愛の讃歌

約束は しないで
誓いも 欲しくない
醒めない夢には
無駄な 決め事

甘いキスひとつで
私たちは 飛べる
最果てを 持たない
空を つよい羽で

マッチを擦って 灯る炎の 束の間さえも
離れているのが 苦しい理由を 教えてあげる
遠い遠い 忘れるほどの 遠い昔に
ひとつのからだを 分かれていった ふたりだから

瞳に 映らない
名前でも 呼べない
とうとい 何かさえ
信じてもいい

心 ふるえるほど
私たちは 飛べる
誰もまだ 見ない
空を つよい羽で

動けぬくらい きついその腕で 抱(いだ)かれるほど
なぜどこまでも 自由になるの ほどけていくの
はじめて出会う 私の吐息 私の仕草
あなたがくれた はじめての時 愛という名の

痛いほどの ときめきを
許してる この世界が
それだけで いとしい
こんなにも まぶしい

この世の終わりにさえ
わたしたちは 飛べる
かなしみの溶けた
空を つよい羽で
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