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  • saji
    円環の物語
    円環の物語

    saji

    円環の物語

     2024年2月28日に“saji”が3rd Digital Full Album『カルト』をリリースしました。タイトルはフランス語で”地図”の意。今作には新録を含む全10曲を収録。これまでの軌跡を辿る<宝の地図>であり、コロナ禍を経てsajiは今ここからが<冒険の始まり-スタート->といった決意表明の1枚となっております。    さて、今日のうたではそんな“saji”のヨシダタクミによる歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回が最終回。綴っていただいたのは、収録曲「 Circle 」にまつわるお話です。愛や恋という言葉を嫌い、永遠という言葉に憧れた10代の頃。あれから経験や月日を重ねた今、描いた“愛のカタチ”とは…。歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 10代の頃はそれなりに思春期を送ってきて、 愛や恋だといった言葉が嫌いだった。 それらを疑っていた訳じゃない。 言葉にすることですべてを陳腐に感じてしまったのだ。   その反面、 永遠という言葉に強い憧れを感じ、 今じゃ恥ずかしくてとても言えないような 言葉も平気で口に出来た。 若さとは恥ずかしいものだと大人は言うが、 それが素晴らしいものであったと気付く。   10代の頃から音楽という仕事を始め、 これまで100曲以上書いてきた。 自分ではブレていないつもりだが、 大人になるにつれて書けるようになった 物語も沢山ある。   その中の一つとして愛がある。 恋愛ごっこではない、 掛け値なしの愛情 というもの。   高校生の頃に僕は  「 ナンバーコール 」という曲を 書いたことがある。 それは子供から見た 親の愛のカタチをテーマにした歌で、 いつか僕が親になった時、 その時初めてあなた方の深い愛情に気付くのでしょう。という歌。   そこから時間を経て、 今回「Circle」という新曲を書いた。 これは元々は他の人への楽曲提供用に書いたうちの一曲で 自分で歌う予定ではなかった。   たまたま先方のオーダーで僕バージョンの 仮歌を録る必要があり、 ラフで歌ってみた所 <今のタイミングだったら自分で歌ってみても良いかもしれない。> そう感じ、 急きょsajiの作品として 収録することになったという経緯がある。   なので敢えて歌詞も殆ど直しておらず、 親から子へ向けた目線の愛の歌となっている。   本来僕が歌うとすれば、 「ナンバーコール」のように逆の目線で歌詞を書いていただろう。 でもそうはしなかった。   僕と共に同じ時間を生きてきたファンやリスナーにとって、 愛のカタチもまた 与えられる側から与える側のフェーズに移行していると思ったからだ。   sajiのファンは10代も多いので、 まだ言葉の意味が分からない人も当然多く居るだろう。   それでも、僕らという存在が 共に過ごした時間の中でどう変わっていったのかも知ってほしくて、 「Circle」という曲を歌った。 愛は繋いでいくものだから。   ありふれた言葉を送ろう。 どうか、幸せに。   <saji・ヨシダタクミ> ◆紹介曲「 Circle 」 作詞:ヨシダタクミ 作曲:ヨシダタクミ ◆3rd Digital Full Album『カルト』 2024年2月28日発売   <収録曲> 01. 感脳性リベレーション 02. 並いる敵蹴散らし侍 03. Magic Writer 04. エチカ 05. 月とワルツ 06. スターチス 07. フラッシュバック 08. EVERY DANCE SING 09. Live in Peace 10. Circle

    2024/03/13

  • ゆいにしお
    ふたりでつくった小さな巻物。
    ふたりでつくった小さな巻物。

    ゆいにしお

    ふたりでつくった小さな巻物。

     2024年3月6日に“ゆいにしお”がMajor 2nd Full Album『weekday』をリリースしました。今作には全11曲が収録。“仕事をして過ごす日々=weekday”を過ごす中での葛藤や困難を受け入れて、「自分の時間をもっと大切にしよう、人生を楽しもう」という気持ちにさせてくれる1枚。また、今作で初タッグを組むアレンジャーも多数参加しており、新しく聞きごたえのある楽曲となっております。    さて、今日のうたではそんな“ゆいにしお”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、収録曲「 BFF 」にまつわるお話です。ゆいにしおにとって大切な友だちとの記憶とは…。今回は音声版もございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください! 小学校のころ、仲良しの女の子がいた。 彼女と仲良くなるきっかけは、マンガを一緒に作ったこと。 マンガといっても、ネームを書いてペン入れして、みたいなちゃんとしたのではない。プリントを細長く裂いて、それを繋げて小さな巻物みたいにしたものに、鉛筆で交互に描き合って話を作っていく。 それをマンガと読んで、授業の間にある休みのたびに連載していた。   マンガの内容は、カービィとオリジナルキャラクターを登場させた日常マンガだった。とくに起伏やオチもつけず、わたしたちはずーっと飽きずに続けた。小さな分厚い巻物はどんどん増え、いつしか、それはお道具箱や筆箱にパンパンに詰まっていた。 絵や物語を描いて、お互いを見せ合うことが、わたしたちにとっての雑談だったのかもしれない。   わたしにとって小学校は、居心地の悪い場所だった。小学校に行くのは本当に苦痛でしかなかった。 だけど、彼女と物語を作ることで、物語のなかに自分をかくまうことができた。ふたりでつくった小さな巻物がわたしのお守りであり、シェルターだった。 そうしてどうにか、小学校を卒業できた。あの物語がなければ、小学校時代はもっと辛いものになっていたと思う。   中学が離れ離れになってから、なかなか会う機会はなくなってしまった。親から様子をちらちらと聞く程度。 だけど、彼女はこの間ライブに来てくれた。久しぶりの再会だったけど、背丈すらもほとんど変わらない姿にすごく安心した。 彼女が差し入れしてくれたのは「スパイシーカレーせんべい」。何年もしゃべってないのに、わたしのことを考えてくれたことがわかるセレクトで、とっても嬉しかった。わたしはカレーが大好きなのだ。   BFFの<ステージ変わったとしても会ったとたん昔のように>という歌詞が沁み入った瞬間だった。   <ゆいにしお> ◆紹介曲「 BFF 」 作詞:ゆいにしお 作曲:ゆいにしお ◆Major 2nd Full Album『weekday』 2024年3月6日発売 <収録曲> 1.TWO HANDS 2.yyyymmdd 3.routine life 4.さくら 5.アイシャドウ 6.おいしい温度 7.帰り道ランウェイ 8.me&cat 9.morning walk 10.BFF 11.routine life (English Ver.)

    2024/03/12

  • SCANDAL
    実らないことを知ったまま育む気持ちの中間地点。
    実らないことを知ったまま育む気持ちの中間地点。

    SCANDAL

    実らないことを知ったまま育む気持ちの中間地点。

     2024年3月20日に“SCANDAL”がNew Album『LUMINOUS』をリリース! 前作『MIRROR』以来、2年ぶりとなる通算11枚目のアルバムとなる今作は昨年リリースしたシングル「Line of sight」「ハイライトの中で僕らずっと」に加え、Rhythmic Toy Worldとの共作「あなたへ」、EOWとの共作「Plum」を含む全11曲が収録。メンバー全員が作詞作曲に携わったバラエティに富んだ1枚となっております。    さて、今日のうたでは“SCANDAL”による歌詞エッセイを4回に渡りお届け! 今回は第2弾です。執筆を担当したのはRINA。綴っていただいたのは、収録曲「 私たち 」にまつわるお話です。未公開の歌詞を見返してみたとき、改めて「好きだ」と思った主人公像は…。あの頃より大人になった今だからこそ届けられるこの曲。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 実る恋と、実らない恋。 その境目には一体なにがあるのだろう? ぼんやり色んな記憶を思い浮かべてみても答えは見つからないのだけど。   今まで書き溜めてきた数年分の未公開の歌詞を久しぶりに見返してみたら、面白かった。 こんなこと考えてたのかとか、そう言えばこれについても書いたんだったなぁとか、相変わらず何も変わってないなって思える自分が居たり。   その中のひとつに、やっぱり今もこの世界観やスタンスは好きだなと思うものがあった。 その歌詞の中にでてくる女の子は、お気に入りの白いブラウスを着て、大切に思う人が居て、後悔したり挽回したりしながら、自分で自分を輝かせていた。   こんな風に生きてる女の子がわたしはずっと好きだ。誰かに自分を幸せにしてもらうために恋をするのではない。だからこそ、全員人生報われてくれ! と祈りながら、そこにある強さと脆さに胸がぎゅっと締め付けられる。   この歌詞を書いた頃は、結末や答えや聴き手をリードする何かが足りないと思っていた。 なのに、今読み返してみると何故かもうずっと前からとっくに完成していたように感じた。 完全に大人になった今、曖昧で白黒つかない真ん中の気持ちや状況もひとつの形、ひとつの答え。と、感じるようになったからかもしれない。 むしろ、綺麗に割り切れるものの方が少ないくらいにも思える。   そこに、今の自分なりの理由を付け足すことにした。幼少期を海のない街で過ごしたせいか、いつからか海を眺めに行くのがとっても特別で好きな時間になった。太陽と波を眺めていると、両方を引き立て合うふたつの違う煌めきにうっとりする。そして、お互いが光ったまま交わることはないのだなと気付く。   とにかく鮮度を大切に曲を作ることが多かったけれど、こんな風に数年前のカケラと今の感覚を合わせて仕上がる曲もあるんだなと思った。 ちゃんと昇華できて嬉しかった。 実らないことを知ったまま育む気持ちの中間地点。こんなに切なくて可愛い気持ちを曲にできて良かったなと思う。   <SCANDAL・RINA> ◆紹介曲「 私たち 」 作詞:RINA 作曲:MAMI ◆New Album『LUMINOUS』 2024年3月20日発売   <収録曲> 01.群青pleats 02.ファンファーレ 03.私たち 04.Plum 05.CANDY 06.Vision 07.LOOP 08.Line of sight 09.あなたへ 10.1:47 11.ハイライトの中で僕らずっと  

    2024/03/11

  • EASTOKLAB
    住んでいた街
    住んでいた街

    EASTOKLAB

    住んでいた街

     2024年1月31日に“EASTOKLAB”が1stフルアルバム『泡のような光たち』をリリースしました。繊細で些細なこと、誰もが当たり前に通り過ぎてしまうこと、そんな儚い美しさを拾い上げて心を震わせ、喪失に手を振り前に進む。誰もが経験する日々の些細な一節。聴き終わったあとに、遠い昔の匂いを思い出すようなアルバムとなっております。    さて、今日のうたではそんな“EASTOKLAB”の日置逸人によるエッセイを3ヶ月連続でお届け! 今回が最終回です。綴っていただいたのは、今作『泡のような光たち』に詰まっている“あの街の匂い”のお話。時が経っても自身のどこかに在り続ける思い出を、エッセイから、歌詞から、受け取ってください。 名古屋の片隅に名東区という街があって、部屋こそ転々としながらも10年近くそこに住んでいた。   初めは大学の近くだからと何の気なしに住み始めただけだったのに、その場所でたくさんの友達ができて、たくさんの出会いや別れがあり、たくさんの思い出が生まれた。   そして、その全てが音楽に繋がっていると思う。   だから『泡のような光たち』というアルバムには、あの街の匂いがみちみちと詰まっている。   よく思い出すのは、近所にあった大きな池のこと。時間があればいつもベンチに座って池の上を飛び交う鳥を眺めていた。   よく思い出すのは、近所にあった小さな居酒屋のこと。うだつの上がらない毎日をアルコールで薄めてくだを巻いていた。   よく思い出すのは、毎日のように通っていたスタジオのこと。数えきれないくらいの音を拾って、それと同じくらいに捨てた。   そうやって、いつもあの街のなかにいた。   考えて、想像して、間違えて、もういいや!ってなったり、まだやれる!ってなったり。   僕にとってのそんな日々を『泡のような光たち』というアルバムがそっと肯定してくれているような気がする。   最近、名東区を出て新しい街に引っ越した。   呼吸をする度に、あの頃の匂いが抜けて、新しい空気が胸いっぱいに広がっていく。   だけど、どれだけ時間が経ってもきっと、体の隅っこに、もっと奥の、ずっと奥の方に、きっと形もなく存在している、そういう朧げな光のようなものが残ってしまう。   ツアーの練習を通して、改めて自分が書いた歌詞と向き合って、そんなことを思った。   そんな記憶にさえ残らないような心の機微を、このアルバムを聴いてくれた人がふと思い出してくれたらいいなとか考えながら、今日も新しい街で、4人で練習をしていた。   きっとまたすぐに忘れちゃうんだけど、今日ふと思い出してここに書いたこと、できるだけ長く覚えていられたらいい。   <EASTOKLAB・日置逸人>   ◆1stフルアルバム『泡のような光たち』 2024年1月31日発売   <収録曲> 1. Dawn for Lovers 2. Error 3. Lights Out 4. 栞 5. Faint Signal 6. Melt 7. See You 8. うつくしいひと 9. Echoes 10. Our Place

    2024/03/08

  • SCANDAL
    私の妄想ブランドのテーマソング。
    私の妄想ブランドのテーマソング。

    SCANDAL

    私の妄想ブランドのテーマソング。

     2024年3月20日に“SCANDAL”がNew Album『LUMINOUS』をリリース! 前作『MIRROR』以来、2年ぶりとなる通算11枚目のアルバムとなる今作は昨年リリースしたシングル「Line of sight」「ハイライトの中で僕らずっと」に加え、Rhythmic Toy Worldとの共作「あなたへ」、EOWとの共作「Plum」を含む全11曲が収録。メンバー全員が作詞作曲に携わったバラエティに富んだ1枚となっております。    さて、今日のうたでは“SCANDAL”による歌詞エッセイを4回に渡りお届け! 今回は第1弾。執筆を担当したのはMAMI。綴っていただいたのは、収録曲「 群青pleats 」にまつわるお話です。この曲が誕生したきっかけとは。そして、曲作りのスランプに陥ったとき、気づいた大切なこととは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 この曲のカケラができたのは2019年。   私は洋服が好きで、いつか自分が洋服のブランドを作るとしたら 『navy pleated skirt』 がいいなーなんて、そんな予定もないけれど、一丁前にブランド名だけ考えていた時があって。   「群青pleats」という曲はそんな私の妄想ブランドのテーマソングにしようと作ったのが始まりです。   プリーツスカートってキュートだけど大人っぽくて、ひだの細かさによっても全然見え方が違って、少し気を遣って扱わないと形が崩れちゃうし繊細なところも愛おしくて、ひだの動き方にその日の気分が出る気がして、とても好きなんですよねえ。。笑     当たり前が当たり前じゃなくなった数年があったとき、曲が作れなくなってどうやって自分のメンタルを保とうかと悩んだけれど 2019年に書いていたこの曲をみつけて、日常の何気ない気分が上がる瞬間が大切なんだなと改めて感じました。   私ってこの歌詞みたいな人間だったじゃん!と気付かされたし、好きなものを身につけるだけでテンション上がるなんて最高じゃんって。   自分の機嫌くらい自分で取らなきゃね。   5年前の私、ありがとう!   今はいろんなところにお出かけできるようになったし、みんなも好きな服着て、好きな音楽聴いて、好きなもの食べて、好きなことたくさんしてご機嫌になってね。   私もプリーツスカートで街を風切って歩きます。ご機嫌になります。   <SCANDAL・MAMI> ◆紹介曲「 群青pleats 」 作詞:MAMI 作曲:MAMI ◆New Album『LUMINOUS』 2024年3月20日発売   <収録曲> 01.群青pleats 02.ファンファーレ 03.私たち 04.Plum 05.CANDY 06.Vision 07.LOOP 08.Line of sight 09.あなたへ 10.1:47 11.ハイライトの中で僕らずっと  

    2024/03/07

  • saji
    いつか王子様が
    いつか王子様が

    saji

    いつか王子様が

     2024年2月28日に“saji”が3rd Digital Full Album『カルト』をリリースしました。タイトルはフランス語で”地図”の意。今作には新録を含む全10曲を収録。これまでの軌跡を辿る<宝の地図>であり、コロナ禍を経てsajiは今ここからが<冒険の始まり-スタート->といった決意表明の1枚となっております。    さて、今日のうたではそんな“saji”のヨシダタクミによる歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回は第2弾。綴っていただいたのは、収録曲「 月とワルツ 」にまつわるお話です。自身にとっての創作物とはどんな存在なのか。そしてどんな思いで音楽を続けているのか…。歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 人は物語が好きだ。 これは誰の言葉だったか。 彼の作品のようにウィットに富んだことは言えないが、 僕も創作には希望が宿るべきだと思っている。   ハッピーエンドであれと言っている訳ではない。 世の中に在るものには総て理由があり、 誰かの望んだ願いであると思う。 陳腐な例えになってしまうが、 缶詰を誰もが手軽に開けられるように缶切りが生まれ、 いつでも声が届けられるように電話が生まれた。   物事には機序があり、誰かの願いが込められている。   鳥は何千万年という時間をかけて、 大空を手に入れた。 そこに至るまでに 沢山の物語があっただろう。   話が少し逸れてしまったが 漫画でも映画でも、 なぜそれを創ろうと思ったのか。 創作者の願いがそこにはある。   僕を含め音楽人だってそうだ。 創作物とは、誰かの心を動かすために存在し それが 共感、感動、苦悩、怒り、悲しみ さまざまな言葉を借りて感情へとアップデートされてゆく。   僕にとってのそれら総ての嗜好物(カルチャー)は、 人生を豊かに生きる為のスパイスだと思っている。 なくても死ぬわけではないが、 無ければ人生がすっかり希薄なものになってしまう。   感情の代弁者は誰にだって必要なのだ。 言葉だけではない心の通信手段は 人類にとってもはや不可欠なものである。   だからこそ敢えて言いたい。 僕にとって創作はリアルな現実を侵さない あくまでファンタジーな領域であってほしい。   ただでさえ苦しいこの現実において、 それを真正面からぶつけてくるような乱暴な作品が僕は嫌いなのだ。   「君に言われなくても分かってるよ。」 「とっくにこの世界は地獄だ。」   僕にとっての創作物とは、 ほんのちょっとの心の逃げ場であり、居場所であってほしい存在。   人は自分以外の誰かに心の居場所を求める。 だからこそ、 例えば僕らの歌が誰かにとって 少しでも明日を何とか生きる理由になってくれたなら、 それだけで僕らが生まれてきた意味があるのではないか。   そう思うことで僕も救われるのではないか。 そんな思いで音楽を続けている。   今回書いた「月とワルツ」という歌は、 夢はその誰かにとって 生きる希望であり、願いであるということを テーマにした曲になっている。   夢なら何度でも見よう。 何度でも明日を語ろう。 それが僕たちの生きる理由になるから。   人は物語が好きだ。   <saji・ヨシダタクミ> ◆紹介曲「 月とワルツ 」 作詞:ヨシダタクミ 作曲:ヨシダタクミ ◆3rd Digital Full Album『カルト』 2024年2月28日発売   <収録曲> 01. 感脳性リベレーション 02. 並いる敵蹴散らし侍 03. Magic Writer 04. エチカ 05. 月とワルツ 06. スターチス 07. フラッシュバック 08. EVERY DANCE SING 09. Live in Peace 10. Circle

    2024/03/06

  • 有華
    この一言が言えるなら。
    この一言が言えるなら。

    有華

    この一言が言えるなら。

     2024年2月28日に“有華”が新曲「告うた」をリリースしました。同曲は『恋する♡週末ホームステイ 2024 冬』主題歌。愛を伝えたいひとの背中を押すような告白ソングとなっております。    さて、今日のうたでは“有華”による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、新曲「 告うた 」にまつわるお話。好きなひとに思いを伝えたい。自分に嘘をつきたくない。だけど傷つくのが怖くて、勇気が欲しい…。そんなあなたにこの歌詞とエッセイが届きますように。 「あなたのことが好きで好きなんです」   この一言が言えるなら言いたいけど無理なんよね。 2文字でも無理なのに。   告白をする時、わたしの経験では記憶がなくなる。 それほど一大事で感じたことのない緊張をする。 記憶はないけど、確信を持って残っているのは「良かった。」という気持ち。   結果がOKでもNOであっても 嘘をつかず自分の気持ちを届けたこと自体が 人生の中でかなり重要な経験となると私は思う。   本音を人に話すという機会はそうあるものではなくて 正直、本音を話さなくても生きていける。その方が楽だし。   でも自分に嘘をつきながら生きていくのは楽しいと心から思えるか。   傷つきたくないから、嘘をつくけれど 傷つくから、失敗をするから、学ぶ気持ちの方が遥かに多いと私は思う。 恋愛なら尚更、当たって砕けろという言葉はよく作られた言葉だと思う。 告白はとても勇気がいるけれど、人生において大事だと思う。   そんな思いを歌詞にも込め、歌声にも込めた「告うた」 あなたが大事な人に思いを伝える時の応援歌になってほしいし 自分への歌としても聞いて欲しい。   あなたの勇気を讃え、応援できる歌になりますように。   <有華> ◆紹介曲「 告うた 」 作詞:有華・CHIHIRO 作曲:有華・ふるっぺ 

    2024/03/05

  • スピラ・スピカ
    一歩踏み出した先には、想像してなかった未来が待っていた。
    一歩踏み出した先には、想像してなかった未来が待っていた。

    スピラ・スピカ

    一歩踏み出した先には、想像してなかった未来が待っていた。

     2024年2月28日に“スピラ・スピカ”がミニアルバム『未知の設計図』をリリースしました。持ち前の太陽のような明るさで、聴くひとの心に寄り添い勇気づける楽曲や、その楽しさとハッピーが溢れるライブが話題となっているスマイルヒロイン・幹葉のピュアでポップでロックなソロプロジェクト“スピラ・スピカ”。今作は、日々頑張る多くのひとの背中を押す応援歌が詰まった、渾身の作品となっています。    さて、今日のうたではそんな“スピラ・スピカ”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、収録曲「 未知の設計図 」にまつわるお話です。ラジオに高校生リスナーから届いた、一通のお悩みメールがきっかけで生まれたこの歌。自身の高校時代を振り返ってみると…。 「まわりの皆は将来の夢に向かって進み出しているけど、自分は何がしたいのか分からない」   高校生リスナーからラジオに届いた一通のお悩みメール。 「未知の設計図」はこのメールがきっかけでできました。   帰り道、電車の窓に映る自分の姿を見て、思わずふっと笑ってしまった。 大人になったら夢は見られないとずっと思い込んでいた私が、「いつかオーロラの下でライブをしたい!」って、恥ずかしげもなく言い出すようになるなんて。   だって高校生の頃、彼と全く同じ悩みを私も抱えていたから。   もっと小さい子供の頃、いくつも描いていた無邪気な夢は、中学高校と大人の階段をのぼっていくと同時に少しずつ薄れ、いつの間にか消えてしまった。 将来のことなんて特に考えず、毎日をただなんとなく、でもその瞬間瞬間を楽しく過ごしていた学生時代。   ずっとそれでよかったのに。そのままでいられたらよかったのに。   皆が進路を本格的に決め始めた高校三年生の夏。 つい昨日までくだらないことでケラケラ一緒に笑い合っていた友達が、急に大人に見える日がやってくる。   美容師になりたい子。歯科衛生士になりたい子。栄養士になりたい子。就職を決めた子。 たまたま、仲の良い友達は、卒業前にすでにやりたいことが決まっている子ばかりだった。   相変わらずやりたいことが見つからない、見つけようともしていなかった私には、皆がキラキラ眩しくて。すごくかっこよかった。羨ましかった。   比べる必要はないのに、つい他の人と自分を比べてしんどくなったりして。 それまでズル休みなんかしたことなかったけど、一度だけ、親に嘘をついて学校を休んでしまったことがある。   現実から目を背けてみても、時計の針は止まらない。私には何ができるんだろう。考えて考えて考えて、だけど自信のある答えは出せなかった。   「とりあえず」でもいいのかな 「なんとなく」好きだから 「とりあえず」やってみよう 「なんとなく」ワクワクするから   そんな「とりあえず」の軽い気持ちで、「なんとなく」のほんの少しの好奇心で、大学進学を決め、大好きな地元を離れた。   初めての一人暮らし、バイト、留学、始めたバンド活動、就活、就職…。 そこからやっと見つけた、歌を歌いたいという夢。 一歩踏み出した先には、想像してなかった未来が待っていた。   これまでの道のりを思い返すと、これって意味があったのかな? と思うものももちろんある。こんなのしんどいだけだって。 でもきっと、手探りで掴んだもの、自分で選んできたもの、どれか一つでも欠けていたら今の私はいないと思う。   夢ってきっと、見つけようと思っても無理に見つけられるものじゃないんだ。   だから、今すぐにやりたいことが見つからなくったって大丈夫。私もずっとそうだったから。 何気ない一日一日が、そこで感じたこと一つ一つが、いつか何かに繋がっていくはず。   子供も大人も関係ない。叶えたいと思ったそのとき、この曲があなたの背中を押してあげられますように。   ミチ はきっと輝くから!   <スピラ・スピカ> ◆紹介曲「 未知の設計図 」 作詞:幹葉 作曲:重永亮介 ◆ミニアルバム『未知の設計図』 2024年2月28日発売 <収録曲> 1.未知の設計図 2.FIRE SPIRIT 3.最響未来ファンファーレ 4.ぎゅっと ずっと 5.私の物語

    2024/03/04

  • Karin.
    これは僕だけの戦争だ。
    これは僕だけの戦争だ。

    Karin.

    これは僕だけの戦争だ。

     2024年1月31日に“Karin.”がデジタルシングル「僕だけの戦争」をリリースしました。独立後初の作品となり、MVはfujimura hiyoriが監督を務めております。    さて、今日のうたではそんな“Karin.”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 僕だけの戦争 」にまつわるお話です。生きてゆくことの難しさや幸せに囚われ、自身の孤独と向き合い続けているあなたへ。歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。 多様性を認めるって、上から目線なのか?   多様性。みんなで認め合おう、受け入れ合おう、みたいな風潮が高まる中、僕のこの孤独は誰にも理解されないものだと感じた。 互いを受け入れ合う世の中になったはずなのに普通じゃないことは隠し通さなければならず、僕のこの孤独を誰かが知ったらきっと責められると思った。     貴方の言葉を信じて僕はとても大きい船に乗った。 様々な鎧を着せられ、社会の知りたくないことは全てシャットアウトすることができた。 僕が苦くて食べかけのまま残した期待は貴方が全部咀嚼し、真新しい気持ちのまま飲み込んでくれた。 見たい景色は貴方の隣で背伸びをして見ていた。僕一人じゃ見ることのできない景色。それはとても青くて、どこまでも夢が広がっているようだった。   だから僕にとって貴方は全てだった。   それなのに気付けば深い水底に沈められ、「目の前のことと向き合うしかない」と言われたけれど、僕の瞳にはもう何も映っていなかった。   暗い暗い夜道を、ただひたすら彷徨った。 貴方が与えてくれたたくさんの宝石を抱えて、越えることのできなかった昨日を何日もかけて、たった一人で登り続けた。 朝が憎いと思う日だって多々あった。   全てを託していたはずだったのに、貴方はもうこの世界には存在していなかったから、僕は負の感情を全部一人で抱えることとなった。   消えないこの気持ちはどこにしまおうか。 一人では生きることができないと言われていても ちゃんと一人にならないと始まらないことだってある。   深い孤独の底にいると思い込んでいた僕の心は今にも押し潰されそうで、 貴方の隣にいればいるほど、僕の心はどんどん蝕まれていった。   生きることが幸せだなんて嘘だ。 僕の人生は僕のものでしかないのに、気付けばいつも何かに囚われしまう。そして幸せの評価は全て他人の評価だ。 知的さや効率を重視することにより、みんな何か大切なものを置き去りにしているのではないか。 何重ものオブラートに包まれては吐き出される、建前で構成される会話。 本音を話し始めた途端、それは必然的に誰かを傷つけ自分も傷を負うこととなる。 疲れて眠ることで生きることを感じていた僕にはもう、昨日と今日、今日と明日の区別なんて見当もつかなくなってしまっていた。   周りが正しいのであれば僕の生き方は間違いだ。 いつも似たようなものを選ぶくせに、自分じゃなきゃ嫌だった。 傷つくことを恐れていた僕は、いつのまにか上手く生き方を覚えてしまったみたいだ。   転んで擦りむいた傷に貴方は丁寧に絆創膏を貼ってくれたけれど、僕一人じゃ自分がどこを怪我したのかなんてわからなかった。   ねえ、幸せって一体なんだったの? 籠の中の鳥みたいに、外の世界を知らなかったら幸せでいられたの? 生きてゆくことの難しさや幸せに囚われすぎた僕は、僕のことがわからなくなってしまった。   僕の全てを知っている気になっていた貴方は、自分が肯定できない何かを僕の中に反射させ、自分のことを認めようとしていたのではないか。   悔しいけれど、僕はもう何処にもいけない気がした。 この世界で生きていたいなら、誰かに与えられたこの役を一生こなし続けるしかない。   僕はずっとここにいるのに、誰も僕の本当の姿なんて興味すらないくせに、僕のことを勝手に都合よく理解しようだなんて思わないでくれ。   これは僕だけの戦争だ。 どんなものを持ち合わせて生まれてきたとしても、僕は僕として生きていきたい。 < Karin.> ◆紹介曲「 僕だけの戦争 」 作詞:Karin. 作曲:Karin. 

    2024/03/01

  • センチミリメンタル
    音楽はやさしい
    音楽はやさしい

    センチミリメンタル

    音楽はやさしい

     2024年2月14日に“センチミリメンタル”がニューシングル『スーパーウルトラ I LOVE YOU』をリリースしました。タイトル曲は、2部作の前編となる『映画 ギヴン 柊mix』主題歌。同映画は2019年にTVシリーズが放送され、2020年にアニメ映画が公開された『ギヴン』の続編で、主人公・真冬の幼なじみである鹿島柊と八木玄純にスポットを当てた物語。センチミリメンタルは、同TVシリーズのOP曲となった「キヅアト」及びアニメ映画主題歌となった「僕らだけの主題歌」に続いての起用で、今回も新曲を書き下ろし!    さて、今日のうたではそんな“センチミリメンタル”の温詞による歌詞エッセイを2週連続でお届け。今回は【後編】です。綴っていただいたのは、シングル収録曲「 月を食べる 」にまつわるお話。どこまでも真っ直ぐな愛の歌「スーパーウルトラ I LOVE YOU」のカップリングに、屈折した愛の歌を入れたいと思ったその理由は…。歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 僕は変わり者だった(らしい)。幼い頃は特に。 幼少期の頃を記録してあるビデオを見ると、テーブルの上で突然ダンスを踊り出したり。いとこ2人と自分の兄が3人で一緒に遊んでいる時、1人でよく分からない遊びをしていたり。ちょくちょく奇行の目立つ子だった。   小学生になる頃にもそれらが落ち着くことはなく、授業中に髪の毛を切り出したり、突然授業中に教室を出て空き教室に逃げ込み鍵を掛けては、「天気がいいからへ長調の曲が浮かぶ」とか言って出てこなかったり。   そんなことをした記憶は全くないのだけれど、そんな感じの子だったらしい。 確かに、大概みんな“小中学校からの友達”が1人や2人はいるものだと思うけど、僕にはいない。そう思うと、聞かされる自分の幼少期の時の変わり者エピソードたちにも頷ける。   でも、周りに人がいなかったわけではないことは覚えている。 休み時間に教室に置いてあるオルガンや音楽室のピアノを弾くとみんな「あの曲弾いて」とか「これどうやって弾くのか教えて」と寄ってきた。合唱などは基本いつも伴奏に選ばれたから、練習時にみんなを取りまとめていたりもした。   音楽をしていると、僕はこんなにもみんなに認めてもらえるんだと、そういう自覚があった。 音楽は、変わり者の僕を“普通の人”として扱ってくれた。   ここまでは僕の変わり者のエピソードだ、 でも、僕はこう思っている。 正直、人間って、みんなどこか変である。 見られたくない一面や、汚い、恥ずかしい、カッコ悪い、最低な一面が、きっとどこかにある。 どこまでも普通の感覚で、間違いのない清廉潔白な聖人君子などいない。どれだけそうなりたいと願っても。   近年のスマートフォンなどによる映像や写真、記録媒体の進化と普及や、SNSでの圧倒的な拡散力で、そういった見られたくない部分を白日の元に引き摺り出して攻め立てるようなことが毎日のように行われている。   この現状をなんだかなぁ、と思う。   その点、音楽はやさしい。 いろんなジャンルがあり、いろんな内容が歌われている。 もちろん、人には言えないようなことを吐露する歌もある。   みんな、そういう存在が欲しいのだと思う。無条件に自分を受け入れてくれるような。 そして、音楽はそれになりうると思う。 僕は音楽に自分を受け入れてもらったので、僕も“誰も迫害しない音楽”をしていきたい。   「月を食べる」という曲は「スーパーウルトラ I LOVE YOU」のカップリング曲である。 「スーパーウルトラ I LOVE YOU」はどこまでも真っ直ぐな愛の歌なので、その裏面には屈折した愛の歌を入れたいと思いこの曲に決めた。 どんな愛も迫害しない、そんなSingleにできたらと願いを込めてこの曲をセレクトした。 どちらもでもいいし、どちらかでもいい。 あなたに寄り添う作品になればと、僕はいつも通りそう願っている。   <センチミリメンタル・温詞> ◆紹介曲「 月を食べる 」 作詞:温詞 作曲:温詞 ◆ニューシングル『スーパーウルトラ I LOVE YOU』 2024年2月14日発売 

    2024/02/29

  • saji
    内包する現実
    内包する現実

    saji

    内包する現実

     2024年2月28日に“saji”が3rd Digital Full Album『カルト』をリリースしました。タイトルはフランス語で”地図”の意。今作には新録を含む全10曲を収録。これまでの軌跡を辿る<宝の地図>であり、コロナ禍を経てsajiは今ここからが<冒険の始まり-スタート->といった決意表明の1枚となっております。    さて、今日のうたではそんな“saji”のヨシダタクミによる歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回は第1弾。綴っていただいたのは、収録曲「 感脳性リベレーション 」にまつわるお話です。自分というものを探し求め、迷い悩みながら歩み続けているあなたへ。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 人生というストーリーを一言で総括するとすれば、 悲しみの果てであると僕は思う。 人は何故生きて、何を成すのか。 僕らが人足り得る唯一のもの、 それは心という不確かなものを認識し、 それを慈しむ精神。   犬や猫や鳥にだって心はあるだろう。 だが彼らはそれを認識し、 制御することは出来ない。 心に従い生きることは出来ても、 心を割いて生きていくことは出来ない。 見えないものを自制し、 見えないものに縛られるのは万物の中でも人間だけなのだ。   ともすれば、生きるという行動に疑問を抱き ましてやそれに意味を求め出すのは、 僕らの中に自認する自分とは別の自分が存在し、 それぞれが互いを見つめ、 それぞれが問い、掛け合っているから。   サイエンスフィクションの世界ではこれを ゴーストと呼び、 ある哲学者はこれを魂と名付けた。   悲と云う言葉は、心を叫ぶ音を表す。 心の叫びこそが人間の本質であり、 人間であることの証明なのだとしたら 僕たちが日々自分の人生に疑問を抱き 苦悩しながら生きること それこそが僕たちが人間であることの証明であり、 唯一の行動原理なのかもしれない。   生きることに迷い悩みそして歩いてゆく。 それが人間に課せられたテーゼであり、 種の本質である。   今作の「感脳性リベレーション」という曲は まさにその人間の本質を叫んだ歌で、 回答を持ち合わせていないまま、 それでも自分というものを探し求めて 足掻いていく主人公。   正解不正解で定義できないものだからこそ 人は悩み生きていく。 答え合わせは結末の果てに。 然して僕らは人生を識る。   だから今日もまた人は歩いていくのだ。 行方も知らぬ未明の道を。   <saji・ヨシダタクミ> ◆紹介曲「 感脳性リベレーション 」 作詞:ヨシダタクミ 作曲:ヨシダタクミ ◆3rd Digital Full Album『カルト』 2024年2月28日発売   <収録曲> 01. 感脳性リベレーション 02. 並いる敵蹴散らし侍 03. Magic Writer 04. エチカ 05. 月とワルツ 06. スターチス 07. フラッシュバック 08. EVERY DANCE SING 09. Live in Peace 10. Circle

    2024/02/28

  • 帝国喫茶
    きみを想うことがぼくがぼくを生きること。
    きみを想うことがぼくがぼくを生きること。

    帝国喫茶

    きみを想うことがぼくがぼくを生きること。

     2024年2月28日に“帝国喫茶”が3枚目のEP『ハロー・グッドバイ - EP』を配信リリース! 今作には配信シングル曲「東京駅」を含む4曲を収録。“出逢いから別れまで 生まれてから死ぬまで”というテーマを掲げ、杉浦祐輝(Gt.&Vo.)、疋田耀(Ba.)、杉崎拓斗(Dr.)の3人が作詞作曲を担当。またジャケットアートワークは過去作に引き続きアクリ(G)が制作。作品タイトルを花束を持った女性の絵で表現しております。    さて、今日のうたではそんな“帝国喫茶”の杉浦祐輝(Gt.&Vo.)による歌詞エッセイを3回に分けてお届け! 今回は第1弾です。綴っていただいたのは、収録曲「 東京駅 」に通ずるお話です。自身にとって歌詞とはどんな存在のものなのか。そして歌詞に何を書いてきたのか…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。    普段はインタビューなどで、自分の曲や歌詞について説明することはあっても、1から自分の言葉で、文字でそれをすることは滅多にない。曲をどんな風に受け取って貰ってもいいと思っているし、自分で説明するのは野暮なことだと思っているところもある。でも、こんな機会もほとんどないからせっかくなので話してみようと思う。そんなふうに作ってるんだなと思ってもらえて、それを想像しながら聴くという選択肢が増えたら、それはそれで楽しいことかもしれないし。今回は「東京駅」の歌詞に触れながらどんな風に歌詞について考えているか、話してみる。    まずは、そもそも歌詞を書くというけれど、何を書いているのか、というところから。    僕はメロディから先に作っていて、歌詞はそこに当てはめていくように作っている。だから歌詞を「書く」という言葉はあまりしっくりこない。いつも歌詞は「描(か)いて」いる。絵のスケッチをするような感じ。ちなみに絵はすっごく下手くそ。まあそれはいい。曲も歌詞と同じように「描いて」いる感じがする。    とにかく、「書く」というより「描く」なのだ。そして、メロディが先にあるので歌詞を描くことは曲を描くことの一部だという感覚がある(当然といえば当然なんだけど)。なので歌詞、というより曲、つまり音楽で、何かを描いている。それは何かを先に話す。    僕は音楽で言葉にならない気持ちを描いている。友達と話したり、ひとりで帰り道を歩いたり、生きているうちに目にしたり聴いたり、感じたりして触れる全てのことに反応して、僕たちは毎日、1秒1秒たくさん気持ちが動く。動いて、変わって、積み重なって、だんだんと「嬉しい」とか「楽しい」とか「悲しい」とかそういう言葉では捉えられなくなっていく。捉えられない、分からないということは人間にとって苦しいことだと思う。言葉にできないそういう気持ちを形にするのが僕にとって音楽であり、歌詞を描くことで歌うこと。大事なものでもあるし、時間が経つと忘れてしまうものでもある。だから大事なことを忘れてしまわないように、何度も歌う度に思い出せるように曲を描く。    そして、それが必要な人のところに届いたらいいなと思う。 何を隠そう僕自身がそういう音楽を必要としてきたから。分からなくて、もがいたり、苦しかったり、はたまたぼーっとしている時に、僕の曲がそばにいられたらいいなと願っている。    心の奥の奥のほうにある、言葉にならない気持ちたちはどんどん膨らんでいって、抱えきれなくなっていく。もうどうしようもなくなってしまいそうなところで、僕は音楽を始めた。少しずつ気持ちを形にしてきた。    「東京駅」で形にしたかったのは、“遠く離れたものほど美しく思えることがある”ということ。    例えば、大切な人が死んでしまったらもう2度と会えない。でも会えないからこそ、会いたいとより強く思う。そばに居る時には会いたいとは考えない。そばに居ないからこそ、その人のことを想う「会いたい」という気持ちはより強くなる。一緒にいた時間が輝いて見える。    もうひとつ例え話を。いま僕は25歳になる。小学生ぐらいの頃はまだ色々なことを知らなくて、やらなければいけないことといえば学校に行くことぐらいしかなくて。意味だとか無駄だとかそういうことを考えずに夢中になって公園で遊んだりしていた。ほとんどの人がそうだと思う。そんなことはないか。小学生でも公園で遊ぶなんてダサいぜという賢くてかっこいい人もいるかも。でも僕は純粋な気持ちで、やりたかったらやる、遊びたかったら遊ぶ、眠くなったら眠るって感じだったと思う。    そんな頃にはもう2度と戻れない。色々なことを知ると同時に考えることが増えて、動けなくなることも増えていく。あんなに素直に動けていたことがとても懐かしく、その純粋さが綺麗で美しく、懐かしく思えたりする。でも、あの頃はそれが綺麗だなんて思ってないし、早く大人になりたかったし、色々なことを知りたがっていた。そうして今の自分になっている。時が経ったから、今は色んなことを知らなかったあの時間が愛おしく思える。もう戻れないからこそ、あの頃の自分が輝いて見える。    こうやって過ぎ去っていく時間や、モノや人が遠くに行ってしまうことは寂しく、悲しいことのように思える。でも、時間や存在が遠くなればなるほど、それを思う気持ちは大きくなったりするし、その輝いていた時間や存在はより輝いて見える。そして、優しく胸の中に残っている。    「東京駅」で描いたことを言葉にするとこんな感じになる。僕が音楽で描いていることはひと言では表せないこういう心の奥にある気持ちだ。    でも、実際に曲を描いている時には、こんなふうには文章にできない。今は曲として一度、形にしたからこうやって文章で説明できるけど、曲を作っている時はこのイメージは言葉にならないものとして自分の中にある。ただぼんやりとした形のない気持ちがある感じだ。モヤモヤとかじんわりと言ってもいい。そういうぼんやりとしたものを何とかメロディと歌詞にしていく。    絵を描くなら、何か風景や、人とか、目に見えるものを見ながら描くことができる。目に見えるものを目に見える絵という形で描く。 でも気持ちは目に見えない。それを音に変える。 音楽を作るということはそういうものだと思う。 目に見えないものを耳で聴く音に変えていく。    だから曲も歌詞も、頭で考えて描くことはほとんどできない。曲を作ることは僕にとってすごく感覚的な作業だ。    それに僕は音楽を作るよりも歌うことが先にある。 小さい頃から、サッカー選手か歌う人になると決めていて、サッカー選手は才能の問題で難しかったので、高校生までで辞めてしまって、自然と音楽のほうにやってきた。    曲を作るのと同じように、歌うこともまた、とても直感的なこと。 歌っていて気持ちいいとか、気持ち悪いとか、そういう直感的なことがほとんどな表現の仕方。作ったメロディーや歌詞を歌ってみればそれが良いか悪いか、自分の描きたいことに合っているか合っていないか、説明しなくても分かる。    僕は歌を歌いたいから音楽を始めた。つまり、作った曲を「歌う」という直感的なことが先にある。    だからまずは歌詞よりも歌に近い、メロディーからつくる。歌詞だけだとそれは言葉だから、それを先に描くと気を抜いたら頭を使ってしまうから。 目に見えない、心の奥の言葉になっていない気持ちだけを頼りに、何度も歌ってそれが合っているか、合っていないか、それをひたすら繰り返してメロディーをつくる。    その中でたまに、メロディーと同時に自然に、もうそこにあったみたいに歌詞が出てくることがある。それはほんのワンフレーズかもしれない。それを頼りに、そこを起点にして、ただ合っているか合っていないか、それだけを考えてパズルのピースのように言葉を当てはめていく。だんだん埋まってきて、前後の流れとか、そういうことを頭で考えることも少しはある。でも、基本的には、描きたいものに合ってるか合ってないかということだけを頼りに、歌詞を描いていく。感覚的で地道な作業。そうやって生まれるものが僕にとっての歌詞だ。頭で考えないで作っても、それが歌って気持ちよければ、あとで詞だけを見てもちゃんと意味が通ったものになっている。    今まで、先に歌詞を描いたり、描きたいことを先に文章にしてから作ることもしてみたけど、そうやって作った歌詞を歌ってみると、「なんか違う」ということになる。それはきっと、僕にとっての歌詞は歌うことが先にある「歌うための言葉」だからだと思う。    だからそういう意味で、歌詞は音楽や歌を言葉でも理解するのを助けるためだけのものだと思う。 音楽を聴いて頭で考えなくても、涙が出たり、胸が躍って体が動いたりするのは、音楽が頭で考える前に心に直接届くものだから。文章や小説や詩は頭で考えて理解して初めて感じるものだから、歌詞とは全く違う。じゃあ心に直接届くものを作る時にも、頭でなるべく考えずに心の奥から自然と出てきたり、時には心の奥から引っ張り出してきたりして作るしかないんじゃないかなと思う。    そうやって作ると同じ曲の中で二人称が「きみ」になったり、「あなた」になったりする曲もあって、これはどうなんだろうと思うこともあった。それでもやっぱり時間が経ってじっくり考えてみると、例えば恋人を呼ぶ時にふたりでいる時と、人前にいるときでは呼び名が変わったりするんだから、それも自然なことだったんだなと思い直したりする。    そんな風に出来上がった曲や歌詞を聴いて、読んで、あとから考えることはできる。いま僕がこうしてやってきたように。 僕にとってインタビューをしてもらうことなんかはちょうどそれにあたる。その中で、歌詞の意味があとから分ったりすることもよくある。あとから考える作業で、曲のことも、そしてそれを生み出した自分のこともより深く理解することになる。    「東京駅」を作ってあとから考えたことがある。    音楽を作り始めた時は、今話しているような、音楽で何を描くかということが分からなくて、自分は何を歌えばいいのかとよく考えていた。そしてなにより自分のことが分からなかった。だからそれをなんとか分かろうとして、自分のことを歌っているつもりだった。でもどれだけ自分のことを歌っても、やっぱり自分のことは分からなかった。    だから、ほんとうは誰かのために歌っているんじゃないかと思って、「恋人へ」「みんなへ」という自分ではなく、あなたに向けた曲を描いた。その中でも自分が分からないと描いていた。誰かのためにと思って描いても、自分のことを歌うんだから誰かのために歌ってるんじゃない。でもやっぱり自分がわからない。そうしているうちに自分なんてどこにもいないと思った。お陰で何を歌ってきたか気づいた。    そうやって悩んだりしながら、これまでいつだって、自分のいちばん心が動くことだけを描いて歌ってきた。その時、心の奥にある、言葉にならなくていちばん大きくなっている気持ち。    その言葉にならない気持ちは、生きているうちに触れる全てのことへの反応として生まれてくる。気持ちは、自分が何かに触れて初めて動く。何にも触れずに自分だけを見ていても気持ちは動かない。だから、自分なんて始めからなかった。      そして、僕にとっていちばん大きな反応は大切な人に対して生まれるものだった。    大事にしているからこそ、壊れたら悲しいし、そこにあるだけで嬉しい。どうでもいいものが壊れてもあまり心は動かない。    いつも歌詞にしてきたのは大切な人を自分がどう想っているかということだった。    これまで自分のことを歌っていると思ったり、大切な人に向けて歌っていると思いながら自分のことが分からないと歌ったりしてきたけど、そもそも自分なんてなかった。どこにもいなかった。      大切な人を想うからこそ生まれる自分の気持ちを、これまでずっと変わらず確かに歌ってきていた。それをするのが自分なんだ。だから、これからも大切な人を想って生んだ音楽を歌って生きていきたい。     きみを想うことが ぼくがぼくを生きること    僕にとっての歌詞は「歌うための言葉」だから、音楽と切り離せなくて、音楽のことから話していくとこんなにも長くなってしまった。はじめがこんなに長いと、第2回、3回と書いていくことを考えたとき少し恐ろしい。でも頑張る。    帝国喫茶はソングライターが3人いるので、残りの2回は疋田耀、杉崎拓斗、ふたりが描く歌詞について話してみようと思う。ふたりは自分で歌うことはほとんどないだろうから、今日の話は当てはまらない部分が多いと思う。そんなふたりの歌詞と、それを歌うことをどんな風に考えているかを残りの2回で話せたらと思います!お楽しみに。   <帝国喫茶・杉浦祐輝> ◆紹介曲「 東京駅 」 作詞:杉浦祐輝 作曲:杉浦祐輝  ◆EP『ハロー・グッドバイ - EP』 2024年2月28日発売   <収録曲> 01. さよならより遠いどこかへ 02. 東京駅 03. ハル 04. ロードショー  

    2024/02/27

  • EASTOKLAB
    憧れと自分
    憧れと自分

    EASTOKLAB

    憧れと自分

     2024年1月31日に“EASTOKLAB”が1stフルアルバム『泡のような光たち』をリリースしました。繊細で些細なこと、誰もが当たり前に通り過ぎてしまうこと、そんな儚い美しさを拾い上げて心を震わせ、喪失に手を振り前に進む。誰もが経験する日々の些細な一節。聴き終わったあとに、遠い昔の匂いを思い出すようなアルバムとなっております。    さて、今日のうたではそんな“EASTOKLAB”の日置逸人によるエッセイを3ヶ月連続でお届け! 今回は第2弾。綴っていただいたのは、ご自身の作詞についてのお話です。着飾った自分で書こうとしていたあの頃。そして素のままの自分で書いた今作の歌詞…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 歌詞を書くときのこと、思えばあまり話したことがない。   この歌ネットで他のミュージシャンのコラムを読んで、色々な書き方があるんだなと、当たり前のことを思った。   僕は歌詞を書くっていう行為がそんなに好きじゃない。   昔はノートを広げて、あーでもないこーでもないと、頭を抱えて書いていた。   もっと集中して書けたらいいのかなと、図書館に行って書いていたこともあった。   普段は考えないことばかり考えて、頭の隅にもないような言葉を引っ張り出して、いい歌詞を書こうとしてたんだと思う。   そしたら、本当の自分とは全く違う着飾った自分がノートにびっちり埋まっていた。   だからそうやって書くのはもうやめた。   最近はスマホを片手にポテチとか食べたりして、頭は使わずに、足でリズムをとりながら、口で語感を確かめながら、頭に浮かんだ自然な言葉をつらつらと書いている。   もしくは4人でセッションして曲をつくるとき、メロディーに乗って何処からともなく浮かんだ言葉をそのまま歌詞にしたりもする。   そうやって生まれた言葉は、自分を示唆していたり、水面下で揺れる心の機微を捉えたりしていて、後から読み返したときにハッとすることが多い。   だから、歌詞は現在の鏡でもあり、過去の墓標でもあり、未来への予感でもある。   このアルバムの歌詞も全部そうやって書いた。本当に、細かく書き直しをしたりとか、推敲を重ねたりとかしていない。   自然に、駄目な自分もそのままで書いて、元気のある日も、ない日も、そのままで書いた。   未来への希望もあれば、過去への執着もあり、現状への絶望もあれば、何でもないような小さな幸せもあって、その日のその瞬間に思ったことがそのまま書いてある。   そう思うと日記に近いのかもしれなくて、そうやって書くのが一番自分に合っている。   とはいえ、物語のように時間軸を持って歌詞を書く人や、情景が頭に浮かぶような言葉を美しくメロディーに乗せられる人にも、すごく憧れている。   自分もそんな歌詞が書けたらと思うけれど、そうやって憧れて、なりきれなくて、それでもこうして音楽を続けている自分こそが自分らしさであり、自分の個性なのかなと思う。   だから、それを書く。   また次も、そうやって書くんだと思う。   <EASTOKLAB・日置逸人> ◆1stフルアルバム『泡のような光たち』 2024年1月31日発売   <収録曲> 1. Dawn for Lovers 2. Error 3. Lights Out 4. 栞 5. Faint Signal 6. Melt 7. See You 8. うつくしいひと 9. Echoes 10. Our Place

    2024/02/26

  • センチミリメンタル
    言葉の遠回り
    言葉の遠回り

    センチミリメンタル

    言葉の遠回り

     2024年2月14日に“センチミリメンタル”がニューシングル『スーパーウルトラ I LOVE YOU』をリリースしました。タイトル曲は、2部作の前編となる『映画 ギヴン 柊mix』主題歌。同映画は2019年にTVシリーズが放送され、2020年にアニメ映画が公開された『ギヴン』の続編で、主人公・真冬の幼なじみである鹿島柊と八木玄純にスポットを当てた物語。センチミリメンタルは、同TVシリーズのOP曲となった「キヅアト」及びアニメ映画主題歌となった「僕らだけの主題歌」に続いての起用で、今回も新曲を書き下ろし!    さて、今日のうたではそんな“センチミリメンタル”の温詞による歌詞エッセイを2週連続でお届け。今回は【前編】です。綴っていただいたのは、新曲「 スーパーウルトラ I LOVE YOU 」にまつわるお話。歌詞に対する温詞の持論とは。そして、その持論が少し変化してきた理由とは…。 「愛してる」や「大好き」などという直接的な言葉を使わずに愛情を表現することに魅力に感じる人は、創作をする側にもそれを受け取る側にも少なからず居ると思う。 かく言う僕もそのうちの1人で、比喩を使ったり、情景や細やかな心の機微を描写する作詞の仕方に強い憧れを抱き、二十歳前後の時は特に直接的なワードから少し逸らした表現を好んで多用していた(恋愛的な歌詞だけにとどまらず)。   僕は“人は遠回りに心動かされる”という持論がある。 エベレストの山頂にヘリコプターで到達するより、長く時間をかけ準備し、努力を重ねやっとの思いで登頂した方が感動は大きいに違いないし、大切な人との帰り道は最短ルートで帰るよりも少し寄り道した方が新しい発見や思い出ができるかもしれない。面白い話はフリがあるからオチが活き、悩み相談はいきなり結論を言い放たれるよりちゃんと話を聞いてもらって共感してくれた上だからこそアドバイスが刺さったりする。   しかし。僕は何度もこの持論を崩されかけてきた。 「温詞くんの歌詞は結局何を言いたいのか分からない、綺麗な感じの言葉を並べているだけのように感じる」と仲間のミュージシャンから言われ、その反発から簡単で単純な単語のみで曲を作ったら好評で、しかも後に自分が苦しいくらいに人を好きになった時、その曲がやけに心に刺さったりした。   伝えたいメッセージを上手く、美しく表現するのではなく、とにかく直接的で、時に暴力的にまで感じられるほど赤裸々なパワーワードを使うというコンセプトで始めた覆面のサブプロジェクトが始動から半年足らずでオーディションでグランプリを獲得した。   そして2022年の夏頃。友人から「表現の奥深さを追求するばかりじゃなくて、もっとシンプルな言葉で、さらにもっとわかりやすくメッセージを届ける曲も書いていいんじゃないか?」と言われ、この言葉をぐるぐる反芻しならが明け方の街をひとり歩いた。   そんな時に頭に浮かび、ボイスメモに口ずさんだ歌が「スーパーウルトラ I LOVE YOU」の原形だった。   今の僕はこう思っている。 人は遠回りに心動かされる。しかし、最短距離が最適な時もある。   みんながみんな、いつでも言葉の遠回りに連れ添えるわけじゃない。時間がなかったり、心に余裕がなかったり、そもそもそれを必要としていなかったり。ましてや初めましての人との遠回りは、結構しんどいものがあったりする。   そんな時、シンプルで愚直なワードはスッと入り込んできて、僕らの心を掴む。 そして、この人となら遠回りをしてみたいと感じたりする。 要は必要な言葉は人によって、時と場合によって、全然変わるのだ。 どちらも同じくらい魅力的で素晴らしく、同じくらい大切。   そもそも語彙力とは難しい言葉をたくさん仕入れて使うことではなく、より相手に伝わりやすく言葉を扱う力のことだ。   2019年のTVシリーズからずっと関わらせてもらっている『ギヴン』という作品も言葉をすごく大切にしている作品で、愛しさという想いをいろんな言葉で表現していた。 そんな『ギヴン』で、柊というキャラクターが好きな人を前に「すきすきすきすきすきすき」「あ~~~~~どうしよ好き!!!!」と脳内で叫んでいた。とてもわかりやすい。そうなんだよな、と新たな発見をもらった気がした。   そんな彼をクローズアップする『映画 ギヴン 柊mix』の主題歌を担当させてもらえるということになった。 あの言葉が頭に浮かんだ。 2022年夏、ボイスメモに残した、アカペラの「スーパーウルトラ I LOVE YOU」の断片。 この曲しかない。 僕は自分なりの“最短距離”を目指して走り出した。   <センチミリメンタル・温詞> ◆紹介曲「 スーパーウルトラ I LOVE YOU 」 作詞:温詞 作曲:温詞 

    2024/02/22

  • ヤユヨ
    覚悟の歌、東京の歌、私の歌
    覚悟の歌、東京の歌、私の歌

    ヤユヨ

    覚悟の歌、東京の歌、私の歌

     2024年2月14日に“ヤユヨ”が4thミニアルバム『BREAK』をリリース! 今作には、音楽機器メーカーPRIMOの創立70周年記念CMソング「Stand By Me」、全国にある高等学校のダンス部の頂点を決める『第11回 全国高等学校ダンス部選手権』応援ソング「YOUTH OF EDGE」など全6曲が収録されております。    さて、今日のうたでは“ヤユヨ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回が最終回。執筆を担当したのは“リコ(Vo.)”です。綴っていただいたのは、収録曲「 チョコミンツ 」にまつわるお話。覚悟の歌、東京の歌、私の歌をどんな思いで書き進めていったのか…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 上京してもうすぐ1ヶ月 部屋らしい部屋にはまだ遠い それでもあの日、サインをしたからここが私の「家」なのである ついこの間まで過ごしていた家族とのありふれた日常、住み慣れた堺の一軒家 あそこが私の「家」だったはずなのに 意外とあっさり住処を移していること 自分が一人きりで生活していること 不思議だ、可笑しい   上京、メンバーの脱退 新曲を作ることになったのはそんなポジティブでネガティヴな環境変化に 浮かれすぎず、へこたれ過ぎず、 私達の「音楽」を鳴らし続けたいという思いからだった 覚悟の歌、東京の歌、私の歌 どう書いていく?   【覚悟の歌】 書き出した最初の言葉は <心と心でひっぱり合う本音の縁を築くのです>という歌い出しの部分だった 大阪にいる時、いや、今もまだ抱えている弱点だが、 私は感情や考えを言葉にして表現するのが苦手だ だから、諦めてしまったり隠してしまったり相手に合わせたりしていた 本当に相手や自分を大切にしたいのなら 「そういうの、よくないよ。」 そういう気持ちだった だからこそ出てきた私なりの覚悟の言葉だったのだと思う   【東京の歌】 小さい頃から「大人になったら東京で働く」ということは決めていた 私にとって東京は、お洒落で何でもあってキラキラしている場所だった 上京が決まって内見しに東京の街に来た時 小さい頃に抱いていたイメージを覆された “いい意味で” ネオでお洒落な分、冷たいイメージも持っていた だけど実際は親しみやすい部分も沢山あった 駐車場付きのスーパーマーケットやコンビニ、住宅地、無人の駅、自然に溢れた散歩道 なんだ。堺市と変わらんやん。 そう思った時、ふとはっぴいえんどの「風をあつめて」が頭の中に流れた 風をあつめて蒼空を翔けたいのかあ 私なら、風をあつめてどうしたい? 憧れや覚悟を抱えてこの街にやってきた <ありのままを変えて><浪漫を動かす>そうしたいんだ 私の住む街、ありふれた街 東京を少し好きになった   【私の歌】 テーブルに置かれた化粧ポーチ そこから顔を出すピンク色のライター あの日、失恋の痛みから逃げるために 何故かコンビニに駆け込んで、600円という安くはない赤い箱を買った 初めてタバコに火をつけた そんなもので忘れられるはずもないのに 何でタバコなんて買ったんだろう いやいや、感傷的になっている場合じゃない 恋すら捨てて新しい街にやってきた やる事はまだまだ山積みである ロッカバイマイブルー ロッカバイマイブルー   「子どものままでいたい」 そんなニュアンスの歌詞を時々目にする 「大人になりたい」 私はそう思って生きてきた 憧れの一人暮らし やっと本当の大人になれるのかもと思っていた だけど、 丸焦げの卵焼き 生乾きの洗濯物 シンクに積まれたお皿 後5分で家を出なきゃ練習に間に合わない ああ、一人で生きるって大変だ まだまだ私は子どもで不器用だ でも大丈夫、そのうち慣れるから ロッカバイマイピンク ロッカバイマイピンク   そうやって一つ一つ 感情や現状を言葉で繋いでできた曲 上京して初めて書いた曲 「チョコミンツ」 大人、大人、やっぱり子ども そんな私の生活を表したとっておきの歌   相変わらずのアイツに届け 変わる勇気が欲しい君に届け 沢山の愛をくれたあの人に届け <ヤユヨ・リコ(Vo.)> ◆紹介曲「 チョコミンツ 」 作詞:リコ 作曲:リコ  ◆4thミニアルバム『BREAK』 2024年2月14日発売   <収録曲> 1. Stand By Me 2. Anthem 3. チョコミンツ 4. YOUTH OF EDGE 5. Cosmic beatle 6. リプレイ

    2024/02/21

  • ミセカイ
    リプリカ―繰製―
    リプリカ―繰製―

    ミセカイ

    リプリカ―繰製―

     “ビジュアルからインスパイアされた曲を作る”をコンセプトにした、アマアラシと千鎖による男女混声ユニット・ミセカイが、2024年2月7日に1stアルバム『Artrium』をリリース! 今作には「アオイハル」や「104Hz」などこれまで発表してきた7曲に加え、アルバムのために書き下ろした新曲が収録。彼らの「足跡」と「未来」が詰まった作品となっております。    さて、今日のうたではそんな“ミセカイ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け! 最終回は収録曲「 Re-plica 」にまつわるお話です。元イラストだけではなく作者本人の想いも、今まで以上に音楽に昇華したこの歌。その理由は…。また、今回も音声版がございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 [イラストの制作において、自分は何が描きたいのか、何を表現したいのかが分からず路頭に迷った経験や、これからの進路についてどの道に進むべきか、正しい道を選べるか不安に感じた経験を複数の様々な階段で表現してみました。]   デザ魂さんとの共同で行わせていただいた<学生限定インスパイア元ビジュアル募集企画>で、最優秀賞に選ばせていただいた朱野さんがイラストに添えて下さった作品紹介。   今までは、作者の意図と言うよりはあくまでビジュアルから得られるものを元に曲を描いてきた。 しかし今回の「Re-plica」は、元イラストだけでなく作者本人の想いも目一杯受け取り音楽に昇華した、そんな感覚が大きい。   そもそも学生限定での募集企画をした意図は、色々な理由はあるけれど、とても簡単に言うならイラストレーターさんに“引っ張られている”だけでなく僕達も“引っ張る”側になりたいと思ったから。   けれど僕達はまだ何者でもなくて、人を選ばずに誰でも未来を広げられるような影響力を持ち合わせていない。その中で少しでも未来へ向けて一緒に世界を広げていける、背伸びをせず手を取り合える範囲ということで“学生限定”という形をとった。   募集期間が終わり、想像以上に沢山の応募をいただいた。しかし蓋を開けてみると、個性を感じられるものは多くなく、誰かの模造品―レプリカ―だと感じる作品が多かった。   当たり前のことだ。 自分の考えの甘さを痛感した。   ごく一部の溢れる才能を持った人を除き、個性というものは繰り返し積み重ねたその先で形作られていくものなのに“学生限定”と謳っておきながら積み上げていく真っ只中の学生に個性を求めていた。   責めるべきは自分だと言い聞かせ続けながらも、 コインロッカーベイビーの時と同じくレコーディング日は既に確定していて時間も精神的余裕もない日々だった。 というより応募締め切りが9月末まででそこからの選考開始だったので、コインロッカーベイビーと完全に同時期である。そりゃ切羽詰まるわけだ。   3作品まで候補を絞った。が、そこからがなかなか決まらない。最終的な決め手は後日デザ魂さんから届いた、このエッセイの最初に紹介した朱野さんからの作品に対する想いだった。   内容を読んで、純粋に“凄いな”と思った。 自分が同じ歳の頃そこまで何かに気持ちを込めることが、その手段があっただろうか。 自分を照らし合わせて過去を振り返っているうちに、色々な創作イメージが湧いてきた。 この時点で、結局僕は手を“引っ張る”側ではなく“引っ張られる”側になっていた。 ここから巻き返すには圧倒的な作品の力で押し切るしかないと思った。   自分の抱え続けてきた葛藤ときっと同じ色をしていると感じた朱野さんへ最大限の敬意を込めて、曝け出す様に詩を綴った。   いつのまにか独りになって、どこまで続くか分からない階段を何かに取り憑かれたかのようにひたすら登り続けて行く。 孤独と向き合いながら歩いていくと、最初から心は独りだったんだと気づく。 引き返したい気持ちと、いつか終わりが来ると信じる気持ちがひしめく。 “今までの歩みが無駄になる”なんてことは実際なんのきっかけにもならなくて、自分の努力と才能の枯渇にただ怯えながら、下を向きながらも歩みだけは少しずつ上に進み続ける。   この曲を聴く度に少し心が冷たくなるのは、こんな曲を作ってもまだ変わらず階段の途中にいると分かっているからかもしれない。   けれど朱野さんは [Re-plicaを聞くことができて、今生きていて本当に良かったなと思いました。私にとって一番の宝物です。] と言ってくれた。   あまりに十分だと思う。「Re-plica」を通して、創作家として生きている価値が互いに生まれた。 互いが培った積み重ねの掛け合いでリプリカという大きな個性が生まれた。   この先も繰り返す葛藤の中で、きっとこの作品に立ち返ることが何度もあると思う。 それが朱野さんのイラストと、そして何より命を吹き込んでくれた千鎖ちゃんの歌声で形作れた、独りでは作れなかった作品だということ。 驕りや過信といった一番の敵と戦い続ける為に最も大事なことだったと、きっと思い知らされる時が来る。少なくともその時までは、階段を登り続けていたいと思う。これを読んで、「Re-plica」を好きでいてくれるあなたも、同じように歩み続けてくれたら嬉しい。   良いものの指標が壊れかけている昨今に 突き進める価値のあるもの。   それは自分がいいと思ったもの。   他の何にも代え難い、最も大切にするべきもの。   どうか流されず、一度しかない人生、誰かのレプリカにならないように。 繰り返し悩んで失敗して縋って、そうして生まれたものを大切にできるリプリカとなれますように。   <ミセカイ・アマアラシ> ◆紹介曲「 Re-plica 」 作詞:アマアラシ 作曲:アマアラシ  ◆1stアルバム『Artrium』 2024年2月7日発売 『Artrium』特設サイト: https://misekaimusic.com/ <収録曲> 1.{ New World 2.アオイハル 3.104Hz 4.Ever 5.カラフル 6.C.A.E. 7.藍を見つけて 8.浮きこぼれ 9.催涙夜 10.コインロッカーベイビー feat.泣き虫 11.スクレ 12.Re-plica 13.唄を教えてくれたあなたへ 14.World End }

    2024/02/20

  • SARD UNDERGROUND
    “心の余裕”とは、人が与えてくれたものなのだと感じている。
    “心の余裕”とは、人が与えてくれたものなのだと感じている。

    SARD UNDERGROUND

    “心の余裕”とは、人が与えてくれたものなのだと感じている。

     2024年9月18日に“SARD UNDERGROUND”がデビュー5周年を迎えます。彼女たちは、令和の時代に“ZARD 永遠のスタンダード・ナンバー”を継なぐトリビュートバンド。2019年にZARDの数々の名曲が詰め込まれたトリビュートカバーアルバムでデビュー。そして現在に至るまで、数々のZARDのカバー曲と、坂井泉水の未公開詞によるオリジナル曲の他、ボーカル神野友亜によるオリジナル曲を発表し続けております。    さて、今日のうたコラムではそんなアニバーサリーに向けて“SARD UNDERGROUND”の神野友亜による歌詞エッセイを1年を通じ、12ヶ月連続でお届け!今回は第6弾です。綴っていただいたのは、大切なもの、大切なひとへの想い。ぜひ、みなさんにとっての“大切”を思い浮かべながら、エッセイを受け取ってください。 私情になってしまいますが、 二月は私を産んでくれた母の誕生月なので… “大切なもの”“大切な人(母)”を思い浮かべながらエッセイを書いてみました。 “私”の部分を皆さんに、 “大切な人”の部分を皆さんの大切な人に、 置き換えて読んでいただけると嬉しいです。 ・ ・ ・ 風はいつも背中を押してくれる 風は、翼をくれる   そんな風の力を 「自分の力だ!」と思い込んでみるのも たまにはいいだろう。   ただ、そう思えるうちは、すぐそばに、 私を想ってくれている人 私を支えてくれている人がいるに違いない。   “心の余裕”とは、人が与えてくれたものなのだと感じている。   心に余裕がない時はきっと、 あたり一面に、 受け取りそびれてしまった愛と、 弾き返してしまった愛が、転がっている。   大切な人がくれた愛を余してしまうなんて、 あまりにも勿体無い。   だから   大切なものを、大切な人を、 真剣に見つめていよう。 愛を余すことなく受け取ろう。   私が大切にするべきものは、見つめてみればすぐそばにある。   愛を循環させることを忘れないでいよう。 今を大切に生きる理由は、これだけで十分だ。   <神野友亜> ◆ZARDの名曲カバーを厳選収録した 究極のトリビュート・ベストセレクション 『ZARD tribute Best Selection』 2024年3月20日発売   <収録曲> 1. あの微笑みを忘れないで [tribute 2024] 2. DAN DAN 心魅かれてく [tribute 2024] 3. Don't you see! [tribute 2024] 4. 負けないで [tribute 2024] 5. 心を開いて [tribute 2024] 6. 眠れない夜を抱いて 7. この愛に泳ぎ疲れても 8. 永遠 [tribute 2024]  9. 運命のルーレット廻して 10. マイ フレンド [tribute 2024] 11. 揺れる想い [tribute 2023] 12. きっと忘れない [tribute 2024] 13. Just believe in love 14. GOOD DAY

    2024/02/19

  • 打首獄門同好会
    「この歌詞は時代の最先端なのかもしれない…!」
    「この歌詞は時代の最先端なのかもしれない…!」

    打首獄門同好会

    「この歌詞は時代の最先端なのかもしれない…!」

     2024年1月3日に“打首獄門同好会”が結成20周年フルアルバム『ぼちぼちベテラン』をリリース! CD作品としては約2年9ヶ月ぶりのリリースとなる今作には全12曲が収録。2021年以降にリリースした楽曲がリマスター収録され、収録曲の半分以上は未発表の新曲となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな“打首獄門同好会”による歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回が最終回! 第1弾では彼らの歌詞の特徴について、第2弾では歌詞の「普通」のルーツについて綴っていただきました。そしてラストは、打首獄門同好会の歌詞の方向性に通ずる「大勢の同意」という観点に注目。ぜひ最後までお楽しみください…! はいどうも、打首獄門同好会のギターヴォーカル大澤敦史です。この度3回に渡り「歌詞」というテーマで語る機会をいただいておりまして、今回でそれも最終回でございます。大変長々した文章を2つも読んでここまで辿り着いてくださった皆様、誠にありがとうございます。それでは今回もほどほどに長々と、話を続けてまいりましょうかね。   さて前回は、そもそもの歌詞の「普通」はどこから? とルーツを辿ろうとしたら、過去の音楽に遡るほど歌詞そのものの要素が少なくなってったぞって話をしましたね。結局、現代でここまで歌唱なり歌詞が前面に出てこられるのは、よく考えてみたら声をマイクで拾って増幅できるようになった科学技術の恩恵ありき、それより前は楽器のみの音楽が主流だったっぽいぞと。   どうも歌詞ってのをここまで重視する傾向って、すなわち我々の認識している歌詞の「普通」のルーツが形成されてきた時期って、せいぜいここ100年内くらいの最近のことなのでは? と、そんな考えを話しました。   で、そんな思いのほか短い期間の話だったら、決してまだ終着点でもない、むしろ大きな変化の最中なのでは? と。   実際、この100年内においても大いに続いてきたテクノロジーの発展やら何やらは、世に出てくる歌詞の在り方に影響を与え続けたのではないかと思っています。 さあ、そんなわけで最終回は特に持論たっぷりでいきますよ。   早速ですが、その持論を語るにあたって、個人的にわりと好んで使っている言い回しがあります。 「大勢の同意」という言葉です。   何か行動を起こすにあたって、色々ありますよね。大勢の同意が必要な状況、そんなに大勢の同意を得なくても良い状況、あるいはもはや独断で動ける状況。まあ行動の内容やら巻き込む人の規模やらで、具体的な状況ってのは多岐に渡りますが。なんにせよ誰かの賛同を得られないと行動に制約が出るケースは多々あります。   そして音楽という作品を世に出す過程のおいても、その必要とする「同意」の種類や数は様々なケースがあり、世に広まる音楽の方向性やら「歌詞」への影響も大きい。自分はそう思うのです。   今回は、誠に勝手ながらこの「大勢の同意」という観点に沿って話を展開してまいりますよ。   まあ何が言いたいか、漠然としていてよくわかりませんね。順々に例を挙げて話していきましょう。   まずたとえば、前回も触れたクラシックと呼ばれる音楽の時代。マイクが無かった時代に歌は前面に出づらかったろうと話はしましたが。大勢に伝え広まるのは難しかろうという話はしましたが。とはいえ歌唱の文化が無かったって話ではないですね。   それはもう色々あったと思います。オペラのような音楽以外との複合的な文化もあれば、民謡や童謡のように口伝で広まる音楽も、民族音楽のように特定の条件下で根付くものも。が、やっぱり比較的強かったのは「合唱」だったんじゃないでしょうかね。結局、楽器であれ声であれ、より多くの人に伝えたいのなら数の力で音量を出す、というのは当時のシーンで現実的な考え方だったんじゃないかと思います。   そして、この「合唱」が「大勢の同意」を必要とするわかりやすい例です。 たとえば、自分がとある合唱団に所属していたとします。方向性として、歌う歌は団員達で自由に決めて良い団体だったとします。お、じゃあ自分の好きな歌を推薦してみるかな…あるいはそう、自分の作った歌を提案してみるかな…そんなことを考えたとしましょう。   でも言わずもがな、そんな考えが実現できるとは限りませんよね。そりゃ皆で歌うものですから、皆の同意が必要です。そうだなあ…発言力が同等な関係性だったとしても、過半数くらいは賛成なり許容の票が欲しいんじゃないでしょうか。   となると、あんまり奇抜だったり偏ったテーマだとそんなに多くの賛同が得られる気がしません。個人的な思惑が強めのものもどうだろう。と、結局「みんな納得」を求め始めたら、テーマは無難なところに落ち着きがちになるのが世の常です。みんなの意識の最大公約数的な。まあなんでしょう、適度に文学的だったり道徳的だったり、そういう物の方が通りやすいんじゃないですかね。あるいは集いの方向性によっては、国家や宗教といったテーマが賛同が集まりやすいかもしれない。   とまあ、合唱という形式は、それなりに「大勢の同意」が必要になりがちな物、として例に挙げられると思います。   じゃあ次に、時代めちゃくちゃすっ飛ばして、いよいよマイクなりレコードなりが普及してきたぞ!としましょう。   自分ひとりの声を大勢に届けられる技術がある時代。これもう歌の内容も自由にできるんじゃね? と思うかもしれない。ようし、自分の思う最高の歌を世に出して、世界を変えてやろう! と、そんな野心を抱くかもしれない。   ただまあ、やっぱりそう簡単には行くものでもないんですよね世の中。まあそもそも、作品を作るまでは良いとしてもですよ。それを「世に出して」って部分のハードルの高さ。これ昔と今じゃ比べ物にならないんですよね…。   なんでもそうですが、新しい技術が発明された!世に普及し始めた!くらいの頃って、大概まだべらぼうに高価なわけですので。そりゃ世に出すってひとことで言っても、しばらくはレコードひとつだって会社それぞれ巨大プロジェクトだったことでしょう。   で、社運をかけたプロジェクトみたいな規模の話にでもなっちゃった日には、やっぱり個人の思惑なんてそうそう通らないのが世の中です。プロジェクトに関わる「みんな」の納得を得られないといけない。と、ビジネス要素がわかりやすく絡めば絡んだで、やっぱり形は違えど「大勢の同意」は必要になったと思うんですよね。   そりゃ自分がプロジェクトリーダーだったとしたら作詞・作曲・編曲、それぞれエキスパートを集めて総力戦したくもなりますもの、わかります。そしてなるべく「無難に良い物」を求めたくなりますもの、わかります。幾分やっぱり「適度に文学的だったり道徳的だったり」という傾向も出てきそうです。   そうしてビジネスとして携わる人まで含めて「大勢の同意」が得られる形になってこそ、やっと世に知れ渡る勝負の土俵に立てる、しばらくそんな感じだったんじゃないでしょうか。   ただ、だんだん時代も変わってくるものです。発明品も普及が広まり技術が発展すれば価格帯もだんだんと下がっていき、市場も大きくなれば供給側も仕掛けるハードルはどんどん下がってくるものですね。そしてビジネス的な観点で「他と違うものを」「インパクトのあるものを」という発想が手伝えば、無難路線からだんだんと冒険や挑戦が許されるようにもなってくるもんです。まだ「大勢の同意」はそれなりに必要ではあるものの、徐々にだんだんとその「大勢」の勢力は減少していったんじゃないか、と思います。   となるとまあ、いつまでも文学的だ道徳的だという話にもとどまらず。大人の恋の話がだんだん火遊びめいてきたと思えば、一方で若者が盗んだバイクで走り出すのも時間の問題。すっごく個人的な一目惚れエピソードも世に出しやすくなるし、イタズラ半分の仕掛けだってできる可能性は増えてきます。   そんなふうに、少数で意志決定できるようになるほど、作風の振れ幅も多様に多様にと変わってきたんじゃないでしょうか。   つまり「大勢の同意」この同意を必要とする人数が減れば減るほど、作り手の自由度は大きくなってくる。そして歌詞もだんだんとパーソナルな内容が増えてくる。そういう関係性が時代と共に、世に広まる歌詞の方向性をも変えてきたのでは、というのが自分の考えです。   そして、個人的にここ最近での最大ターニングポイントと考えているのが2000年頃です。いよいよ最近の話になってきましたね。   ひとつはレコーディング環境の変化です。すでにそれ以前から記録媒体がアナログからデジタルへと移行は進んでいたものの、そうは言っても専用機の価格帯が手の届く範囲になる、というレベルの話でした。しかしこの頃に「パソコンに直接録音する」ことが本格的に現実味を帯びてきます。   当時、それまで億単位の投資が必要だったスタジオ設備と同等の処理を、予算的に2桁下がった作業関係で実現できるようになったと言われました(これ億単位の方を投資してた人達にとっては悪夢みたいな話ですね)。当然これ以降もパソコンのスペックは上がり続け、関連ソフトや周辺機器は高機能化と低価格化を続けています。もはや家にパソコンひとつと数万円の予算があれば音楽制作環境がそこそこ整うレベルに至ってるんだから、まあ恐ろしい話です。   そしてもうひとつの出来事はインターネット高速回線の普及です。その当初は実質文字だけのコミュニケーションツールだったものが、数年で音声ファイルのやり取りが当たり前となり、さらに数年で動画までも当たり前に扱えるようになりました。もはや自身の持つ音であろうと映像であろうと、何の苦もなく数分の作業で世界へ向けて発信することができます(世界がそれを受け取ってくれるかは別として、ですが)。   以前は大勢に作品を聴いてもらうためには、レコーディングした音源が全国流通して各販売店に置いてもらえるまでの立場になるか、テレビかラジオに取り上げてもらうか、あるいはライブなりコンサートでそれなりの舞台に立てるようになるか…など選択肢は知れていたし、その数少ない枠を誰が得られるかの壮絶な競争が付きものだったわけです。さらにその対象が海外ともなれば、実現できるのはひと握りもひと握り。だったのが、20年たらずで「世界で見られるチャンス」を誰もが一応は持てるようになったわけで。時代ってこうもあっさり変わるのかと、まあ恐ろしい話です。   つまり、ひと昔であれば多くの人の賛同、あるいは大きな権力なり金でもなければ実現できなかった「好きに音楽を形にして世に出す」ことが、もう比較にならないほどにハードルが下がったと。なんなら全然個人で手軽にだってできるようになった、と。これが今、我々の生きている時代。   「大勢の同意」はいよいよ、人数が減りに減ってなんなら誰の同意も必要ないところまで、作品は「個の判断」ですらも世に羽ばたくことが可能になりました。   そして先ほど述べました。歌詞というものは、同意を得なければいけない人数が減るほどにパーソナルな傾向が強くなっていくのだと。   じゃあ、誰の同意も必要なくなったら。そこに行き着いたら、いったいどんな音楽の方向性が、自由に世に出始めるのか。人の目に耳に触れ、世の中の「普通」の感覚を変えていくのか。   と、ここで! ようやく言いたい結末に辿り着きました。 つまりですよ。今の時代は、歌詞が極めてパーソナルな内容に寄って然るべきなのです。 もう何が言いたいか、おわかりでしょうか。   そうなんですよ。歌詞の内容が! お米が美味しい、とか。 寒いから布団の中から出たくない、とか。 そういう、言わば日々の日記のような。パーソナルな内容になるのは、必然。そう、必然なのです!   すなわち、打首獄門同好会の歌詞の方向性は!時代の流れからして、ごく自然な傾向のものなのです! いや、もはや…時代の申し子と言っても、過言ではないかもしれないし、そうでもないかもしれない! そうなのです。打首獄門同好会の歌詞はですね、声を大にして言いましょう。全然おかしくはないのです!これは…新しい…「普通の歌詞」になり得るのですよ! おわかりいただけましたでしょうか!   ああ、よかった。長々とした文章も、無事に結論に辿り着きました。よかった。ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。 さて、そんなわけで今後、打首獄門同好会の歌詞に何を思っても「この歌詞は時代の最先端なのかもしれない…!」と、そんな生暖かい気持ちで見守っていただければ幸いです。   しかし我ながらすごいな。これだけ長々とそれっぽく語っておいて、急にものすごく軽い結論に落ち着いたな。 いやホント、そういう気軽~な歌詞が出てくるのって必然だと思いますよ、実際。 < 打首獄門同好会・ 大澤敦史> ◆結成20周年フルアルバム『ぼちぼちベテラン』 2024年1月3日発売   <収録曲> 01.20!+39!=59! 02.フワフワプカプカ 03.少年よ、君に伝えたい事がある 04.カンガルーはどこに行ったのか 05.死亡フラグを立てないで 06.なぜ今日天気が悪い 07.クッチャネ 08.部長ぷっちょどう? 09.シュフノミチ 10.もののわすれ 11.地味な生活 -SAMBA MAX EDITION- 12.KOMEKOMEN  

    2024/02/18

  • 澤田空海理
    心は災いの元
    心は災いの元

    澤田空海理

    心は災いの元

     2024年2月14日に“澤田 空海理”がメジャー2ndシングル「已己巳己」(※読み:いこみき)をリリースしました。2023年12月6日リリースの「遺書」に続く、「已己巳己」は、純粋すぎるラブソング。一途さが生み出した歪みに苦しむ心の唄。切ない恋愛を日常の景色に重ね合わせた楽曲が支持されている澤田の美しい言葉が胸に刺さると、暫くは痛みの余韻から抜け出せないのでご注意を…!    さて、今日のうたコラムでは“澤田 空海理”による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、新曲「 已己巳己 」にまつわるお話。心とは何なのか。自身に「心」が芽生えたのはいつなのか。そして「心」が芽生えるとどうなるのか…。今回は音声版もございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 「已己巳己」とは互いに似ているものを喩えた言葉です。そして、私にとっての已己巳己は「心」のように思えます。そもそも目に見えないものですが、不可視ゆえに想像の域を出ない。皆さんが頭に思い浮かべる「心」はきっと形も、その在り処も、大きく異なることはないと思います。なんとなく丸みを帯びていて、白濁していて、左胸の辺り、心臓の直上、直下、もしくは重なり合う場所に存在し、悲喜交々を感知するセンサーの役割を担うものと想像しませんか。しかし、蓋を開けてみると「心」とは千差万別。似ているだけで、同じものは一つも存在しません。已己巳己という曲は、その悍ましさに惹かれた人間の話です。   自身に「心」が芽生えたのはいつだったかと問われればごく最近、26歳あたりと答えると思います。生活はしていました。人と生きていました。迷惑をかけ、かけられ、人並みに泣き笑いを繰り返していました。ただ同時に、それら全てはレールから外れないようにそろりそろりと足を踏み出す行為に等しいものでした。自分がかわいくて、人に認めてもらいたくて、嫌われたくなくて、人畜無害であるように心がけていました。今思えば、それは一種の美徳ではありました。誰の思い出にも残らない、吹けば雑踏に紛れてしまう市井の人を目指していました。特別人に好かれることもなく、かといって嫌われることもな く、それを特に不安に思うこともなく、日々は細波程度のふり幅で進んでいきました。   アーティストとして生きることにのめり込んだのもこの辺りです。そこで歯車が大きく狂います。他人を蔑ろにするようになりました。とりたてて攻撃的になったわけではないですが、自分の人生に他人が入る隙間が恐ろしく狭くなったようでした。自己の確立の瞬間であり、心の萌芽であり、最後の防壁が崩れた音がしました。必要以上に膨れ上がった自責の念と、それに反比例して肥大していく自尊心との闘いがそこには待っていました。   「已己巳己」の映像には、ぬいぐるみのイコとそれを拾いあげるミキが登場します。ミキにとって愛玩の対象であったイコ、一人と一つは同じ屋根の下で暮らします。イコはミキの愛を受けてすくすくと育ちます。その中で芽生えていくものがあります。ミキが嬉しそうにしていると嬉しくて、ミキが悲しそうにしていると悲しいのです。抱き締めてしまいたくなるのです。自身の大きな体躯がミキにとってどれだけの恐怖を与えるかを知らず、見よう見まねで伸ばした腕は力加減など判りません。それでも「心」がそうしたいと願ってしまったのです。こんなものさえ無ければ、気づかなければ、きっとイコとミキは今でも傍目にも美しく映る一人とひとつだったのかもしれません。そして、イコは理解します。心など要らなかったのだと。 <澤田 空海理> ◆紹介曲「 已己巳己 」 作詞:澤田 空海理 作曲:澤田 空海理 

    2024/02/15

  • ヤユヨ
    ぎゅうぎゅうのハイエース。
    ぎゅうぎゅうのハイエース。

    ヤユヨ

    ぎゅうぎゅうのハイエース。

     2024年2月14日に“ヤユヨ”が4thミニアルバム『BREAK』をリリース! 今作には、音楽機器メーカーPRIMOの創立70周年記念CMソング「Stand By Me」、全国にある高等学校のダンス部の頂点を決める『第11回 全国高等学校ダンス部選手権』応援ソング「YOUTH OF EDGE」など全6曲が収録されております。    さて、今日のうたコラムでは“ヤユヨ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回は第2弾。執筆を担当したのは“ぺっぺ(Gt.)”です。綴っていただいたのは、今作タイトル『BREAK』に通ずるお話。3人で上京してきたあの日の想い。そして今の想いは…。 いつもは軽自動車だけど、今日はハイエース。 何回も来たからナビは見なくても東京に行ける。 助手席で寝ている花を起こさないようにハンドルを強く握る。 海老名のSAで早めの朝食を買うことになった。東京まではあと少し。   適当にコンビニのおにぎりを選んでハイエースに戻った。 冗談混じりに、「運転席と助手席の間にリコも座れるんちゃん?」と話していると、さっきまで寝ていたリコが「座りたい」と言い出した。「ほんまに?」と返したが、少し面白そうだと思った。 ハイエースは前に3人が座れるようシートベルトも3つある。 リコが満を持して前に来た。3人横並び。 こんなに広いハイエースなのに前だけが軽自動車並みの狭さ。 「何これ」と3人で笑った。   用賀のICで降りて、そこからは下道。 さっきまでカタカタと揺れていた3人分の楽器や、洋服、本や漫画もようやく大人しくなる。 今日からここが自分たちの居場所になるのか、とふと思った。 大阪が恋しいとも思った。 「上京」といえば新幹線や夜行バスの窓から外を眺めながらしんみり、みたいなイメージだったが、今自分がいるのは何故かぎゅうぎゅうのハイエース。 だけど知っている。 何回もこうやってぎゅうぎゅうの軽自動車でバンドをしに東京に来たから。 「またあとで!」そう言って、それぞれの新居に向かった。   夕方に合流してハイエースを返しに行き、3人で初の上京飯。 駅前の餃子を食べた。調子に乗ってビールも頼んでみた。 「上京したし、これからお酒の特訓もしないとなぁ」なんて話しながら帰る。       今の自分たちを変えたくて上京してきた。 今回の「BREAK」にも似たような意味が込められている。 それでも3人でいると全く変わらない調子もある。 何が正解かは分からないけど、 もっとBreakし合って真っ直ぐな音楽を作りたい。 ヤユヨの音楽は、まだまだ良い意味で期待やイメージを壊していきます!   <ヤユヨ・ぺっぺ(Gt.)>   ◆4thミニアルバム『BREAK』 2024年2月14日発売   <収録曲> 1. Stand By Me 2. Anthem 3. チョコミンツ 4. YOUTH OF EDGE 5. Cosmic beatle 6. リプレイ

    2024/02/14

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