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拝啓、絶望殿

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カッターナイフを左手首にグリグリと押しつけている僕を見てお前は
「どうせ死んでるようなもんだろう 今さら死ぬ必要もないだろう」
なんて屁理屈垂れやがったよなぁ
思わずカチンときてしまって でたらめに殴りかかっていったけど
お前は身動きひとつせず ただ黙って殴られてくれたよなぁ
結局は しつけの悪い近所の飼い犬みたいに
ワーワー泣き出してしまったどうしようもない僕にお前は
「ここから始めよう ここから始めよう」って
何度も力強く言ってくれたよなぁ
あの時のことを今でもよく覚えているよ
とても不思議な気持ちになったんだ
バースデイケーキのろうそくを吹き消した後みたいな
とても不思議な気持ちになったんだ

僕は今 お前にお別れの手紙を書いているところ
わかってくれるだろ
いつまでもお前と一緒に暮らしているわけにはいかないんだ
僕は今 お前にお別れの手紙を書いているところ
お前と再会しなくて済むようにマジックペンでぶっとく
拝啓、絶望殿!
僕、誓う 僕、もう二度と負けない

“拭わないほうがカッコいい”
そんな涙が便箋の真ん中をふにゃふにゃにして
僕はそこに小指で小さな穴をあけて
生まれて初めて明日というものを覗き込みました
窓の外には 前歯で噛みちぎった爪の先っぽみたいな三日月
そいつが建設中のマンションの影に隠れてしまうまで
じっと見つめていました
何かに命をかけてみようと思います
今はまだ何に命をかけるべきかが分からない僕ですが
それでも堂々と胸を張って
何に命をかけるべきかを 命をかけて探してゆこうと思います
それがアイツとの別れ際に打ち明けた僕の固い決意です
僕を包み込むように六畳一間に充満していた
絶望との別れ際に打ち明けた僕の固い決意です

僕は今 お前のことを歌っているところ
これはお前への強烈な復讐心と強烈な感謝の気持ちが
込められた行為なんだよ
僕は今 お前のことを歌っているところ
お前と再会しなくて済むようにマイクを通してでっかく

聞こえるか 絶望よ!
僕、誓う 僕、もう二度と負けない
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曲名:拝啓、絶望殿 歌手:野狐禅

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発売日:2003/12/03
商品番号:VICL-62704
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