雑草のうた

下駄(あし)で踏まれりゃ 耐えなさい
泥をかぶれば 耐えなさい
この世に生まれた 雑草は 雑草は
弱音吐かずに 背伸びして
空を見上げて 生きている

桜(はな)に生まれた 人もいる
母を知らない 人もいる
この世に名もない 雑草は 雑草は
人を嫉(ねた)まず 羨(うらや)まず
大地(つち)に根っ子で 生きている

雨にも敗けずに くいしばり
風にも敗けずに くいしばり
この世を見捨てず 雑草は 雑草は
冬に枯れても また春に
生命いっこで 生きている
×