CIVILIAN「灯命」の歌詞一覧リスト

曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
遙か先の君へCIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIAN5021年6月2日  ついに最後の電波塔が、太陽の熱と光線によって機能不全に陥りつつある。 これが焼け落ちれば、いよいよ僕らは外界から完全に遮断され、 今度こそ完全にこの世界から孤立することになるだろう。 かつて海底ケーブルや人口衛星や無数の電波塔によって世界中に 張り巡らされていた電波の糸は、 今はもう、この場所を除いてすべてが壊れ、使い物にならなくなった。 ここ以外の人間が無事でいるのかどうかすらも、ここからでは よく分からない。 いま思えば、兆候はそこかしこにあったのだと思う。 戦争の後遺症か、行き過ぎた科学の代償か、自然の猛威か、あるいは 神の思し召しか、 原因が何だったのか、それはもう誰にも分らない。 調べる術ももうここには無い。 ひとつだけ確かなのは、僕らの命運は、どうやらここで 途絶えるということだけだ。 ある日を境に、地球は太陽の公転軌道から外れ、 少しずつ少しずつ、太陽に近付き、太陽に飲み込まれるルートを辿り始めた。  泣き喚く人、跪いて祈る人、自暴自棄になる人、理性的であろうとする人、 世界中から阿鼻叫喚が聞こえ、そのあと少しずつ終わりはやってきた。 今や地平線を覆いつくすほどに近付いた、あの巨大な赤い星は、 今まで与えてきた恩恵を全て返せと言わんばかりに、殺人的な熱と光を 地表にまき散らしている。 防護服無しではもう一歩も外へ出られない。ここだっていつまで 耐えられるのか分からない。 かつて触れ合った人々は何処にいるのだろうか。薄暗いシェルターの中で これを書いている。 少なくとも、私が生まれた時から世界はこうだった。 顔を覆ったフェイスシールド越しに見る空が、いつも通りの私の空だ。 世界は全て紙一重のバランスで成り立っている。 地球に生命が生まれたことも、 そこから人類が生まれたことも、偶然地球が太陽の周りを回り続けたことも。 それなら今こうして私達が直面している世界も、危機も、ほんの僅かな ボタンの掛け違いでしかないのかもしれない。 私達の世界はもともと不確かだ。何がどうなっていつ日常が崩れても、 何も不思議ではない。 それでも、私は思う。なぜ今なのですか。なぜ私達なのですか。 なぜこんなことになったのですか。 世界を元に戻してください、神様。  遥か先の君へ どうか忘れないでいて 2021年6月2日 僕等がここに居たことを
ぜんぶあんたのせいCIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIAN短い間でしたけど 皆さん本当にお疲れ様でした まだ未練も沢山あるでしょうけれど今日で全員卒業です キレイな人もそうじゃない人等もここから先は平等です それじゃ皆さんホント御待ち兼ね さあ成績表をお返ししましょう  はい じゃあ最初青山さん あなた道端にゴミ捨てたでしょ それは誰が拾うか知ってるの? ああひどいことするね 不合格です はい 次 君だね浅野さん 君ずっとあの子いじめてたでしょ あの子はもう飛び降りちゃったよ 君の所為だねきっと もう不合格だ  生まれた瞬間から現在まで続くテスト 気付けば背後にそびえる巨大なスコアボード 神様 俺は可能な限り善人でいました なあ これくらい見逃せよ  生涯を賭した 厳正な審査 俺だけは大丈夫と根拠無く信じ 頭抱えて 行進せよ前へ 1、2、3、4 頭の中 声がするんだ 『全部自分(あんた)の所為』  巻きでいきますねどんどん 君ら本当に数が多過ぎます えっと ここからここ それからこっち ここまでが全部不合格 おや次は誰かなこれは? 見当たりませんけど何処に?? 存在感が無さ過ぎます 居るかわからないので よし不合格で  積み上げるのに多大な努力忍耐を要し しかしどうにも崩れ去るのは一瞬のようで まるで地獄の責め苦のようだ信頼ってやつは ああ もう一度最初からだ さあ  先生もう疲れました だって君ら本当に疑わず ただ昨日も一昨日もそのまた前も同じ事してきたんだ 例え私が何口走ろうが 君らそのまま信じんでしょ ならばもう何の意味もない だからもう終わり 終わり 終わり 終わり どっちでも行けよほら  生涯を賭して 狂いそうな審査 俺だけは大丈夫と思ったら終わりさ 喚き散らして 行進せよ前へ 1、2、3、4 頭の中 声が消えない 『全部自分(あんた)の“生”』
何度でもCIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIAN心臓が脈を打った時 僕等には決まっていたんだ 否応無く始まる 離脱不可の人間試験が 渾身の力でもって 振り落とされないように縋って 正解な人間であれ 誰より早く  憧れたものは儚く 命はか弱く 血塗れのままの姿で それでも その手をきっと待ってる  何度でも ほら何度でも 闇へ手を伸ばせ 何を掴んでも いつか本当の 命の使い道を その手に掴むまで さあ 何度でも 立ち上がれそのまま  英雄も偉人も勇者も 選ばれた側の人さ その背後に聳える 有象無象が僕等の世界で 後悔と諦観抱えて 下向いて傍観の群衆混じって 最高に最低なその 心を抱いて  そう 何度でも ほら 何度でも 涙を流せ 果てはしないから いつか本当の 青白い朝焼けが 瞼に浮かぶまで さあ 何度でも 泣き濡れろそのまま  誰の為の命だ 何の為の心だ 誰に試されてるのかは もうすでに解ってた 後ろを振り返って ちゃんとよく見てみろよ 品定めされてるぞ あの日の自分に 鼓動の数は 何回残ってる 有限の限界のその先まで 最後の0.001秒のさらに奥へ 核心まで  何度でも ほら 何度でも 闇へ手を伸ばせ 何を掴んでも いつか本当の 命の使い道を その手に掴むまで さあ 何度でも 立ち上がれそのまま
懲役85年CIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIANどうやったらそうやって平然とした顔で げらげら笑いながら生きていけるの こちとら後悔と諦観と欲望で 毎晩神経の中が大運動会だ 誰もが性善説を頭から信じる街で 譫言のようにずっと繰り返す浮浪者 全ては環境とその後の運だ スタートで失敗したらもうどうすりゃいいんだよ  湧いて消える命は泡沫 屋根まで飛んでそして消えた 不遜な心ばかり溢れて 皆この街の所為にした  どれだけ目を背けたって 自分自身から逃げられない 生まれ変わるとか言ったよな で、どうしたよ  生きて行け 生きて行け って胸の鼓動が煩くて 抗えない僕等は 眠れずに朝が来る 生きて行け 生きて行け 胸の鼓動がもう五月蝿えよ 消えられないから こんなに苦しいのか 馬鹿だな  頭から脚まで自意識が詰まった肉の袋 何処を切れど溢れ出るは臭気放つ言い訳 更に尚此の期に及び泣き喚いて懺悔すれど パッパラパーの錆びた脳でいつか何か変わんの 聖歌隊のコーラス オルガンが響き渡って 誰もみんな手を合わせて跪き祈る中 僕は僕を僕のままで保つだけで限界 それでもどうかどうかどうか 天啓をくれよ  何が正しくて悪いのか 決められるのは自分だって それが一番劣悪な 嘘だろ  生きて行け 生きて行け って誰かの言葉が虚しくて 鼻で笑う僕等は 何一つ進まない 生きて行け 生きて行け 頭の声がもう五月蝿えよ 冷えた瞳の奥には 諦めの悪い自分だけ  虫も殺さないような面して平然と嘘を並べ立てて 人の上に立った気分はどうだい まあ今更何も伝わらんか あんたの言葉をほんの少しでも信じたあの日の自分に会って 顔にペンでも突き刺してやりたい 鳥肌が立って仕方が無い 爛れて焼けた腹の底で今も嗚咽を漏らすそこの自分(おまえ) どの面下げて涙流してんの まさか被害者のつもりなの 消えることの無い後悔と 地獄のような自罰感情 それをくれたのは自分(あんた)だろ なあ今は何して遊んでんの?  ごちゃごちゃ言わずにはよ歩け どうせ誰だって逃げられない 懲役85年のさ 人生を  「生きて行け 生きて行け」 ってあの人の顔が浮かぶんだ  抗えない僕等は 眠れずに朝が来る 生きて行け 生きて行け 胸の鼓動がもう五月蝿えよ 消えられないから こんなに苦しいのか それでもいつか 未だにしがみつくのか 馬鹿だな
千夜想歌CIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸いつだって覚えていたんだ 泣いているような笑顔を どうしたって忘れられなくて 後悔は募っていくばかり 善と悪 白と黒が 混ざり合った世界で 美しく澄んだ瞳 羨む想いを  穴の空いた心臓で 夜が明けるのを待つ  離れた心を繋いで 二度と千切れないように 言えなかった言葉を抱いて 幾千の夜を越えたんだ 消えない 消えない 笑顔だけが揺れている  絶望に塞がれた深更 再会を誓った東雲 いつか全部灰になって 全てを忘れるのだろうか 光輝と混濁の狭間で たったひとつ確かなのは 「信じる」と伝えたこの 胸の震えだけ  触れ合った手の温もりが ずっと熱を持ったまま  届かない叫びの先で 今でも待っているのなら 言いたかった言葉を抱いて 幾千の朝を渉るんだ ただそっと隣に それだけで良かったのに  混乱し続ける世界に ただただ流されて 抗えない想い達が 水面に漂う 美しくあろうとしたんだ どれだけ無様でも か細い身体振り絞って 傷だけ増えていく 遥か先の 蜃気楼に似たあの情景 揺れる心のままで 夜明け前を僕らは征くんだ ずっと  離れた心を繋いで 二度と千切れないように 言えなかった言葉を抱いて 今日もまた夜を越えたんだ 届かない叫びの先で 今でも待っているのならば 言いたかった言葉を抱いて 幾千の朝を渉るんだ 消えない 消えない 笑顔を標に変えて
CIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIANどうすれば 正しかったかを いつまでも 考えていた あなたの影が 消えたあの日に 心が一つ死んだ  廻(まわ)り出す 時の中 消えかかる 影を追いかけて 今もしもまた会えるなら 何を求めるだろう  「側に居て」と 叫んだ声が 虚しく響いて 静寂に消えた 過ぎた願いは 望まないから せめて今だけ その温もりを  凍えてる 山荒の様に 泣きながら 傷つけ合った日 伝わらなくて 吐き捨てた言葉 ただ笑って欲しかった  誰も皆 気付かずに 離れてく 心を置いたまま 触れ合った手の温もりが そっと背中を押す  「守れない」と 嘆いた声が 今でも耳に 焼き付いたまま たとえ世界が 忘れ去っても 憶えていると 確かに言った  凍てつく朝が来て 孤独な夜が来て 何度祈ってもまた 残酷な夢を見る 呪いのような身体で それでも待っていた ずっと ずっと ずっと  「側に居て」と 叫んだ声が 虚しく響いて 静寂に消えた 過ぎた願いは 望まないから せめて今だけ 「信じてる」と 囁く声が 今でも心に 焼き付いたまま たとえ世界が 忘れ去っても 憶えてるよ また逢う日まで それまではせめて 優しい夢を
本当CIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIANもしも世界で私達が 二人だけになったなら どうかな 二人はお互いを 憎み合ってしまうのかな きっと 違うな きっと  自分が幸せかどうかさえも 比べなきゃ解らない 壊れた私達だから いいよ 大丈夫 全部知ってるよ 決意が揺らぎそうになったこと 今まで何度も迷ったこと だけどこれからは  手を繋いでよ 他には 要らないよ もう何も 数多の不安や迷いや後悔の先で その果てでちゃんとあなたを選ぶ それだけは本当のことでしょう?  もしも私のこの心が あなたの居場所を奪うならば どんなに尊い想いだろうと 受け入れてはくれないでしょう きっと そうだ きっと  自分を守る為に嘘を吐いて 自分のことしか想えない そんなの もうやめたいんだよ いいよ 大丈夫 ちゃんと分かってる 永遠なんて何処にも無いこと いつかはこの世から居なくなること それでも  ねえ話してよ 他には 要らないよ もう何も 例え世界中が私を 無駄だと笑っても それでもあなたの手を選ぶ それだけは本当のことでしょう?  大丈夫 全部知ってるよ 人はとてもとても弱いこと あなたも そして私も 明日など何も分からないこと それでもずっと探してた 暗闇を消し去るランプの灯を あなたとならばきっと  手を繋いでよ それ以外は 要らないよ もう何も 数多の不安や迷いや後悔の先で その果てでちゃんとあなたを選ぶ その果てでちゃんとあなたを選ぶ それだけが本当のことでしょう
人間だものCIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIAN今日くらいは笑って過ごしたいと 家を出る時までは確かに思ってた 街は今華やかな飾り付け 壊れたカメレオンみたい 場違いな僕らは  赤い糸が結ばれる日を 神様が知っていたのなら 向かいの席で涙流して あなたが今日打ち明ける言葉も 知っていたのですか  あたし人間だもの だって人間だもの まるで人類の代表みたいに あなたが口走る 人間だもの だから仕方ないんだもの まるで自分も被害者みたいに 人間だと主張している  食べ物を口に運んでいる時 人は皆怒らずに話を聞くというから 味気ない見かけだけの食事も きっと意味があると 本気で信じてた  僕等が出会ったその理由を 運命なんかになすりつけて 吹けば消えるような儚さを お互い知らないふりをしていた 僕等の罪だ  あたし人間だもの だって人間だもの まるで口にするだけで全てが赦されるかのように 人間だもの だから仕方ないんだもの まるでリピート再生みたいに 人間だと主張している  星空 オーナメント 赤と緑 プレゼントの派手な包み紙 聖なる鐘の音 恋人達 全てが別の世界の出来事 耳鳴りが響く  あたし人間だもの だって人間だもの まるで人類の代表みたいに あなたが口走る 人間だもの だから仕方ないんだもの すでに何度も使い古した 一生のお願いを 人間だもの だって人間だもの まるでお前も同罪なんだと 言いたげな口ぶりで 「人間だもの」 人間だと主張している  お前が人間であってたまるか
残火CIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIAN凍り付いた夜の 僅かな隙間で 膝をついて縋り 祈り続けてる 神様今すぐ この煩わしい 心臓の鼓動 止めてくれませんか 酷い間違いとか 恥ずかしい過去とか 傷つけた人とか 塵と言われたとか 全てもううんざり これ以上自分の 醜く腐った姿は見たくないから  生まれ落ちて生きて それが全て それだけで美しいとか そんなわけないよな  いつになれば あの青い花は 咲くのでしょう わたしの視界で 冷たい手を握り締めて 震えたままでひとり往く 取り戻せない時間が 残火だけ残して去ってゆく  誰かが笑えば誰かが傷付き 富める者の影 男が首を吊る 全ての願いは 同時には叶わない 有限の幸福 奪い合って生きている  光 温み 眩しい オレンジ 匂い 暖かい幻よ そこにわたしはいない  何処に行けば 静かな心は 買えるでしょう 教えて欲しい 壊死しかけた頭の中 虹色の景色ばかり映る 今もずっと消えない 思い出だけ抱えて  いつか 錆び付いた身体で 深く ただ深く沈んで 皆唯一人辿り着くのでしょう 誰も居ない静かな 暗い水底へ それまでどうか もうこれ以上 甘い夢を見せないで  いつになれば あの青い花は 咲くのでしょう わたしの視界で 冷たい手を握り締めて 震えたままでひとり往く  何処に行けば 完璧な夢が 見れるでしょう 教えて欲しい 壊死しかけた心の中 虹色の景色ばかり映る 取り戻せない時間が 残火だけ残して  凍り付いた夜の 僅かな隙間で 膝をついて縋り 祈り続けてる 意味なんて無いこと とっくに分かってる それでもこの身を 赦して欲しいと
夢の奴隷CIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIAN知らぬ街 ふらふらと あても無く歩いたところで 僕じゃない 何某の 微笑が載る看板だらけ 知らしめてやるんだと 息巻いて来たこの街で 叶えたいあれこれは夢のまた夢  追いかけていたはずのものに 自ら追い立てられている 今月の分はまだかって がんがんドアをノックされて 玉砕覚悟で当たる人 一旦逃げて立て直す人 気付けばすぐそこに  敗北者が縋った幻想だとか 大言壮語だと笑わば笑え ああ、僕らはみんな夢の奴隷だ 振り返らずに 叶えたいものを 死ぬ気で追いかける  成功者 大半が だいたい同様の事を言う あの頃があったから 心から感謝してると ゴミのような毎日が いつか光り輝いたとて 僕は言う あの頃が大嫌いだと  報われたという実感は 上位入賞者特典で 貰えず終わった誰かから 一人一人とリタイアして 此の期に及んでまだそんな 希望なんて抱いたまま それでも往くのだろう  何度躓き 膝をついて這いずったって 立ち上がってしまえば 何も変わらない ああ、僕等はみんな夢の奴隷だ 涙流して 叶えたいものを 死ぬ気で追いかける  サッカー選手もケーキ屋も デザイナーも会社員も 教育者も警察官も パン職人も芸能人も アナウンサー 編集者 エンジニア 建築家 漫画家も 音楽も小説も 言葉も身体も何だってそう 命を賭けるとそう誓ったのなら その日から君は夢の殉教者 何を怖がることがある 何を躊躇うことがある 殴り返しにいこうぜ いけ好かない夢を  何度躓き 膝をついて這いずったって 立ち上がったから ここに居るのだろう なら僕等はみんな夢の奴隷だ 逆らえないよ あの光だけは そして 息も絶え絶えになって走って きっと掴めると そう信じながら 死ぬ気で夢を見る
正解不正解CIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIAN現実逃避の脳内で 安寧の夢貪って 暢気な平和がいつまでも 続くって信じ切っている 倦怠陳腐な常識も 平俗凡愚な限界も 全く以て下んないね んなの言ってんのは一体何奴?  掠れてく記憶の彼方で 捻じ曲げられていく遥かな約束 誰も皆 忘れているなら 眼(まなこ)を開いて 思い出させてやる  超えていくのさ 残酷な世界を 誓い合った あの日の 儚い希望 蹴り上げてやれ 君の痛みを 全てを飲み込む その業火で 正解不正解 可能不可能 全てはこの手の中  きっと世界はいつだって 勝者の理屈で出来ている 敗北者と脱落者の 死体の上で踊っている 絶対服従イデオロギー 妄想上のアイデンティティ 一体いつからこんなにも 根腐れてしまったんだ  落ちていく 意識の彼方で いつまでも忘れない あの声が響く  取り返すのさ 真っ白な理想を 左向け左の傍観者達を 蹴り上げてやれ 君の痛みで 歪んだ運命を振り解くように この身を焦がした 渇望のままに 全てを掴むまで  「初めから決まっている」 そんな台詞は いつでも諦観者の自己弁護で 「何に傷付いてきたの」 決められるのは この世でただ一人 自分自身で さあ 時は来た 寂しさでも悔しさでも怒りでも全てをベットして 如何様の世界で 選ばれるのなど待つなよ こちらから勝ち取ってやれ ほら 今 スタートの合図だ 走れよ  超えていくのさ 残酷な世界を 震える両手で 抱き寄せた未来 蹴り上げてやれ 君の痛みを 全てを飲み込む その業火で 正解不正解 可能不可能 さあ駆け抜けろ 絶望の先へ 今すぐ
フランケンシュタイナーCIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIAN右足と左足の 長さが違うから 歩く時はいつだって 陰でくすくす笑われる 彼はいつでも毅然として 今日も通りを闊歩してる ホラ見ろ 今度は左手に縫い目が増えたぞ  辛いことの一つや二つ 誰にでもあるから 大袈裟に傷を増やす 彼を皆が煙たがった 「なんだあいつはこんなことも 我慢できない臆病者」 誰かが言ってる気がして 思わず振り返る  強くならなくちゃ 弱いもの全部取り換えて 誰からも愛される あの太陽のような人へ  証明したいな理想を 誰も笑わない自分を その為ならば何だって犠牲にしてやる そうだ 僕はフランケンシュタイナー どんどん歪になる身体 だからお願いだ 誰か話を聞いて  優しさはいつだって 優しさ以上でも以下でもない その先の面倒なんか 誰も見てはくれないのさ 彼はいつでも毅然として 今日も通りを闊歩してる あちこち身体を取り替えて 全身縫い目だらけ  強くなれたかな 何か間違っていないかな そもそも何を基準にして 強い弱いを測ればいい  証明したいな 理想を 二度と泣かない自分を どうしたらそうなれるのか 分からないまま だって 僕はフランケンシュタイナー どんどん歪になる身体 だけど心は未だに不安なままで  こんなに身体を変えたのに なんで心が治らない そうか最後に残っていた 頭を取り替えなきゃ 待てよ その後の僕はまだ 今の僕と一緒だろうか 何もかも変えてしまったら それはもう僕なんだろうか 分からない 分からない 目から落ちる雫  証明したいな 理想を 誰も笑わない自分を 本当に誰も笑わない そんなものが理想か  証明したいんだ自分を 自分を愛せる自分を 本当にそうなれるなら 夢を見るよ そうだ 僕はフランケンシュタイナー 望んで歪にした身体 だからお願いだ 誰か話を聞いて 聞いて 触って
世界の果てCIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIANいつの間にか眠ってた 目が覚めた時それに気付く ああ今日も目が覚めてしまったな 目が覚めたら起きなきゃな  「理解されないままで死んでやるわ」って泣いた日から ここまで生き延びて来たんだぜ 少し恥ずかしいけれど  想像 もしもあの日の僕が目の前に現れでもしたら 胸倉掴んで怒り出すのかな へらへら笑うなよってさ  息を吸って 自動で吐いて 何かと手を繋ぎたがる僕らだ 繋がっているなんて感覚が 本当は幻想でも 躓いたって どのみちそうだ 後ろにはもう戻れぬ僕らだ 君が立ってるその場所の名は 世界の果て  怒り狂う感情と 未だに消えない劣等感と 戦い疲れ果てて気付いたら はて 一体ここはどこ  後悔 どうやって来たんだっけ 周りを全然見ていなかった 見るのはいつも自分の姿だけ 「どうして、どうして」ってさ  瞼を閉じて 自動で開いて 誰かをずっと探してる僕らだ 昨日まで貰えた優しさが 今日は無くなっても 嘆いてたって どのみちそうだ いつかは歩き出さなきゃ いけないよ どうせ誰もが皆一人なら せめて一緒に  暗澹たる日々の途中で 凄絶な後悔の中で 明けないでと祈った夜に あっけなく砕かれた朝に 幾度となく押し流されて 溺れそうに水面を掻いて 雨が止んで光が差して 綺麗だと気付いてしまったんだ  息を吸って 自動で吐いて 未だに生きていられる僕らだ あと何日残っているのかな ちゃんと見とかなきゃ  瞳を閉じて 自動で開いて 一人じゃ何も出来ない僕らだ 繋がっているなんて感覚が 本当は幻想でも 躓いたって どのみちそうだ 後ろにはもう戻れぬ僕らだ 軽やかに僕らは向かうのさ 世界の果て  どうせ誰もが皆一人なら 君と一緒に
灯命CIVILIANCIVILIANコヤマヒデカズコヤマヒデカズ・純市・有田清幸CIVILIANもしも僕の前に 神様が不意に現れて 「お前の寿命を今 好きな数字に変えてやる」と 言われたら どうしようかな 一体あと何年生きたいだろう  そりゃ痛いとか苦しいとか 誰かに迷惑かけるような死に方はしたかないけど でも時々考えるんだ「もう早く終わってくれ」って これ以上 自分を嫌う前に  明日って何だよ 希望だけチラつかせて 何も見せてくれない こんなに怖いのはどうしてなんだ 本当は誰一人 見たこと無いくせにさ また明日が来るって 疑いもなく信じている  「ご冥福を祈ります」とかって 言葉一つで 日常に戻れたら どんなに良かっただろうな 穴が空いたよ 身体の中 何を入れても 埋まらないまま 変わってしまったんだ あの日からもう  そりゃ僕がこの世から いなくなったなら さっさと忘れて 生きていって欲しいと思うけど でも時々考えるんだ 明日君が居なくなったら その後もずっと生きて行くのかな  大事なものほど 当たり前で ぞんざいに扱って 後で気づく僕ら 失くして初めて 後悔したって 遅いってことは 誰だって分かっているのに 忘れちゃうんだすぐに  もしも僕の前に 神様が不意に現れて 「お前の寿命があと 1日で終わるんだ」と 言われたら どうしようかな やっぱりその時は 後悔するかな  明日って何だよ 希望だけチラつかせて 何も見せてくれない こんなに怖いのはどうしてなんだ あの時の君も 同じ気持ちだったかい? 誰もがみんな 自分だけは 生きていけると 根拠もなく信じてる 失くして初めて 後悔したんだ 「遅い」って笑って どうかもう一度だけ 失くしたくないものが 今更分かったのです
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