月光食堂 feat.acane_madder

君が触れた白と銀の爪先
また揺れた 離してくれないか
右手にスープを、左に星の屑
愚かに緩んだ頬に紅をさした。

はぐれた気持ちとこの体は
またここで待ち合わせてさ
移ろう季節を一人眺め
ただ待てばいいんだ

お前の夜がやがて終わると
新しい朝を迎える
その次ここに座る誰かと
また出会える日まで

君が触れた白と銀の爪先
もう枯れたんだ
離してくれないか

月もまだ白く清か光
匙に移る淡い影
緩やかにさめた夜に一人
さびしく笑えれば

隣に座る明日と踊ろう
眩暈とステップでワルツを
うつろう季節と同じ夜は
はがれ落ちてゆく

君がつけた白い爪の一筋
なぞれば 消えた
染み込むように 消えた
×