1998年頃になるとパーソナルコンピュータの世界でMP3フォーマットが広く普及し、インターネットを通じて音声ファイルを手軽に配布することが可能になった。PCの世界では、mora（レーベルゲート）や Yahoo! ミュージックダウンロードなどが音楽配信サービスを開始した。2003年に登場したアップルコンピュータのiTunes StoreはiPod（デジタルオーディオプレーヤー）の人気を追い風にし、ほとんど普及していなかった有料音楽配信を大きな収益を挙げるまでなっていった。
　音楽配信を利用すると、1曲だけ欲しい場合にCDをアルバムごと購入せずに済んだり、CDが廃盤になるなどで入手困難な楽曲を入手できるところが最大のメリットであり、特に、携帯電話での音楽配信は「着うた」、「着うたフル」という名前で、先行配信や、着うたフルでしか入手できないオリジナルソングの配信も開始され、ＣＤを超えるヒットが続々生まれている。
　2008年度の集計では、「着うたフル」「着うた」「着信ムービー」等の６商品すべてのランキングで青山テルマfeat.Souljaの「そばにいるね」が１位を獲得、６冠を達成した。「そばにいるね」のダウンロード数は「着うた」等の配信合計が850万DL（2009年4月現在）ともいわれ、今やテレビでも着うたランキングが歌番組に登場するようになり、ヒットチャートはCDシングルから着うたランキングへとシフトしていった。