、ちゃんと耳から流れる歌詞の世界観も大事にしたかった。
 
 ゆえに「タテヨミ」として伝えたい言葉と、全体の歌詞の兼ね合いをうまく繋げるのに時間がかかった。でもだからこそ、普段だったら使わないような言葉の並べ方だったり、言い回しだったりが生まれて、自分の中の歌詞の幅が広がったのも新しい発見だった。

 何よりこだわったのが、耳だけでこの曲を聴いた時も、聴いている人に「タテヨミ」の部分をきちんと分かってもらえることだった。タイトル名だけを伝えて、その他の情報は一切出さずに曲を聴いてもらい、どう感じたかをいろんな方から聞いたり、ポイントとなる部分を分かりやすく耳に残るような歌い方にしたり…。
 
 普通に聴くと、ただの恋愛ソング。でも何度も歌詞を感じながら聴くと、秘密の言葉が浮かび上がる。そんな曲を作ったことがなかったので、勉強になることも沢山あったし、とても楽しかったのを覚えている。あとは、聴いていただいてこの曲が皆さんの耳にどう届くかという点だけ…笑。あなたの耳でどのように感じたかご感想をいただけたら嬉しいな、なんて。

 そして、こっそり好きな人にメールで送ったり、カラオケで歌ってみたりして、相手にバレてしまうかもしれないドキドキ感も、この曲の醍醐味だと思う。是非、恋をしてる人にチャレンジしてほしいし、好きな人だけではなく、友達や家族など大切な人に贈る歌になれば嬉しい。

<erica>

【第2弾歌詞エッセイへ続く…!】

◆紹介曲
第1弾「タテヨミ
2019年8月23日配信リリース
作詞:erica
作曲:erica・nao

◆第2弾~第5弾「タイトル未定」
お楽しみに…!