どうにでもできるさ 脚本家 私

バウンダリー
どうにでもできるさ 脚本家 私
2025年7月23日に“バウンダリー”が2nd Full Album『ミラクル』をリリースしました。今作には、弾けるようなポップな表現で“沼”る様子を描いたリード曲「沼。」を始め、女性ならではの目線でロックンロールを歌う、大ボリュームの全10曲が収録。メンバーの“今”が詰め込まれた曲達は、聴くひとの全てを包み込む強くて優しい1枚に。 さて、今日のうたではそんな“バウンダリー”の中道ゆきによる歌詞エッセイを3週連続でお届け。第2弾は収録曲「 カレンダー 」にまつわるお話です。カレンダーを開くときの気持ち。もしもおもしろくない未来が見えてしまったときは…。ぜひ、歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。 これを書いている今日は、8月4日の月曜日。 明日からついにツアーが始まる。 ワクワクとドキドキが交互にお喋りしてくるのを抑えて、布団の中。 明日はどんな日にしよう、どんな日になるかなって、たくさんライブのことを想像して。 それでもステージに立つまでわからない光景、その瞬間じゃないと感じられないものがある。 どんなにライブを重ねてきても、全く同じライブなんて一つもないんだなあこれが。 アプリでカレンダーを確認する。 ちなみに、予定をつけるのは手帳とこだわってきたのだけれど、昨年から私もデジタルカレンダー族だ。 自分の予定もバンドの予定も、ぱっと確認できて便利だ。 デジタルだと同じ文字が並ぶところ、アナログなら気持ちも文字の形に乗せて書き込めたのにね。 そこがちょっぴり寂しいが、たまに汚くて読めない文字に困ったこともあったし、いいとするか。 ─ 明日は京都、7日が岡山、8日が高松 …… 何度も開いて見ているので、もう頭の中に入っている。 カレンダーを開くとき。 昨日は一昨日は何をしたっけ、この日は何もできないまま終わってしまったなと、 ぼーっと眺めては自分を振り返り、焦ったり、慌てて今日のタスクを追加したり。 でもこの日はパワーを蓄えたし、来週はご褒美みたいな日もあるし、よし、がんばれるな。 ─ 7月23日の水曜日アルバムリリースからカラフルな予定がつづいていて、どんどんページをめくっていくと、グラデーションみたいに白くなっていく。 ただの数字と曜日。今はまだ真っ白なページでもきっと、待ち遠しい日と乗り越えなきゃいけない日を繰り返していくのだろう。 最低も最高も過去になって、また新しい日を生きる。 カレンダーにつける予定は目印、これまでとこれからの自分を確かめられるものなんだと思う。 おもしろくない未来が見えてしまったとしたら、思うように書き換えちゃえ、人生。 “どうにでもできるさ 脚本家 私” <バウンダリー・中道ゆき> ◆紹介曲「 カレンダー 」 作詞:中道ゆき 作曲:バウンダリー ◆2nd Full Album『ミラクル』 2025年7月23日発売 <収録曲> 1. 沼。 2. カレンダー 3. エナジー 4. 三月の風 5. いちについて 6. ハシレ 7. たとえばロックンロール 8. こんなに 9. もう、思い出 10. 輝く