中里はる作詞の歌詞一覧リスト  4曲中 1-4曲を表示

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曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
至高の王将~三吉、小春の物語~2020年バージョン山口瑠美山口瑠美中里はる中里はる苦労升目は八十一の 命削った端切(はぎれ)板 女房子供にゃすまないけれど 退くに退けない端歩(はしほ)突き 将棋の鬼と世に謳われた 王将坂田三吉と女房小春の物語  千里飛び越す 飛車角も 合いの歩一つで 手が詰まる 胸突き八丁 棟割長屋 明日のあてない 暮らしでも いつかとト金で 竜を斬る  「小春、生きとったんかあ!よかったよかった。ワイは心配で心配で‥‥」 「あんた、わてがどないな気持ちで生き恥さらして帰ってきたんか、 分かりまっか?この子等の手引っ張って今宮はんの踏み切りに 飛び込もうとした時に、玉江と義雄が何て言うたか、 あんた知りはれしまへんやろ! ―あたいらがお母ちゃんといくのはかめへんけど、 残ったお父ちゃんどうすんの。お父ちゃんはご飯もよう炊かはらへんし、 お腹すいて死んでしまいはる、可哀想や。 ―‥‥て、そんな事言うたんやで。」 「アア…堪忍や堪忍や、小春堪忍やで。ワイは目が覚めた。 勝負師や、素人名人やら言われてのぼせとったワイが悪かった。 ちょっと待ってや‥‥エエイこんなもんこうしてやる。」 「アッ、何しはりまんねん。」 「かめへん、かめへんねん。小春。ワイは金輪際将棋は指さへん。 お前らに苦労はさせへんで。」 「あんた!」  闇に突き出た通天閣の 赤い灯青い灯瓦に反射(はね)て 寝返り打った三吉の 目に涙止め処なく 阿弥陀ケ池の藤の茶屋 屈辱無念の千日手 何で忘れられようか そっと表に忍び出て 割れた板目を接(つ)いでみる  「あんた、あんたは本真に将棋が好きなんやな。よっしゃ、かめしまへん。 そんな好きな将棋やったら思う存分指しなはれな。 今日からわてがあんたの面倒みますっさかいに。 それが女房の務めかも知れへん。せやけどな、その代わり、 将棋指すからには日本一の将棋指しになりなはれや!」  過ぎにし春秋 幾星霜 将棋の鬼と身を化して 西の坂田三吉と 天下にその名が鳴り響く 桜花爛漫 春穏やかな 築地倶楽部の対局は 関根金次郎八段と 銀を泣かせた大勝負  「お父ちゃん、行ったらあかん。関根はんには何遍も勝ってんのに、 そやのに何でお母ちゃんがこんなときに あの人のお祝いに行かなあかんの!」 「玉江、お前には分からへん。 お母ちゃんだけやお父ちゃんの気持ち分かってくれるのは。 小春やったら早よ行け言うて怒りよる。ほな、お父ちゃん行ってくるで。」  「関根はん、坂田でおます。十三世名人襲名お目出度うさんです。 お祝いに来ましたんや。」 「坂田さん。よく来て下さいました。 私はあなたのその言葉がなによりも嬉しい。」 「わてもあんたには、色んな事教えてもろうたさかい。」 「イエイエ、私にとってあなた程恐い人はいなかった。 あなたこそ真の名人だと呼ばれるべきだ。」 「関根はん‥‥」 「先生、大変だす。奥さんが、小春さんが‥‥。」 「何や、オウオウ、電話か。オウ、玉江か。 何?小春が危篤やって?え、危篤てなんやなんのこっちゃ。小春出して! 早よ小春出してえな!小春、小春!何や、何で返事せえへんねん。 死んだらあかん。死んだらあかんで。お前が死んだら、 わては明日からどうやって将棋指したらエエねん。なあ死になや、 死んだらあかんで、小春!」  貧乏十八番(おはこ)と 笑うて泣いて 苦労一生 背負(しょい)い込んだ 今池堀に 通天閣の 潤むネオンが 揺らぐ頃 み空に小春の 灯が点る
晩春歌山口瑠美山口瑠美中里はる中里はる西村幸輔一足遅れで 来た春に 旅人泣かせの こぬか雨 蝶よ蝶よ 側へ来い 二人で雨宿り 水に流した十年は 口では軽い 一昔 ああ面影の 忘れな人よ 逢いたい 逢えない 戻れない あの日の胸に  素足で地面(じべた)を 駆けてみる 裾に絡んだ 母子草 花よ花よ 凜と咲け 儚い夢の間に 悲しい程に 愛しても 越えては行けぬ 運命(さだめ)川 ああ流されて ゆらゆら揺れて 溺れて 沈んで 泥になる 名残の花よ  春とは名のみの 肌寒さ 一雨上がって 朧月 うさぎうさぎ なぜ跳ねる 淋しい宵なのに 恋しさ募り 名を呼べば 廂(ひさし)を抜ける 風の音 ああはらはらと 窓辺に散った 一片 二片 迷い花 心の花よ
長編歌謡物語 至高の王将~三吉、小春の物語~山口瑠美山口瑠美中里はる中里はる苦労升目は八十一の 命削った端切(はぎれ)坂 女房子供にゃすまないけれど 退くに退けない端歩(はしほ)突き 将棋の鬼と世に謳われた 王将坂田三吉と女房小春の物語  千里飛び越す 飛車角も 合いの歩一つで 手が詰まる 胸突き八丁 棟割長屋 明日のあてない 暮らしでも いつかト金で 竜を斬る  「小春、生きとったんかあ!よかったよかった。ワイは心配で心配で…」 「あんた、わてがどないな気持ちで生き恥さらして帰ってきたんか、 分かりまっか?この子等の手引っ張って今宮はんの踏み切りに 飛び込もうとした時に、玉江と義雄が何て言うたか、 あんた知りはれしまへんやろ!−あたいらがお母ちゃんといくのは かめへんけど、残ったお父ちゃんはどうすんの。 お父ちゃんはご飯もよう炊かはらへんし、お腹すいて死んでしまいはる、 可哀想や。−……て、そんな事言うたんやで。」 「アア…堪忍や堪忍や、小春堪忍やで。ワイは目が覚めた。 勝負師や、素人名人やら言われてのぼせとったワイが悪かった。 ちょっと待ってや……エエイこんなもんこうしてやる。」 「アッ、何しはりまんねん。」 「かめへん、かめへんねん。小春、ワイはもう金輪際将棋は指せへん。 お前らに苦労はさせへんで。」 「あんた!」  闇に突き出た通天閣の 赤い灯青い灯瓦に反射(はね)て 寝返り打った三吉の 目に涙止め処なく 阿弥陀ヶ池の藤の茶屋 屈辱無念の千日手 何で忘れられようか そっと表に忍び出て 割れた板目を接(つ)いでみる  「あんた」 「アッ小春、何や今時分‥‥。」 「あんたは本真に将棋が好きなんやな。よっしゃ、かめしまへん。 そんな好きな将棋やったら思う存分指しなはれな。 今日からわてがあんたの面倒みますっさかいに。 それが女房の務めかも知れへん。せやけどな、その代わり、 将棋指すんやったら日本一の将棋指しになりなはれや!」 「わかったで小春、わいは日本一の将棋指しになったるで!」  過ぎにし春秋 幾星霜 将棋の鬼と身を化して 西の坂田三吉と 天下にその名が鳴り響く 桜花爛漫 春穏やかな 築地倶楽部の対局は 関根金次郎八段と 銀を泣かせた大勝負  「お父ちゃん、行ったらあかん。関根はんには何遍も勝ってんのに、 そやのに何でお母ちゃんがこんなときに あの人のお祝いに行かなあかんの!」 「玉江、お前には分からへん。お母ちゃんだけや お父ちゃんの気持ち分かってくれるのは。 小春やったら早よ行け言うて怒りよる。ほな、お父ちゃん行ってくるで。」 「関根はん、坂田でおます。十三世名人襲名お目出度うさんです。 お祝いに来ましたんや。」 「オウッ、坂田さんよく来て下さいました。有難う御座います。 私はあなたのその言葉がなによりも嬉しい。」 「わてもあんたには、色んなこ事教えてもろうたさかい。」 「イエイエ、私にとってあなた程恐い人はいなかった。 あなたこそ真の名人だと呼ばれるべきだ。」 「関根はん…」 「先生、大変だす。奥さんが、小春さんが…」 「何や電話か。小春がどうしたって。玉江か、エッ、小春が危篤やて、 危篤てなんやなんのこっちゃ。小春出して、早よ小春出してえな! 小春、小春、何や、何で返事せえへんねん。 死んだらあかん、死んだらあかんで。 お前が死んだら、わては明日からどうやって将棋指したらエエねん。 なあ死になや、死んだらあかんで、小春!」  貧乏十八番(おはこ)と 笑うて泣いて 苦労一生 背負(しょ)い込んだ 今池堀に 通天閣の 潤むネオンが 揺らぐ頃 み空に小春の 灯が点る
歌謡物語 山内一豊と妻千代山口瑠美山口瑠美中里はる中里はる西村幸輔北に四国の山地を控え 眼下にうねる外堀は 江ノ口、潮江(うしおえ)流れを分かち 浦戸の海に注ぐ川 間(あい)の大高坂山に 聳(そび)える天主は高知城  武士は駿馬で駈けてこそ 徒歩の功名成り難し 織田に豊臣、徳川と 主代えての御奉公 賢才、才女の妻千代に 支えられたる功名で 見事戦国乱世に 掴み取ったる一国一城 土佐は二十四万石よ 山内一豊と妻千代の 立身出世の物語  「千代、儂はどうしてもあの馬が欲しい。褐色、赤、黄の差毛に 白毛(しろげ)が混じった見事な葦毛雲雀(あしげひばり)。 たてがみは焦茶色(こげちゃいろ)で、尾までもが黄味を帯びておった。 肩は怒るが如く股も逞(たくま)しく張り、四足は力強く大地を踏みしめ、 山鹿のよに軽やかに儂の目の前を駈けて行きおったわ。 誠(まっこと)日本一の名馬じゃ!儂はあの馬に跨り、縦横無人に 戦場(いくさば)を駈け巡って、この槍一本で功名を立てるのじゃ。 だがのう…、ついた値段が金十両。貧乏侍のこの一豊にはとうてい 手が出せぬ、土台無理な話よ。所詮叶わぬ願い、夢のまた夢じゃ…」 「一豊様、その馬お買いなさいませ。 その名馬に打ち跨り見事功名お上げなされませ。」 「何を痴れた事を!千代、十両といえばこの長浜の屋敷が幾つも 手に入れられるという金子。例え二千石取りといえども身代以上に 家人を扶持するこの山内の屋敷のどこにそんな金子があろうか…」 「一豊様、私はこの家に嫁いで来た夜、あなた様とお約束を致しました。 私は武士の妻として、かならずあなた様を一国一城の主にして見せますと。 お待ちくださりませ…。さあ、ここに金十両が御座います。 これで日本一の名馬とやらを、お買い求めくださいませ。」 「なな、何と。そなたそのような大金を如何にして…」 「この金子は私が嫁いで来た折り、婿殿の一大事に用立てるようにと、 私の伯父上様が密かに鏡箱の底に遣(つか)わせてくださったもの。 さあ、今がその山内家の一大事、どうぞ存分にお使いあそばせませ。」 「千代、そなたという女子は…。合い分かった、儂はそなたの為にも 武士の本懐を遂げ、一国一城の主になってみせるぞ!」 「一豊様……。」  天正九年は二月も末の 京の内裏の東方 南北八丁の大広場 天子出御は織田信長の 史上名高き馬揃え  空に響いた大太鼓 馬揃え告げる辰の刻 一陣二陣三陣と 並足打たせる馬印 あれは先駆の大名達よ 過ぎりゃ織田家の家紋が通る 再び続く諸大名 羽柴秀吉十騎の後に 馬蹄戛戛(かつかつ)響かせて 葦毛雲雀が現れた時 あっと響動(どよめ)く十万の民 桟敷に起こる賞賛の 声割って立ち上がる 頼朝越えた右大臣 天下に命ずる織田信長は 軍扇真直ぐ指し示し  「おおっ、あれこそは馬で知れたる伊右衛門か、誠(まっこと)見事な 葦毛雲雀じゃ。いやはや、良き武者振りかな。伊右衛門めに 馬代(うましろ)として二百石を加増してやれい。」  戦国の世の倣いとて 天下は十日で塗り変わる 織田は明智に討ち取られ 明智は転がる天王山 稀代の英雄筑前も つゆと消えにしなにわの夢か 御膳に盛られた天下餅 食する徳川家康の 天下分け目の関が原  「徳川殿に申し上げまする。某にも先陣の役お与えくださりますよう。 居城と遠江(おとうみ)掛川を明渡し、兵糧・武器・知行地の一切合財を 徳川殿に進上致しました上、我が掛川六万石の全兵力を持って西に向かい、 謀叛人石田治部少輔(じぶしょうゆう)を、何卒討たせてくださりませ。」 「おおつ、かたじけなや対馬守殿。よくぞ申された、 我に生死お預けなさるとな。これで軍(いくさ)には勝ったも同然。 これぞ古来に例を見ぬ、合戦に先駆けた大きな功名よな。」  慶長五年九月十五日、 夜を籠めて降り続いた雨で濃い霧に包まれた関が原一帯 先鋒・福島正則、黒田長政、細川忠興、藤堂高虎、京極高知、加藤嘉明、 筒井定次、松平忠政・忠吉、井伊直政の前線部隊。 中軍には徳川本隊、後衛には池田輝政、浅野幸長、山内一豊、有馬豊氏 合わせて十万余の東軍が陣取れば、対峙するは、西軍本隊石田、島津、 小西、宇喜多の隊。早々と布陣したる大谷、小早川、毛利、吉川、 長束(つか)、安国寺、長曽我部隊、合わせて八万五千なり。 雲は東に流れて辰の刻、突如静寂(しじま)を破る陣貝の音。 先ず先鋒・福島隊が天満山の山裾に向かって切り込めば、突き崩されたる 宇喜多隊ハッシと陣を立て直し、突き返す事四丁五丁。 さらに石田の本隊が、迎える東軍主力を真っ二つ、 徳川本陣近くに突き寄せば、西軍優勢との物見の報告。  「馬引け、馬引け、馬引け。もはや裏手の敵は動かぬ。皆の者、 咆えろや、唸れや、武者声をあげよ。この一豊に続け、いざ出陣じゃ!」  振り返り見れば徳川本陣より鳴り渡る陣貝・陣鼓の音。 されど石田騎馬隊の勇悍(ようかん)決死の突撃に、 もろくも崩れ去る徳川兵団。 その時、松尾山の頂から突如湧き起こった鬨の声。 自軍大谷吉継の陣地に襲い掛からんとする、西軍小早川秀秋一万六千余の 裏切りの旗幟は明らかなり。  「おおっ、動いた動いた動いた、松尾山が動いたぞ。 さてこそは金吾の裏切りぞ。皆の者、この機を外すな。 押せや押せや押せや…」  轟き渡る武者声に 東軍全軍奮い立ち 突き返したる敵陣に 怒涛の如く雪崩れ込む 歴史に残る大戦(おおいくさ) 関が原の合戦も ついには西軍総崩れ  「千代、浦戸の海がキラキラと、鏡の如く煌いて光っておる。 この一幅の絵のような見事な景色までもが、我が山内家の領土であろうか。 土佐二十四万石、一国一城を手に成す為、儂はこれまで 幾多の戦場(いくさば)を駈け巡ってまいった。首坂の戦では 三段崎(みたざき)勘右衛門の放った矢が儂の左頬を射抜き、 口を貫いて右の奥歯の根元に突き刺さった。それを吉兵衛めが儂の顔を 草鞋で踏みつけ、力まかせに引き抜きおったわ。だがのう、その吉兵衛も 伊勢亀山の城攻めで亡くしてしもうた。吉兵衛だけではない、多くの家来が 儂の武功の陰で散って逝きおった。天正の大(おお)地震では 長浜の城の下敷きになって、よね姫までもがあの世へ逝ってしもうた。 儂は土佐二十四万石と引き換えに、多くのものを失った。 儂の掲げた功名に何の意味があったであろうか。 儂にはもう何も残ってはおらぬ、そなた以外もう何も残ってはおらぬ。 千代、そなたのこの手の温もりが、凍えた戦場での儂の心を暖めてくれた。 儂だけではない、儂の家来までもが、そなたの笑顔見たさに 我に功名を上げさせてくれたのじゃ。 千代!そなた、生涯この手を放すでないぞ。」  土佐の高知は 一領具足 死をも恐れぬ いごっそう 寛厳自在の 苦労苦心で 鎮撫平定いたします 山内家は十六代と 二百七十年間の 基礎を固めて 揺るぎなく 国は安泰 栄えあれ
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