言葉の達人

SAKUSHIKA

 達人たちは1曲の詞を書くために、言葉を巧みに操り、その時代を象徴する言葉を探した。その言葉は多くの老若男女の心を掴んで離さず、その歌は大ヒットした。
「孤独がつらく感じるとき」、「愛することがよくわからなくなったとき」いつも、勇気と力を与えてくれた…、作詞家は言葉の魔術師である。そんなプロの「作詞家」の皆さんをゲストにお招きして、毎月、紹介していくこのコーナー。
今回のゲストは、1999年に中村俊介の「旅の者〜Love&Peaceって一体何ですか?〜」で作詞家、作曲家としてデビュー。その後もSMAP、&G、19などたくさんのアーティストに楽曲を提供され、シンガーソングライターとしても活躍されている「市川喜康」さんをゲストにお迎え致しました。

市川喜康

代表作

Triangle」 「オレンジ」(作詞・作曲)/SMAP
Wonderful Life」 (作詞・作曲)/&G
シュクメイ」 (作詞・作曲)/藤木直人
たいせつなひと」 (作詞)/19
Seasons」 (作詞)/玉木宏
など多数。

作詞論

(まだまだ駆け出しですので、今なお模索中なのですが...)
フレーズの配置や、ストーリーの展開などについては、様々なパターンを考えるようにしています。メロディーに乗った時の響きなども含め、言葉のひとつひとつが、最も輝くように構成できれば、その言葉はきっと聞き手の心にも届くのではないかと思っています。

市川さんに伺いました。
Q:
作詞家になったきっかけは?
A:
シンガーソングライターとしてのデビューを目指していたのですが、なかなか思うように進まなかったため、作家という角度から業界に侵入しようと企みました。
Q:
プロ、初作品について
A:
中村俊介「旅の者 〜Love&Peaceって一体何ですか?〜」(作詞・作曲)。
Q:
作品を提供したいアーティスト
A:
大切に歌って頂けるなら、どなたにでも喜んで提供させて頂きます。
Q:
あまり売れなかったが、私の好きなこの歌
A:
答えにくいですね。敢えて挙げるとすると…
玉木宏「Quiz」(作詞) mushroom「ボクであるために」(作詞・作曲)
実は、ほとんどそういう歌ばっかりです
Q:
なぜ「詩を書くことを選んだか」
A:
音楽に限らず、創作することが好きでしたので、作詞を選んだというよりは、
作詞が残ったという感じです。ですから、もしも絵を描くのが上手かったら、
きっとそちらに進んでいたと思いますし、結局は「音楽が好きだったから」
という一言に尽きると思います。
Q:
プロの作詞家になりたい人へのアドバイスを
A:
できれば作曲にもトライしていった方がいいと思います。歌詞は音に乗って
初めて成立するわけですから、作曲をする中で、作詞について学ぶことも多
いと思いますよ。チャンスも倍になりますしね。
歌詞を見る 向日葵 ベッキー

以前、SMAPさんに提供させて頂いた歌を、ベッキーちゃんがとても気に入ってくれたようで、ある日、雑誌対談のお話を頂きました。その対談の中で約束した楽曲提供のお話が1年越しでやっと実現し、この歌をリリースすることができました。

■私の好きなあのフレーズ
「となりに咲いていた 優しい向日葵は
冬の空を愛せずに  萎れてしまった」

PROFILE

1976年、神奈川県生まれ。99年、作詞作曲家としてデビュー。SMAP「Triangle」、
「オレンジ」、&g「Wonderful Life」、19(ジューク)「たいせつなひと」などの
ヒット作を手掛け、04年にはシンガーソングライターとして1st Album『虹色シアター』
発表。現在、日本テレビ系「歌スタ!!」にウタイビトハンターとして出演中。

■ヨシヤスタジアム (市川喜康公式サイト)

[CDリリース情報]

美月
「Discover」

YRCN-10127 ¥1,050(tax in)
2006.1.25 Release

オオゼキタク
「Destination」

VICL-35814 ¥1,260(tax in)
2006.2.22 Release
ビクターエンタテインメント

【これまで登場した作詞家さん】バックナンバー