「大丈夫」自分で自分の心に唱えてみる。

ポンツクピーヤ
「大丈夫」自分で自分の心に唱えてみる。
京都在住の3人組バンド“ポンツクピーヤ”が3ヶ月連続でデジタルシングルをリリース! 2025年9月3日に第1弾となる新曲「それだけ」が各種音楽サービスにて配信スタートしました。さらに、第2弾は10月リリース「センチメンタル・ジャーニー」、第3弾は11月リリース「らふらぶ!」が決定しております。 さて、今日のうたではそんな“ポンツクピーヤ”の大石(Vo.&Gt)による歌詞エッセイを3ヶ月連続でお届け! 第2弾は新曲「センチメンタル・ジャーニー」にまつわるお話です。やっとの思いで完成させたという歌詞。この曲で歌われる<大丈夫>に込めた意味とは…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。 季節は夏から秋へ変わり、常日頃半袖半ズボンの“夏の少年スタイル”で過ごしている僕には少し肌寒い季節になってきました。 ポンツクピーヤというバンドのボーカル、 大石と申します。 3ヶ月連続コラム第2弾ということで、 某ハンバーガーショップにて、冷房に凍えながら本コラムを書いております。 今回も最後までお付き合いいただければと思います。 先日、ポンツクピーヤの新曲 「センチメンタル・ジャーニー」という楽曲の配信がスタートしました。 他の曲のデモ制作に行き詰まっており、息抜きとして作ったのが本楽曲。 <ねぇ、もしもあの時バンドで売れていたら> という、いかにも女々しいたらればが思い浮かび。 そこから楽曲を展開させ、アレンジまでほぼ一気に完成させました。 しかし、なかなか歌詞が完成せず、レコーディング前日、近所の公園を6時間近く歩きながら書くことになり、、 身体中を蚊に刺され、撫でようと近づいた野良猫に威嚇され、TikTokを撮影する女子高生に怯えながら、心身共に追い詰められた状態で必死に思考を巡らせやっとの思いで完成させました。 さて、その歌詞についてですが、 本楽曲ではポンツクピーヤでは珍しく「大丈夫」という言葉を多用しています。 この「大丈夫」という言葉、無責任で押し付けがましく感じてしまうため、個人的にあまり好きではありません。 例えば、受験生の頃、「あれだけ勉強したんだからきっと受かるよ!大丈夫」と言われたら、こう思うわけです。 “これで落ちたら信じてくれたあなたを裏切ることになる” 無論、「大丈夫」と言った側は裏切られたなんて思わないわけですが、こちらとしてはプレッシャー倍増です。 そして、もし落ちたらまた言われるわけです。 「大丈夫!!まだ次があるし、人生まだまだ長いんだから」 なんて無責任なんでしょう。 そしてその悪意なき「大丈夫」を否定することも許されない。 もちろんこれは受け取り手に問題があります。 それが力になって、「さらに勉強を頑張ろう」となる人もいるでしょう。 しかし、僕に限ってはそういう人間ではありません。 長々と話してきましたが、つまり何を言いたいかというと、 “本楽曲においての「大丈夫」は決してあなたに押し付けるものではない”ということです。 ーーーーーーーーーーーーーーーー “センチメンタル・ジャーニー”とは直訳すると“感傷旅行”となり、 何か辛いことがあった時、立ち直るための旅という意味があります。 「大丈夫」自分で自分の心に唱えてみる。 誰よりもその弱さと苦しみを知っている自分が自分に唱える「大丈夫」。 こんなヘンテコな名前のバンドマンが歌う大丈夫より、よっぽど効果がある。 そう思いはしないだろうか。 <ポンツクピーヤ・大石(Vo.&Gt)>